完全無敵!やる気が無さすぎる勇者の物語

Leiren Storathijs

道場破り(物理)

はぁ〜あ、闘技場終えて一瞬で億万長者になれたけど……首が吹っ飛ぶのは予想して無かったわ……。だからこういうのはお返ししてやらねぇとな……。いや、そうしないと気が済まねぇ。

だってアイツは俺が今首斬られて死んでると思ってんだぜ?はっ!首を落としただけで相手が死んでると思うなんて……まだまだだなぁ!?

そこは跡形もなく吹き飛ばすってのが分からねぇかなぁ?さぁて、アイツの居場所を探さねぇと……。

ん〜。闘技場の司会の人に聞けば分かるかな?とりあえず受付に聞くか。

「すいませーん。カイセツさん居ます?聞きたい事あるんですけど……」

「申し訳ありません。カイセツ様は現在、次の試合の準備をしておりまして……試合が終わってからで宜しいでしょうか?」

ん〜……まぁ、偶には観戦も良いかなぁ……?この世界、色々とやべぇ奴が沢山居るからね。下調べして置かないと……ま、俺の敵じゃねぇけどな!!

「じゃあせっかくなんで観戦して待ちますぅ」

「かしこまりました。試合終了後、すぐにカイセツ様にお伝えします」

じゃあ、良し!次の対戦の試合は……?ん?トーナメント戦じゃ無くて、決闘戦??最初から1対1で戦うのか……それほどお互いに自信があるのかねぇ。




『さぁ、今回も始まる!決闘戦!!最初から1対1で試合が決まるガチ対決だぁ!ルールは無し!相手が力尽きるかギブアップするまで死闘を繰り広げろ!!さて、今回の対戦者は〜??グラントス王国の英雄。レイレン・ストラティス!!対するは……極炎の戦士。ブレンシュ・ヴァーン!!またこの二人かぁ!?てめぇら何度殺り合ったら気が済むんだぁ!?永遠のライバルの決戦!レディー・ファイト!!』

永遠のライバルねぇ……ん?待てよ……あの極炎の戦士とか言われてた奴何処かで……あぁっ!前の世界で世界毎俺がぶっ潰してやった奴じゃねぇか!!アレで生きてるとかマジかよ!!??

※第32話 偽聖剣エクスカリバーを参照。

『危険の為、観客席には透明強化シェルターを展開します……繰り返します……』

うっわ……最早分かってんのか……この二人がとんでもねぇ激戦を繰り広げるって……。

さてさて、この小説は俺様の一人称視点からなる物だぁ……つまり今俺の目の前で起きている激戦は……俺の視点で捉えなくちゃならねぇ……!じゃあ今からどんな激戦が繰り広げられているのか説明しよう……。


ガキンッガキンッ!ズドオオオオン!!

シュイイィン……ズゴオオオオオ!!!

シュタタタタッ!スパスパッ!スドドドドオオオンッッ!!

ギュイイィィン……ドガアアアァァンッッ!!!

世界よ滅びろ、戦神よ我が声に答えよ……天は穿ち、地は裂き、森羅万象は混沌に……次元崩壊《ガラクシアコ・ネフェロマ・テロス》!!

うわああああああ!!!目の前が真っ白にいいいい!!!…………ん?終わったか……

『ブレンシュ・ヴァーン戦闘続行不可能とし、試合終了〜!!勝者はレイレン・ストラティスだぁ!!』

「ブレンシュ。また勝ったな!」

「クソおおおお!今回は勝ちたかったのに
!あのクソ野郎がぁああああ!!レイレン……最上って野郎に会ったら気を付けろ……アイツはレイレンの化け物っぷりとは話とレベルが違う……彼奴は……もしかしたら神を超えるかも知れねぇ……」

うっはー、アイツ俺の事、もっとやべぇ奴に教えやがった……てか、あん時負けたんだな……それであんなに悔しがるなんて……全くいい気分だぜぇ!!

さてと……やっと試合終わったな……。事あとすぐにカイセツと話すからしっかり伝えられていると良いんだが……?

『よーし!やっと試合が終了したぁ!さてさて?この後に私に質問したい人が居ると言っていたが何処かなぁ??いたーーっ!!へぃ!そこの最上くん!!』

司会のまま俺に話しかけてくんなぁー!?此処にいる全員に話筒抜けじゃねぇかぁ!!

『済まないねっ!まだこのあと直ぐに次の試合が待ってるからさっ!』

「おおおー!昨日いたー!ミク何ちゃらって奴!何処にいるんだぁああ!!」

『ええええぇ??何だってええぇ??もっと大きな声で喋ってくれえええ!!』

今すぐ其処から降りてこいっ!!なんなら引きずり落としてやろうか!?あぁっ?

────────────────

『HAHAHA!!済まないすまない……さて?何について聞きたいんだい?』

「おう、この前ここの闘技場に乱入したミク何ちゃらって奴居たろ?あいつの居場所が知りたい」

『おっと!それはこの国の中でトップシークレットな事じゃないか!済まないが力になれない。あの人は完全に個人情報やその他の身分に関係する情報に外部からのアクセスをシャットアウトしてるからねぇ?』

面倒くせぇ話し方だなぁ……

「そりゃ面倒だな。でも噂ぐらいはあるだろ?」

『うーん……なんとそれも困った事に……あの人はゴシップを持っている者を一人のこらずキルしちゃってるからねぇ?』

「理解した。つまり暗殺者って所だな?あの戦闘技能と言い、表立った場には不向きだ。静かに、一切の証拠を残さずに、抹殺する……ん?てか、なんで殺してる事は知ってるんだ?」

『HAHAHA!!良くぞ聞いてくれた!それは……私はその目撃者だからねぇ!?この事はずーっと黙っていたんだけど……どうやら今日は私の命日かな?』

「なるほどな。良し、大体の場所は思いついた」

『What!?今ので場所を特定したって言うのかい?まだ何処で目撃したかも言ってないよねぇ!?』

「おうよ。それは……この国の何処かだ!俺の直感で王国の外では無い!!」

『Wow……なんてこった!やっぱり君は凄いねぇ!?イベントも何もかももすっ飛ばして理解出来ちゃうなんて……それが作者の特権ってやつかい!?読者を置いていくのも程々にしなよ!?』

「え?読者を置いて行く……?何を言ってんのか分からねぇけど……俺は別に探すつもりはねぇぜ?『此処から』アイツの住処を吹っ飛ばす!」

うおおおおお!

EXスキル習得!
・透視《スペクターモード》

おおおお!見える!全てが見える!障害物の先、建物の先、地面の奥深くまで!!そして、見つけたああああ!!アレが多分アイツの住処だなぁ!?フードで顔隠れてて見えねぇが……あの体格に髪色!絶対アイツだぁ!!

『我が真名は最上稟獰!気に入らねぇ奴全てぶっ潰す!俺の邪魔する奴は世界の海蘊となれ!!名も無き世界の異物ワールド・デストロイヤー!!』

スゴゴゴゴ…………!!

ズドオオオオンッッッ!!!

『おーっと此処で最上稟獰の存在しない架空のファンタズムウェポンが炸裂ッ!その名もワールドデストロイヤー!!!!最上から放たれる波動砲は、ミクトラン・テオの住処目掛けて一直線に飛んだああああああ!!!』

────────────────

「おい……地震か……?」

「は?んな訳ねぇだろ……此処は地下─────────」



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