コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!
閑話 結婚挨拶
セパレティア帝国外れの小さな村に龍斗達が来ていた。
「お母さんにはお父さんも呼んでもらいましたから、予定では会えるはずですよ」
「フェノアの両親は確か………」
「セパレティア帝国随一の魔女とストリーフ王国の元騎士団長です。今は引退していますけど」
改めて聞いてもものすごい人達だということを思い知らされる。
急に結婚、それも他にも婚約者がいるなんて言ったら殺されるんじゃないかと思ってしまう。
「そんなに怯えなくても平気ですよ。一応私の方から話は通していますから。他の皆さんも安心してください」
フェノアはギルド経由で手紙を出していて先に知らせてくれていたみたいだ。
「わ、私は元々ビビってなんかないわよ。それに、私にとってはお父さんとお母さんの昔の仲間だったってことを知ってるからそんなに心配してないし」
「私も、リュートに何かしたら許さないだけだから」
ここまで来る途中に現れた魔物達は危なげなく倒してきた。龍斗達は実力で言えば相当なものでもし力を試されたとしても全力を出せばなんとかなると思っていた。
不安を抱えながらフェノアに案内される。
「ここが私の故郷ヒエト村です」
「結構意外よね、フェノアはてっきり帝都育ちかと思ってたんだけど」
「そうですか?私は田舎育ちですよ。だから最初に帝都に来た時は大変でした」
「私も田舎育ちなのよね〜、私の場合聖女になっちゃったから教育はしっかり受けてるけど」
「ジェシカさんと私は結構似た者同士かもしれませんね〜、あ、アイリスちゃんも都会育ちではないのでおそろいですね!」
「そこは別にどうでもいいと思うんだけど?」
「あ〜、フェノア?なんか目立ってるみたいだけど……大丈夫か?」
3人が話している間周りからの視線を感じていた龍斗が居心地悪そうにする。
「この村は来客が少ないというかほぼいませんからね。お母さんがひっそりと暮らすための村らしいので、外からの人間は注目されまくりです。あと私が帰ってきたことでさらに注目されてますね」
フェノアがこちらを見ている村人達に手を振りながら答える。
小さな村では全員が顔見知りでフェノアが帰ってきたことと仲間を連れてきたということで全員がそわそわしているようだ。
「私の家はあそこです!」
村人全員から見られながらフェノアの実家に入る。
「ただいま帰りました〜!お母さん、手紙で言ってたと思うけど仲間と婚約者連れてきましたよ」
そんなはっきり言うのかと驚きながらもフェノアの母親を待つと、いかにも怪しくて強そうな魔女の格好をした美しい女性が現れた。
「あらあらフェノア、もう着いたの?ふ〜ん、この子が手紙に書いてたリュウトさんね、それとアイリスちゃんとジェシカちゃん。ジェシカちゃんは小さい頃に会ったことあるんだけど、だいぶ昔のことだから覚えてないかしら?」
「あ〜えっと、フェインさんのことは父と母からよく聞いてます」
「ふ〜ん、そっか、君はジェシカちゃんのことも射止めた訳か、催眠系や呪術系は感じられないわね………本当に惚れられちゃったのね、それとも口説き落としたのかしら?その辺のことが気になってしょうがないわ」
フェインはリュウトに顔を近づけじっくりと見つめる。
「あ、あの、えっと……」
「リュートから離れて」
「この子は……?」
「この子はアイリスちゃんです。見ての通り人間ではありませんが、私達の大事な仲間でリュウトさんのお嫁さん第一号です」
「それは珍しいわね。真っ白で綺麗………」
フェインに質問攻めをされるがリュウトに対しても仲間に対してもそこまで悪い印象はしめさなかった。
そして、フェノアが中心になってことの成り行きや馴れ初めを話す。
「へぇ〜、3人がいっぺんにプロポーズなんて、モテる男は罪ね〜。しかもフェノアよりも強いなんて!これなら私は言うことはないわ」
「あの、こんなこと言うのはおかしいと思いますが、僕は彼女達の気持ちに答えてあげたいと本気で思っています。話しにもあった通り僕には心に決めた人がいたのですが、彼女は別の道に進むことになりました。悪く見えるのは仕方ないと思います。でも、こうしてちゃんとケジメをつけてから彼女達全員を幸せにしたいと、そう考えています」
「リュート……」
「リュウトさん」
「な、なんか改めて言われると照れるわね」
「うんうん、甲斐性があるのはいいことよ。それこそ元勇者なんか元聖女っていう恋仲がいるのに魔王のこともすきになっちゃって大変だったんだから。あ、ジェシカちゃんはこの話聞いた事なかったかしら?ご、ごめんね?」
「その話は母から聞いてましたよ。それにこの前義理の妹にも会いました」
「そうなの!?えー!私は見たことないのよね〜」
元勇者パーティだけあって、その子供であるフェノアとジェシカはすぐにフェインと打ち解け、アイリスも愛らしい見た目とリュートへの一途な思いが伝わりすぐに可愛がられるようになった。
そんなこんなで夜になり、フェノアの父がまだ来ていなかったのでしばらく滞在することになった。
「ちなみにどこまでいったのかしら?子供が出来たらちゃんと言って欲しいわ」
「お、お母さん!そういうのはまだですから!私達はしばらくは冒険者を続けてお金を稼ぐ予定なのでまだです」
「あらそうなの……そうよね、聞く限りじゃまだジェシカちゃんのところには行ってないんでしょう?」
「ちょうど帝国に居たからね。先にお母さんのところでいいかなぁって」
「あなた達なら平気かもしれないけど、一度ストリーフ王国の方に向かってそのまま聖皇国に向かった方がいいわよ。サインズの方でクラーケンが現れたらしくって今は船が出てないはずだから」
「え!?そうなんですか」
「それをどうしてフェインさんが知って?」
「国に関わる問題だから依頼が来るのよ、Sランクだからあちこちから超難関な依頼が来るのよね」
「もしリュートの邪魔になるなら私が倒すだけ」
「それに、ラキトピアの問題でもあるなら私は助けたいわ」
「あら、じゃあお願いしちゃおうかしら?報酬はフェノアとの交際を認めるってことでいい?」
「ダメです。今回はあくまで挨拶なので、私とリュウトさんの結婚は確定事項です。もう契約魔法でも繋がってるんですよ。つまりお母さんの言うことは報酬になりません。そもそもいりませんし」
フェノアがさらっと大胆なことを言う。リュウトも誓いを交わしたこともあり、諦める気はないが
「そうなのね………って!本当にちゃんとした契約魔法をしたのね!?これじゃあどうしようもないじゃないの。どこでこんな契約したの?その辺の教会じゃ出来ないと思うんだけど、まさかフェノアが?」
「ふふふ、内緒です。たまたま契約魔法の得意な方と友達になれたので頼みました」
「今から何を言ってもダメだけど、ちゃんとお互いのことを大事にするのよ?」
「はい!当然です!」
「僕もそのつもりです」
「お母さんにはお父さんも呼んでもらいましたから、予定では会えるはずですよ」
「フェノアの両親は確か………」
「セパレティア帝国随一の魔女とストリーフ王国の元騎士団長です。今は引退していますけど」
改めて聞いてもものすごい人達だということを思い知らされる。
急に結婚、それも他にも婚約者がいるなんて言ったら殺されるんじゃないかと思ってしまう。
「そんなに怯えなくても平気ですよ。一応私の方から話は通していますから。他の皆さんも安心してください」
フェノアはギルド経由で手紙を出していて先に知らせてくれていたみたいだ。
「わ、私は元々ビビってなんかないわよ。それに、私にとってはお父さんとお母さんの昔の仲間だったってことを知ってるからそんなに心配してないし」
「私も、リュートに何かしたら許さないだけだから」
ここまで来る途中に現れた魔物達は危なげなく倒してきた。龍斗達は実力で言えば相当なものでもし力を試されたとしても全力を出せばなんとかなると思っていた。
不安を抱えながらフェノアに案内される。
「ここが私の故郷ヒエト村です」
「結構意外よね、フェノアはてっきり帝都育ちかと思ってたんだけど」
「そうですか?私は田舎育ちですよ。だから最初に帝都に来た時は大変でした」
「私も田舎育ちなのよね〜、私の場合聖女になっちゃったから教育はしっかり受けてるけど」
「ジェシカさんと私は結構似た者同士かもしれませんね〜、あ、アイリスちゃんも都会育ちではないのでおそろいですね!」
「そこは別にどうでもいいと思うんだけど?」
「あ〜、フェノア?なんか目立ってるみたいだけど……大丈夫か?」
3人が話している間周りからの視線を感じていた龍斗が居心地悪そうにする。
「この村は来客が少ないというかほぼいませんからね。お母さんがひっそりと暮らすための村らしいので、外からの人間は注目されまくりです。あと私が帰ってきたことでさらに注目されてますね」
フェノアがこちらを見ている村人達に手を振りながら答える。
小さな村では全員が顔見知りでフェノアが帰ってきたことと仲間を連れてきたということで全員がそわそわしているようだ。
「私の家はあそこです!」
村人全員から見られながらフェノアの実家に入る。
「ただいま帰りました〜!お母さん、手紙で言ってたと思うけど仲間と婚約者連れてきましたよ」
そんなはっきり言うのかと驚きながらもフェノアの母親を待つと、いかにも怪しくて強そうな魔女の格好をした美しい女性が現れた。
「あらあらフェノア、もう着いたの?ふ〜ん、この子が手紙に書いてたリュウトさんね、それとアイリスちゃんとジェシカちゃん。ジェシカちゃんは小さい頃に会ったことあるんだけど、だいぶ昔のことだから覚えてないかしら?」
「あ〜えっと、フェインさんのことは父と母からよく聞いてます」
「ふ〜ん、そっか、君はジェシカちゃんのことも射止めた訳か、催眠系や呪術系は感じられないわね………本当に惚れられちゃったのね、それとも口説き落としたのかしら?その辺のことが気になってしょうがないわ」
フェインはリュウトに顔を近づけじっくりと見つめる。
「あ、あの、えっと……」
「リュートから離れて」
「この子は……?」
「この子はアイリスちゃんです。見ての通り人間ではありませんが、私達の大事な仲間でリュウトさんのお嫁さん第一号です」
「それは珍しいわね。真っ白で綺麗………」
フェインに質問攻めをされるがリュウトに対しても仲間に対してもそこまで悪い印象はしめさなかった。
そして、フェノアが中心になってことの成り行きや馴れ初めを話す。
「へぇ〜、3人がいっぺんにプロポーズなんて、モテる男は罪ね〜。しかもフェノアよりも強いなんて!これなら私は言うことはないわ」
「あの、こんなこと言うのはおかしいと思いますが、僕は彼女達の気持ちに答えてあげたいと本気で思っています。話しにもあった通り僕には心に決めた人がいたのですが、彼女は別の道に進むことになりました。悪く見えるのは仕方ないと思います。でも、こうしてちゃんとケジメをつけてから彼女達全員を幸せにしたいと、そう考えています」
「リュート……」
「リュウトさん」
「な、なんか改めて言われると照れるわね」
「うんうん、甲斐性があるのはいいことよ。それこそ元勇者なんか元聖女っていう恋仲がいるのに魔王のこともすきになっちゃって大変だったんだから。あ、ジェシカちゃんはこの話聞いた事なかったかしら?ご、ごめんね?」
「その話は母から聞いてましたよ。それにこの前義理の妹にも会いました」
「そうなの!?えー!私は見たことないのよね〜」
元勇者パーティだけあって、その子供であるフェノアとジェシカはすぐにフェインと打ち解け、アイリスも愛らしい見た目とリュートへの一途な思いが伝わりすぐに可愛がられるようになった。
そんなこんなで夜になり、フェノアの父がまだ来ていなかったのでしばらく滞在することになった。
「ちなみにどこまでいったのかしら?子供が出来たらちゃんと言って欲しいわ」
「お、お母さん!そういうのはまだですから!私達はしばらくは冒険者を続けてお金を稼ぐ予定なのでまだです」
「あらそうなの……そうよね、聞く限りじゃまだジェシカちゃんのところには行ってないんでしょう?」
「ちょうど帝国に居たからね。先にお母さんのところでいいかなぁって」
「あなた達なら平気かもしれないけど、一度ストリーフ王国の方に向かってそのまま聖皇国に向かった方がいいわよ。サインズの方でクラーケンが現れたらしくって今は船が出てないはずだから」
「え!?そうなんですか」
「それをどうしてフェインさんが知って?」
「国に関わる問題だから依頼が来るのよ、Sランクだからあちこちから超難関な依頼が来るのよね」
「もしリュートの邪魔になるなら私が倒すだけ」
「それに、ラキトピアの問題でもあるなら私は助けたいわ」
「あら、じゃあお願いしちゃおうかしら?報酬はフェノアとの交際を認めるってことでいい?」
「ダメです。今回はあくまで挨拶なので、私とリュウトさんの結婚は確定事項です。もう契約魔法でも繋がってるんですよ。つまりお母さんの言うことは報酬になりません。そもそもいりませんし」
フェノアがさらっと大胆なことを言う。リュウトも誓いを交わしたこともあり、諦める気はないが
「そうなのね………って!本当にちゃんとした契約魔法をしたのね!?これじゃあどうしようもないじゃないの。どこでこんな契約したの?その辺の教会じゃ出来ないと思うんだけど、まさかフェノアが?」
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