電気使いは今日もノリで生きる
主人公ってやっぱりすごいんだな
葉月一週目月曜日
「えっと・・・大丈夫ですか?ナナさん」
「え?」
まあ最後ヒーローらしからぬ振る舞いをしてしまったので仕方がないのだけどちょっと怯えられているよな。知り合いといってもちょっと顔を合わせて雑談しながら都市まで歩いただけなんだよな。え?てかちょっと待って。さっきも僕ナナさん助けたよね?そりゃあさっきは人間で最初のほうはゴブリンだから微妙に違うけど助けたという点においてはまったく同じだよね。
「ナナってもしかして私のことですか?」
「え?」
ん?どういうこと?ねえ、イフリート、ナナさん何を言っているの?僕彼女が何を言っているのかわからないんだけど
『え?だって別人でしょ?』
「は?」
「ひえっ」
あ、思わず声に出てた。またしても怖がらせてしまったな。イフリートの声は周りにというか僕以外にまったく聞こえないんだから普段から注意していないとね。でも、それならそうなんだろうな。イフリートがいうのなら僕の目の前にいるのはナナさんじゃないんだな。もしかして双子とかかな?姉妹という線もありうるな。さすがにまったくの無関係ではないと思うんだけど。てかイフリートお前最初ナナさんって言ってなかったか?
『まーすぐ違うなって気がついたけど別にいいかなって』
「いやよくないよ・・・あ、ごめんなさい」
また声を荒げてしまったから縮こまっちゃったよ。本当に気をつけておかないと普通につぶやいてしまうな。ここは一旦自分を客観的に見てみよう。突然街中で大声をあげてよくわからないことを発言する・・・うん、間違いなく職質直行コースだ。僕だったらそんな人に話しかけられてしまったら速攻で逃げるな。だって明らかに怪しいもん。想像するだけで辛いので自分の身にふりかからないように気をつけよう。
「えっと・・・助けていただいてありがとうございます?」
「え、あっいえ。大したことしてないので・・・」
やべ、急に話しかけられて驚きのあまりどもってしまったよ『ヘタレ』うるさいなぁ。少しだけ黙っていただいてもよろしいでしょうか?
「あの、私はナナじゃないです」
「そ、そうなんですか?」
まあ確かにこの子めちゃくちゃ礼儀正しいんだけど。なんていうかもう女神。会話するだけで癒される感じがするな〜『おまわりさーん、こっちでーす』まだなにもしてないんだけど?『まだ?』揚げ足を取らないでください
『なんかこういうときにこんな言葉をかけるのが礼儀だって聞いたよ?』
なにその礼儀知らないんですけど。あ、そだ自己紹介とかしたほうがいいのだろか。てかナナさんの知り合いだよね?そうだよね?
「はい、えっと・・・まあナナの親戚?みたいなものです」
「あー親戚ですか。でもかなり似てますね〜双子かと思っちゃいましたよ」
「そうですか?まあよく言われるので」
「へ、へ〜あ、僕はミライと言います」
「私はメイです」
この子はメイさんね。といっても正直見分けがつかないぞ。うろ覚えになってしまうけど声の感じもなんとなく似ているし。まあこれは親戚だっていうのなら当然なのかな。
「えっと、メイさん。あーどこに行く途中だったんですか?」
「いえ、家に帰るところです」
「えっと・・・」
よかったら僕が家までお送りいたしますよ?って言いたい。言いたいんだけどいざその言葉を言う自分を想像するとなんだか緊張してしまって言葉が出ない。もし断られたりしたらって・・・いやそんなこと全く考えていないな。むしろこの状況でまた襲われるかもしれませんよって言ったらきっと断られないはずだ。実は僕とこの下で感電してるやつらがグルで油断させたところで僕がって思われたら話は別だけどな。
『そうじゃないの?』
どこで僕はこいつらと連絡を取ったっていうんですか!もっと推理はまともなのをよこしてください。『ヘタレ』いやそれは・・・まあ否定できません。
『まあいいじゃない。どうせこの子本命じゃないでしょう?予行練習だと思ってさ』
「予行練習って・・・さすがにこの子に申し訳なさすぎるよ」
「え?予行練習?も、もしかして」
「あ、い、いや別になんでもないよ」
やば、一番誤解さそうなところを拾われちゃったんだけど。この場合どう弁明しようかな。一番楽なのはじゃあこれでって別れればいいんだけど・・・また襲われたとなると僕としてもなんだか気分が悪い。日本人の性質ってやつだね。
『まあこのあたりゴロツキなんて山ほどいるもんね〜今もこっちを見てる人いるし』
まじかよ。それって何人くらいかわかる?『んっとねーバレバレなのが3人だけど、プロがいたらわからないわ。今クレアから魔力支給されてないし』
僕の魔力を与えることってできないの?そうすればなんとかなるでしょ?『まあできなくはないけど〜しなくてもいいわ。あなたがこの子を送ればいいだけだし。それに名前教えてくれたから警戒心も低いんじゃない?』
「それもそうか・・・」
「えっと?」
「ああ、メイさん、よかったら僕に家まで送らせてくれない?」
「え?」
「ま、まあ家までって言っても玄関までとかじゃなくてさ、せめてその・・・安全なところまでさ」
「えっと・・・」
悩んでるな。はあ、なんでこういう展開なのに僕は何一つ気の利いた言葉をかけてあげることができないんだよ。コミュニケーション能力は皆無なのかよ
『あんたあれよね〜先輩後輩とか別の関係があれば普通に女子とも話せるけど逆にそれがないと全く話すことができないタイプ』
ごもっともです。もっと普通に女子と話しかけることができるようになりたい。てかそれができないと絶対に彼女とかできないだろ『彼女欲しいの?』今は彼女よりも力が欲しいです
『えぇ・・・』
なんでそこでドン引きなの?別になにもおかしくないでしょ?ていうか女性って力の強い男性に惹かれるものじゃないの?もちろん力だけじゃなくて何かが「強い」男性でもいいんだけどさ。人とのつながりが強いとか、心が強いとか。
『まあ、私は人間の恋愛感情なんて知らないけど、少なくともそんなことを思っているうちは無理ね。偏見がひどいわ』
・・・気をつけます。でもまあそれは余裕が生まれてからでいいよ。彼女とかってできたらできたで結構大変だって話聞くし。今はそんなことに時間を割いている余裕なんてないから。クレアに離されてしまったんだ。追いつけるように頑張らなくちゃ
「あの、ご迷惑じゃないですか?」
「・・・」
『どうしたの?』
ごめんなさい。真面目に存在を忘れてしまっていました『あんた最低にもほどがあるわよ』弁解の余地もありません。
「だ、大丈夫ですよ。実は今日この都市に来たばっかりでのんびりと散策でもしようと思っていたので時間には余裕があります」
「そうですか・・・ですが、やっぱり大丈夫です。さすがに見ず知らずの人と歩きたくは・・・」
「そ、そうですか・・・」
断られてしまった。まって嘘だろ。大抵異世界モノの小説ってこの後わかりましたお願いします的な展開が来るのが当たり前なんじゃないの?もしかしてあれか。これは僕のコミュニケーション能力が著しく低いからこうなってしまったのだとそう言いたいのか。となると、主人公たちってやっぱりすごいんだな。この短期間で相手の方の警戒心をかなり下げることに成功しているなんて。
『ミライ〜もっと愛想よくしないとダメだよ?見るからに不審者だもん。それにまあ私の言葉に反応して声を荒げてしまったのも減点ポイント』
そうですか・・・気をつけます。イフリートがなにを言っていてもスルーできるくらい強くなります。『完全スルーしたら燃やすからね』
「なんて理不尽な」
「どこがですか?」
・・・終わった。メイさんからかなり冷めた目で見られているんだけど、もうこれ素直に去って行った方がいいんじゃないのか?いやこの状況で去ってしまうと逆にストーカーとかと勘違いされてしまわないか。ああ、これどうすればいいんだろう。
「あれ?メイ?どうしたの?こんなところで。それに誰と一緒にってミライくん!?」
そんな時に、僕とメイさんに声をかけてくれる人が現れた。同時に僕にとってはこのやばい状況を変えることができる救いの手が現れたと言っても過言ではない。にしてもメイさんはともかく僕の名前まで知っている人って誰だ?そんな人いるのかな?僕とメイさんは今日がっていうか今が初対面なはずなんだけど
「あ、お姉ちゃん」
「へえ、メイさんにお姉さんがいるんですね・・・ってえ?」
メイさんの声に反応して僕は後ろを向いた。するとそこには僕にとって予想外の人物の姿があった。いや、知り合いなのは間違いないんだけどさ・・・まさかこのタイミングで再開するなんて思いもよらないというか、ていうか今までのことを考えるとかなり罪悪感が積み重っているといいますか。その人は僕に笑顔を向けて一言
「ねえ、ミライくんどうして私の妹と一緒にいるのかな〜ていうかさ、なんで私に調理実習押し付けたのよ!」
「それに関しては本当にすみませんでした・・・フランさん」
フランさんは僕に向けている笑顔は、それはそれは僕には死刑宣告のようにも見えました。
「えっと・・・大丈夫ですか?ナナさん」
「え?」
まあ最後ヒーローらしからぬ振る舞いをしてしまったので仕方がないのだけどちょっと怯えられているよな。知り合いといってもちょっと顔を合わせて雑談しながら都市まで歩いただけなんだよな。え?てかちょっと待って。さっきも僕ナナさん助けたよね?そりゃあさっきは人間で最初のほうはゴブリンだから微妙に違うけど助けたという点においてはまったく同じだよね。
「ナナってもしかして私のことですか?」
「え?」
ん?どういうこと?ねえ、イフリート、ナナさん何を言っているの?僕彼女が何を言っているのかわからないんだけど
『え?だって別人でしょ?』
「は?」
「ひえっ」
あ、思わず声に出てた。またしても怖がらせてしまったな。イフリートの声は周りにというか僕以外にまったく聞こえないんだから普段から注意していないとね。でも、それならそうなんだろうな。イフリートがいうのなら僕の目の前にいるのはナナさんじゃないんだな。もしかして双子とかかな?姉妹という線もありうるな。さすがにまったくの無関係ではないと思うんだけど。てかイフリートお前最初ナナさんって言ってなかったか?
『まーすぐ違うなって気がついたけど別にいいかなって』
「いやよくないよ・・・あ、ごめんなさい」
また声を荒げてしまったから縮こまっちゃったよ。本当に気をつけておかないと普通につぶやいてしまうな。ここは一旦自分を客観的に見てみよう。突然街中で大声をあげてよくわからないことを発言する・・・うん、間違いなく職質直行コースだ。僕だったらそんな人に話しかけられてしまったら速攻で逃げるな。だって明らかに怪しいもん。想像するだけで辛いので自分の身にふりかからないように気をつけよう。
「えっと・・・助けていただいてありがとうございます?」
「え、あっいえ。大したことしてないので・・・」
やべ、急に話しかけられて驚きのあまりどもってしまったよ『ヘタレ』うるさいなぁ。少しだけ黙っていただいてもよろしいでしょうか?
「あの、私はナナじゃないです」
「そ、そうなんですか?」
まあ確かにこの子めちゃくちゃ礼儀正しいんだけど。なんていうかもう女神。会話するだけで癒される感じがするな〜『おまわりさーん、こっちでーす』まだなにもしてないんだけど?『まだ?』揚げ足を取らないでください
『なんかこういうときにこんな言葉をかけるのが礼儀だって聞いたよ?』
なにその礼儀知らないんですけど。あ、そだ自己紹介とかしたほうがいいのだろか。てかナナさんの知り合いだよね?そうだよね?
「はい、えっと・・・まあナナの親戚?みたいなものです」
「あー親戚ですか。でもかなり似てますね〜双子かと思っちゃいましたよ」
「そうですか?まあよく言われるので」
「へ、へ〜あ、僕はミライと言います」
「私はメイです」
この子はメイさんね。といっても正直見分けがつかないぞ。うろ覚えになってしまうけど声の感じもなんとなく似ているし。まあこれは親戚だっていうのなら当然なのかな。
「えっと、メイさん。あーどこに行く途中だったんですか?」
「いえ、家に帰るところです」
「えっと・・・」
よかったら僕が家までお送りいたしますよ?って言いたい。言いたいんだけどいざその言葉を言う自分を想像するとなんだか緊張してしまって言葉が出ない。もし断られたりしたらって・・・いやそんなこと全く考えていないな。むしろこの状況でまた襲われるかもしれませんよって言ったらきっと断られないはずだ。実は僕とこの下で感電してるやつらがグルで油断させたところで僕がって思われたら話は別だけどな。
『そうじゃないの?』
どこで僕はこいつらと連絡を取ったっていうんですか!もっと推理はまともなのをよこしてください。『ヘタレ』いやそれは・・・まあ否定できません。
『まあいいじゃない。どうせこの子本命じゃないでしょう?予行練習だと思ってさ』
「予行練習って・・・さすがにこの子に申し訳なさすぎるよ」
「え?予行練習?も、もしかして」
「あ、い、いや別になんでもないよ」
やば、一番誤解さそうなところを拾われちゃったんだけど。この場合どう弁明しようかな。一番楽なのはじゃあこれでって別れればいいんだけど・・・また襲われたとなると僕としてもなんだか気分が悪い。日本人の性質ってやつだね。
『まあこのあたりゴロツキなんて山ほどいるもんね〜今もこっちを見てる人いるし』
まじかよ。それって何人くらいかわかる?『んっとねーバレバレなのが3人だけど、プロがいたらわからないわ。今クレアから魔力支給されてないし』
僕の魔力を与えることってできないの?そうすればなんとかなるでしょ?『まあできなくはないけど〜しなくてもいいわ。あなたがこの子を送ればいいだけだし。それに名前教えてくれたから警戒心も低いんじゃない?』
「それもそうか・・・」
「えっと?」
「ああ、メイさん、よかったら僕に家まで送らせてくれない?」
「え?」
「ま、まあ家までって言っても玄関までとかじゃなくてさ、せめてその・・・安全なところまでさ」
「えっと・・・」
悩んでるな。はあ、なんでこういう展開なのに僕は何一つ気の利いた言葉をかけてあげることができないんだよ。コミュニケーション能力は皆無なのかよ
『あんたあれよね〜先輩後輩とか別の関係があれば普通に女子とも話せるけど逆にそれがないと全く話すことができないタイプ』
ごもっともです。もっと普通に女子と話しかけることができるようになりたい。てかそれができないと絶対に彼女とかできないだろ『彼女欲しいの?』今は彼女よりも力が欲しいです
『えぇ・・・』
なんでそこでドン引きなの?別になにもおかしくないでしょ?ていうか女性って力の強い男性に惹かれるものじゃないの?もちろん力だけじゃなくて何かが「強い」男性でもいいんだけどさ。人とのつながりが強いとか、心が強いとか。
『まあ、私は人間の恋愛感情なんて知らないけど、少なくともそんなことを思っているうちは無理ね。偏見がひどいわ』
・・・気をつけます。でもまあそれは余裕が生まれてからでいいよ。彼女とかってできたらできたで結構大変だって話聞くし。今はそんなことに時間を割いている余裕なんてないから。クレアに離されてしまったんだ。追いつけるように頑張らなくちゃ
「あの、ご迷惑じゃないですか?」
「・・・」
『どうしたの?』
ごめんなさい。真面目に存在を忘れてしまっていました『あんた最低にもほどがあるわよ』弁解の余地もありません。
「だ、大丈夫ですよ。実は今日この都市に来たばっかりでのんびりと散策でもしようと思っていたので時間には余裕があります」
「そうですか・・・ですが、やっぱり大丈夫です。さすがに見ず知らずの人と歩きたくは・・・」
「そ、そうですか・・・」
断られてしまった。まって嘘だろ。大抵異世界モノの小説ってこの後わかりましたお願いします的な展開が来るのが当たり前なんじゃないの?もしかしてあれか。これは僕のコミュニケーション能力が著しく低いからこうなってしまったのだとそう言いたいのか。となると、主人公たちってやっぱりすごいんだな。この短期間で相手の方の警戒心をかなり下げることに成功しているなんて。
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そうですか・・・気をつけます。イフリートがなにを言っていてもスルーできるくらい強くなります。『完全スルーしたら燃やすからね』
「なんて理不尽な」
「どこがですか?」
・・・終わった。メイさんからかなり冷めた目で見られているんだけど、もうこれ素直に去って行った方がいいんじゃないのか?いやこの状況で去ってしまうと逆にストーカーとかと勘違いされてしまわないか。ああ、これどうすればいいんだろう。
「あれ?メイ?どうしたの?こんなところで。それに誰と一緒にってミライくん!?」
そんな時に、僕とメイさんに声をかけてくれる人が現れた。同時に僕にとってはこのやばい状況を変えることができる救いの手が現れたと言っても過言ではない。にしてもメイさんはともかく僕の名前まで知っている人って誰だ?そんな人いるのかな?僕とメイさんは今日がっていうか今が初対面なはずなんだけど
「あ、お姉ちゃん」
「へえ、メイさんにお姉さんがいるんですね・・・ってえ?」
メイさんの声に反応して僕は後ろを向いた。するとそこには僕にとって予想外の人物の姿があった。いや、知り合いなのは間違いないんだけどさ・・・まさかこのタイミングで再開するなんて思いもよらないというか、ていうか今までのことを考えるとかなり罪悪感が積み重っているといいますか。その人は僕に笑顔を向けて一言
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