転生バーテンは生き残る
34話
正面入り口を出て解体所に向かう。リアカー発見!積荷台を覗き込むと黒く光る杖を発見した。ホッとし、回収する。
「おい。カイトっつったか?何してんだ?」
ケイン親方だ。
「自分の杖を置き忘れてて取りに来ました。」
「ったく自分の武器は自分しか管理できん。置き忘れたら盗まれることもある。ここだから良かったが気をつけろよ?にしても変わった武器だな。見せてみろ。見せてみろ。」
「はい。すみませんでした!重いですので気をつけてください。どうぞ。」
両手で差し出すと
「重いのか。」
ケイン親方は片手で受け取ろうとする。
「!?かなり重いんだな?」
そう。持ち上がらない程じゃないがかなり重い。両手だから持ち上がるが、片手じゃ無理だ。
そう思っていると親方は腰を落とし、真剣な眼差しでもう一度杖に向き合うい、片手で持ち上げようとする。
少しだけ浮いたが、すぐ俺の手のひらに落ちてくる。
「全盛期ならまだしも筋力は落ちたか。俺も少し鍛え直すとするかな。」
そう言うと解体所に入っていく。
ポカン?とそれを見送り、待ち合わせしていたことを思い出し、急いでギルドの酒場に走る。
ガイツ達は待っていてくれた様だ。急いで駆け寄り、声をかける。
「お待たせしました!遅くなってすみません。」
「口調戻ってる」
「え?ああ、ごめん待たせた。あとこれ通行税。それと飲み物代。立て替えてくれてありがとう。」
ルドルフに言われ苦笑しつつ言い直す。
「このくらいどうってことないのに律儀なやつだな。」
今日は日も暮れてきたのでこれからまずオススメの宿に、それから飯屋や酒場を案内してくれるそうだ。
まずは予算を確認された。
「なら2000ルーツくらいのとこにしよう。1番オススメの宿がある!」
そう言うとガイツがニヤリと笑う。
「あーあそこね」
「私はそろそろ教会に戻らないと」
他の2人はわかっている様だ。
「オヤジ、勘定ここに置くぞ。」
席を立ち、ガイツが支払いをテーブルに置きカウンターの中の店主に声をかける。
店主はちらりとこちらを見て手をあげる。
「じゃあみんなまた明日!」
ギルドを出るとアリスと別れる。アリスは小走りで近くに見える立派な教会に向かった。
「俺達はこっちだ。」
そう言うと北門の方へ向かう。小道に入り、曲がりくねった道を抜け、小さい広場前の趣のあるこじんまりした木造の宿にたどり着く。宿の入り口には庇があり、その下に光る石の入ったランタンとともに店名と思われる文字と葉の彫られた木製の看板がかけられていた。メインストリートに比べ少し暗いが、家々の入り口にランタンがかけられているせいか、そのほわっとした明かりが並び美しい。
なんかほんとにファンタジーな世界に迷い込んだみたいだ。
ガイツを先頭にカランカランっとドアベルを鳴らしながら扉を開け中に入る。外観のイメージよりも中は広かった。一階入り口右手には受付の小窓があり、左手には階段がある。その奥は吹き抜けていて複数のテーブルとカウンターがあった。2階には複数の扉が通路の奥に配置されていて、どうやら3階もあるようだ。
「あらガイツじゃない。いらっしゃい♪あの子はまだ帰ってないけどどうしたの?あら、新顔ね。」
受付から笑顔の映える金髪タレ目の若い巨乳の美人さんが顔を出す。20代半ばくらいだろうか?
「おばちゃん喜べ!今日は客を連れてきた!」
「よくやった!ルドルフ、コレここのどんな酒でも1杯無料のサービス券ね♪」
「俺にはないのかよおばちゃん!」
「お姉さんとお呼びなさい。」
「いや倍くらい年上じゃ…。」
トゴッという音とともにガイツが崩れ落ちる。
「あらあらやあねえこの子ったら。こんなところで寝てたら風邪ひくわよ?ところでお客さんって貴方?ガイツの紹介だし少しおまけして1泊朝食付きで2000ルーツよ。お湯とタオルもサービスするわ♪洗濯物は別料金でどんなものでも1着50ルーツよ。何泊する?」
何事もなかったかのようにニコニコと話を進める。
「ガイツ大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。いつもの事。禁句さえ言葉にしなければちゃんとした宿だから心配もいらないよ。」
「……。えっととりあえず3泊で。」
そう言いつつ革鞄の中の貨幣袋から銀貨を6枚取り出して、お姉さん…に手渡した。
「おい。カイトっつったか?何してんだ?」
ケイン親方だ。
「自分の杖を置き忘れてて取りに来ました。」
「ったく自分の武器は自分しか管理できん。置き忘れたら盗まれることもある。ここだから良かったが気をつけろよ?にしても変わった武器だな。見せてみろ。見せてみろ。」
「はい。すみませんでした!重いですので気をつけてください。どうぞ。」
両手で差し出すと
「重いのか。」
ケイン親方は片手で受け取ろうとする。
「!?かなり重いんだな?」
そう。持ち上がらない程じゃないがかなり重い。両手だから持ち上がるが、片手じゃ無理だ。
そう思っていると親方は腰を落とし、真剣な眼差しでもう一度杖に向き合うい、片手で持ち上げようとする。
少しだけ浮いたが、すぐ俺の手のひらに落ちてくる。
「全盛期ならまだしも筋力は落ちたか。俺も少し鍛え直すとするかな。」
そう言うと解体所に入っていく。
ポカン?とそれを見送り、待ち合わせしていたことを思い出し、急いでギルドの酒場に走る。
ガイツ達は待っていてくれた様だ。急いで駆け寄り、声をかける。
「お待たせしました!遅くなってすみません。」
「口調戻ってる」
「え?ああ、ごめん待たせた。あとこれ通行税。それと飲み物代。立て替えてくれてありがとう。」
ルドルフに言われ苦笑しつつ言い直す。
「このくらいどうってことないのに律儀なやつだな。」
今日は日も暮れてきたのでこれからまずオススメの宿に、それから飯屋や酒場を案内してくれるそうだ。
まずは予算を確認された。
「なら2000ルーツくらいのとこにしよう。1番オススメの宿がある!」
そう言うとガイツがニヤリと笑う。
「あーあそこね」
「私はそろそろ教会に戻らないと」
他の2人はわかっている様だ。
「オヤジ、勘定ここに置くぞ。」
席を立ち、ガイツが支払いをテーブルに置きカウンターの中の店主に声をかける。
店主はちらりとこちらを見て手をあげる。
「じゃあみんなまた明日!」
ギルドを出るとアリスと別れる。アリスは小走りで近くに見える立派な教会に向かった。
「俺達はこっちだ。」
そう言うと北門の方へ向かう。小道に入り、曲がりくねった道を抜け、小さい広場前の趣のあるこじんまりした木造の宿にたどり着く。宿の入り口には庇があり、その下に光る石の入ったランタンとともに店名と思われる文字と葉の彫られた木製の看板がかけられていた。メインストリートに比べ少し暗いが、家々の入り口にランタンがかけられているせいか、そのほわっとした明かりが並び美しい。
なんかほんとにファンタジーな世界に迷い込んだみたいだ。
ガイツを先頭にカランカランっとドアベルを鳴らしながら扉を開け中に入る。外観のイメージよりも中は広かった。一階入り口右手には受付の小窓があり、左手には階段がある。その奥は吹き抜けていて複数のテーブルとカウンターがあった。2階には複数の扉が通路の奥に配置されていて、どうやら3階もあるようだ。
「あらガイツじゃない。いらっしゃい♪あの子はまだ帰ってないけどどうしたの?あら、新顔ね。」
受付から笑顔の映える金髪タレ目の若い巨乳の美人さんが顔を出す。20代半ばくらいだろうか?
「おばちゃん喜べ!今日は客を連れてきた!」
「よくやった!ルドルフ、コレここのどんな酒でも1杯無料のサービス券ね♪」
「俺にはないのかよおばちゃん!」
「お姉さんとお呼びなさい。」
「いや倍くらい年上じゃ…。」
トゴッという音とともにガイツが崩れ落ちる。
「あらあらやあねえこの子ったら。こんなところで寝てたら風邪ひくわよ?ところでお客さんって貴方?ガイツの紹介だし少しおまけして1泊朝食付きで2000ルーツよ。お湯とタオルもサービスするわ♪洗濯物は別料金でどんなものでも1着50ルーツよ。何泊する?」
何事もなかったかのようにニコニコと話を進める。
「ガイツ大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。いつもの事。禁句さえ言葉にしなければちゃんとした宿だから心配もいらないよ。」
「……。えっととりあえず3泊で。」
そう言いつつ革鞄の中の貨幣袋から銀貨を6枚取り出して、お姉さん…に手渡した。
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