電気使いは今日もノリで生きる
スキルについて(やっと)
皐月一週目月曜日
歴史学の授業を終えて次は基本魔法学か。そういえば僕って魔法について誰にも教わっていなかったな。ほぼ独学ってやつだ。シオン先輩とか誰も教えてくれなかったし。これも午前中と同じくそれなりのクラスメイトが受けているな。歴史学とは違って受けてない人もいる。まあこれは先輩から学ぶことのできることの一つだしちょっと調べればすぐに分かることだしな。
さて、さっきの時間にだいたい近況報告を終えたところだし、とくにクラスメイトと話すことはないかな。というかみんな同じギルドの人と仲良く話してるし。
「ミライ」
「あ、クレア」
この授業はクレアも受けるみたいだから寂しくないもんね。これはほとんど一年生のための授業らしいから先輩たちもいない数少ない授業の一つだ。だから比較的のびのびとできるかな
「隣いいか?」
「構わないよ」
「ありがとう・・・すごいなこの授業。異世界から来てる人が多いみたいだ」
「・・・わかるのか?」
まだ話せてないからクレアは僕もその異世界から来てる人だとは知らない。それに、確かにこの授業には地球人は多い。でも、どうしてわかったんだろう。黒目黒髪だからかな?でも葉杜さんみたいな人もいるからすぐに判断できないと思うんだけどな。
「ああ、あそこにいるのが前話したテンイだろ?そしてその近くの人たちはみんな目や髪の色が同じ。グレン先輩や葉杜先輩みたいな人もいるけどやっぱり黒目黒髪は珍しいからね。おまけに転移者だと確定してる人と親しげだからそうだろうと思ったんだ」
「ふうん」
「まあ僕らには関係のないこと・・・だろ?」
多分気がついているんだろうな。その上で何も知らないふりをしてくれてる、と。きっと友達だから僕から伝えてほしいからなのかな。でも、それが今はありがたい。今更いうのもなんか気まずいからね。・・・それだけが理由なのかな?
「そうだね」
「さ、彼らは放っておいて話を聞こうか」
授業が始まる。この授業の先生は・・・え?ミラさん?なんで?
「みなさん。初めまして・・・の方もいますね?初めましてこの学校の今年の生徒会書記のミラ・ジュリエットと言います」
「さて、どうして学生が・・・と疑問を持ってらっしゃる人もいるでしょうが簡単な話です。私はこの学生である前に「星」に所属している者です。そしてこの学校は「星」が運営している期間の一つです」
仕事、というところか。となればさっきのアルバさんが「星」所属の人間だったのも別に僕らに合わせただけではなくてそもそもこの学校自体が「星」の機関だったってわけね。
「星」って一体なんなんだろう。全くわからないけど・・・これもまた誰かに聞いてみようか。結構おおっぴらに話しているみたいだし聞いても問題ないだろう。
「では、今日はスキルの種類についてお話ししようと思います」
スキル、僕たち一人一人に一つだけ与えられている能力。本当に一人一つなのかはわからないけど二つ持っている人の話を聞かないしきっとそうなんだろう。
さて、説明が始まる。やっぱりスキルは一人一つだったみたいだ。そんなにたくさんのスキルを与えられても上手く扱えるかわかんないしこれはこれで問題ないな。でも、そうなると角先みたいな『帯電』の人は少し残念なのか?あれ電気無効なのは強いけどそれ以外だとあまり活躍しない気がするんだけど
スキルには大まかに4種類あるみたいだ。まずは僕の『電気』やクレアの『火』などの『自然系』。その名前の通りで自然現象に関係するスキルがここに入る。ほとんどの人のスキルはここに識別される。
次にさっき思い浮かべた角先の『帯電』などが当てはまる『人智系』。他にも『吸水』や『力』など人が知恵を使って得たものがここに分類される。また、『勇者』みたいに人に関係するものもここに入るみたいだ。
そして滅多にいないスキルとして『神器系』がある。滅多にないとは言っても『星』がここに入るみたいだから・・・星垣さんがいる時点でそんなに珍しいの?って疑ってしまう。というか『勇者』よりも珍しいんだね。まあこれも異世界人特権だと思えばまあわからなくてもないか。要は神の力がここに相当するとか。神様もここにいるのね。『麒麟』もいるし色々と人外なんているんだろうな。
「最後ですが・・・これは名前こそ知られているものの、どんなスキルなのか解明されていない『特殊系』があります」
他のスキルと比べて強い能力が多いみたいだけど、これまた希少すぎてほとんど研究されていないとか。どんなスキルなのか気になるけど、僕には関係ないようだし気にしないでもいいか。
「では、簡単に種類について説明していきましたので、次は細かい性質について学習していきましょうか」
最初ということでまずは『自然系』のスキルから説明をするみたいだ。まずは基本的な自然減少の「火」「水」「風」「電気」「砂」「雪」大体は名前を聞いたらわかると思うけど「火」ならいわゆる火魔法といった感じだ。「砂」が土魔法で「雪」が氷魔法なのが少し紛らわしいかな。『自然系』の中でも最も持っている人の多いスキルたちだ。そのために研究もしっかり進んでいて色々な魔法を習得しやすい
そしてそれらの6つのスキルはそれぞれ上位互換が存在する。「炎」「海」「嵐」「雷」「大地」「氷」だ。炎や嵐はわかるんだけどなんで水や土の上位互換が海や大地なんだろう。いやわかるけどさ。
「上位互換と言っても必ず勝てるというわけではないです。それはそれぞれの努力でなんとかなります。でもなかなか難しいので基本的には勝てないと考えてもらっても構いません」
まあそれでこその上位互換だよな。となると僕の場合は絶対に「雷」に勝てないとなるわけか。クラスメイトの中には・・・ああ、鳴村君がいたな。彼には勝てなさそうだから模擬戦とかするのは気をつけたほうがいいかもな。
「ミライならどうする?上位のスキルに当たったら」
クレアも「火」だから当然いるわけか。ただ、聞かれたところ申し訳ないけど僕は最初から諦めているからね
「そう?でも・・・」
「そこ二人。私語をするのは構いませんが後回しにしてもらえないかしら」
「「すみません」」
怒られたし話すのをやめておこうか。さっき何を言いかけたのか気になるけど。
でも、少しだけわかっていた。「諦める」って頭では残っていても心のどこかにモヤっとしてものがずっと残っているから。これが何でモヤってなっているのかわからないけど・・・いや、多分わかってる。目をそらしていたいだけだ。その、僕のうちに抱えているものについて言いかけたんだろう。
あの、反省してるので睨んでこないでくれますか?なんでかは知らないけど4、5人くらいから睨まれているんだが・・・
他によく知られているものでは「精霊」や「空間」も自然系なんだとか。あとは「毒」や「麻痺」といったどちらかっていうと異常状態系のスキルもこれにあたる。やっぱり異常状態はあるんだな。特に毒なんてかなり強そうだ気がつかないうちに・・・ってのを想像すると怖いけどまあそれを言ってしまえばいつどこで襲われるかもしれないから問題ないか。問題が解決したわけではないけど気にしても仕方がない。これも立派な解決方法だ・・・違うか。
「そこは備えるって言おうよ」
「いや・・・だって備え方わかんねーもん」
「『電気鎧』をずっとしていたら?」
「無駄に疲れるだけでおわりそう・・・と、ミラさんがまた睨んでる。これでやめとこう」
「・・・・そうだね」
「コホン、まあ今日はこれくらいでやめておきましょう。ではまた来週」
歴史学の授業を終えて次は基本魔法学か。そういえば僕って魔法について誰にも教わっていなかったな。ほぼ独学ってやつだ。シオン先輩とか誰も教えてくれなかったし。これも午前中と同じくそれなりのクラスメイトが受けているな。歴史学とは違って受けてない人もいる。まあこれは先輩から学ぶことのできることの一つだしちょっと調べればすぐに分かることだしな。
さて、さっきの時間にだいたい近況報告を終えたところだし、とくにクラスメイトと話すことはないかな。というかみんな同じギルドの人と仲良く話してるし。
「ミライ」
「あ、クレア」
この授業はクレアも受けるみたいだから寂しくないもんね。これはほとんど一年生のための授業らしいから先輩たちもいない数少ない授業の一つだ。だから比較的のびのびとできるかな
「隣いいか?」
「構わないよ」
「ありがとう・・・すごいなこの授業。異世界から来てる人が多いみたいだ」
「・・・わかるのか?」
まだ話せてないからクレアは僕もその異世界から来てる人だとは知らない。それに、確かにこの授業には地球人は多い。でも、どうしてわかったんだろう。黒目黒髪だからかな?でも葉杜さんみたいな人もいるからすぐに判断できないと思うんだけどな。
「ああ、あそこにいるのが前話したテンイだろ?そしてその近くの人たちはみんな目や髪の色が同じ。グレン先輩や葉杜先輩みたいな人もいるけどやっぱり黒目黒髪は珍しいからね。おまけに転移者だと確定してる人と親しげだからそうだろうと思ったんだ」
「ふうん」
「まあ僕らには関係のないこと・・・だろ?」
多分気がついているんだろうな。その上で何も知らないふりをしてくれてる、と。きっと友達だから僕から伝えてほしいからなのかな。でも、それが今はありがたい。今更いうのもなんか気まずいからね。・・・それだけが理由なのかな?
「そうだね」
「さ、彼らは放っておいて話を聞こうか」
授業が始まる。この授業の先生は・・・え?ミラさん?なんで?
「みなさん。初めまして・・・の方もいますね?初めましてこの学校の今年の生徒会書記のミラ・ジュリエットと言います」
「さて、どうして学生が・・・と疑問を持ってらっしゃる人もいるでしょうが簡単な話です。私はこの学生である前に「星」に所属している者です。そしてこの学校は「星」が運営している期間の一つです」
仕事、というところか。となればさっきのアルバさんが「星」所属の人間だったのも別に僕らに合わせただけではなくてそもそもこの学校自体が「星」の機関だったってわけね。
「星」って一体なんなんだろう。全くわからないけど・・・これもまた誰かに聞いてみようか。結構おおっぴらに話しているみたいだし聞いても問題ないだろう。
「では、今日はスキルの種類についてお話ししようと思います」
スキル、僕たち一人一人に一つだけ与えられている能力。本当に一人一つなのかはわからないけど二つ持っている人の話を聞かないしきっとそうなんだろう。
さて、説明が始まる。やっぱりスキルは一人一つだったみたいだ。そんなにたくさんのスキルを与えられても上手く扱えるかわかんないしこれはこれで問題ないな。でも、そうなると角先みたいな『帯電』の人は少し残念なのか?あれ電気無効なのは強いけどそれ以外だとあまり活躍しない気がするんだけど
スキルには大まかに4種類あるみたいだ。まずは僕の『電気』やクレアの『火』などの『自然系』。その名前の通りで自然現象に関係するスキルがここに入る。ほとんどの人のスキルはここに識別される。
次にさっき思い浮かべた角先の『帯電』などが当てはまる『人智系』。他にも『吸水』や『力』など人が知恵を使って得たものがここに分類される。また、『勇者』みたいに人に関係するものもここに入るみたいだ。
そして滅多にいないスキルとして『神器系』がある。滅多にないとは言っても『星』がここに入るみたいだから・・・星垣さんがいる時点でそんなに珍しいの?って疑ってしまう。というか『勇者』よりも珍しいんだね。まあこれも異世界人特権だと思えばまあわからなくてもないか。要は神の力がここに相当するとか。神様もここにいるのね。『麒麟』もいるし色々と人外なんているんだろうな。
「最後ですが・・・これは名前こそ知られているものの、どんなスキルなのか解明されていない『特殊系』があります」
他のスキルと比べて強い能力が多いみたいだけど、これまた希少すぎてほとんど研究されていないとか。どんなスキルなのか気になるけど、僕には関係ないようだし気にしないでもいいか。
「では、簡単に種類について説明していきましたので、次は細かい性質について学習していきましょうか」
最初ということでまずは『自然系』のスキルから説明をするみたいだ。まずは基本的な自然減少の「火」「水」「風」「電気」「砂」「雪」大体は名前を聞いたらわかると思うけど「火」ならいわゆる火魔法といった感じだ。「砂」が土魔法で「雪」が氷魔法なのが少し紛らわしいかな。『自然系』の中でも最も持っている人の多いスキルたちだ。そのために研究もしっかり進んでいて色々な魔法を習得しやすい
そしてそれらの6つのスキルはそれぞれ上位互換が存在する。「炎」「海」「嵐」「雷」「大地」「氷」だ。炎や嵐はわかるんだけどなんで水や土の上位互換が海や大地なんだろう。いやわかるけどさ。
「上位互換と言っても必ず勝てるというわけではないです。それはそれぞれの努力でなんとかなります。でもなかなか難しいので基本的には勝てないと考えてもらっても構いません」
まあそれでこその上位互換だよな。となると僕の場合は絶対に「雷」に勝てないとなるわけか。クラスメイトの中には・・・ああ、鳴村君がいたな。彼には勝てなさそうだから模擬戦とかするのは気をつけたほうがいいかもな。
「ミライならどうする?上位のスキルに当たったら」
クレアも「火」だから当然いるわけか。ただ、聞かれたところ申し訳ないけど僕は最初から諦めているからね
「そう?でも・・・」
「そこ二人。私語をするのは構いませんが後回しにしてもらえないかしら」
「「すみません」」
怒られたし話すのをやめておこうか。さっき何を言いかけたのか気になるけど。
でも、少しだけわかっていた。「諦める」って頭では残っていても心のどこかにモヤっとしてものがずっと残っているから。これが何でモヤってなっているのかわからないけど・・・いや、多分わかってる。目をそらしていたいだけだ。その、僕のうちに抱えているものについて言いかけたんだろう。
あの、反省してるので睨んでこないでくれますか?なんでかは知らないけど4、5人くらいから睨まれているんだが・・・
他によく知られているものでは「精霊」や「空間」も自然系なんだとか。あとは「毒」や「麻痺」といったどちらかっていうと異常状態系のスキルもこれにあたる。やっぱり異常状態はあるんだな。特に毒なんてかなり強そうだ気がつかないうちに・・・ってのを想像すると怖いけどまあそれを言ってしまえばいつどこで襲われるかもしれないから問題ないか。問題が解決したわけではないけど気にしても仕方がない。これも立派な解決方法だ・・・違うか。
「そこは備えるって言おうよ」
「いや・・・だって備え方わかんねーもん」
「『電気鎧』をずっとしていたら?」
「無駄に疲れるだけでおわりそう・・・と、ミラさんがまた睨んでる。これでやめとこう」
「・・・・そうだね」
「コホン、まあ今日はこれくらいでやめておきましょう。ではまた来週」
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