電気使いは今日もノリで生きる
ついに訪れた瞬間
???
クレアが指し示す方向に全員で向かう。当然邪魔するようにキメラアントたちは群がってくるから僕とクレアの『領域』を中心に飛ばしていく。てかもう向かう先向かう先キメラアントしかいないんだけどこれいちいち全部相手をしていたら間に合わないな
「さすがにやばいな。魔力もつか・・・?」
「いける!って言いたいがちょっとキツイな明らかに数が足りてない」
「しょうがないな・・・クレア、一人先に向かってくれ『刻印』」
「これは?」
「一時的なマーキングだ。10分後に俺たちがそのマーキングをめがけて転移する。だからできる限りクイーンに近づいてくれ・・・飛行能力を持ってすれば可能なはずだ。キメラアントは空を飛ぶことができないからな」
「わかりました『浮遊』」
そう言ってクレアは飛んでいく。なるほどね。飛行能力があればまだ戦えるのか。僕もああいう魔法覚えたいな。
「よし、合図があるまでしばらくここで遅延戦闘だ」
「切り替え早いな」
「思い出しただけだ。それにこれは何気に俺の魔力消費がきつい。いわゆる最後の切り札だな」
「でも切らざるを得ないと」
「そりゃこの数を見たらね」
確かにもはや気持ち悪い。ユリさんを始め女性陣はよく吐き気をこらえていられるな。さっきもそうだけど。虫とか平気なのかな
「なんとか大丈夫ですよ。これよりも気持ち悪いものを見た事がありますので」
「ああ、人間の臓器がぶちまけられた姿とかな『風の刃』」
さらっと恐ろしい事を言わないでくれませんかね?そして言いながらちゃんと魔法を使っている。さすがだ。僕も魔法を放ちながら戦いたいけど足手まといになる事を恐れてまたしても真ん中での戦いだ。うん、辛い
「ミライ!お前は上に飛ぶことはできるか?」
「少しだけなら大丈夫です」
「なら頼む!」
「はい、『電気鎧・第三形態』」
「ミライくん!?」
一瞬だけ使うから平気なはず。それにこれはあくまでおまけで本命は「『放電』」これの反動で飛ぶ。でも片腕のせいでうまいことバランスをとることができないから『電気鎧・第三形態』で無理やり立て直します。そしてすぐ解除・・・うん、思ったとうり反動は少ない。てかハルさんに言われて即興で飛んだのはいいんだけどなんでそんなことを指示してきたんだろう。
「あの馬鹿はまた性懲りも無く・・・まあいいか『落雷』!受け取れ」
「!」
これは・・・ハルさんからの援護?僕に雷を落として僕の魔力を一時的に強化するなんて、これは僕とハルさんの属性がほぼ同じだからできることなのかな。でも、これなら
「『創造』」
「うお!」
『領域』を発動しなくても『創造』を発動することができる。それもかなり強い力で。しかも空中にいることによって周りにいるキメラアントを狙い放題。こういうの一度やってみたかったんだよな〜上空に山ほどの弾を設置して地面に向けて降り注がせるってやつ。でもすぐに落下してしまうな。もう少し空中に痛かったんだけど・・・あ、そうだ
「『地雷』」
うん、無事に少しだけだけど浮遊感を得ることができた。これで滞空時間が延びた。地面に電気があることによって僕のまとっている電気と反発しあっていい感じに反発しあって落下速度が減少した感じだな。さて、せっかく砂鉄を集めたんだ。ここは景気良くいかないとハルさんにも迷惑だよね
「『鉄の雨』」
集めた砂鉄を細かく槍状にして・・・イメージは雨。そんな感じで鋭さを持って空中に大量に分布する。そしてそれらを一気にキメラアントめがけて振り下ろす!
「ハルさん!援護ありがとうございます」
「おうよ!空中から適当に電撃で倒してくれるかと思ってたらやるな!」
これハルさん一人でできたんじゃないか?って思ったけどこれは口に出すのは無粋だな
「いや、お前がいなきゃ無理だよ。ハル一人だと制御が不安定になる。それに電気使いで砂鉄を扱ってるのは俺の知る限りミライだけだ。あそこまで自在に操るには即席ではちょっと無理がある。普段から扱っているお前だからできたんだ」
そこまで複雑なことがしていないんだけど・・・電気というよりはどちらかっていえば磁力か。体に電気を流すことで擬似コイルを作り出しそこで磁力を生み出しているんだけど、確かによくわからないな。でも僕一人ではあそこまでの出力を出すことはできなかった。ハルさんの援護があってだ。つまりハルさんの魔力と僕の発想力を組み合わせたって感じかな。
「もっと早く気がついていればな」
「そういうなって!今成功したそれでいいんだ」
「そうですよ。失敗も成功も全部、若いうちの、いや、挑戦者の特権ですよ」
ぼそっと漏れた弱音に反応してくれる。ああ、そっか。この人たちと戦っている時になにかに似ているって感じていたんだけどやっとわかった。シェミン先輩を初めとする先輩たちの空気だ。そしてユリさんが発した『挑戦者』という単語。そう、僕はまだ挑戦者だ。だからどんどん挑戦する。そして失敗し、成功する。成功すればそれでいいけど失敗したときにこの人たちは先輩たちと同じように僕を導いてくれる。
「ま、俺たちもお前とクレアに出会ってまだまだだって思い知らされたんだけどな。ユニークな奴らだよ、ほんと」
「そうですね、隊長。でも私たちは負けない」
「こっちにも経験の強みがあるからな!ユン」
ユンさんの言葉に応えるようにユリさんとヤマトさんが言葉を投げる。その間にも他の人たちはそれぞれ自分の場所できちんとキメラアントを防ぎ続けていた。ああ、なにも言わなくてもできる自然な連携ってやつだ。そんな感じで僕たちは10分間という遅延戦闘をやりきった。そしてついに・・・
「さあ、時間だ!みんな集まれ!『接続』」
ユンさんの魔法によって僕らは一斉に移動する。クレアの元に。クレアのいる空中に
「え?」
「あ?」
「やべ、忘れてた」
そのまま自然落下に従って落ちていく。慌てて下を見るけど・・・あれ?キメラアントがいない?普通に地面が見える?
「ユンさん!あれがクイーンです」
「あいつか!てかクレア!お前なんで空中にいるんだよ」
「すみません時間忘れてました」
「まあしゃーない」
クレアに言われた方向を見る。あ、あそこにキメラアントの集団が見えて・・・ってクイーンでか!10メートルぐらい普通にあるんじゃないだろうか普通のキメラアントは黒色っていう普通のアリの色なのになんだか色が緑っぽいんですけど。あ、立っているからか。いや立てるのかよ。
「ユキ!」
「はい『反転』」
ユキさんの魔法によって落下速度が減少して無事に地面に降り立つことができた。あれどんな魔法なんだろう。てか僕もぼけっとしていないで何か魔法を使えばよかったかな
「さてと、どうやらキメラアントのほとんどは俺たちがさっきいた場所にいるしいな。おかげさまでここにはそこまで多くない」
「そしてクイーンの後ろにあるあの塔が次の階層に向かうための手段みたいだな・・・ん?あれ普通に扉開いていないか?」
さっきから目立っていた高くそびえたつ塔。それを守るようにしてクイーンは立っている。そしてヤマトさんの言うように塔の入り口は空いている。あれでは今この状態でも入ることができるかもしれない・・・あのクイーンをなんとかすれば、の話だけど。
「なるほどねぇ・・・最後の手助けってわけか」
「ユンさん?」
「よし、作戦が決まった。初手はこうだ。ミライ、クレアの二人が『領域』を発動させてクイーンの動きを最大限抑えるようにしてくれ。その後俺とヤマトが連続攻撃でその隙を広げるように動く。残りの人は俺たちの攻撃をみてから指示を出す。まずは敵の強さを把握しなければならないからな」
「了解」
ユンさんの指示で僕とクレアはクイーンの側面に移動する。あとはタイミングをみてから同時に『領域』を発動する。これでどれくらいの強さを持っているのかなんとなくわかるし今後の方針を決めるのかな。それなら一人でもいい気がするけど・・・まあそこはなにかしらの理由があってのことなんだろう
「よし、いいぞ。頼む」
「わかりました『電気の領域』」
「了解です『火の領域』」
「ギチギチギチリィ」
同時に発動することで一人で発動するよりもはるかに大きな効果を発揮する。吹き飛ばす、とまではいかなかったがかなり怯ませることには成功した。次にユンさんたちの連続攻撃が・・・こない?え?どういうこと?
「おいユン?」
「『転移』」
僕とクレア以外の7人がユンさんの魔法によって塔の入り口まで移動する。え?ちょ、ちょっと待って
「囮役ご苦労様」
「ちょ、ユンこれは一体どういう」
「さあ、行くよ・・・ 」
ユンさんたちは塔の中に入って行って・・・そして、中でなにかしらのスイッチを押したのだろう、塔の入り口の扉が閉まってしまった。
「え?」
「うそ・・・だろ」
僕とクレアはあまりの急展開の事態に呆然としてしまう。え、これって・・・見捨てられたってことだよな?
クレアが指し示す方向に全員で向かう。当然邪魔するようにキメラアントたちは群がってくるから僕とクレアの『領域』を中心に飛ばしていく。てかもう向かう先向かう先キメラアントしかいないんだけどこれいちいち全部相手をしていたら間に合わないな
「さすがにやばいな。魔力もつか・・・?」
「いける!って言いたいがちょっとキツイな明らかに数が足りてない」
「しょうがないな・・・クレア、一人先に向かってくれ『刻印』」
「これは?」
「一時的なマーキングだ。10分後に俺たちがそのマーキングをめがけて転移する。だからできる限りクイーンに近づいてくれ・・・飛行能力を持ってすれば可能なはずだ。キメラアントは空を飛ぶことができないからな」
「わかりました『浮遊』」
そう言ってクレアは飛んでいく。なるほどね。飛行能力があればまだ戦えるのか。僕もああいう魔法覚えたいな。
「よし、合図があるまでしばらくここで遅延戦闘だ」
「切り替え早いな」
「思い出しただけだ。それにこれは何気に俺の魔力消費がきつい。いわゆる最後の切り札だな」
「でも切らざるを得ないと」
「そりゃこの数を見たらね」
確かにもはや気持ち悪い。ユリさんを始め女性陣はよく吐き気をこらえていられるな。さっきもそうだけど。虫とか平気なのかな
「なんとか大丈夫ですよ。これよりも気持ち悪いものを見た事がありますので」
「ああ、人間の臓器がぶちまけられた姿とかな『風の刃』」
さらっと恐ろしい事を言わないでくれませんかね?そして言いながらちゃんと魔法を使っている。さすがだ。僕も魔法を放ちながら戦いたいけど足手まといになる事を恐れてまたしても真ん中での戦いだ。うん、辛い
「ミライ!お前は上に飛ぶことはできるか?」
「少しだけなら大丈夫です」
「なら頼む!」
「はい、『電気鎧・第三形態』」
「ミライくん!?」
一瞬だけ使うから平気なはず。それにこれはあくまでおまけで本命は「『放電』」これの反動で飛ぶ。でも片腕のせいでうまいことバランスをとることができないから『電気鎧・第三形態』で無理やり立て直します。そしてすぐ解除・・・うん、思ったとうり反動は少ない。てかハルさんに言われて即興で飛んだのはいいんだけどなんでそんなことを指示してきたんだろう。
「あの馬鹿はまた性懲りも無く・・・まあいいか『落雷』!受け取れ」
「!」
これは・・・ハルさんからの援護?僕に雷を落として僕の魔力を一時的に強化するなんて、これは僕とハルさんの属性がほぼ同じだからできることなのかな。でも、これなら
「『創造』」
「うお!」
『領域』を発動しなくても『創造』を発動することができる。それもかなり強い力で。しかも空中にいることによって周りにいるキメラアントを狙い放題。こういうの一度やってみたかったんだよな〜上空に山ほどの弾を設置して地面に向けて降り注がせるってやつ。でもすぐに落下してしまうな。もう少し空中に痛かったんだけど・・・あ、そうだ
「『地雷』」
うん、無事に少しだけだけど浮遊感を得ることができた。これで滞空時間が延びた。地面に電気があることによって僕のまとっている電気と反発しあっていい感じに反発しあって落下速度が減少した感じだな。さて、せっかく砂鉄を集めたんだ。ここは景気良くいかないとハルさんにも迷惑だよね
「『鉄の雨』」
集めた砂鉄を細かく槍状にして・・・イメージは雨。そんな感じで鋭さを持って空中に大量に分布する。そしてそれらを一気にキメラアントめがけて振り下ろす!
「ハルさん!援護ありがとうございます」
「おうよ!空中から適当に電撃で倒してくれるかと思ってたらやるな!」
これハルさん一人でできたんじゃないか?って思ったけどこれは口に出すのは無粋だな
「いや、お前がいなきゃ無理だよ。ハル一人だと制御が不安定になる。それに電気使いで砂鉄を扱ってるのは俺の知る限りミライだけだ。あそこまで自在に操るには即席ではちょっと無理がある。普段から扱っているお前だからできたんだ」
そこまで複雑なことがしていないんだけど・・・電気というよりはどちらかっていえば磁力か。体に電気を流すことで擬似コイルを作り出しそこで磁力を生み出しているんだけど、確かによくわからないな。でも僕一人ではあそこまでの出力を出すことはできなかった。ハルさんの援護があってだ。つまりハルさんの魔力と僕の発想力を組み合わせたって感じかな。
「もっと早く気がついていればな」
「そういうなって!今成功したそれでいいんだ」
「そうですよ。失敗も成功も全部、若いうちの、いや、挑戦者の特権ですよ」
ぼそっと漏れた弱音に反応してくれる。ああ、そっか。この人たちと戦っている時になにかに似ているって感じていたんだけどやっとわかった。シェミン先輩を初めとする先輩たちの空気だ。そしてユリさんが発した『挑戦者』という単語。そう、僕はまだ挑戦者だ。だからどんどん挑戦する。そして失敗し、成功する。成功すればそれでいいけど失敗したときにこの人たちは先輩たちと同じように僕を導いてくれる。
「ま、俺たちもお前とクレアに出会ってまだまだだって思い知らされたんだけどな。ユニークな奴らだよ、ほんと」
「そうですね、隊長。でも私たちは負けない」
「こっちにも経験の強みがあるからな!ユン」
ユンさんの言葉に応えるようにユリさんとヤマトさんが言葉を投げる。その間にも他の人たちはそれぞれ自分の場所できちんとキメラアントを防ぎ続けていた。ああ、なにも言わなくてもできる自然な連携ってやつだ。そんな感じで僕たちは10分間という遅延戦闘をやりきった。そしてついに・・・
「さあ、時間だ!みんな集まれ!『接続』」
ユンさんの魔法によって僕らは一斉に移動する。クレアの元に。クレアのいる空中に
「え?」
「あ?」
「やべ、忘れてた」
そのまま自然落下に従って落ちていく。慌てて下を見るけど・・・あれ?キメラアントがいない?普通に地面が見える?
「ユンさん!あれがクイーンです」
「あいつか!てかクレア!お前なんで空中にいるんだよ」
「すみません時間忘れてました」
「まあしゃーない」
クレアに言われた方向を見る。あ、あそこにキメラアントの集団が見えて・・・ってクイーンでか!10メートルぐらい普通にあるんじゃないだろうか普通のキメラアントは黒色っていう普通のアリの色なのになんだか色が緑っぽいんですけど。あ、立っているからか。いや立てるのかよ。
「ユキ!」
「はい『反転』」
ユキさんの魔法によって落下速度が減少して無事に地面に降り立つことができた。あれどんな魔法なんだろう。てか僕もぼけっとしていないで何か魔法を使えばよかったかな
「さてと、どうやらキメラアントのほとんどは俺たちがさっきいた場所にいるしいな。おかげさまでここにはそこまで多くない」
「そしてクイーンの後ろにあるあの塔が次の階層に向かうための手段みたいだな・・・ん?あれ普通に扉開いていないか?」
さっきから目立っていた高くそびえたつ塔。それを守るようにしてクイーンは立っている。そしてヤマトさんの言うように塔の入り口は空いている。あれでは今この状態でも入ることができるかもしれない・・・あのクイーンをなんとかすれば、の話だけど。
「なるほどねぇ・・・最後の手助けってわけか」
「ユンさん?」
「よし、作戦が決まった。初手はこうだ。ミライ、クレアの二人が『領域』を発動させてクイーンの動きを最大限抑えるようにしてくれ。その後俺とヤマトが連続攻撃でその隙を広げるように動く。残りの人は俺たちの攻撃をみてから指示を出す。まずは敵の強さを把握しなければならないからな」
「了解」
ユンさんの指示で僕とクレアはクイーンの側面に移動する。あとはタイミングをみてから同時に『領域』を発動する。これでどれくらいの強さを持っているのかなんとなくわかるし今後の方針を決めるのかな。それなら一人でもいい気がするけど・・・まあそこはなにかしらの理由があってのことなんだろう
「よし、いいぞ。頼む」
「わかりました『電気の領域』」
「了解です『火の領域』」
「ギチギチギチリィ」
同時に発動することで一人で発動するよりもはるかに大きな効果を発揮する。吹き飛ばす、とまではいかなかったがかなり怯ませることには成功した。次にユンさんたちの連続攻撃が・・・こない?え?どういうこと?
「おいユン?」
「『転移』」
僕とクレア以外の7人がユンさんの魔法によって塔の入り口まで移動する。え?ちょ、ちょっと待って
「囮役ご苦労様」
「ちょ、ユンこれは一体どういう」
「さあ、行くよ・・・ 」
ユンさんたちは塔の中に入って行って・・・そして、中でなにかしらのスイッチを押したのだろう、塔の入り口の扉が閉まってしまった。
「え?」
「うそ・・・だろ」
僕とクレアはあまりの急展開の事態に呆然としてしまう。え、これって・・・見捨てられたってことだよな?
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