電気使いは今日もノリで生きる
ドラゴン退治第1弾
皐月4週目土曜日
さあ、やってきましたよドラゴン退治。一年生だけっていう不安要素とチート持ちという安心要素を天秤にかけて不安しか残らないけどまあなんとかなると信じよう
「アオメ・・・俺がドラゴンを倒すからな。お前は何もするな」
「は?いいだろそんなの誰が倒しても」
「俺が倒す。そうすれば今も俺がお前よりも強いってことが示されるだろ」
お前らケンカするなよな。同じギルドなんだからさ。というかサクヤ、「今も」ってことはそうとう気にしてるんだな。青目がかなり強いって噂になっていること
「お前ら・・・そんなこと言ってるけどドラゴンが見つからなければ無意味だろ」
「そ、そうですよ。まずは協力して探しましょ」
天衣と四万十さんがなだめようとしてるけどそんなことどうでもいいよ。勝手にケンカしといて。僕としては戦わないで済むのならそれが一番都合がいいんだからさ。
「ミライ、腹くくろう」
「わかったよ」
もうこうなってしまっては仕方がないよね。探そう。こないだドラゴンと戦ったときにドラゴンの電気反応は記憶した・・・直感にはなるけれど見つけることができるだろう。多分きっとメイビー
「『感知』」「『熱探知』」
クレアも僕と同じで感知魔法を覚えている。そりゃ同じ系統の魔法を使うように言われたんだから似るよね。一応差別化?する必要があるのかは別として役割的には僕がどちらかっていうと近接系でクレアが完全な遠距離系だから区別ついている。区別する意味って話だけどね。どうせ前衛はサクヤいるし。
とにかく探してみよう・・・練習したから最初に比べて大分広範囲になってきた。そしてこれが一番の成果なんだけど発している電波の種類によってわけることができるようになった。ようは人間って指定したら人間の電波だけを探知することができるってこと。これによって広範囲に広げても情報過多でパンクすることがかなり減った。それで記憶しているドラゴンの電磁波を探すんだけど・・・
依頼が来ているってことはこのあたりにいるのは間違いないよな。・・・探してみるけど見つからないな。まあ間違っているかもしれないから幾つか電波を変えて調べてみよう。感覚に頼っているから100%ドラゴンの電磁波だってわからないんだよね。人間なら言えるんだけど
「ミライどう?」
「幾つか調べたけどこの先に一匹だけ。でもなんの生き物かはわからなかった」
「そっか、僕の場合は熱探知だけど同じだね。この先に一つ熱源を感知した」
クレアの場合は熱探知。サーモグラフィー的な感じだと思う。そこらへんに生えている木々よりも生き物の方が温度が高いからそれで判別できるんだとか。僕もだけど難儀な属性を引いたものだよね。第6感!とかでわかればいいんだけどそれも難しそうだし。
「お前いつの間にそんな便利な魔法を覚えたんだ?」
「まあそれはおいおい」
『領域』から説明しなければいけないんだけどそれは無理だから教えられない。ゴメンな天衣。
「でもクレア君とミライ君が言うのならこの先になにか生き物が一匹いるってことだよね」
「うん・・・でも気になることがあるんだ」
「ああ、僕も気になってた」
クレアも同じことを考えていたみたいで少し安心する。だって明らかにおかしいんだから
「「目の前の生き物以外の生物がいない」」
他に探知することができなかった。漏れがあるのかもって思ったけど二人とも外れるのはさすがに不自然だ。これは本当になにも生き物がいないとみて間違いがないだろう。
「は!知るかよ。行けば分かるだろ」
「そうだな・・・おい。俺が先だお前は引っ込んでろ」
「ちょ、青目くんサクヤくん」
僕とクレアが危惧していることを無視して突き進んでいく二人。・・・まあ、おそらくというか間違いなくこの先にいるのは龍なんだろうけどね。他に考えられない
案の定、この先にいたのは龍でした。知 っ て たってやつかな。今回僕たちが討伐する龍の種類なんだけど今回は風の龍。大きさは小型だけどスピードタイプ。見た目はまあ普通のドラゴン。普通のドラゴンってなんだよって言いたいけど普通のドラゴンなんだよ。それ以外に僕のボキャブラリーで期待しないでくれ。あ、翼を広げて飛び上がった。ん?あれ?思ったよりも小さい?人間二人分ぐらいの大きさしかないぞ。もしかして弱いのか?
「うわ、まじか・・・じゃあどうやって討伐しよう」
あ、言われてみれば僕たちって全く打ち合わせとかしてなかったじゃん。おまけにお互いにどんな魔法が使えるのか伝えあってないし。一応大まかにだけだけど、前衛に僕と天衣と青目、サクヤの四人で後衛にクレアの編成だ。四万十さんとミロンさんが回復役で楠は知らね。「夢」ってどんなスキルなんだよ。誰か教えてくれよ
「僕とクレアが牽制役になるから青目たちは攻撃よろしく」
青目とサクヤには攻撃に参加してもらったほうがいい。他の役目なんてやりたくないとか言い出しそうだし。それなら下手にやる気を失わせてしまうよりも断然マシだ。
「『放電』」
狙うなら・・・翼だ。僕の電撃では大したダメージは与えられないけどそれでも翼に当たれば体勢を崩すことができるだろう。
「了解・・・『火剣乱舞』」
クレアもすぐに理解してくれたみたいで火の剣を放ってくれる。さあ、これで少しでも注意がこちらにそれてくれたらあとは頼むよ。
「よっしゃああああああ。いくぜえええええ『光の剣』」
サクヤの一撃が入る。うん、戦いになるとテンションが変わるキャラっているよね。『光の剣』は文字通り光で剣を作り出す。サクヤの使える魔法の中で最大火力みたいだ。
「ふ・・・・らぁあ」
青目が何をするのか期待していたら・・・え?剣を振り下ろしただけ。いや振り下ろしただけっていってもなんで空中にいるんですかねぇ。それをいったらサクヤもだけど。
「俺が飛ばしたんだよ・・・『鎌鼬』」
あ、天衣の力か。こいつなにげに人を飛ばすことができるようになっているのか。
「ぐるるるるっるる」
「火の玉が飛んでくるぞ!気をつけろ」
ご忠告どうも・・・でも、なにもできないんだけど。一応『放電』で防げるかやってみるけど・・・無理!。
「防御は任せて・・・『火の領域《fire・field》』」
クレアが『領域』を生み出す。・・・その生み出した余波によって火の玉が吹き飛ばされた。
「え?」
「ちょ、なに今の魔法」
「どうやら『領域』系は発動した瞬間にある程度の技ならはじき返すことができるみたいだ・・・こないだ気がついたんだ」
まじかよ。それは知らなかった。それなら戦略の幅が広がるな。
「よし、じゃあクレア?と紅。お前らで防御は任せる。俺はあの二人の空中浮遊を助けるから」
「もし怪我したらいってください。私とミロンちゃんで回復しますので」
僕たちの声援を受けてドラゴンに立ち向かっていく二人。あいつら本当に臆さないな。ところで楠はなにをしているんだ?
「そろそろいいね・・・『夢の世界へ』」
ドスーン。龍が墜落した。どうやら眠っているようだ。
「「「「「「「え?」」」」」」」
「うまくいった・・・あ、これは僕の魔法で対象を強制的に眠らせることができるんだ。時間がかかりすぎるのがネックだけど」
いや、それでも強すぎるんだけど。ドラゴンって対魔力が凄まじかったんじゃなかったんだっけ。それをなんなく眠らせるなんて・・・恐ろしい。
「ま、それなら都合がいいか『領域』『創造』」
あまりに使いすぎたために『領域』は簡易的に発動することができるようになった。まあ簡易だから『創造』ぐらいしか使うことができないけど。逆に言えば使うためには『領域』を展開しておかないといけないんだけどね
砂鉄で剣を生み出し・・・もう余計な手を打つ必要はないよね。首を狙う。・・・弾かれた。まじかよ。鉄だぞ。なんで切れないんだよ
「ぐるるる」
「「きゃああああああ」」
そして目が覚めてしまいそのまま突風が巻き起こる。そして近くにいたミロンさんに鍵爪が襲いかかる。
「きゃああああ」
そのまま貫かれる。・・・え?
「ミロンさん!」
「く・・・離れろ『火の玉』」
僕とクレアが魔法を放つけどドラゴンはそれを全く意に返さない。待って嫌だよ。こんな簡単に仲間が死ぬなんて・・・
ー夢現の狭間
次の瞬間、龍の鍵爪に貫かれていたミロンさんの姿が消える。そして先ほど貫かれたその場所に現れた、まるで、貫かれるという事象が起きなかったかのようにその場所に立っていた。
「な!」
「紅、ぼさっとするな叩きこむぞ」
急に消えたことで混乱して動きが止まっている。そうか、今のうちに最大火力を叩き込めばいいのか。わかったよ。さっきのミロンの仇だ・・・ミロンの死は無駄にはしない・・・!「いや、死んでないからね?今目の前でみたでしょ?」わかっているからこそ言えるんだよ。さて、
「天衣!僕をあそこまで飛ばしてくれ」
「いいけどなにするんだよ」
天衣の力で龍のもとへと飛ばされていく。その前に『領域』を展開して・・・拳を握る!
「『電気鎧・第2形態!』」
拳の周りに電気が集まっていき、そのままさっき『創造』で剣を作った際に使った砂鉄までもが纏わり付いていく。そう、これは僕が最初から使いたかった魔法、あのにっくきクマが使っていた魔法を模倣したものだ。
さっきは首で弾かれたけど・・・・目に直接叩き込めば痛いだろう
「まったく、無茶する・・・『領域』からの『火剣烈火乱舞』」
(『領域』からのコンボ技を僕も使うことができないと思っていたのか?)
『火剣乱舞』のとき以上の剣が襲いかかる。そしてその剣はちょうど僕の拳の場所と一致していた。まったく、思考回路も同じと思えば狙う場所も同じとはね
「ぐぎゃああああああああ」
苦しそうに悲鳴をあげる。綺麗な連携攻撃が決まった。あともう一息だ。
「いけるぞ!『鎌鼬』」
「『光の剣』」
「『一閃』」
畳み掛ける三人。大分体力が削られていたのだろう。三人の攻撃を受けて龍は倒れこむと、そのまま起き上がらなかった。こうして僕たちは一年生ながら、ドラゴンを討伐するという偉業を成し遂げた。
あとで知ったことだけどこのドラゴンはどうやら生まれたてでそこまで強くなかったらしい。だから僕たちでも倒せたのだとか。ま、それでもドラゴンを倒したことにはかわりない。これは自慢できることかな・・・?というか、楠のスキル、チートすぎでは?多分ミロンさんが助かったのって絶対楠の力でしょ。あいつなにしたんだよ
さあ、やってきましたよドラゴン退治。一年生だけっていう不安要素とチート持ちという安心要素を天秤にかけて不安しか残らないけどまあなんとかなると信じよう
「アオメ・・・俺がドラゴンを倒すからな。お前は何もするな」
「は?いいだろそんなの誰が倒しても」
「俺が倒す。そうすれば今も俺がお前よりも強いってことが示されるだろ」
お前らケンカするなよな。同じギルドなんだからさ。というかサクヤ、「今も」ってことはそうとう気にしてるんだな。青目がかなり強いって噂になっていること
「お前ら・・・そんなこと言ってるけどドラゴンが見つからなければ無意味だろ」
「そ、そうですよ。まずは協力して探しましょ」
天衣と四万十さんがなだめようとしてるけどそんなことどうでもいいよ。勝手にケンカしといて。僕としては戦わないで済むのならそれが一番都合がいいんだからさ。
「ミライ、腹くくろう」
「わかったよ」
もうこうなってしまっては仕方がないよね。探そう。こないだドラゴンと戦ったときにドラゴンの電気反応は記憶した・・・直感にはなるけれど見つけることができるだろう。多分きっとメイビー
「『感知』」「『熱探知』」
クレアも僕と同じで感知魔法を覚えている。そりゃ同じ系統の魔法を使うように言われたんだから似るよね。一応差別化?する必要があるのかは別として役割的には僕がどちらかっていうと近接系でクレアが完全な遠距離系だから区別ついている。区別する意味って話だけどね。どうせ前衛はサクヤいるし。
とにかく探してみよう・・・練習したから最初に比べて大分広範囲になってきた。そしてこれが一番の成果なんだけど発している電波の種類によってわけることができるようになった。ようは人間って指定したら人間の電波だけを探知することができるってこと。これによって広範囲に広げても情報過多でパンクすることがかなり減った。それで記憶しているドラゴンの電磁波を探すんだけど・・・
依頼が来ているってことはこのあたりにいるのは間違いないよな。・・・探してみるけど見つからないな。まあ間違っているかもしれないから幾つか電波を変えて調べてみよう。感覚に頼っているから100%ドラゴンの電磁波だってわからないんだよね。人間なら言えるんだけど
「ミライどう?」
「幾つか調べたけどこの先に一匹だけ。でもなんの生き物かはわからなかった」
「そっか、僕の場合は熱探知だけど同じだね。この先に一つ熱源を感知した」
クレアの場合は熱探知。サーモグラフィー的な感じだと思う。そこらへんに生えている木々よりも生き物の方が温度が高いからそれで判別できるんだとか。僕もだけど難儀な属性を引いたものだよね。第6感!とかでわかればいいんだけどそれも難しそうだし。
「お前いつの間にそんな便利な魔法を覚えたんだ?」
「まあそれはおいおい」
『領域』から説明しなければいけないんだけどそれは無理だから教えられない。ゴメンな天衣。
「でもクレア君とミライ君が言うのならこの先になにか生き物が一匹いるってことだよね」
「うん・・・でも気になることがあるんだ」
「ああ、僕も気になってた」
クレアも同じことを考えていたみたいで少し安心する。だって明らかにおかしいんだから
「「目の前の生き物以外の生物がいない」」
他に探知することができなかった。漏れがあるのかもって思ったけど二人とも外れるのはさすがに不自然だ。これは本当になにも生き物がいないとみて間違いがないだろう。
「は!知るかよ。行けば分かるだろ」
「そうだな・・・おい。俺が先だお前は引っ込んでろ」
「ちょ、青目くんサクヤくん」
僕とクレアが危惧していることを無視して突き進んでいく二人。・・・まあ、おそらくというか間違いなくこの先にいるのは龍なんだろうけどね。他に考えられない
案の定、この先にいたのは龍でした。知 っ て たってやつかな。今回僕たちが討伐する龍の種類なんだけど今回は風の龍。大きさは小型だけどスピードタイプ。見た目はまあ普通のドラゴン。普通のドラゴンってなんだよって言いたいけど普通のドラゴンなんだよ。それ以外に僕のボキャブラリーで期待しないでくれ。あ、翼を広げて飛び上がった。ん?あれ?思ったよりも小さい?人間二人分ぐらいの大きさしかないぞ。もしかして弱いのか?
「うわ、まじか・・・じゃあどうやって討伐しよう」
あ、言われてみれば僕たちって全く打ち合わせとかしてなかったじゃん。おまけにお互いにどんな魔法が使えるのか伝えあってないし。一応大まかにだけだけど、前衛に僕と天衣と青目、サクヤの四人で後衛にクレアの編成だ。四万十さんとミロンさんが回復役で楠は知らね。「夢」ってどんなスキルなんだよ。誰か教えてくれよ
「僕とクレアが牽制役になるから青目たちは攻撃よろしく」
青目とサクヤには攻撃に参加してもらったほうがいい。他の役目なんてやりたくないとか言い出しそうだし。それなら下手にやる気を失わせてしまうよりも断然マシだ。
「『放電』」
狙うなら・・・翼だ。僕の電撃では大したダメージは与えられないけどそれでも翼に当たれば体勢を崩すことができるだろう。
「了解・・・『火剣乱舞』」
クレアもすぐに理解してくれたみたいで火の剣を放ってくれる。さあ、これで少しでも注意がこちらにそれてくれたらあとは頼むよ。
「よっしゃああああああ。いくぜえええええ『光の剣』」
サクヤの一撃が入る。うん、戦いになるとテンションが変わるキャラっているよね。『光の剣』は文字通り光で剣を作り出す。サクヤの使える魔法の中で最大火力みたいだ。
「ふ・・・・らぁあ」
青目が何をするのか期待していたら・・・え?剣を振り下ろしただけ。いや振り下ろしただけっていってもなんで空中にいるんですかねぇ。それをいったらサクヤもだけど。
「俺が飛ばしたんだよ・・・『鎌鼬』」
あ、天衣の力か。こいつなにげに人を飛ばすことができるようになっているのか。
「ぐるるるるっるる」
「火の玉が飛んでくるぞ!気をつけろ」
ご忠告どうも・・・でも、なにもできないんだけど。一応『放電』で防げるかやってみるけど・・・無理!。
「防御は任せて・・・『火の領域《fire・field》』」
クレアが『領域』を生み出す。・・・その生み出した余波によって火の玉が吹き飛ばされた。
「え?」
「ちょ、なに今の魔法」
「どうやら『領域』系は発動した瞬間にある程度の技ならはじき返すことができるみたいだ・・・こないだ気がついたんだ」
まじかよ。それは知らなかった。それなら戦略の幅が広がるな。
「よし、じゃあクレア?と紅。お前らで防御は任せる。俺はあの二人の空中浮遊を助けるから」
「もし怪我したらいってください。私とミロンちゃんで回復しますので」
僕たちの声援を受けてドラゴンに立ち向かっていく二人。あいつら本当に臆さないな。ところで楠はなにをしているんだ?
「そろそろいいね・・・『夢の世界へ』」
ドスーン。龍が墜落した。どうやら眠っているようだ。
「「「「「「「え?」」」」」」」
「うまくいった・・・あ、これは僕の魔法で対象を強制的に眠らせることができるんだ。時間がかかりすぎるのがネックだけど」
いや、それでも強すぎるんだけど。ドラゴンって対魔力が凄まじかったんじゃなかったんだっけ。それをなんなく眠らせるなんて・・・恐ろしい。
「ま、それなら都合がいいか『領域』『創造』」
あまりに使いすぎたために『領域』は簡易的に発動することができるようになった。まあ簡易だから『創造』ぐらいしか使うことができないけど。逆に言えば使うためには『領域』を展開しておかないといけないんだけどね
砂鉄で剣を生み出し・・・もう余計な手を打つ必要はないよね。首を狙う。・・・弾かれた。まじかよ。鉄だぞ。なんで切れないんだよ
「ぐるるる」
「「きゃああああああ」」
そして目が覚めてしまいそのまま突風が巻き起こる。そして近くにいたミロンさんに鍵爪が襲いかかる。
「きゃああああ」
そのまま貫かれる。・・・え?
「ミロンさん!」
「く・・・離れろ『火の玉』」
僕とクレアが魔法を放つけどドラゴンはそれを全く意に返さない。待って嫌だよ。こんな簡単に仲間が死ぬなんて・・・
ー夢現の狭間
次の瞬間、龍の鍵爪に貫かれていたミロンさんの姿が消える。そして先ほど貫かれたその場所に現れた、まるで、貫かれるという事象が起きなかったかのようにその場所に立っていた。
「な!」
「紅、ぼさっとするな叩きこむぞ」
急に消えたことで混乱して動きが止まっている。そうか、今のうちに最大火力を叩き込めばいいのか。わかったよ。さっきのミロンの仇だ・・・ミロンの死は無駄にはしない・・・!「いや、死んでないからね?今目の前でみたでしょ?」わかっているからこそ言えるんだよ。さて、
「天衣!僕をあそこまで飛ばしてくれ」
「いいけどなにするんだよ」
天衣の力で龍のもとへと飛ばされていく。その前に『領域』を展開して・・・拳を握る!
「『電気鎧・第2形態!』」
拳の周りに電気が集まっていき、そのままさっき『創造』で剣を作った際に使った砂鉄までもが纏わり付いていく。そう、これは僕が最初から使いたかった魔法、あのにっくきクマが使っていた魔法を模倣したものだ。
さっきは首で弾かれたけど・・・・目に直接叩き込めば痛いだろう
「まったく、無茶する・・・『領域』からの『火剣烈火乱舞』」
(『領域』からのコンボ技を僕も使うことができないと思っていたのか?)
『火剣乱舞』のとき以上の剣が襲いかかる。そしてその剣はちょうど僕の拳の場所と一致していた。まったく、思考回路も同じと思えば狙う場所も同じとはね
「ぐぎゃああああああああ」
苦しそうに悲鳴をあげる。綺麗な連携攻撃が決まった。あともう一息だ。
「いけるぞ!『鎌鼬』」
「『光の剣』」
「『一閃』」
畳み掛ける三人。大分体力が削られていたのだろう。三人の攻撃を受けて龍は倒れこむと、そのまま起き上がらなかった。こうして僕たちは一年生ながら、ドラゴンを討伐するという偉業を成し遂げた。
あとで知ったことだけどこのドラゴンはどうやら生まれたてでそこまで強くなかったらしい。だから僕たちでも倒せたのだとか。ま、それでもドラゴンを倒したことにはかわりない。これは自慢できることかな・・・?というか、楠のスキル、チートすぎでは?多分ミロンさんが助かったのって絶対楠の力でしょ。あいつなにしたんだよ
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