憂鬱の雨

Rain

憂鬱への馴れ初め 3

『はぁーい彩ちゃん!カメラ回してるからゆっくり脱いでね♡』
下劣な言葉に悪寒を感じながらも、私は服を脱ぐ。ブレザーを脱ぎ、シャツを脱いで上半身下着のみになる。

ー雨の日は憂鬱だ。 始まるー。  

遠くを見ていると男が勢いよくこちらへかけてきた。いちいち壁際まで押し付けられるため背中が痛い。男の臭い吐息があたる。
『彩ちゃん今日は18時までと言われててさ、あと30分しかないから今日フルパワーで行くからね♡』と一気に鼻息が荒くなった。
また、始まるのか…ここ最近雨の日が少なくなって浮かれてたらこのザマよ。神様も人が悪い。あ、神様は人じゃないか。 どっちでもいいけど

 
「…いったぁ…あの男、何食ったらあんな極太な腕になるのよ……」
帰り際私は休み休み終わって帰宅中だ。時間は18時5分、少しの差分なら気にしないけどあれを1時間やってたら確実に昼間の唐揚げが口から溢れる所だった。
「うぅ…おぇっ…ちょっと吐いていこうかな…」丸太みたいな腕でまだ中学二年生の生腹を殴られて30分も耐えたのは私ぐらいだろうか。普通なら5分もしないで泡吹いて倒れるだろう。
「も、むり……げぇぇぇっ」遂に出してしまった。この時間帰宅ラッシュで通行人もまあまあ居て泣きそうになる。
吐瀉物は雨に流されて迷惑ではないが通行人の目は、確実に迷惑な目だった。

「おげぇぇ…げほぉっ」
堪らず、我慢しないで私は吐き続けた。自然と避ける人に申し訳なさと、雨の日の私の惨めさと、お腹の痛みで涙は止まらなかった

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