お互いに好きだけど好きと言えない幼馴染の同居生活

りゅう

しばらくして





 陽菜が体調を崩した翌日、春香とまゆに連れられて陽菜とりっちゃんさんは病院に向かう。結果、陽菜の容態は特に異常はなかったらしい。疲れによる一時的な体調不良、今後はなるべく疲れやストレスを溜めないようにとお医者様から忠告をされただけで済んだ。

 陽菜は練習とかもいっぱい頑張るタイプだから…陽菜にとっては辛いかもしれないけど、まゆとみはね先輩、りっちゃんが、陽菜が頑張り過ぎてまた体調を崩さないように気を配っている。

 そんな変化が起こってから月日は流れ12月中旬

 「りょうくん疲れた〜疲れたから抱きしめて〜」

 僕の隣に座ってギュッと僕の腕を抱きしめて僕におねだりするゆいちゃんがかわいすぎる。たしかに、疲れたし、ゆいちゃん頑張ってたからご褒美あげないと……

 「えへへ〜ありがと♡」

 語尾にハートマークがついてそうなくらい幸せそうでかわいらしい声と表情でゆいちゃんは僕にお礼を言う。

 「目を離したらまーた2人でイチャイチャしてる。春香ちゃんとまゆちゃんに報告するよ」

 僕がゆいちゃんを甘やかしていると陽菜と手を繋いで歩いてきたりっちゃんさんに言われた。春香とまゆに言われたらいろいろやばい気がするので内緒でお願いします。と全力でお願いする。最近ではよくある光景だ。

 「ゆいちゃん、この前練習しといて。ってお願いしたところよく吹けてたじゃん」
 「あ、ありがとうございます」

 12月中旬になり、年越しも近くなるにつれてアンサンブルコンテストの練習が増えた。僕とゆいちゃんとりっちゃんさんは8人で演奏を行う金管八重奏のメンバーになっている。ちなみに、まゆはアンサンブルコンテストに参加しないで、春香は金管四重奏でアンサンブルコンテストに参加する。

 アンサンブルコンテストの練習は基本的に練習日以外の時間にすることになっているので大学とサークルとバイトが休みの日で都合が合う日はアンサンブルコンテストのメンバーで集まって練習している。春香とまゆは普通にバイトがある日なので、今日は僕とゆいちゃん、2人きりの日だ。

 「りょうくん、帰ろ」
 「うん。帰ろうか」

 練習が終わり疲れを感じながらゆいちゃんと手を繋いでアパートに帰る。いつもまゆの車で大学まで来ているが、歩くとアパートまで結構遠くて疲れる。

 「ねー、りょうくん。夜ご飯は何にする?」

 春香とまゆがバイトなので、夜ご飯はゆいちゃんが作り僕も当然、ゆいちゃんのお手伝いをする。2人で料理をしたりすることがすごく楽しくて、ゆいちゃんと2人きりになる日は料理する時間がすごく楽しみでもある。

 「うーん。ゆいちゃんの肉じゃが食べたい。作り方教えてよ」
 「うん。いいよ!じゃあ、材料買って帰ろうね」

 ゆいちゃんは僕と手を繋ぎながら嬉しそうにそう言って若干スキップをして鼻歌を歌っていた。かわいすぎる。

 そんなめちゃくちゃかわいいゆいちゃんとスーパーでお買い物をしてからアパートに帰った。







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