金属魔法の使い方

バリウム

脅迫状。

こぅわ!!。

お姉ちゃんと俺がハモった。

「なに〜?、これ脅迫かな〜?。」

お姉ちゃんから恐ろしい何かが漏れ出ている。

早く話を逸らさないと!。

「こ、この手紙に書いてあるクウリウル雪山てどんなところなの?。」

「あーそこね一回だけ行ったことあるけどかなり寒かったね〜、しかも三日間ずっと雪降ってたし。」

そこで些細な疑問が浮かんだ。

「なにしに行ったの?。」

ユウトが聞くとベルは少し険しい顔になった。

「....クウリウル雪山は、いま冷戦状態になってるアテン帝国に近いの、だから境界線を越えてないか調査しに行ったんだけど、一回も戦闘しなかったから多分入ってきていないんだと思う。」

そっかー、一応頭に入れておくか。

「ありがとう、いい話を聞いたよ明日早いからシャワー浴びて寝るねおやすみー。」

そう言ってユウトはシャワーを浴びに行った。

次の日

「いやー、今思うけどあの手紙ほんと怖かったなぁ。」

ソニック・インパクトの練習をしながら呟くユウト。

あれから日が開けて半日経っているが一向に成長する気配はない。

当たり前だよな、リンが習得するまでに二、三年かかってるらしいし別に一日二日で落ち込む必要はないのだ。

ちなみにリンはというと買い出しに行っている。

流石に何日も付き合ってもらうのは悪いし、これなら一人でも練習ができるからな。

あ、そういえば午後メイクに呼ばれてるんだった。

そう義手が完成したらしいのだ。

ちょうどお昼過ぎたあたりか、よし行くか。

次は爆発しなければいいのだが。

メイクのところに向かうとメイクは待ちくたびれたかのように駆け寄ってきた。

「も〜、遅いで!待ち過ぎて干からびるとこやったわ!。」

「いや、それは大げさすぎな、それより義手完成したんだろ?。」

ユウトが聞くとメイクは鼻息を荒くして言ってきた。

「ああ、そうや!これが妾の最高傑作!....まあ、安心してつけてみぃ多分爆発せんから。」

ドヤって言い切った。

ちょっといじってやろ。

「いや、ドヤるなよ、安心できるわけないじゃん。」

ユウトに真顔で即答されて少し泣き目になるメイク。

「悪かったって、冗談だよ冗談、俺がメイクのこと信じないわけないだろ?。」

ユウトが焦って慰めるように言う。

するとメイクが。

「ほんとぉ?。」

すんっげぇー可愛らしい目で言ってきやがった。

く!、騙されるな!この気高き童貞を守り抜くんだ!。※アホ。

ユウトは深呼吸をしてほっぺたを叩く。

「よし!、つけるぞ。」

恐る恐る義手を持ち肩に近づけていく。

肩の方も義手の方もお互いが反応しあいジョイント部分が出てくる。

するとそのまま吸い込まれるようにしてガッチリ固定した。

なんだこれ!、元から手がなにもなかったみたいに感じる!。

動かしてみても全く問題ない、つまり成功だ。

「やったよ!メイクついに完成したんだな!。」

「ああ、よかったなぁ。」

メイクはそう言い、ほのかな笑みを浮かべていた。

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