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レイ

10,初めての露店

今日はついにお金になる事をしようと思う。具体的には、露店を開くのだ。ギルドは入りたくないので依頼が受けられない。だからって誰かの元で働くのはおそらく無理だろう。だってこんなに話すの苦手なのだから。それに比べて露店なら最初はきっとそんなに来ないし少しずつお客さんが増えていってくれる事だろう。われながらいい考えだと思う。

まずは売るものを用意しないといけない。
(何系がいいかな?薬?武器?食べ物?それとも洋服やアクセサリーなんかがいいかな?)
悩んだ末に適当に色々売る事にした。一番売れたものを今後も売ろうと思ったのだ。
今回用意したのは全10種類だ。
・最低級ポーション×50
・低級ポーション×25
・干し肉☆☆☆☆×100
・銅の剣(耐久値上昇+4)×30
・ワーウルフの外套(耐久値上昇+3)×10
・ワーウルフのマント(耐火+3)(耐久値上昇+3)×10
・ワーウルフのカバン(耐久値上昇+5)×10
青結晶ブルークオーツの首飾り×15
赤結晶レッドクオーツの首飾り×15
緑結晶グリーンクオーツの首飾り×15
冒険者向けになってしまったけど忙しくない人は店に入ると思ったから冒険者以外の人は今回はいいのだ。機会があればということで切り捨てた。ポーション系は、どこの誰とも知らない人の薬なんてそこまで売れないと思ったので少なめだ。値段は最低級ポーションが一本大銅貨15枚(750円)、低級ポーションが一本銀貨2枚(2000円)だ。
干し肉は☆☆☆☆ではあるけれどあくまで干し肉なので一枚大銅貨2枚(100円)、銅の剣は初心者用で雑に扱っても簡単には壊れないように【耐久値上昇+4】を付けた。これは+1につき耐久値が10%UPするというもので丁寧に作ればある程度は付くものだ。それでも+4ということで値段は大銀貨2枚(10000円)だ。ワーウルフシリーズは街に来る途中でたくさん倒していて素材があまったので作ったのだ。各種付加効果かくしゅふかこうかもしっかりと付けている。値段は、外套が大銀貨1枚(5000円)、マントが銀貨8枚(8000円)、カバンが銀貨4枚(4000円)になっている。結晶けっしょうは青が水系の攻撃に対する耐性を持たせ、赤が火、緑は植物系となっていて値段はちょっと高めの一個銀貨7枚(7000円)。初心者は範囲攻撃の火を使う魔物に苦労することが多いので持っているとすごい便利なのだ。

そんなわけで全10種類(総額882,500円)約90万円ほどをインベントリに入れマットを敷いて(露店に許可は必要無い)値段を木の板に書いて待つ事にした。

結果から言うと一個も売れなかった。まぁ、当たり前だ高すぎるのである。それでも実際の性能を見るとそのくらいしてしまうのだから仕方ない。追加で言うと私も怪しすぎる。外套で顔どころか肌ひとつ見えない。何か良い方法は無いかな?

翌日もその次の日も同じようにひとつも売れなかった...

そして4日目。
「ねぇ君。ここは何を売っている露店なの?」
「あ、えっと、い、いろいろです...。」
(私のバカ。なんで兄以外の人と話せないの?!)
心の中はうるさかった。
「うーん。色々かぁ。実は一昨日おとといから見てるんだけど結構高いし基本的に何を売っているのか分からないんだよねー。」
高いか...仕方ないんだけどなぁ。よし!
「あ、あのもし、よそしければt、特別に干し肉を半額の銅貨5枚で売りますよ。」
「え、良いの?」
「1人目のお客さんにゃので....」
またやってしまった...逃げたい。
「それなら10枚ほどもらおうかな。」
「ありがとうございます。」
「僕の名前は、セジャンっていうんだ。よろしくね。」
「は、はい。」
(売れたー!4日目にしてやっと売れたよー!)
その日はそれだけで他のは誰も来なかった。
(明日もがんばろー。)

−セジャンサイド−
一昨日変わった露店を見つけた。普通は服、食べ物、武器などなどそれぞれが大体1種類の商品を売っている。1種類の方が儲かるからだ。そんな中その店は様々な物を置いていた。しかしびっくりするぐらい高い。干し肉ですら普通は銅貨4、5枚だ。にもかかわらず大銅貨2枚、倍近くするのだ。見た目だって体が服装の男の子。
試しに声をかけてみる事にした。すると値引きと言いつつ通常だと最も高いくらいの金額になった。かわいそうだと10枚ほど買って帰ったのが昨日の事...
(なんだこの干し肉は?!通常より柔らかく、味もきつくない。それどころか肉の旨味が感じられるとかもう干し肉じゃないだろこれ!)
2枚目を食べる。
(たしかにこれなら納得のいく値段だったな。いや、むしろ大銅貨3枚出しても良いと思う。普通のものの3倍になるが十分だ。)
一体何者なんだ?あの少年は...
いや今度他のものを買ってみるのも良いかもしれないな。あの子のために少しくらい宣伝してやっても良いしな。

そんな大満足のセジャンであったがなぜか肌が全く見えていないのにもかかわらず男の子だと思ったという矛盾に気付くのはもう少し先のことになるのだった。
そしてハクも自分のスキルによってそんな疑問が出てくるとは夢にも思っていなかったのであった。

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