あふたーびーと
02話
〜 〜 〜
「はぁ〜どうして部員が三人以上必要なんだろう……」
命は、自身が所属している1年A組の教室に戻っていた。
教室では、何度もため息を繰り返し、悩んでいる様子であった。
「申請、無理だったみたいだね」
「風ちゃん!」
命が悩んでいるところにやって来たのは、クラスメイトであり、同じ部活を立ち上げようとしている蜂須賀はちつか 風ふうであった。
「さっき職員室の前を通った生徒が、大型犬が吠えているような声が聞こえたって騒いでたよ。あれ、命のことでしょ」
「大型犬って……! まぁ、時間的にも私で間違いはないけど……」
風は、どうやら他の生徒の話を聞いて、命のことが心配になったらしく、様子を見に来てくれたのだった。
「部員は二人なんだから、あと一人集めるって考えた方が気が楽なんじゃない?」
「うぅ〜その一人が集まらないから困ってるんじゃん!」
「まぁ、無理もないよ。私たちが入学してから、もう一ヶ月経つ。新入生のほとんどが、何かしらの部活に入部しているからね」
「やっぱり、無理なのかな……」
命が悩んでいた理由は、あと1人の部員が見つからないからであった。
虹ヶ丘では、その立ち上げやすい部活申請のシステムから、様々な部活が生まれている。それは、誰しもが何かしらの部活に入るという点に当てはまっており、現在では部活に入っていない生徒の方が珍しい状態でだった。
「こんな状況だけど……諦めるの?」
「諦め……ない!! 私は、この学校で軽音部を作るって、昔から決めてたんだもん!」
「そう。なら、私もやる気を出そっかな」
「ありがとう、風ちゃん!!」
命の諦めない姿勢に心を掻き立てられたのか、風は重たい腰を上げ、本格的に協力することを言った。
「すぐに楽器を弾ける生徒が見つかるかは分からないけど、ここで嘆いているよりは、外に行った方が見つかるかもしれない」
「確かにそうだね! 早速、中庭の方に行ってみよう!」
命は、風の提案で学校の敷地内の中庭に足を運ぶこととなった。
〜 〜 〜
「お昼休みも終わりそうだし、早いとこ見つけないと!」
「調子が出てきたみたいだね。やっぱ、命は笑ってた方が命らしいよ」
「今、何か言った?」
「いや、なんでもないよ……。それより、新しく部員になってくれそうな生徒を探すんでしょ」
「そうだった!」
中庭を駆け回る命は、教室で暗い顔していた時よりも、生き生きとしていた。そんな後ろ姿を見て、風はうっとりとした表情を浮かべるのであった。
「はぁ〜どうして部員が三人以上必要なんだろう……」
命は、自身が所属している1年A組の教室に戻っていた。
教室では、何度もため息を繰り返し、悩んでいる様子であった。
「申請、無理だったみたいだね」
「風ちゃん!」
命が悩んでいるところにやって来たのは、クラスメイトであり、同じ部活を立ち上げようとしている蜂須賀はちつか 風ふうであった。
「さっき職員室の前を通った生徒が、大型犬が吠えているような声が聞こえたって騒いでたよ。あれ、命のことでしょ」
「大型犬って……! まぁ、時間的にも私で間違いはないけど……」
風は、どうやら他の生徒の話を聞いて、命のことが心配になったらしく、様子を見に来てくれたのだった。
「部員は二人なんだから、あと一人集めるって考えた方が気が楽なんじゃない?」
「うぅ〜その一人が集まらないから困ってるんじゃん!」
「まぁ、無理もないよ。私たちが入学してから、もう一ヶ月経つ。新入生のほとんどが、何かしらの部活に入部しているからね」
「やっぱり、無理なのかな……」
命が悩んでいた理由は、あと1人の部員が見つからないからであった。
虹ヶ丘では、その立ち上げやすい部活申請のシステムから、様々な部活が生まれている。それは、誰しもが何かしらの部活に入るという点に当てはまっており、現在では部活に入っていない生徒の方が珍しい状態でだった。
「こんな状況だけど……諦めるの?」
「諦め……ない!! 私は、この学校で軽音部を作るって、昔から決めてたんだもん!」
「そう。なら、私もやる気を出そっかな」
「ありがとう、風ちゃん!!」
命の諦めない姿勢に心を掻き立てられたのか、風は重たい腰を上げ、本格的に協力することを言った。
「すぐに楽器を弾ける生徒が見つかるかは分からないけど、ここで嘆いているよりは、外に行った方が見つかるかもしれない」
「確かにそうだね! 早速、中庭の方に行ってみよう!」
命は、風の提案で学校の敷地内の中庭に足を運ぶこととなった。
〜 〜 〜
「お昼休みも終わりそうだし、早いとこ見つけないと!」
「調子が出てきたみたいだね。やっぱ、命は笑ってた方が命らしいよ」
「今、何か言った?」
「いや、なんでもないよ……。それより、新しく部員になってくれそうな生徒を探すんでしょ」
「そうだった!」
中庭を駆け回る命は、教室で暗い顔していた時よりも、生き生きとしていた。そんな後ろ姿を見て、風はうっとりとした表情を浮かべるのであった。
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