転生バーテンは生き残る

海夏季コエル

15話

今度は野球ボール大の石を拾いヘッドアップから投げつける。今度は頭の付け根に当たり首が揺れる。

近くにある石は大小様々。投げやすいから小さい石から投げてたが、大きい石を体か頭に投げ落としたらイケそうな気がしてくる。

遠距離打撃って優秀…。

近くに投げられそうな大きな石…岩?を見つけ両手で持ち上げ、大きな蛇の頭に向けて反動をつけ投げてみる。

ドス。

鈍い音を立て石は蛇の背中へ落ちると効果があったのか、蛇は石の下敷きになった部分へと丸まっていく。

コレはチャンスだ。今のうちに石拾って棒で牽制しつつ頭潰そう!。

すぐにポケットに野球ボール大の石を詰め、もう1つおまけに石を持ち、もう片手に棒を二股に分かれた方を先にし持ち、少しずつ蛇に近付いていく。

2mほど距離を開け、回り込むように蛇の頭を確認すると、まだ動きがある。が鈍い。素早く棒でくびを抑えあたまに石を投げつける。まだ棒に抵抗感はあるが尻尾はくるまったまま反応はない。加えていたカッターナイフで蛇の頭を落とせないかとナイフの先端を後頭部に押し当てる。

ザクっという感触があり、刃は通るようだ。ザクッザクッと少しずつ刃を入れていくと蛇の口が開いていく。脊椎の骨の間に刃を入れ絞める。するとビクッとという感触とともにゆっくり口が閉じていく。

その後蛇の頭を仰向けにし刻んでいくと、ようやく蛇の首が落ちた。

腹を内から外に刃を向けて切り開き、内臓を引っ張り取ると、尻尾の先端を切り川の流水に蛇を晒す。流れないように胴を掴みながら岩に座る。

「はあーーーーーっ!もう帰ろっ。てかあんなでかい蛇いると思わないっしょ。繁殖期で集まってたりしないよね?近くに他にはいないよね?」

声に出してみると余計不安だ。

全方位をフルフルと確認してみる。ウサギはまだ良かった。可愛いし。でも巨大蛇は危ない。まさかコレ以上大きい個体いたりする?いたら飲まれる未来しか見えない。このサイズだから森の中じゃなきゃまだいいけれど、これ以上は木の棒と石とカッターナイフじゃ無理ですよ?

いやマイナスに考えても仕方ない。ここはポジティブに!自分の身は自分で守るしかないんだし、帰って武器作ろう!細かくはできなくてもある程度切れそうなナイフと鈍器なら作れる!こんなところで精密さは要らない!それより何より食料ゲットだぜ!


…重い。

鞄に入らない蛇を首に掛け、拠点へどうにかたどり着いた。

あ、薪…。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品