電気使いは今日もノリで生きる
急展開すぎて思考が追いつかない
葉月一週目月曜日
『で?どんな卑怯な手を考えたの?』
卑怯なの前提?まあ、戦いにおいて最もいい手段は時として敵のもっとも嫌がることだ的なことを聞いたことがあるし。てか大見得切ったはいいけれどムツキさんの魔法間違っていたら普通に恥ずかしいんだけど。恥ずかしいっていうか普通に失敗して僕がやられるだけか。
「今よ!きてミナ!」
ムツキさんがミナさんに声をかける。すぐにこちらに向かってくるだろう。でもさっきの僕の反応速度を見ているからこれがフェイントの可能性もある・・まあ、どっちでもいいか。
「『地雷』」
「!ぐうぅ」
よっしゃあ!綺麗に電気の罠が決まった。電気を自分自身に集めているようだから多少狙いが甘くてもなんとかなるものなんだなぁ。んで、加速装置がなくなってミナさんの速度は僕の反応速度で対処可能っと。おまけに麻痺しているみたいだし体を反転させてミナさんの方向を向く。
「うわっ」
「・・・」
『しまらないわねぇ』
だって予想よりもはるかに近かったんだからしょうがないでしょうが。まあもう視認することができたし不意打ちにあうことがなくなった。それにムツキさんももう戦闘が不可能だろうしね。つまり一対一となったわけだけど・・・
「ねえ、残りはミナさん一人だけだけどまだ続ける?」
「・・・まだ私は屈したわけじゃない」
「じゃあ続きしよっか」
なんとなくここまで強情な気がしていたからそこまで驚くことはない。それにこちらには『電気鎧・第三形態』がある。一対一ならば負けることはないだろう。
「それじゃあ、いくよ『放電』」
「両方の腕から!?」
逃げ道をふさぐようにミナさんの両側に電気を飛ばす。うん、ムツキさんによる電気の誘導はどうやらないみたいだ。だから足に力を込めて接近する。そういえば僕の方から接近するのって何気に初めてだよな。それだけ押されていたってことなんだけど
「『電撃』」
「目くらましか」
ミナさんも負けじと電気を放つ。でもそれは僕に向けたものではなくどちらかといえば周囲に放つことで土煙が巻き起こり視界を悪くすることが目的みたいだ。でも残念。素の移動能力もこちらの方が上みたいだ。だから当然追跡も可能。
「『地雷』」
「なんで・・・わかるの」
「ほら、捕まえた」
なのですぐに追いついてその手を掴む。あ、『電気鎧・第三形態』の解除を忘れていて思いっきり電流が流れてしまった。あ、でもさっき電気を体に纏っていたし少しは耐性とかあるのかな?
「ぎゃあ」
「あ、ごめん」
『どうやら通常時は普通に効くみたいね』
それでもこれで三人の無力化に成功したわけだ。これで皆さんも納得してくれるかな。
「どうやら実力も確かなようね。わかったわ。私もあなたに協力する。ミナも、フタバもいいわね?」
「私はいいよー」
「私も」
「よかったです」
「でも大変なのはこれからですよ?ミライさんの目的って具体的にどうするんですか?」
『ああ、それだけど、一つ追加してもいいかしら?』
ん?僕はまあ別に構わないけれどどんな内容?
『ミイって子を殺すことよ』
「はぁ!?」
「いきなりどうしたんですか?今更ですけど・・・バレますよ?」
「あ、ごめん」
いやでもイフリート、一体どういうことなのかきちんとした説明が欲しいんだけど。ミイさんを殺すってそれ僕がしたいことと真反対じゃないか。
『その子を救いたいと考えているの?』
それはもちろん。できるのならば・・・そりゃ万事うまくいくとかそんなことは思っていないけれど初めから命を捨てるようなことを考えるわけいはいかないでしょうに。
『それもそうね。でも無駄よ。その子はもう死んでるもの』
ん?あの、説明されても展開に追いつくことができていないんですけど。死んでいるのならなんで僕がまた殺す必要があるのですか?誰かに乗っ取られたとかそういうわけでもないのに・・・え?
『そうよ。イヨが言っていたでしょ?ミイが実験室に連れて行かれたって。それはおそらく依り代にするための生贄になるはずよ』
生け贄って言われても・・一体何の生け贄になるって言うんだ?『それは・・・ってミライ感知魔法は発動してる?』
「え?『感知』」
「急にどうしたんですか?さっきから挙動がおかしいですよ」
「え?あれ?なんか人の気配がするよ?」
「フタバそれどういうこと?」
あれだけ派手に戦闘をしてしまったのだからしょうがないけれどもやっぱり見つかってしまったのか。あ、ていうかフタバさん経由で普通に伝わっていたとしてもおかしくはないか。
「向こうから・・・二人?近づいてきている」
「まって私たちやミライさんはともかくイヨがここにいるとバレるのはまずいわね」
「そうだね」
僕が外された理由は・・・まあ聞かないほうがいいだろうな。世の中には知らないほうが幸せなことが山ほどあるんだ。知らぬが仏ってね
「とにかく逃げよう」
「どこに・・・ってそうですね。もうこうなったらあなたを信じるわ。出口まで案内するついてきて。イヨ、フタバをお願い」
「わかりました」
向かってくる方向をムツキさんに教えて逆方向に逃げる。そしてムツキさんの案内で出口に向かうわけだけど・・・
「やっぱりこっちまで追ってくるか」
「そうみたい。ばれてるのかな?」
「ミナさんの魔法で全員隠密状態にしたりとかできないの?」
「たぶん無理」
「そっか」
多分僕とムツキさんさけならばなんとか逃げることができただろう。ムツキさんがいるから道がわかるし僕は『電気鎧・第三形態』で身体能力を向上させているから追いつかれることはない。ムツキさん一人ぐらいなら抱えながら走ることだって造作もない。現に今もだってフタバさんを抱えているわけだし。てか僕が抱えていなかったらもう捕まっているはず。彼女たちの身体能力が低いというわけではないけど少女と大の大人ならば当然後者のほうが走る速さが大幅に勝っている。これでは捕まってしまうのも時間の問題だ。
「こうなったらミライさんとフタバだけでも・・・」
「それはダメだよ」
『危ない!』
「『電気の領域』」
感知魔法でなんとなく気がついていたけれどもう魔法の射程範囲内にまで迫られてしまっていたらし。イフリートの声かけでとっさに『領域』を展開する。ああ、やっぱり追いつかれてしまったか
「まったく・・・62、これはどういうことなんだい?まさか君までこうして彼に手を貸すとは思えなかったんだけど」
「・・・そこまで理解しているのならわかるはよ?私が・・・もうこれ以上死んでいく私を見たくないことぐらい」
「そうか、残念だ。ところで、君、君の目的は?」
『もう大丈夫よ。言い切りなさい』
わかってるよ。てか今のムツキさんの扱いを見てまた少しだけ苛立ちを感じてしまったからね。
「僕の目的は・・・このふざけた実験を止めることだ!」
そして世間的に見てこいつらが善人なのか悪人なのかわからないけど僕から見たら悪人というふうにみえるので卑怯も何もない
「『放電』『地雷』」
不意打ちがてら全力で魔法を飛ばす
『で?どんな卑怯な手を考えたの?』
卑怯なの前提?まあ、戦いにおいて最もいい手段は時として敵のもっとも嫌がることだ的なことを聞いたことがあるし。てか大見得切ったはいいけれどムツキさんの魔法間違っていたら普通に恥ずかしいんだけど。恥ずかしいっていうか普通に失敗して僕がやられるだけか。
「今よ!きてミナ!」
ムツキさんがミナさんに声をかける。すぐにこちらに向かってくるだろう。でもさっきの僕の反応速度を見ているからこれがフェイントの可能性もある・・まあ、どっちでもいいか。
「『地雷』」
「!ぐうぅ」
よっしゃあ!綺麗に電気の罠が決まった。電気を自分自身に集めているようだから多少狙いが甘くてもなんとかなるものなんだなぁ。んで、加速装置がなくなってミナさんの速度は僕の反応速度で対処可能っと。おまけに麻痺しているみたいだし体を反転させてミナさんの方向を向く。
「うわっ」
「・・・」
『しまらないわねぇ』
だって予想よりもはるかに近かったんだからしょうがないでしょうが。まあもう視認することができたし不意打ちにあうことがなくなった。それにムツキさんももう戦闘が不可能だろうしね。つまり一対一となったわけだけど・・・
「ねえ、残りはミナさん一人だけだけどまだ続ける?」
「・・・まだ私は屈したわけじゃない」
「じゃあ続きしよっか」
なんとなくここまで強情な気がしていたからそこまで驚くことはない。それにこちらには『電気鎧・第三形態』がある。一対一ならば負けることはないだろう。
「それじゃあ、いくよ『放電』」
「両方の腕から!?」
逃げ道をふさぐようにミナさんの両側に電気を飛ばす。うん、ムツキさんによる電気の誘導はどうやらないみたいだ。だから足に力を込めて接近する。そういえば僕の方から接近するのって何気に初めてだよな。それだけ押されていたってことなんだけど
「『電撃』」
「目くらましか」
ミナさんも負けじと電気を放つ。でもそれは僕に向けたものではなくどちらかといえば周囲に放つことで土煙が巻き起こり視界を悪くすることが目的みたいだ。でも残念。素の移動能力もこちらの方が上みたいだ。だから当然追跡も可能。
「『地雷』」
「なんで・・・わかるの」
「ほら、捕まえた」
なのですぐに追いついてその手を掴む。あ、『電気鎧・第三形態』の解除を忘れていて思いっきり電流が流れてしまった。あ、でもさっき電気を体に纏っていたし少しは耐性とかあるのかな?
「ぎゃあ」
「あ、ごめん」
『どうやら通常時は普通に効くみたいね』
それでもこれで三人の無力化に成功したわけだ。これで皆さんも納得してくれるかな。
「どうやら実力も確かなようね。わかったわ。私もあなたに協力する。ミナも、フタバもいいわね?」
「私はいいよー」
「私も」
「よかったです」
「でも大変なのはこれからですよ?ミライさんの目的って具体的にどうするんですか?」
『ああ、それだけど、一つ追加してもいいかしら?』
ん?僕はまあ別に構わないけれどどんな内容?
『ミイって子を殺すことよ』
「はぁ!?」
「いきなりどうしたんですか?今更ですけど・・・バレますよ?」
「あ、ごめん」
いやでもイフリート、一体どういうことなのかきちんとした説明が欲しいんだけど。ミイさんを殺すってそれ僕がしたいことと真反対じゃないか。
『その子を救いたいと考えているの?』
それはもちろん。できるのならば・・・そりゃ万事うまくいくとかそんなことは思っていないけれど初めから命を捨てるようなことを考えるわけいはいかないでしょうに。
『それもそうね。でも無駄よ。その子はもう死んでるもの』
ん?あの、説明されても展開に追いつくことができていないんですけど。死んでいるのならなんで僕がまた殺す必要があるのですか?誰かに乗っ取られたとかそういうわけでもないのに・・・え?
『そうよ。イヨが言っていたでしょ?ミイが実験室に連れて行かれたって。それはおそらく依り代にするための生贄になるはずよ』
生け贄って言われても・・一体何の生け贄になるって言うんだ?『それは・・・ってミライ感知魔法は発動してる?』
「え?『感知』」
「急にどうしたんですか?さっきから挙動がおかしいですよ」
「え?あれ?なんか人の気配がするよ?」
「フタバそれどういうこと?」
あれだけ派手に戦闘をしてしまったのだからしょうがないけれどもやっぱり見つかってしまったのか。あ、ていうかフタバさん経由で普通に伝わっていたとしてもおかしくはないか。
「向こうから・・・二人?近づいてきている」
「まって私たちやミライさんはともかくイヨがここにいるとバレるのはまずいわね」
「そうだね」
僕が外された理由は・・・まあ聞かないほうがいいだろうな。世の中には知らないほうが幸せなことが山ほどあるんだ。知らぬが仏ってね
「とにかく逃げよう」
「どこに・・・ってそうですね。もうこうなったらあなたを信じるわ。出口まで案内するついてきて。イヨ、フタバをお願い」
「わかりました」
向かってくる方向をムツキさんに教えて逆方向に逃げる。そしてムツキさんの案内で出口に向かうわけだけど・・・
「やっぱりこっちまで追ってくるか」
「そうみたい。ばれてるのかな?」
「ミナさんの魔法で全員隠密状態にしたりとかできないの?」
「たぶん無理」
「そっか」
多分僕とムツキさんさけならばなんとか逃げることができただろう。ムツキさんがいるから道がわかるし僕は『電気鎧・第三形態』で身体能力を向上させているから追いつかれることはない。ムツキさん一人ぐらいなら抱えながら走ることだって造作もない。現に今もだってフタバさんを抱えているわけだし。てか僕が抱えていなかったらもう捕まっているはず。彼女たちの身体能力が低いというわけではないけど少女と大の大人ならば当然後者のほうが走る速さが大幅に勝っている。これでは捕まってしまうのも時間の問題だ。
「こうなったらミライさんとフタバだけでも・・・」
「それはダメだよ」
『危ない!』
「『電気の領域』」
感知魔法でなんとなく気がついていたけれどもう魔法の射程範囲内にまで迫られてしまっていたらし。イフリートの声かけでとっさに『領域』を展開する。ああ、やっぱり追いつかれてしまったか
「まったく・・・62、これはどういうことなんだい?まさか君までこうして彼に手を貸すとは思えなかったんだけど」
「・・・そこまで理解しているのならわかるはよ?私が・・・もうこれ以上死んでいく私を見たくないことぐらい」
「そうか、残念だ。ところで、君、君の目的は?」
『もう大丈夫よ。言い切りなさい』
わかってるよ。てか今のムツキさんの扱いを見てまた少しだけ苛立ちを感じてしまったからね。
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