金属魔法の使い方

バリウム

過去


俺とお姉ちゃんは観客席に再び戻ってきて席に座る。

すると、ベルは深刻そうな顔になったが決心をしたような表情をした。

「私はね、前の王様を殺したんだ。」

....それはユウトがサイに聞いた話だったな。

そのままベルは話を続けた。

「実際には私の意思で殺したんじゃなくて、集団魔法で乗っ取られてさしちゃったの。」

「今の現国王は許してくれたけど市民は許してくれなかった。だから現国王は私を森の中にかくまってくれたんだ。」

ん、?でもそしたらなんで市民とすれ違ってもなんで気がつかないんだ?

なのでお姉ちゃんに聞くことにした。

「でもお姉ちゃん、帝国に来た時になんで騎士はわかって市民はお姉ちゃんのこと気がつかないの?」

「それはね、ユウトと最初からあった時から実は変装してたの。」

....え!?

ちなみに今現在のお姉ちゃんは黒髪ロングの赤眼のスタイルのいい理想のお姉ちゃんて感じだな。

俺は試しに聞くことにした。

「お姉ちゃん今は元に戻れないの?」

ベルはうーんと悩んだ末に言った。

「これもケジメ、かな。いいよ見ても笑わないでね。」

ベルは恥ずかしそうに言いながら魔法を解いてベルの体が光り始めた。

あまりの眩しさにユウトは目を瞑る。

再び開いた頃には金髪碧眼の美女がそこにいた。

「え?お姉ちゃん?」

恐る恐る聞いてみると、金髪碧眼の美女は口を開いた。

「はい、お姉ちゃんです。」

お姉ちゃんの頬には涙が溢れていた。

その夜俺はベランダに出ていた。

話を聞いて思ったことはやっぱりお姉ちゃんは、自分の意思で殺したんじゃなかったのだ。王様が朝に発した意味のわからない言葉が今わかった気がする。

でも、俺がいたからお姉ちゃんは救われたんじゃない。

お姉ちゃんは自分の力で克服したんだと思う。

部屋の中に入ると椅子にお姉ちゃんが座っていた。

「あ、ユウト〜ベランダに出てどうしたの?」

「外の風に当たってたんだ。ちょっと疲れたから寝るね。」

と言ってベッドの部屋に向かうとユウトはあっと思い出して言う。

「学園のテストの結果って明日だったよね?場所は今日の会場でいいんだよね?」

するとお姉ちゃんがぐっと親指を立てて言った。

「そだよー!」

うん、微妙に古いな。

俺はそんなことを思いながら言った。

「お姉ちゃん、俺は何があろうとお姉ちゃんの弟だから」

するとお姉ちゃんは顔をぽっと赤くして言った。

「ありがとう、大好き。」

と言って俺のところまで駆け寄りおでこにお姉ちゃんは唇を当てた。


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