憂鬱の雨

Rain

憂鬱への疑問 5

数日が経って、結構その子と詳しく話をするようになった。私のお腹を殴る様になった父の話をあちら側から聞いてきたので色々端折って説明した。

ちょっと後悔はあるけど、やはり私は分かってもらいたかったのかな。

彼はその話を聞いてくれた。目線は時々落ち私のお腹を見ているけどそれでも私を見てくれた。泣いてもくれた。辛かったんだねと哀れんでくれた。
ほんとに男は性欲の塊なんだと最初殴られた時からずっと思ってたけど…
いるんだね。こういう泣いてくれる子。

『じゃ、雨の日はいつも殴られるの?』 
「……うん、親にメールでどこどこに行けてメールがね」
メール画面を彼にみせた。見たらまた、悲しそうな顔をした。 
『天ノ川さん…やはりけいさ』 
「いいの!!…大丈夫だから…大丈夫……」 
私は彼の話を遮りついおっきく言ってしまった。
やってしまった。「あ、ご、ごめんね……でもあれでもさ、父だからさ…ね?」
俯いた彼を私は何を言い出したのか、場を収めるようにしてしまった。
『……天ノ川さん…』
暗く心配してくれてる目の前の男の子を私は精一杯の笑顔を見せてあげた。 
「心配してくれてありがと。でも大丈夫だから…」私は彼の手を握って諭した。

不安そうでも心配してくれてる彼を…私は酷く…

酷く嫌悪感が渦巻いていた。
 なんだろ…なんでイライラしているんだろう…
「でも、彼のお母さん…殴られてるんだ…」
ほんと世界は狭いなと思った。
 


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