スキル【一匹狼】がほとんどボッチだけど最強だった件

ノベルバユーザー343700

3話 入国検査

森を走って20分ちょいでどう見ても人工物である城壁が見えてくる。


そう、僕はついに町につくことができたのだ。


「やっと町が見えてきたぞ!森から抜けれたんだ!」


転移してから1時間。ついに町を発見した。


━━━


城壁は高く一軒家2分くらいの高さがあった。
そしてその城壁には方位ごとに1つずつ門があり、僕の一番近くにあった南門にも人や亜人がたくさんならんでいた。


僕は急いで門に並んだ。
前の方からいろいろな会話が聞こえてくる。
よく見るとほとんどが何人かの固まりで会話している。これがきっと『パーティー』なんだろう。
けれど僕はスキルの影響で『パーティー』が組めない。
今さら『パーティー』のことなんて考えても無駄だ。このことは忘れよう。


そして着々と僕の番が迫ってくる。


「はい、次の方━」


門番の人に呼ばれる。


「は、はい!」


何気にこれが転移後の人間同士の初の会話だ。


「はい、じゃあまず住民票をだそうね~」


「え?住民票?」


そんなもの今手元にはない。
もとの世界で言う身分証明書と同じようなもののことだろうか。


どうしよう。


かなり焦る。


「え?もしかして君、住民票持ってない?それとも他に誰かと一緒に来てる?」


「すいません。それがこの世界の端の辺境の村からきたもので、その住民票?とやらを持っていなくて……」


仕方なく嘘をつく。
こうでもしないと何が起こるかわからないからな。


すると門番さんが、


「じゃあ一旦ついてきてもらえないかな?」


「はい。わかりました。」


このままでは町に入れなさそうなので門番さんの言うとおりにする。


「おーい、後輩くーん、ちょっとここ見てもらっていい?」


すこしな離れた場所で巡回しているもう一人の門番に大きな声で門番さんが話しかける。


「わかりましたーセンパーイ、今からいきまーす」


手をメガホンのような形にして大声で返答するもう一人の門番さん。
てか結構ちゃらちゃらしてるな。あの門番。








「じゃあ、ここは任せたよ。」


「了解しました!先輩!」


どうやら持ち場を変えたようだ。


「じゃあ一緒に来てもらえる?」


僕は門番さんの言われるがままについていく。










「じゃあまず名前を聞いてもいいかな?」


城壁ないにある休憩室のようなばしょで個人面談のような状態で話す。


これはかなり緊張するな。町に入れなかったらどうしよう。という考えが頭をめぐる。


「僕の名前はケイです。」


質問に答えると門番さんの横においてある玉が白く光った。


「うん、大丈夫嘘はついてないっ、と」


なにやら木の板のようなものにメモしている。
確かに文明レベルがまだ低いな。そんなことを考えていると次の質問が来る。


「苗字は?」


「(この世界では)ありません。」


また玉は白く光る。


「うん、名字に関しても嘘はついてないっ、と」


また木の板にメモを取る。


「ではこれで質問を終わりにします。次に犯罪歴チェックを行います。この水晶に触れてください。」


門番さんが嘘発見機の働きをしていた水晶をこちらに差し出す。


万能な水晶だなと心で思う。


「わかりました。」


そう言って水晶に言われた通り触れる。


すると嘘発見の時と同じように白く光る。


その結果を見て門番さんは


「犯罪歴もなしっ、と」


またメモをとる。


「ではこれで入国検査を終わりにします。」


「ありがとうございました。」


「入国手続きにまだ少々時間がかかるのでお待ち下さい。」


「はい」






それから数分後


「はい、できました。これが仮住民票です。この仮住民票を役所、またはギルドに持っていけば正式な住民票がもらえます。」


「丁寧に対応していただきありがとうございます。」


ちゃんと感謝の気持ちを伝える。


「いえいえ、こちらこそ貴重な時間を貰ってしまい申し訳ありません。」


そして門番さんがゴホンッと咳払いをして一言。


「改めまして、王都ヴァレスティアへようこそ!」


とうとう僕はついに町への一歩を踏み出した。



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