コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!
護衛道中
依頼主のおじいさんおばあさんの話を聞くとラキトピアは今でこそこうして自由な旅が許されているが、昔はそう出なかったらしく差別的なところがあったらしいという話を聞いた。
「昔は自由に商売も出来なかったんだ。細かいところまで国というか幸神教の人が見ていてね。幸福は平等にって、狂ったように聞かされたよ」
「それに種族差別も激しくてね、エルフの嬢ちゃんはもちろん、魔族の方には特に厳しかったね」
「おじいさん達は平気なの?」
「私たちはそこまで熱心な幸神教じゃなかったから話半分だったのと、聖女様のおかげでそういう考えはなくなったけどねぇ」
この世界に来てから思ったけど、目立った争いや悲しい歴史って今はなくて昔はあったみたいなことが多いね。
まぁもう既に勇者が魔王を倒した世界だから私がなにかするのはあんまりないのかな?
せいぜい過激派邪教徒くらい?それも魔王がちゃんと対処してくれてるからなぁ。
「平等な幸福ね、悲しい話だけど、私は何も不自由なく今まで生活してきたけどルーナやリィアは身寄りがない状態だったことも考えると生まれた環境なんかは選べないから本当に平等って難しいわよね」
「そもそもその考えが間違っているのだ。度が過ぎた平等は他と違うからこその喜びや努力すること自体の否定にもなるのだ」
「そもそも幸福って人それぞれだからね」
「幸福って難しいんですね、私は楽しければなんでもいいんですけど!」
「そうよね、テナも家族事情がちょっと可哀想に思えるけど本人は気にしてないみたいだし」
結局誰かが決めた幸福よりも自分で掴み取る方がいいのかもしれない。
って、私が言えたことじゃないか、今この状況だって神様がくれたものなんだし………
本当にこれは難しいテーマだよ。
幸神教の神様も大変そうだなぁ。
「まぁ大丈夫だとは思うがお前さんたちは人外が多いからちょっと歓迎されないところもあるかもしれん」
「すまないねぇ」
「いえいえ、あなた方が謝る必要はないわ」
私とルーナちゃんは人に見えるけどテナちゃんやクロエさん、サーティアさんは見た目でもわかっちゃうからちょっと悲しいね。
そうならないことを祈ろう。
「む、魔物です!」
もうすぐで村に着くということを聞いた頃に魔物の反応を感じた。
「お!ついに護衛の出番ね」
「私!私行きたいです!」
「我も行くのだ!」
「それじゃあクロエとテナでお願い、リィアとルーナはおじいさんとおばあさんを頼んだわよ」
「サーティアさんはどうするんですか?」
「私?私ももちろん魔物退治に行くわ!」
結局戦闘大好き組が嬉々として行ってしまった。
ついこの前クラーケンという大物と戦ったっていうのに……
「それにしてもこんなちっこい女の子がBランク冒険者とは驚いた」
「あはは………あたしは魔法が得意なの見た目じゃわからないかもしれないけどちゃんと強いからね」
「私もそんな感じです」
「孫のお嫁さんにして欲しいくらいだよ。こんなにかわいらしくて強い子なら」
ちょちょ……変に断るのも悪いしかと言って受けいれられないお願いがきちゃったよ。
こんなことなら私も魔物退治の方に行っておけばよかった!
「顔も見た事ない相手と結婚なんて嫌。それにあたしにはもう決めてる人がいるから」
「わ、私もそんな感じです」
「そうなの、、それは残念。まぁこれだけ素敵なら当然かしら?」
ルーナちゃんのおかげでなんとかなった!よかった〜
クロエさん達があっという間に魔物を倒してくれたおかげでさっきの話題は続くことはなかった。
「手応えなかったわ〜」
「強くなったせいで我らが手応えのある魔物に出会えないのだ。まぁそれが多かったら困るが」
「でもでも、皆さんと一緒に戦うのは仲間って感じがしてよかったですよ!」
「ありがとさん。嬢ちゃんたち」
宿のない村に着くと私達は依頼主と同じお家のお世話になる。
定期的に必需品を売ってくれる商人ということでおじいさんもおばあさんも村の人と仲がいいみたい。
数日滞在して商品を売り、また次の町や村を目指すということを繰り返してるんだね。
商売をしている時は私達は暇で、村となると特に娯楽施設や見てて面白いもの、ギルドなんかもないため退屈していた。
「暇ね〜」
「ですね〜」
ちなみにクロエさんとテナちゃんとルーナちゃんは村の子供達と遊んでいた。
いつも護衛の人と遊ぶらしい。今回はみんな女の子ということでいつもよりも注目されてるみたい。
私とサーティアさんは特に子供の相手が上手くないのでみんなの様子を遠くから見守っていた。
「下手に武器は出せないしかと言って子供と遊ぶのもどうすればいいかわかんなくなっちゃいますよね」
「私はリィアほど酷くはないけどあんまり得意じゃないわね」
どうしてそこで張り合おうとするのか……
「いやいや、私の方がサーティアさんよりマシですよ。実際私の方が親しみがありますし!帝国の時にいた皇太子のキッドくんや子供の地龍のレーズンにだって好かれてました」
だが私だって負けたりしない!
「私だって弟や妹に好かれてるわ!」
「ちょうど暇してますし私達も子供たちと遊びますか?」
「そうね」
ということで人知れず私とサーティアさんの勝負が始まった。
クロエさん達と遊んでいる子に混ざるのは難易度が高いので私達と同じくみんなの輪に入っていない子のところに行く。
「あなたはみんなと一緒に遊ばないの?」
「……………」
目を泳がせて結局下を向いてしまった。
ふふふ、こういう子にいきなり話しかけてはダメなのです。
こういう時は言葉を使わずですよ
「見ててください。はい!」
私は魔法で光の塊を出す。
おやつとか出すとずるいから魔法を使う。
お、見てる見てる
「そして〜、はい!」
空に向けて飛ばしてパチンと弾ける。ちっちゃい花火だ。
「わぁ!」
そして、子供は目を輝かせる。
私の勝ち、ですね
ドヤ顔をしているとサーティアさんは悔しそうにしていた。
「わ、私だって!」
サーティアさんは自分のアイテム袋から果物を取り出して空中へと放り投げ、剣で切ってみせる。
「おぉ〜」
「はい、どうぞ」
「わぁ!」
な!食べ物を使うなんて!私だって自重したのに!
「ふっ」
サーティアさんはドヤ顔をしている。
ぐぬぬぬ
そして、いつの間にか他の子供たちとクロエさん達も私たちのところに集まっていた。
「何をやってるのかと思ったら、子供の気を引く勝負でもしていたのか?」
「リィアさんもサーティアさんもすごいです!」
「リィアがこんなに積極的なのは珍しいね」
そして、私とサーティアさんは子供達に囲まれてしまった。
「ねぇねぇ!もう一回みして!」
「え、えっと……」
「ふふふ、今度は我らが見せてあげるのだ!やるぞテナ、ルーナ」
それからはみんなで即興の魔法や剣を使った見世物をやった。
子供達は珍しいものに興味津々でとっても楽しんでくれた。
輪から離れてた子も一緒に楽しんでくれたからまぁいいか
「これは同点……ですね」
「そうね」
結局私達も村の人(特に子供達)と仲良くなって、また旅立つことになった。
「「「「「またね〜」」」」」
「子供のお世話も得意なんてますますお嫁に来て欲しいね〜」
「昔は自由に商売も出来なかったんだ。細かいところまで国というか幸神教の人が見ていてね。幸福は平等にって、狂ったように聞かされたよ」
「それに種族差別も激しくてね、エルフの嬢ちゃんはもちろん、魔族の方には特に厳しかったね」
「おじいさん達は平気なの?」
「私たちはそこまで熱心な幸神教じゃなかったから話半分だったのと、聖女様のおかげでそういう考えはなくなったけどねぇ」
この世界に来てから思ったけど、目立った争いや悲しい歴史って今はなくて昔はあったみたいなことが多いね。
まぁもう既に勇者が魔王を倒した世界だから私がなにかするのはあんまりないのかな?
せいぜい過激派邪教徒くらい?それも魔王がちゃんと対処してくれてるからなぁ。
「平等な幸福ね、悲しい話だけど、私は何も不自由なく今まで生活してきたけどルーナやリィアは身寄りがない状態だったことも考えると生まれた環境なんかは選べないから本当に平等って難しいわよね」
「そもそもその考えが間違っているのだ。度が過ぎた平等は他と違うからこその喜びや努力すること自体の否定にもなるのだ」
「そもそも幸福って人それぞれだからね」
「幸福って難しいんですね、私は楽しければなんでもいいんですけど!」
「そうよね、テナも家族事情がちょっと可哀想に思えるけど本人は気にしてないみたいだし」
結局誰かが決めた幸福よりも自分で掴み取る方がいいのかもしれない。
って、私が言えたことじゃないか、今この状況だって神様がくれたものなんだし………
本当にこれは難しいテーマだよ。
幸神教の神様も大変そうだなぁ。
「まぁ大丈夫だとは思うがお前さんたちは人外が多いからちょっと歓迎されないところもあるかもしれん」
「すまないねぇ」
「いえいえ、あなた方が謝る必要はないわ」
私とルーナちゃんは人に見えるけどテナちゃんやクロエさん、サーティアさんは見た目でもわかっちゃうからちょっと悲しいね。
そうならないことを祈ろう。
「む、魔物です!」
もうすぐで村に着くということを聞いた頃に魔物の反応を感じた。
「お!ついに護衛の出番ね」
「私!私行きたいです!」
「我も行くのだ!」
「それじゃあクロエとテナでお願い、リィアとルーナはおじいさんとおばあさんを頼んだわよ」
「サーティアさんはどうするんですか?」
「私?私ももちろん魔物退治に行くわ!」
結局戦闘大好き組が嬉々として行ってしまった。
ついこの前クラーケンという大物と戦ったっていうのに……
「それにしてもこんなちっこい女の子がBランク冒険者とは驚いた」
「あはは………あたしは魔法が得意なの見た目じゃわからないかもしれないけどちゃんと強いからね」
「私もそんな感じです」
「孫のお嫁さんにして欲しいくらいだよ。こんなにかわいらしくて強い子なら」
ちょちょ……変に断るのも悪いしかと言って受けいれられないお願いがきちゃったよ。
こんなことなら私も魔物退治の方に行っておけばよかった!
「顔も見た事ない相手と結婚なんて嫌。それにあたしにはもう決めてる人がいるから」
「わ、私もそんな感じです」
「そうなの、、それは残念。まぁこれだけ素敵なら当然かしら?」
ルーナちゃんのおかげでなんとかなった!よかった〜
クロエさん達があっという間に魔物を倒してくれたおかげでさっきの話題は続くことはなかった。
「手応えなかったわ〜」
「強くなったせいで我らが手応えのある魔物に出会えないのだ。まぁそれが多かったら困るが」
「でもでも、皆さんと一緒に戦うのは仲間って感じがしてよかったですよ!」
「ありがとさん。嬢ちゃんたち」
宿のない村に着くと私達は依頼主と同じお家のお世話になる。
定期的に必需品を売ってくれる商人ということでおじいさんもおばあさんも村の人と仲がいいみたい。
数日滞在して商品を売り、また次の町や村を目指すということを繰り返してるんだね。
商売をしている時は私達は暇で、村となると特に娯楽施設や見てて面白いもの、ギルドなんかもないため退屈していた。
「暇ね〜」
「ですね〜」
ちなみにクロエさんとテナちゃんとルーナちゃんは村の子供達と遊んでいた。
いつも護衛の人と遊ぶらしい。今回はみんな女の子ということでいつもよりも注目されてるみたい。
私とサーティアさんは特に子供の相手が上手くないのでみんなの様子を遠くから見守っていた。
「下手に武器は出せないしかと言って子供と遊ぶのもどうすればいいかわかんなくなっちゃいますよね」
「私はリィアほど酷くはないけどあんまり得意じゃないわね」
どうしてそこで張り合おうとするのか……
「いやいや、私の方がサーティアさんよりマシですよ。実際私の方が親しみがありますし!帝国の時にいた皇太子のキッドくんや子供の地龍のレーズンにだって好かれてました」
だが私だって負けたりしない!
「私だって弟や妹に好かれてるわ!」
「ちょうど暇してますし私達も子供たちと遊びますか?」
「そうね」
ということで人知れず私とサーティアさんの勝負が始まった。
クロエさん達と遊んでいる子に混ざるのは難易度が高いので私達と同じくみんなの輪に入っていない子のところに行く。
「あなたはみんなと一緒に遊ばないの?」
「……………」
目を泳がせて結局下を向いてしまった。
ふふふ、こういう子にいきなり話しかけてはダメなのです。
こういう時は言葉を使わずですよ
「見ててください。はい!」
私は魔法で光の塊を出す。
おやつとか出すとずるいから魔法を使う。
お、見てる見てる
「そして〜、はい!」
空に向けて飛ばしてパチンと弾ける。ちっちゃい花火だ。
「わぁ!」
そして、子供は目を輝かせる。
私の勝ち、ですね
ドヤ顔をしているとサーティアさんは悔しそうにしていた。
「わ、私だって!」
サーティアさんは自分のアイテム袋から果物を取り出して空中へと放り投げ、剣で切ってみせる。
「おぉ〜」
「はい、どうぞ」
「わぁ!」
な!食べ物を使うなんて!私だって自重したのに!
「ふっ」
サーティアさんはドヤ顔をしている。
ぐぬぬぬ
そして、いつの間にか他の子供たちとクロエさん達も私たちのところに集まっていた。
「何をやってるのかと思ったら、子供の気を引く勝負でもしていたのか?」
「リィアさんもサーティアさんもすごいです!」
「リィアがこんなに積極的なのは珍しいね」
そして、私とサーティアさんは子供達に囲まれてしまった。
「ねぇねぇ!もう一回みして!」
「え、えっと……」
「ふふふ、今度は我らが見せてあげるのだ!やるぞテナ、ルーナ」
それからはみんなで即興の魔法や剣を使った見世物をやった。
子供達は珍しいものに興味津々でとっても楽しんでくれた。
輪から離れてた子も一緒に楽しんでくれたからまぁいいか
「これは同点……ですね」
「そうね」
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