お互いに好きだけど好きと言えない幼馴染の同居生活

りゅう

なんでだろう






 部屋に戻ってから僕とまゆは泣きながら謝罪文兼反省文を春香とゆいちゃんに送ったが既読スルーされて泣きそう。春香もゆいちゃんも激怒状態だ。

 「りょうちゃん、どうする?」
 「どうしよう…」

 とりあえず、ゆいちゃんのアパートまでまゆと謝りに行くことにした。そして、ゆいちゃんのアパートに到着したのだが、インターホンを押しても返事はないし、電気すらついていない状態だった。

 どうしよう。と再びまゆと悩んでいると春香から連絡が来た。昨日、僕とまゆがいたホテルの位置情報と部屋番号が送られてきた。つまり、ここに来い。ということなのだろう。拒否権はないので僕とまゆは春香に指定された場所に向かう。

 「そこに座って」

 指定された場所に到着して扉をノックすると春香が出てきてくれて僕とまゆを部屋に入れる。春香に言われた通り僕とまゆは床で正座する。

 「まゆちゃん、こっちきて」

 春香に呼ばれてまゆがベッドの方に移動すると、春香はまゆをベッドに押し倒す。そして、ゆいちゃんがまゆの腕を押さえつけて春香がまゆの弱いところを弄り始めた。春香とゆいちゃんにいじられてはぁはぁ息を乱しているまゆを見るのはめちゃくちゃドキドキしたがそんなこと言ってる場合じゃない。僕は何を見せられてるんだ?

 「まゆちゃん、昨日、りょうちゃんとその…アレなことはしたでしょ。まゆちゃん、りょうちゃんにいじられた次の日はいつも以上に弱くなるもんねぇ。2人きりで、ホテルで、どこまでやったのかなぁ?」

 春香は何を言っているのだろう。まゆの弱いところとか特徴とか全部把握してるってやばいよ……

 「えっと、いつもみたいにちょっといちゃいちゃしただけ。それ以上のことはしてないよ。黙ってこんなところにりょうちゃんを連れ込んだのはごめんなさい」
 「まゆちゃん、ゆいちゃん連れて帰って」
 「え?」
 「私がじゃんけんで勝ったから今日は私、明日はゆいちゃんだから」

 というわけで、はい。強制的にホテル3連泊が決定しました。まあ、全然いいのよ。幸せなのよ。でも、なんで春香とゆいちゃんは僕とまゆが2人でここに寝泊まりしていたことを知っていたのかだけがずっと気になっていた。本当になんでなのだろう。

 「りょうちゃん、今日はずっといちゃいちゃしよ……」

 僕と2人きりになって照れくさそうに僕を背後から抱きしめてくれる春香を見ていたらそんな些細なことどうでもよくなってしまった。幸せだからいいや。






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