天才魔術師の成り上がり

柿和田 歌

始まりの出会い ( 1 )

俺は佐藤 健(さとう たける)。中学2年生の普通の少年である。運動は多少はできるが、勉強はど底辺だ。そんな毎日の中で、俺はある日車にひかれた。目の前は真っ暗になっていたがかすかに聞こえた。

「お前を殺す」



俺はある日、目が覚めた。

(あれ?おれって…死んだんじゃ…)そう考えていると、

「おっ起きた!起きたぞーせっ、セシルよ!この子が起きたぞー!」

そこにはおじさんがいた。

(セシルって誰だ?まぁ助けてもらったことだし挨拶をしないとな)

「おぎゃー!」

(あれ?なんでおぎゃーなんていってんの?どういうことだ?)

「セシルよ、赤ん坊が起きたぞ!これはわしらの孫じゃな」

(ちょっとまて、赤ん坊?孫?俺が?どういうことだ?もしかしてこれってアニメとかで見たことある異世界転生ってやつ?でも今のところ考えると、異世界転生以外考えられないよな…まぁひとまずこのままやっていくか)

それから1年間は普通の赤ん坊として暮らした。また、俺の名前はジン.アルソニアになった。それに俺を拾ったおじさんはジンクといい、ジンクはなんかすごい人らしく、俺にものすごく魔術について教えてくれた。毎日毎日、魔法の練習をした。その練習はもう地獄だった。
しかしそのおかげで最強の力を手に入れた。
六歳の時には、大人でも倒すのが難しいと言われる魔獣も倒した。

その後も鍛錬を重ね、15歳になった。
そんなある日、じいちゃんは言った。

「ジン!お前なら、国立魔術第一高校にいけるじゃないか?」

「学校か…どんな学校なの?」

「それはもうエリートしか行けないんだ。しかも入試は魔術だけでなく、テストとかがある学校じゃな」

国立魔術第一高校とは、魔術や学力など、全てにおいて完璧である学校だ。クラスにはA,B,C,Dクラスとスーパーエリートと言われているSクラスが存在する。クラスは上位の生徒から40名ずつ振り分けられている。Sクラスは完璧な生徒、 AクラスはSクラスには及ばないがかなり優秀、Bクラスは普通に優秀、Cクラスは魔術か学力のどちらかの分野において優秀で、もう片方はそこそこな生徒、Dクラスは落ちこぼれとも言われている。

「なるほど…まぁ面白そうだし、そこにしようかな?でもテストってなんのテスト?」

「それは基本的な5教科の国語、数学、英語、社会、理科だ。それぐらいできるだろ?」

「いやぁ…俺は勉強ができないって、じいちゃんは?」

「わしも勉強はなぁ…まぁなんとかなるじゃろ」

と言われた。
たしかに俺は魔術が完璧だ。だから余裕だと思っていた。それ以上に、スーパーエリートのSクラスだろうと思っていた。
しかし一様心配だったので勉強をした。俺の家には古い社会の教科書があった。教科書をパラパラとめくっていると、

「ん?ポーションの製作者。のぐち ひでよ?どこかで聞いた気が…あっお札の人だ。なんか地球と繋がってるよな色々と」

そのような日々を過ごし、いざ入試当日。俺は初めてこの世界に来て電車に乗った。俺の乗った電車にはおそらく受験者であろう人がたくさんいた。可愛い女の子がたくさんいた。俺は少し興奮した。 

女の子を眺めていると、あっという間に入試会場についた。

初めに実技テストがあった。
実技テストは50点満点のテストだ。
標的の板にめがけて自分の魔法を与えるという試験だ。

俺の前にテストに挑んだ人は、小さな炎を与えていた。

「…クッ」

俺はレベルの低さに笑ってしまった。周りの人は俺がなぜ笑っているのかわからないのだろう。

「次は俺の番だな。あの1つ質問いいですか?
あの板を破壊したら50点くれますか?」

俺はここで稼がないといけないので必死だ。

「…クッ、ハハハハハ、あぁそうだなこの板を破壊したら、いや、できたら50点だよ。できたらだけどな」

「よし。わかった。手加減はするが気をつけれよ!」

俺は一様忠告をしたが、誰も信用しなかった。

俺は少しムカつき、少し施設も破壊してやろうと考え、一割程度の力で炎を出した。すると、さっきの人の出した炎の10倍ぐらい大きなのを出した。

その瞬間、審査員は慌てていた。
俺は少し嬉しく思い、

「だから言ったろ?危ないって」

俺の放った炎は板を潰し、壁をも破壊した。

「これでどうだ?まだ一割ぐらいだけど」

「あっあぁ、50点、満点だ」

俺は確信した。
俺の天才生活がこれから始まると。

コメント

  • 柿和田 歌

    作者のタキです。
    まだ初心者で、わからないことだらけなので
    感想やアドバイスなどお願いします。

    0
コメントを書く

「学園」の人気作品

書籍化作品