電気使いは今日もノリで生きる
一進一退の攻防
葉月一週目水曜日
「『諦めないその心意気は良いが、それで我に勝てるのか?』」
「知らん」
「わからん」
「『清々しいまでの否定っぷりだな』」
だって現実は非情だからね。僕らが頑張ったところで勝てるかなんてわからないし。それでも決めた以上は戦い抜くんだけどさ
「『放電』」
「『「魔力の壁」』」
「ああ、もうあいつの魔法厄介すぎる」
せめてもう少し具体的なデメリットとかないのかよ。時間経過以外まともなデメリットがないんだけど。
『今さらそんなこと言っても仕方ないでしょ。ほら、戦いなさい』
「わかったよ」
「ミライ、今度は同時に接近戦を仕掛けよう」
了解。同時攻撃によってあいての意識をうまい具合に分散させるってことだな。こちらの方が人数多いときは挟み撃ちが基本。というわけでクレアよりも機動力が優れている僕があいての裏を取る役目ということで
「おっけー。移動のタイミングはまかせて」
「お前さっき『領域』使ったばっかだけど大丈夫か?」
「まあなんとかなるって『炎の剣』」
炎の剣が生み出されあいつに向かって飛んでいく。いやまった。あいつには今魔法攻撃無効のバリアがあるんだけど
「『発火』!」
「『むっ、目くらましか。だがこの程度』」
剣が爆発して視界が遮られる。この隙にいどうをすればいいのか。でも爆発の規模が小さいから横に行こうとしたら普通に射線が通っているんですけど
「ミライ、こっちだ」
「!、なるほどね」
「『どちらから行こうが無駄だ』」
あいつは右に行ったとしても左に行ったとしてもきっと対応してくるだろう。爆発しているなかを突っ切るという考えもあるけれどそれをするには身体能力の差が大きすぎる。だかた、あいつの意識の外をつく!
「『加速』」
「いっっけえええええええ」
クレアの目の前で高く飛んでタイミングを合わせてクレアが僕の足に拳を合わせる。クレアが僕を飛ばして同時に僕がクレアを蹴る。まるで人間ロケット。体を強化していなかったら衝撃とか反動とかで色々やばかっただろうが今は問題ない。空からあいつを追い越す
「『上からか!それは確かに盲点だった』」
「『放電』」
「『効かぬ』」
「とりゃっ」
「『ぐっ。ここで突っ込んでくるか』」
そうだよ。上からだよ。そして同時に真正面にクレアが突っ込む。電撃も放ったからかなり囮としての役割を果たすことができていたはず。クレアは突っ込んで右足で踏みきって左足で空中で回し蹴り。あいつは対処が少し遅れてガードしきれずに少しばかり後ろにずれる。え、ちょっとまって。僕の着地地点からかなり近いんだけど。
「『定石どおり片方から潰すか』」
「くっ」
あいつが僕の方に迫ってくる。慌てたようにクレアも後を追う。初動だけ耐えきればすぐに二人で囲むことができる。だからここで僕が取るべき手段は
「『電気の領域』」
「『その攻撃は読めている』」
「知ってたよ」
誰だってこの状況なら同じ手段をとるはずだからね。絶対の防御能力を持つ『領域』これを使えば瞬間なんてあっという間に過ぎてしまう。だからお前はその対策をするだろう。少なくとも無策で突っ込んでくることなんてありえない。ありえないから、奇策が通じるんだよ
「『串刺し』」
「『これは…』」
僕がさっき発動させた『領域』は防御用の方じゃなくて設置型の方。だからこうして砂鉄の槍を作り出しあいつを狙う。狙うところはもちろん
「『足を狙ったか』」
「飛ばれたら腹とかに届く気がしなかったからね」
でもきちんと当たった。これであいつは足に傷を負った。機動力は削がれたはずだし弱点として左側から攻めるとしよう。あれ?僕からみて左っていうことは右足じゃね?
『せめてもう少し頭働いて!?』
いやもフルスロットルで動いていますよ。だから少しだけショートしたといいますか。情報量が多すぎてパンクしているといいますかね。
「『「王の世界」』」
「「!」」
またもや展開される『世界』僕らは距離を強制的に取らされて…吹き飛ばされない!?これはどういうことだ?
「『「吸血」』」
「ぐっ」
『あいつの「世界」の中にいればその魔法が確実に当たるわ!今すぐ引いて!力を根こそぎ吸われるわよ!?』
「は!?」
「マジか」
結局距離ができてしまう。まじかよ。魔法が必中とかしかも効果がおかしな魔法が必中とかめちゃくちゃにもほどがあるんだけど。何、力を吸われるって。なんかヤバい予感がしたから当たらないようにしていたけどさ
『要はあいての魔力とか生命力とか全部もろとも吸い取って吸収する魔法よ』
「吸血鬼要素を急に出してきたな!」
血とかも一緒に吸うってことですよね。それよく聞く吸血鬼の逸話の一つなきがするよ。
「となるとあの魔法が発動されているときは迂闊に近寄れないのか」
「かなりの無理ゲーじゃねえか」
「『距離を取っても気は抜くな』」
「やばっ『放電』」
両手で電撃を放つ。そしてあいての…右足に負荷をかけるように動いていく。痛みでひるむがよい
「『そんな姑息な手には乗らぬ』」
「姑息言うな立派な戦術だ」
あいての弱点を容赦なくつくということはまあ物議が醸される内容ではあるけれど生き死にがかかっている場面では全く関係ないと思っている。
「『まあだから貴様はそっちに移動してくれるわけだが』」
「!」
そっか!僕はこいつの横に回り込むように移動している。だからいつの間にか
「『はっ』」
「しまっ」
僕はそのまま腹を蹴られてしまう。僕が蹴られて移動された方向にはクレアがいる。回り込み過ぎてしまいいつの間にかクレア側にまで移動してしまっていたのだ。だから挟み撃ちがいつの間にかできないような形になっていまっていた。またしても僕はあいつを越えないといけないという状態に戻ってしまった。
「『さて、次はどんな方法で我を超える?』」
「面倒くさい」
一応あいつにもダメージが蓄積しているから進んではいるんだけどそういえばミイさんの魔法って僕と同じように痛みを抑制することはできるのだろうか。それならかなり辛い
『いいえ、おそらくそれはないわ。少しだけど…わずかに怯んでいる』
「客観的な情報非常に助かるよ」
全く戦闘に加わらないからなにこいつと思っていたけれど何気に役に立つじゃないか。そういえばなんでくクレアってイフリートの力使わないんだ?サリア先輩みたいに色々と使えばいいのに
「すまん、どうすればいいのかわからないんだ」
『だって説明とか全くしてないもんねー』
まあ日が浅いからそういうこともあるよね。むしろアニメとかだとそういう時間とか省かれていることが多いからいつの間にか使えているってことが多いんだけど実際はそれなりの訓練の時間が必要だよね
「『炎の精霊の力が使えないのか。ならばどうやって我を倒す。今度はもう庇ってくれるクローン体などいないぞ?炎の精霊に魔力を渡せれば話が別だったんだがな』」
暗に昨日のイヨさんのことを言っているのがわかった。これは挑発だ。確かに庇われたことで僕はある意味救われたけど…そんな風に言われることなんてない。ん?イヨさんといえば魔力を分け与えたこともあったっけ…あ!
「クレア!」
「ミライ!」
僕がクレアを呼ぶのとクレアが僕を呼ぶのがまったく同じタイミング。これって…
「ミライ、思いついたぜ」
「クレア。僕も思いついたよ」
『多分二人とも同じことを考えているわ。だから遠慮なんていらないわよ』
そっか。ならいいよな。僕は今かけている魔法を全て解除する。痛みがくるはずだけどそれは無視。僕はクレアの方に向かって腕を伸ばす。クレアも同様に僕に向かって腕を伸ばしてくる。そして、お互いに拳がぶつかる
「『なにをする気だ』」
なにをする気だって?決まっているだろ。お前を倒すための魔法を発動させるんだよ。ぶつかった拳を介してお互いにお互いの魔力を流し合う。イヨさんに渡したみたいにまた、渡されたみたいにお互いに魔力を受け渡しあう。さあ、いこうか
「『電気鎧・第4形態』」
「『炎の鎧・連動』」
「『諦めないその心意気は良いが、それで我に勝てるのか?』」
「知らん」
「わからん」
「『清々しいまでの否定っぷりだな』」
だって現実は非情だからね。僕らが頑張ったところで勝てるかなんてわからないし。それでも決めた以上は戦い抜くんだけどさ
「『放電』」
「『「魔力の壁」』」
「ああ、もうあいつの魔法厄介すぎる」
せめてもう少し具体的なデメリットとかないのかよ。時間経過以外まともなデメリットがないんだけど。
『今さらそんなこと言っても仕方ないでしょ。ほら、戦いなさい』
「わかったよ」
「ミライ、今度は同時に接近戦を仕掛けよう」
了解。同時攻撃によってあいての意識をうまい具合に分散させるってことだな。こちらの方が人数多いときは挟み撃ちが基本。というわけでクレアよりも機動力が優れている僕があいての裏を取る役目ということで
「おっけー。移動のタイミングはまかせて」
「お前さっき『領域』使ったばっかだけど大丈夫か?」
「まあなんとかなるって『炎の剣』」
炎の剣が生み出されあいつに向かって飛んでいく。いやまった。あいつには今魔法攻撃無効のバリアがあるんだけど
「『発火』!」
「『むっ、目くらましか。だがこの程度』」
剣が爆発して視界が遮られる。この隙にいどうをすればいいのか。でも爆発の規模が小さいから横に行こうとしたら普通に射線が通っているんですけど
「ミライ、こっちだ」
「!、なるほどね」
「『どちらから行こうが無駄だ』」
あいつは右に行ったとしても左に行ったとしてもきっと対応してくるだろう。爆発しているなかを突っ切るという考えもあるけれどそれをするには身体能力の差が大きすぎる。だかた、あいつの意識の外をつく!
「『加速』」
「いっっけえええええええ」
クレアの目の前で高く飛んでタイミングを合わせてクレアが僕の足に拳を合わせる。クレアが僕を飛ばして同時に僕がクレアを蹴る。まるで人間ロケット。体を強化していなかったら衝撃とか反動とかで色々やばかっただろうが今は問題ない。空からあいつを追い越す
「『上からか!それは確かに盲点だった』」
「『放電』」
「『効かぬ』」
「とりゃっ」
「『ぐっ。ここで突っ込んでくるか』」
そうだよ。上からだよ。そして同時に真正面にクレアが突っ込む。電撃も放ったからかなり囮としての役割を果たすことができていたはず。クレアは突っ込んで右足で踏みきって左足で空中で回し蹴り。あいつは対処が少し遅れてガードしきれずに少しばかり後ろにずれる。え、ちょっとまって。僕の着地地点からかなり近いんだけど。
「『定石どおり片方から潰すか』」
「くっ」
あいつが僕の方に迫ってくる。慌てたようにクレアも後を追う。初動だけ耐えきればすぐに二人で囲むことができる。だからここで僕が取るべき手段は
「『電気の領域』」
「『その攻撃は読めている』」
「知ってたよ」
誰だってこの状況なら同じ手段をとるはずだからね。絶対の防御能力を持つ『領域』これを使えば瞬間なんてあっという間に過ぎてしまう。だからお前はその対策をするだろう。少なくとも無策で突っ込んでくることなんてありえない。ありえないから、奇策が通じるんだよ
「『串刺し』」
「『これは…』」
僕がさっき発動させた『領域』は防御用の方じゃなくて設置型の方。だからこうして砂鉄の槍を作り出しあいつを狙う。狙うところはもちろん
「『足を狙ったか』」
「飛ばれたら腹とかに届く気がしなかったからね」
でもきちんと当たった。これであいつは足に傷を負った。機動力は削がれたはずだし弱点として左側から攻めるとしよう。あれ?僕からみて左っていうことは右足じゃね?
『せめてもう少し頭働いて!?』
いやもフルスロットルで動いていますよ。だから少しだけショートしたといいますか。情報量が多すぎてパンクしているといいますかね。
「『「王の世界」』」
「「!」」
またもや展開される『世界』僕らは距離を強制的に取らされて…吹き飛ばされない!?これはどういうことだ?
「『「吸血」』」
「ぐっ」
『あいつの「世界」の中にいればその魔法が確実に当たるわ!今すぐ引いて!力を根こそぎ吸われるわよ!?』
「は!?」
「マジか」
結局距離ができてしまう。まじかよ。魔法が必中とかしかも効果がおかしな魔法が必中とかめちゃくちゃにもほどがあるんだけど。何、力を吸われるって。なんかヤバい予感がしたから当たらないようにしていたけどさ
『要はあいての魔力とか生命力とか全部もろとも吸い取って吸収する魔法よ』
「吸血鬼要素を急に出してきたな!」
血とかも一緒に吸うってことですよね。それよく聞く吸血鬼の逸話の一つなきがするよ。
「となるとあの魔法が発動されているときは迂闊に近寄れないのか」
「かなりの無理ゲーじゃねえか」
「『距離を取っても気は抜くな』」
「やばっ『放電』」
両手で電撃を放つ。そしてあいての…右足に負荷をかけるように動いていく。痛みでひるむがよい
「『そんな姑息な手には乗らぬ』」
「姑息言うな立派な戦術だ」
あいての弱点を容赦なくつくということはまあ物議が醸される内容ではあるけれど生き死にがかかっている場面では全く関係ないと思っている。
「『まあだから貴様はそっちに移動してくれるわけだが』」
「!」
そっか!僕はこいつの横に回り込むように移動している。だからいつの間にか
「『はっ』」
「しまっ」
僕はそのまま腹を蹴られてしまう。僕が蹴られて移動された方向にはクレアがいる。回り込み過ぎてしまいいつの間にかクレア側にまで移動してしまっていたのだ。だから挟み撃ちがいつの間にかできないような形になっていまっていた。またしても僕はあいつを越えないといけないという状態に戻ってしまった。
「『さて、次はどんな方法で我を超える?』」
「面倒くさい」
一応あいつにもダメージが蓄積しているから進んではいるんだけどそういえばミイさんの魔法って僕と同じように痛みを抑制することはできるのだろうか。それならかなり辛い
『いいえ、おそらくそれはないわ。少しだけど…わずかに怯んでいる』
「客観的な情報非常に助かるよ」
全く戦闘に加わらないからなにこいつと思っていたけれど何気に役に立つじゃないか。そういえばなんでくクレアってイフリートの力使わないんだ?サリア先輩みたいに色々と使えばいいのに
「すまん、どうすればいいのかわからないんだ」
『だって説明とか全くしてないもんねー』
まあ日が浅いからそういうこともあるよね。むしろアニメとかだとそういう時間とか省かれていることが多いからいつの間にか使えているってことが多いんだけど実際はそれなりの訓練の時間が必要だよね
「『炎の精霊の力が使えないのか。ならばどうやって我を倒す。今度はもう庇ってくれるクローン体などいないぞ?炎の精霊に魔力を渡せれば話が別だったんだがな』」
暗に昨日のイヨさんのことを言っているのがわかった。これは挑発だ。確かに庇われたことで僕はある意味救われたけど…そんな風に言われることなんてない。ん?イヨさんといえば魔力を分け与えたこともあったっけ…あ!
「クレア!」
「ミライ!」
僕がクレアを呼ぶのとクレアが僕を呼ぶのがまったく同じタイミング。これって…
「ミライ、思いついたぜ」
「クレア。僕も思いついたよ」
『多分二人とも同じことを考えているわ。だから遠慮なんていらないわよ』
そっか。ならいいよな。僕は今かけている魔法を全て解除する。痛みがくるはずだけどそれは無視。僕はクレアの方に向かって腕を伸ばす。クレアも同様に僕に向かって腕を伸ばしてくる。そして、お互いに拳がぶつかる
「『なにをする気だ』」
なにをする気だって?決まっているだろ。お前を倒すための魔法を発動させるんだよ。ぶつかった拳を介してお互いにお互いの魔力を流し合う。イヨさんに渡したみたいにまた、渡されたみたいにお互いに魔力を受け渡しあう。さあ、いこうか
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