村人K
2話 聖騎士
歩いていると、悲鳴が聞こえてきていた。
「助けてくれぇぇーー!!!誰かぁぁ!!」
「魔族に襲われてママが車の下にいるのぉ!!」
そんな声が遠くからした。声からして子供と大人の男性。俺はその声の人物の方へ走って向かう。
すると店や壁などが派手に壊されていた。そして一人の男の子と中年男性がいた。
親子か...
俺は親子の元へ行く。
「どうしたんですか?」
中年男性へ話しかけた。男の子は泣いていて正直耳がキンキンする。
「それが、この車の下に私の妻がいるんだ!助けてくれぇ!!」
「お願いぃ!!うわぁぁぁん!!」
どうやら奥さんは車の下敷きになっている。俺は車の下を覗く。すると血を流した女性が倒れていた。
「安心しろ...とは言わないが、俺が来たからにはもう大丈夫だ」
そう言って俺は車を持ち上げる。親子二人は女性に近寄り、父親が女性を背負った。
「ありがとう!まだ意識はある!本当に...ありがとう...!!」
「ありがとうおじさん!!」
親子達は走って行った。
「って、おじさんじゃねぇぞコラァ!?...あっ。魔族のいる場所聞くの忘れた」
俺はとりあえず魔族を見つける為、跳んだ。景色は中々に悪い。煙も上がっていて臭うし。まあ、滞空してる内に見つけないとな。
「えっと...何処だぁ?あそこでも無さそうだし...あ?もしかしてあそこか?」
そこはここからかなり離れていた。どんだけ速いんだよって話だ。
もう既に煙が上がっている。早くしないとまた被害が増える。俺は地面に着地した瞬間、勢い良く走った。...俺のせいで少し被害が増えたとか、し、知らないぞ!
「くっくっくっく!!チター様こと俺っちは、今日は最高にいい気分なんだ!だから殺させろやぁぁ!!」
「「「ぎゃぁぁぁ!!」」」
「さあ、泣け泣け!もっと絶望を──」
「そこまでだ!!魔族!!」
カジが魔族の元へ行くとそこにはチーターの毛皮を着て、鋭い牙を持った魔族が暴れていた。しかし一人の男が魔族の前に立つ。その男は聖騎士であった。
「あぁ?!お前、聖騎士か?それも一人?はっ。このチター様相手に一人だけとは、命知らずが!!」
「貴様なんて俺一人で十分だ!」
その聖騎士の名はセイドン。白い鎧を着た騎士、聖騎士。聖騎士は実力者しか所属出来ない。セイドンもまた、強いのである。聖騎士にはランクがある。星1から星20までのランクがあり、星の数が多ければ多いほど、多くの実績を残し、強い証でもある。セイドンは星10。十分強い聖騎士である。
セイドンは剣を抜く。チターは牙を向ける。
「さあ、行くぞ魔族!」
「遊んでやるよぉ!!」
セイドンは剣を両手で持ち、攻撃を加える!!
しかし、チターはもう目の前には居なかった。既にセイドンの背後で牙を向けていた。チターをセイドンを喰らおうとした。だが、セイドンは既に背後にチターが居ると分かっていた。セイドンは後ろに振り返りチターに蹴りを加える!!
「グブゥ!!!」
チターは姿勢を崩す。そしてセイドンはチターを剣で斬ったかと思われたが、チターはその場から素早く逃げていた。
「仕方ねぇ...最高な気分な俺っちは、最高にお前を殺してやろう。精々苦しめぇ...!!」
「はっ。何言ってんだか...なっ!!」
セイドンは剣でチターを叩きつけようとした。しかしチターは──分身したかの様にセイドンの周りを走っていた。
チターは牙を抜く。その牙を片手に持つ。だが、牙を抜いたはずの所が尋常じゃない速度で生えてきていた。
「行くぞ聖騎士ィ!!」
チターは全方向から近づいてくる。セイドンは流石に見破れなかった。そのままチターは近づき...セイドンの鎧を牙で半分壊した...!!
そして片手に持っている牙で壊れた鎧の部分を刺す。勿論血が溢れ出た。
「グゥゥ!!」
セイドンは痛いのを我慢する。牙は刺さったままだがセイドンはその牙を抜く。剣を構え、本気で行く!
「『聖剣技』...“魔斬り”!!」
セイドンの剣はチターを切り裂く!!
チターの首は吹っ飛び、完全にチターは死んでいた。
「はぁ...はぁ...グッ!!」
セイドンは剣を納め、傷口を抑えている。
パチパチパチパチ
セイドンの戦いを見ていた人達が拍手をした。たまたま居た医者に応急処置をしてもらったセイドンはそのまま手を振り、病院へと向かって行った。
「聖騎士か...鎧とかだせぇな。無理無理。さあ、次々」
俺は聖騎士の戦いを見ていて思ったことがある。
やはり鎧がダサいということだ。重そうだし、邪魔だろうし暑そうだろうし。それにダサい。聖騎士の鎧はいくつもあるらしい。しかしあの鎧はダサかった。着てみたいとは思わない。
でも、戦う姿はかっこよかったと思える。俺もあんな感じなんだろうけど、正義感とかが俺とは比べ物にならないぐらいある。やっぱ本物は違うな。
魔族倒したら拍手されたりだとか、俺そんな事一度もないぞ。...でも、感謝されたりする事はある。素直に嬉しいし助けて良かったとも思える。俺は今のこの生活に少しばかし、楽しさを感じるようになったとか。
「助けてくれぇぇーー!!!誰かぁぁ!!」
「魔族に襲われてママが車の下にいるのぉ!!」
そんな声が遠くからした。声からして子供と大人の男性。俺はその声の人物の方へ走って向かう。
すると店や壁などが派手に壊されていた。そして一人の男の子と中年男性がいた。
親子か...
俺は親子の元へ行く。
「どうしたんですか?」
中年男性へ話しかけた。男の子は泣いていて正直耳がキンキンする。
「それが、この車の下に私の妻がいるんだ!助けてくれぇ!!」
「お願いぃ!!うわぁぁぁん!!」
どうやら奥さんは車の下敷きになっている。俺は車の下を覗く。すると血を流した女性が倒れていた。
「安心しろ...とは言わないが、俺が来たからにはもう大丈夫だ」
そう言って俺は車を持ち上げる。親子二人は女性に近寄り、父親が女性を背負った。
「ありがとう!まだ意識はある!本当に...ありがとう...!!」
「ありがとうおじさん!!」
親子達は走って行った。
「って、おじさんじゃねぇぞコラァ!?...あっ。魔族のいる場所聞くの忘れた」
俺はとりあえず魔族を見つける為、跳んだ。景色は中々に悪い。煙も上がっていて臭うし。まあ、滞空してる内に見つけないとな。
「えっと...何処だぁ?あそこでも無さそうだし...あ?もしかしてあそこか?」
そこはここからかなり離れていた。どんだけ速いんだよって話だ。
もう既に煙が上がっている。早くしないとまた被害が増える。俺は地面に着地した瞬間、勢い良く走った。...俺のせいで少し被害が増えたとか、し、知らないぞ!
「くっくっくっく!!チター様こと俺っちは、今日は最高にいい気分なんだ!だから殺させろやぁぁ!!」
「「「ぎゃぁぁぁ!!」」」
「さあ、泣け泣け!もっと絶望を──」
「そこまでだ!!魔族!!」
カジが魔族の元へ行くとそこにはチーターの毛皮を着て、鋭い牙を持った魔族が暴れていた。しかし一人の男が魔族の前に立つ。その男は聖騎士であった。
「あぁ?!お前、聖騎士か?それも一人?はっ。このチター様相手に一人だけとは、命知らずが!!」
「貴様なんて俺一人で十分だ!」
その聖騎士の名はセイドン。白い鎧を着た騎士、聖騎士。聖騎士は実力者しか所属出来ない。セイドンもまた、強いのである。聖騎士にはランクがある。星1から星20までのランクがあり、星の数が多ければ多いほど、多くの実績を残し、強い証でもある。セイドンは星10。十分強い聖騎士である。
セイドンは剣を抜く。チターは牙を向ける。
「さあ、行くぞ魔族!」
「遊んでやるよぉ!!」
セイドンは剣を両手で持ち、攻撃を加える!!
しかし、チターはもう目の前には居なかった。既にセイドンの背後で牙を向けていた。チターをセイドンを喰らおうとした。だが、セイドンは既に背後にチターが居ると分かっていた。セイドンは後ろに振り返りチターに蹴りを加える!!
「グブゥ!!!」
チターは姿勢を崩す。そしてセイドンはチターを剣で斬ったかと思われたが、チターはその場から素早く逃げていた。
「仕方ねぇ...最高な気分な俺っちは、最高にお前を殺してやろう。精々苦しめぇ...!!」
「はっ。何言ってんだか...なっ!!」
セイドンは剣でチターを叩きつけようとした。しかしチターは──分身したかの様にセイドンの周りを走っていた。
チターは牙を抜く。その牙を片手に持つ。だが、牙を抜いたはずの所が尋常じゃない速度で生えてきていた。
「行くぞ聖騎士ィ!!」
チターは全方向から近づいてくる。セイドンは流石に見破れなかった。そのままチターは近づき...セイドンの鎧を牙で半分壊した...!!
そして片手に持っている牙で壊れた鎧の部分を刺す。勿論血が溢れ出た。
「グゥゥ!!」
セイドンは痛いのを我慢する。牙は刺さったままだがセイドンはその牙を抜く。剣を構え、本気で行く!
「『聖剣技』...“魔斬り”!!」
セイドンの剣はチターを切り裂く!!
チターの首は吹っ飛び、完全にチターは死んでいた。
「はぁ...はぁ...グッ!!」
セイドンは剣を納め、傷口を抑えている。
パチパチパチパチ
セイドンの戦いを見ていた人達が拍手をした。たまたま居た医者に応急処置をしてもらったセイドンはそのまま手を振り、病院へと向かって行った。
「聖騎士か...鎧とかだせぇな。無理無理。さあ、次々」
俺は聖騎士の戦いを見ていて思ったことがある。
やはり鎧がダサいということだ。重そうだし、邪魔だろうし暑そうだろうし。それにダサい。聖騎士の鎧はいくつもあるらしい。しかしあの鎧はダサかった。着てみたいとは思わない。
でも、戦う姿はかっこよかったと思える。俺もあんな感じなんだろうけど、正義感とかが俺とは比べ物にならないぐらいある。やっぱ本物は違うな。
魔族倒したら拍手されたりだとか、俺そんな事一度もないぞ。...でも、感謝されたりする事はある。素直に嬉しいし助けて良かったとも思える。俺は今のこの生活に少しばかし、楽しさを感じるようになったとか。
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