転生バーテンは生き残る
31話
 ホーンボアの解体が終わったタイミングで、メルヴィルさんの査定も終わったとのこと。メルヴィルさんは事務所へ向かい、俺達は冒険者ギルドの待合所で待つことになった。
 冒険者ギルドはダイニングバーと併設していて、たまに受付からテーブルに声がかかる。依頼にない獲物や採取物は取ってきた本人に権利があり、売る場合は時価の場合もあるが規定される金額しか貰えない。解体も組合の解体所でしてもらう場合は料金がかかるか、その一部を組合が貰う事で無料になる場合もある。ホーンラビットなどの小物1匹の場合は解体と買取で1食分にも満たない金額しか支払われる事はない。ただ、亜種などの希少種の場合はその限りではない。
 今日俺が持ってきた採取物は自分に、ホーンボアはパーティで人数割になるらしい。
 そんな話をガイツ達から聞いていると、ガイツ達に受付からお呼びがかかった。
「カイトも後で呼ばれると思うが終わったらここに集合な。町のオススメを軽く案内してやる。」
「ありがとうガイツ。みんな行ってらっしゃい。」
 軽く手を振り、笑って送り出す。
 ガイツは良い人だなあ。ルドルフもなんだかんだ世話焼いてくれるし。アリスは…肉目当てだな。あの時思わず信じてはくれないだろうし、厄介ごとに巻き込まれたくないと思って東端の国に住んでいるなんて言っちゃったけど、なんか悪いことをしてる気がする。お店のお客さんにも嘘をつかなきゃいけない場合もあるけど慣れないなあ。なるべく本当のことを誤魔化して上手く伝えられれば良いんだけど。こういう時口が上手い人は特だな。
 多少自己嫌悪しながらも今後について今のうちに考える。
 今のところは宿を取って冒険者としてやっていくのが1番なのかもな。そもそもお金がない。そのうち店で働くのも悪くないけど貯蓄できるまでは辛抱するしかないな。働く店で出る給与にもよるし。宿暮らしでしばらくやっていくしかないとして、部屋や家借りるのにいくらくらい必要だろうか。知らない事も多い中やっていくためにもしばらくで良いからガイツ達と一緒にやっていければ良いけれど、それは甘えすぎかな。まあとりあえずの目標は『目指せ!冒険者での自立』というところか。
 ある程度考えがまとまったところで受付から呼ばれる。
「カイトさん。こちらへどうぞ。」
メルヴィルさんの声だ。
「は、はい!」
 改めて自分が死と隣り合わせな冒険者になろうとしている事に戸惑いはあるものの、それ以外の道が他にない為、生きる為だと自分に言い聞かせ、立ち上がり受付に向かう。
 受付は3箇所あり、隣の人の話の邪魔にならないように1箇所ずつ仕切られており、隣が気にならない仕様になっている。メルヴィルさんのいる右端の受付に呼ばれる。
「それではこちらが今回お持ちいただいた品とその査定金額とホーンボアのカイトさんの取り分、そしてその合計金額になります。ご確認ください。」
 事前にガイツ達から教えてもらった自分が持っていたもの名前が書かれていることを確認し、金額を暗算していく。
「え?こんなにもらえるんですか?」
「ええ、今回お持ちいただいたビッグマンバの皮には傷も少なかったですし、少し使ったとの事で少し小さくなっていますからこの値段です。他にも薬の材料になり貴重で状態のいい樹木の葉、珍しい薬草やキノコがありました。ホーンボアは4等分ですので合計するとこの価格になります。」
 とメルヴィルさんが手のひらを上にし合計金額をさす。
 計12834ルーツ。思いの外高い。1/3から半分くらいの額を予想していた。
「は、はいありがとうございます。」
「こちらがその代金です。」
 そう言うと貨幣の入った袋を差し出してくる。
 袋を受け取り革鞄に仕舞う。
「続いて、カイトさんが何故遭難していたか、理由をお話していただけますか?」
 冒険者ギルドはダイニングバーと併設していて、たまに受付からテーブルに声がかかる。依頼にない獲物や採取物は取ってきた本人に権利があり、売る場合は時価の場合もあるが規定される金額しか貰えない。解体も組合の解体所でしてもらう場合は料金がかかるか、その一部を組合が貰う事で無料になる場合もある。ホーンラビットなどの小物1匹の場合は解体と買取で1食分にも満たない金額しか支払われる事はない。ただ、亜種などの希少種の場合はその限りではない。
 今日俺が持ってきた採取物は自分に、ホーンボアはパーティで人数割になるらしい。
 そんな話をガイツ達から聞いていると、ガイツ達に受付からお呼びがかかった。
「カイトも後で呼ばれると思うが終わったらここに集合な。町のオススメを軽く案内してやる。」
「ありがとうガイツ。みんな行ってらっしゃい。」
 軽く手を振り、笑って送り出す。
 ガイツは良い人だなあ。ルドルフもなんだかんだ世話焼いてくれるし。アリスは…肉目当てだな。あの時思わず信じてはくれないだろうし、厄介ごとに巻き込まれたくないと思って東端の国に住んでいるなんて言っちゃったけど、なんか悪いことをしてる気がする。お店のお客さんにも嘘をつかなきゃいけない場合もあるけど慣れないなあ。なるべく本当のことを誤魔化して上手く伝えられれば良いんだけど。こういう時口が上手い人は特だな。
 多少自己嫌悪しながらも今後について今のうちに考える。
 今のところは宿を取って冒険者としてやっていくのが1番なのかもな。そもそもお金がない。そのうち店で働くのも悪くないけど貯蓄できるまでは辛抱するしかないな。働く店で出る給与にもよるし。宿暮らしでしばらくやっていくしかないとして、部屋や家借りるのにいくらくらい必要だろうか。知らない事も多い中やっていくためにもしばらくで良いからガイツ達と一緒にやっていければ良いけれど、それは甘えすぎかな。まあとりあえずの目標は『目指せ!冒険者での自立』というところか。
 ある程度考えがまとまったところで受付から呼ばれる。
「カイトさん。こちらへどうぞ。」
メルヴィルさんの声だ。
「は、はい!」
 改めて自分が死と隣り合わせな冒険者になろうとしている事に戸惑いはあるものの、それ以外の道が他にない為、生きる為だと自分に言い聞かせ、立ち上がり受付に向かう。
 受付は3箇所あり、隣の人の話の邪魔にならないように1箇所ずつ仕切られており、隣が気にならない仕様になっている。メルヴィルさんのいる右端の受付に呼ばれる。
「それではこちらが今回お持ちいただいた品とその査定金額とホーンボアのカイトさんの取り分、そしてその合計金額になります。ご確認ください。」
 事前にガイツ達から教えてもらった自分が持っていたもの名前が書かれていることを確認し、金額を暗算していく。
「え?こんなにもらえるんですか?」
「ええ、今回お持ちいただいたビッグマンバの皮には傷も少なかったですし、少し使ったとの事で少し小さくなっていますからこの値段です。他にも薬の材料になり貴重で状態のいい樹木の葉、珍しい薬草やキノコがありました。ホーンボアは4等分ですので合計するとこの価格になります。」
 とメルヴィルさんが手のひらを上にし合計金額をさす。
 計12834ルーツ。思いの外高い。1/3から半分くらいの額を予想していた。
「は、はいありがとうございます。」
「こちらがその代金です。」
 そう言うと貨幣の入った袋を差し出してくる。
 袋を受け取り革鞄に仕舞う。
「続いて、カイトさんが何故遭難していたか、理由をお話していただけますか?」
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