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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

今の世界は物語が終わったあとの世界なんですね

元勇者でクロエさんのお父さんのジャックさんと元聖女のセリアさんは快く私達を向かい入れてくれた。

そしてこの家に来てからクロエさんがずっと素の状態になってしまってる。
いつもの〜のだとか我とかに慣れてると違和感がものすごいけどこれはこれでかわいいんだよね

「と、いうことで改めて紹介するね。エルフのサーティアとリィアとルーナ、この子はドラゴニュートのテナ。今はこの人たちと旅をしていて目的は今達成しちゃったんだけど、これからも冒険しながら続けるつもり。そうそう、旅の途中でジェシカにも会ったよ」

「そうか、ジェシカは家を出てったきりだからなぁ、元気にしてたか?」

「元気そうだったよ」

「言い忘れてたけどこの前ジェシカからの手紙が届いたんだけど、なんか結婚するらしいよ?」

「えっ!?そうなのか!?」

龍斗くん達の事だね。さすがに私が契約魔法をかけたから覚えてる。今はどこに行くって言ってたっけ?そのうちここにも来そうだね。

「まぁそれはまた後で話すとして、、ソル!サニー!」

「「はーい」」

「こっちがソルでこっちがサニー、どっちともクロエちゃんの義理の弟になる子達だよ。ソル、サニー、この人はパパの娘、つまり君らのお姉ちゃんなんだよ」

「えー!?」「そうなの!?」

「突然のことで驚くかもしれないが、よろしく」


一通りみんなの挨拶が終わり、ソルとサニーはテナちゃんと外に遊びに行った。
テナちゃんは初対面の子ともすぐに仲良くなれるから本当にすごいよね

「シロルとルチアさんはちょっと話を聞かせてもらうよ」

「あ、はい」

「私も色々聞きたいことがあるのでちょうどいいです」

「ということで私は他の部屋で話してくるからあとお願いね」

「あ、あぁ」

セリアさんとシロルちゃんとルチアさんは他の部屋へと行ってしまった。

「あ〜、私達も席を外した方がいいかしら?」

「そんなことはしなくていい、今までわたしのためにここまで旅を一緒にしてくれたんだから、みんなにも聞いて欲しい」

「そ、そう」

「それじゃあ改めて、私はクロエの父のジャックだ。父親としてクロエには何もしてやれなかったこと、本当に申し訳ないと思ってるし、エミリーに対しても寂しい思いをさせていることもわかっている。そんなクロエと一緒にここまで来てくれてありがとう、これからも一緒にいてやって欲しい」

「それはもちろんよ。パーティの代表して言うけど、今更クロエがいなくなるなんて考えられないわ」

「て、照れくさいなぁもう」

「それと、一応言うけどクロエは普段こんな性格じゃないから、もっとちゃんと魔王の血をひいてるって感じね」

「あ!それは言わないで欲しかったのだ!」

微笑ましいなぁ……私の家族はどうだったっけ?
私の事はもう覚えてないんだっけ?

ふと前世の父親と母親の顔が思い浮かぶ。私はできた娘じゃなかったしいっぱい迷惑かけてたなぁ、挙句の果ては神様に連れられて異世界に行っちゃったし、後悔はしてないけど、思い出すと少し寂しい気持ちになる

「そういえばエミリーには会ったのかい?」

「魔王、お母さんには会ったよ。ずっとお世話係の人に育ててもらってたからまさかお母さんが魔王だとは思ってなかった。それでお母さんの元へ行ったらお父さんのことを教えてくれて、それでここまで来たの」

「そうか、クロエは強いんだね。ここまでよく頑張ったよ。それじゃあ早速、勇者の物語、20年前に何があったのかを話していこうか」

実際会ってみた感じ、ジャックさんもセリアさんも転生者という訳ではないみたい。
聖女に関しては幸神教の神様が加護を与えられた力があるけど、勇者も神様からの加護を与えられたりとか神器をもらったりとかしてたのかな?

「勇者として魔王を倒しに行く前のことから話そうか、その時代はとっても人間同士の争いが絶えなかったんだ。それと同じくらいの時に魔物が各地で突然増えたんだ。その時俺の住んでいた故郷は魔物に襲われ、俺を残して全滅した。シャルロットは幼なじみでその時失ったんだけど、気がついたらゴーストになってて俺に取りついてる、まぁそれに気づいたのは冒険が終わる頃だったんだけど」

「そんなことが……」

思ってたよりも重い話だね。魔物に大切な人を全部奪われて自分だけなんとか助かるって……

「それから俺は魔物を倒すために力をつけることにした。がむしゃらに頑張って、頑張って、頑張って、気がついたらそこそこ有名なソロ冒険者になっていた。それである時、ストリーフ王国の王様が他の国と協力して魔物達をどうにかしようっていう話になった。そして集められたのがラキトピアの聖女セリア、ストリーフ王国騎士のレクス、セパレティア帝国の魔女フェイン、最後に俺だった」

「どうして普通の冒険者のお父さんが選ばれたの?」

「各国の代表と冒険者ギルド推薦の少数精鋭でパーティを組むことにしてたらしく、ソロで高いランクの冒険者ということで俺が選ばれたみたい。魔物をなんとかするって言っても原因はわかっていなくて、当時の王は魔王が魔物が増えている元凶だと言っていた。それで魔王を倒してこいという命を受けて俺たちは旅に出ることになったんだ」

いかにもありそうな勇者の旅立ちだね。
ゲームと違うところは最初からみんな強かったことくらいかな?
まぁ普通はそうだよね。弱い人に魔王討伐なんかさせないし、一番強い人達だけで向かわせるよね

「でも魔王は今もいるってことは討伐は出来なかったんでしょ?」

「あぁ、結果から言えば魔物が大量発生した原因は魔王や魔族のせいじゃなかったんだ。それに王は俺たちを利用して魔族の国を滅ぼそうとしてたんだ。ほら、共通の敵の存在はより結束が強まるってあるだろ?魔王という敵のおかげで人間同士の争いは減ったし、当時の魔王はちょうど代替わりしたてで魔族の国自体も不安定な時だったから狙いやすかったんだと思う」

結構ひどいことをしようとしてたんだね。
いやまぁでも人間同士の争いと領土拡大のためなら王様としては正しかったのか……この判断は難しいね

「それで、どうしてわたしが産まれたの?もしかして政略的なものだったりしたの?」

「エミリーとはそんなんじゃないよ。ちゃんと彼女のことも受け入れてる。それにたまに会ったりしてる。さすがにクロエがここに来たことは驚いたけど、クロエがちゃんと育ってくれてることは知ってたよ」

「そう、なんだ」

なんか主人公っぽい……さすがは元勇者だ

「それで結局魔物の件はどうなったのかしら?魔族が原因じゃなかったのなら何も解決してないわよね?」

確かに!
話を聞くだけじゃなくてその人視点の物語として聞いてみたいよね、これ

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