電気使いは今日もノリで生きる
実は主人公だから強いんです
水無月二週目日曜日
僕と麺山は向かい合って立っていた。今回は麺山と戦う。さて、どうやって戦おうかな。あいつのスキルは「砂」。相性関係がどうなっているのかはわからないけどーまだ習ってないからねーでも一応自然の摂理に則っているみたいだけど、電気と砂は・・・わからん。電気と地面なら某ゲームなら圧倒的に相性不利だけど・・・不利どころか勝ち目がない。
あいつの使う魔法がなにかわからないけど・・・でも参加している以上何かしらの攻撃魔法を覚えているとみて間違いないよな。一方こちらの情報はどこまで漏れているのかな。今日の感じ戦闘のことは知れ渡っているし、なんならこないだドラゴン退治の際にほとんど天衣とかに見せちゃったしなぁ。
「それじゃあミライvsメンヤマの試合開始」
クレアが号令をかけてくれる、どのみち長期戦だと不利なのはこっちだろうな。ならば先手必勝
「『領域』」
「な、なんだ」
まずは自分のフィールドを作ってそこから展開を考えよう。これによって僕の魔法の威力は上がったし相手から見ても未知の魔法を使ったわけだから虚をつくことができる。
「『放電』」
手のひらに意識を集中して麺山のほうに電撃を放っていく。目的は陽動だけど当たったら儲けもんだ。
「あーおまえ属性電気だったな『土の壁』」
地面から土が盛り上がって出てくる。まるで壁のようだ。あ、魔法の名前土の壁だ。で、見事に僕の電撃は弾かれる。あれを打ち破るにはどうすればいいかな。一点を集中して打ち込んで突破するかそれとも回り込むか。
「次!『土の矢』」
今度は矢かよ。土の形をした矢・・・・間違えた矢の形をした土が飛んでくる。クレアの火の玉みたいだな。それと比べても数が少ないから・・・かわすのは簡単だな。
器用にかわしていく。ここら辺の体術は大分慣れてきた。グレン先輩がなぁ。あの人肉弾戦がそうとう得意だからなのか模擬戦するときに毎回毎回至近距離戦闘をしてくるんだよな。直接拳で殴ってきて「先輩って魔法使わないんですか?」って本気で聞いたこともあったな。返しの言葉に「ちゃんと拳が燃えてるぞ」って返ってきて愕然としちゃった記憶があるな。
ま、とにかくそのおかげで肉弾戦というか近接戦闘は他の人に比べたらできる。よく魔法使いは体術が弱いって印象を持たれがちだけど僕とクレアに関してはあまり関係ない。山の中を走り回ってもいるから体力もそれなりについてきた。毎回筋肉痛とかきついけシェミン先輩が治療してくれるからあまりきつさは感じなかったな。
「なんで避けれるんだ?」
そりゃ、『領域』内だからね。範囲が小さければ感知モードに切り替えることもできる。『感知』と違って人物以外でも、電気を帯びていなくてもある程度は感知できる。やっぱりこの魔法チートだよな。何があるのかはわからないけど、なにかあるのはわかるからどうすれば全部を避けることができるのか判断することができる。クレアの火の玉の数に比べたら本当に少ないからね。
「だからなんで避けれるんだよ」
「数が少ないからね・・・『電気鎧』」
壁がどこまでの強度を持っているのか確認がてら本気で殴ってみる。さっきの電撃で少し中央に凹みがあるな・・・それを狙って拳を突き出す
どごおおおおおおん
凹みを中心にひび割れていく。でも壊れるまでには至ってない。まだ少し威力が足りなかったか。でもこれでおおよその強度は確認することができた。
「くっ・・・『土玉』」
・・・さっきから魔法が土のまるまるばっかりなんだけどみんなそんなもんなのか?あ、ボーリングの玉みたいなのが転がってきた。これはどうするかな。そこそこの大きさだし・・・僕と同じくらいか?つまり直径二メートル程度っと。なら横に移動すれば簡単に避けることが可能だけど・・・
「甘いんだよ」
ま、当然操作可能だろうな。じゃなきゃここで使ってくるはずがないし。そうなってくると少し厄介だよな。『電気鎧』の状態で拳に電気を集めて殴ってみるか。いやそれだと向こうは速度がある分運動エネルギーがあるから威力が大分高い。そうなってしまうと勢いの差でこちらが負けてしまう。さっき壁を殴ったときのダメージも残ってそうだし。少し痛い。
「・・・『電気鎧』」
電気を拳にではなく足に集中して電気をまとってみる。要は、
「逃げるなぁ」
「これは戦略的撤退だっつーの。考えがまとまるまで時間を稼いでるんだよ」
見た感じ、麺山は魔法を二つ以上同時に使うことができていない。ま、これは僕もできないしかなりの高等技術であることは否定しないけど。壁だけが他の魔法を使っている間でも存在しているけど・・・あれは特殊だと見て間違いないだろう。あと、これは希望的観測ではあるんだけど使いすぎてコントロール切れてしまうのではないのかっていうね。
「くっ・・・」
実際苦しそうだな。こちらはこんな平坦な道ならばもう少しだけ走り続けることができる。山道に比べたらなんて走りやすいんだ。
「はあはあ・・・」
あ、土の玉が消えた。どうやら維持するための魔力が尽きてしまったのかな。それとも単に効果時間が来てしまったとか。
「く、逃げ回ってただけなのに・・・」
あ、疲れ果てて動きが鈍っている。ならば、申し訳ないが、攻撃させてもらうとするか
「『電気鎧』」
「お前鬼かよ・・・『土の壁』」
さすがに対応してくるか。先ほどと同じように打ち破るには威力が足りない・・・が、策はある
「『電気鎧・第二形態』」
さっきからずっと展開していた『領域』があるから第二形態を発動させることができる。これは通常と比べて砂鉄も拳にまとわすている分威力が高い。さっきの感じからすると、これなら打ち破ることができる。
「まじかよ!」
壁を打ち破ってしまえばもうこっちのもんだ。麺山を守るものはない
「くっ・・・俺の負けだ」
お、すぐに降参してくれた。ここからまだ逆転というか最後のトラップとして何か仕掛けてくる人もいるけど麺山はそのタイプではないようだ。それはそれでありがたいんだけどね。
「はあ、お前が弱いって噂があったから勝てるかなって思ったけどやっぱり無理だったか」
「ははは」
「まあ俺はクラスメートの中でも落ちこぼれの部類だったから仕方がないか」
「そうなの?」
「ああ・・・そっかお前俺たちとあまり一緒にいないからわかんないのか。そうだよ俺は弱い方だよ。そして鳴村はまあ強い方なのかな」
そし僕は今まさに戦っている二人の方をみる。さて、結果は・・・?
「はあ・・・なぜだ。こいつは弱いって聞いていたのに。なぜ俺が負ける」
麺山もだけどさ、こいつら僕らのことを弱い弱いって考えすぎじゃないかな。いくら噂がアレでも実際に見たわけではないのだろうし。
「えーっと、ナリムラだっけ?君の魔法もなかなか良かったよ。でも、僕は君よりも強い電気系統の魔法使いを知ってるから」
そういってこっちの方向をみてくる。なんだか恥ずかしいな。そんなに褒めなくても
「は、こいつよりも俺の方が弱いっていうのか・・・」
「力では君の方が上だよ・・・ま、これは実際に戦ってみたらわかるよ」
「・・・」
ちょ、睨むなって。そんなに見つめられると照れるだろって言ってやろうかと思ったけど多分キャラじゃないからやめておこう。うん、さすがに僕もそれくらいはわきまえているさ。
「紅ぃ、覚えておけよ」
「いや、僕何も言ってないからね」
言いがかりなんてつけないでくれ。君にまで嫌われてしまったら・・・別にいいか。一人増えたところで今更感多いし
「それ言っちゃダメだろ・・・」
「紅・・・空気読めよ」
「え?」
鳴村の方をみればわなわな震えている。あ、これ本気で怒っているやつだ。何か怒らすようなこと言ったのかな
「明後日の試合、ぜってー俺が勝つ」
ま、なんにせよ
「悪いけど勝つのは僕だから」
僕にだって負けられない理由がある・・・あ、まって相性超不利じゃん。やべーどうしよ
僕と麺山は向かい合って立っていた。今回は麺山と戦う。さて、どうやって戦おうかな。あいつのスキルは「砂」。相性関係がどうなっているのかはわからないけどーまだ習ってないからねーでも一応自然の摂理に則っているみたいだけど、電気と砂は・・・わからん。電気と地面なら某ゲームなら圧倒的に相性不利だけど・・・不利どころか勝ち目がない。
あいつの使う魔法がなにかわからないけど・・・でも参加している以上何かしらの攻撃魔法を覚えているとみて間違いないよな。一方こちらの情報はどこまで漏れているのかな。今日の感じ戦闘のことは知れ渡っているし、なんならこないだドラゴン退治の際にほとんど天衣とかに見せちゃったしなぁ。
「それじゃあミライvsメンヤマの試合開始」
クレアが号令をかけてくれる、どのみち長期戦だと不利なのはこっちだろうな。ならば先手必勝
「『領域』」
「な、なんだ」
まずは自分のフィールドを作ってそこから展開を考えよう。これによって僕の魔法の威力は上がったし相手から見ても未知の魔法を使ったわけだから虚をつくことができる。
「『放電』」
手のひらに意識を集中して麺山のほうに電撃を放っていく。目的は陽動だけど当たったら儲けもんだ。
「あーおまえ属性電気だったな『土の壁』」
地面から土が盛り上がって出てくる。まるで壁のようだ。あ、魔法の名前土の壁だ。で、見事に僕の電撃は弾かれる。あれを打ち破るにはどうすればいいかな。一点を集中して打ち込んで突破するかそれとも回り込むか。
「次!『土の矢』」
今度は矢かよ。土の形をした矢・・・・間違えた矢の形をした土が飛んでくる。クレアの火の玉みたいだな。それと比べても数が少ないから・・・かわすのは簡単だな。
器用にかわしていく。ここら辺の体術は大分慣れてきた。グレン先輩がなぁ。あの人肉弾戦がそうとう得意だからなのか模擬戦するときに毎回毎回至近距離戦闘をしてくるんだよな。直接拳で殴ってきて「先輩って魔法使わないんですか?」って本気で聞いたこともあったな。返しの言葉に「ちゃんと拳が燃えてるぞ」って返ってきて愕然としちゃった記憶があるな。
ま、とにかくそのおかげで肉弾戦というか近接戦闘は他の人に比べたらできる。よく魔法使いは体術が弱いって印象を持たれがちだけど僕とクレアに関してはあまり関係ない。山の中を走り回ってもいるから体力もそれなりについてきた。毎回筋肉痛とかきついけシェミン先輩が治療してくれるからあまりきつさは感じなかったな。
「なんで避けれるんだ?」
そりゃ、『領域』内だからね。範囲が小さければ感知モードに切り替えることもできる。『感知』と違って人物以外でも、電気を帯びていなくてもある程度は感知できる。やっぱりこの魔法チートだよな。何があるのかはわからないけど、なにかあるのはわかるからどうすれば全部を避けることができるのか判断することができる。クレアの火の玉の数に比べたら本当に少ないからね。
「だからなんで避けれるんだよ」
「数が少ないからね・・・『電気鎧』」
壁がどこまでの強度を持っているのか確認がてら本気で殴ってみる。さっきの電撃で少し中央に凹みがあるな・・・それを狙って拳を突き出す
どごおおおおおおん
凹みを中心にひび割れていく。でも壊れるまでには至ってない。まだ少し威力が足りなかったか。でもこれでおおよその強度は確認することができた。
「くっ・・・『土玉』」
・・・さっきから魔法が土のまるまるばっかりなんだけどみんなそんなもんなのか?あ、ボーリングの玉みたいなのが転がってきた。これはどうするかな。そこそこの大きさだし・・・僕と同じくらいか?つまり直径二メートル程度っと。なら横に移動すれば簡単に避けることが可能だけど・・・
「甘いんだよ」
ま、当然操作可能だろうな。じゃなきゃここで使ってくるはずがないし。そうなってくると少し厄介だよな。『電気鎧』の状態で拳に電気を集めて殴ってみるか。いやそれだと向こうは速度がある分運動エネルギーがあるから威力が大分高い。そうなってしまうと勢いの差でこちらが負けてしまう。さっき壁を殴ったときのダメージも残ってそうだし。少し痛い。
「・・・『電気鎧』」
電気を拳にではなく足に集中して電気をまとってみる。要は、
「逃げるなぁ」
「これは戦略的撤退だっつーの。考えがまとまるまで時間を稼いでるんだよ」
見た感じ、麺山は魔法を二つ以上同時に使うことができていない。ま、これは僕もできないしかなりの高等技術であることは否定しないけど。壁だけが他の魔法を使っている間でも存在しているけど・・・あれは特殊だと見て間違いないだろう。あと、これは希望的観測ではあるんだけど使いすぎてコントロール切れてしまうのではないのかっていうね。
「くっ・・・」
実際苦しそうだな。こちらはこんな平坦な道ならばもう少しだけ走り続けることができる。山道に比べたらなんて走りやすいんだ。
「はあはあ・・・」
あ、土の玉が消えた。どうやら維持するための魔力が尽きてしまったのかな。それとも単に効果時間が来てしまったとか。
「く、逃げ回ってただけなのに・・・」
あ、疲れ果てて動きが鈍っている。ならば、申し訳ないが、攻撃させてもらうとするか
「『電気鎧』」
「お前鬼かよ・・・『土の壁』」
さすがに対応してくるか。先ほどと同じように打ち破るには威力が足りない・・・が、策はある
「『電気鎧・第二形態』」
さっきからずっと展開していた『領域』があるから第二形態を発動させることができる。これは通常と比べて砂鉄も拳にまとわすている分威力が高い。さっきの感じからすると、これなら打ち破ることができる。
「まじかよ!」
壁を打ち破ってしまえばもうこっちのもんだ。麺山を守るものはない
「くっ・・・俺の負けだ」
お、すぐに降参してくれた。ここからまだ逆転というか最後のトラップとして何か仕掛けてくる人もいるけど麺山はそのタイプではないようだ。それはそれでありがたいんだけどね。
「はあ、お前が弱いって噂があったから勝てるかなって思ったけどやっぱり無理だったか」
「ははは」
「まあ俺はクラスメートの中でも落ちこぼれの部類だったから仕方がないか」
「そうなの?」
「ああ・・・そっかお前俺たちとあまり一緒にいないからわかんないのか。そうだよ俺は弱い方だよ。そして鳴村はまあ強い方なのかな」
そし僕は今まさに戦っている二人の方をみる。さて、結果は・・・?
「はあ・・・なぜだ。こいつは弱いって聞いていたのに。なぜ俺が負ける」
麺山もだけどさ、こいつら僕らのことを弱い弱いって考えすぎじゃないかな。いくら噂がアレでも実際に見たわけではないのだろうし。
「えーっと、ナリムラだっけ?君の魔法もなかなか良かったよ。でも、僕は君よりも強い電気系統の魔法使いを知ってるから」
そういってこっちの方向をみてくる。なんだか恥ずかしいな。そんなに褒めなくても
「は、こいつよりも俺の方が弱いっていうのか・・・」
「力では君の方が上だよ・・・ま、これは実際に戦ってみたらわかるよ」
「・・・」
ちょ、睨むなって。そんなに見つめられると照れるだろって言ってやろうかと思ったけど多分キャラじゃないからやめておこう。うん、さすがに僕もそれくらいはわきまえているさ。
「紅ぃ、覚えておけよ」
「いや、僕何も言ってないからね」
言いがかりなんてつけないでくれ。君にまで嫌われてしまったら・・・別にいいか。一人増えたところで今更感多いし
「それ言っちゃダメだろ・・・」
「紅・・・空気読めよ」
「え?」
鳴村の方をみればわなわな震えている。あ、これ本気で怒っているやつだ。何か怒らすようなこと言ったのかな
「明後日の試合、ぜってー俺が勝つ」
ま、なんにせよ
「悪いけど勝つのは僕だから」
僕にだって負けられない理由がある・・・あ、まって相性超不利じゃん。やべーどうしよ
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