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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

クラーケン討伐2

浮かび上がってきた魚(魔物)を回収して沖の方に投げる。

できるだけ音を立てて目立つようにした。

しばらく続けていると大きな魔物の反応がじわじわと近づいてきてるのがわかった。

「あれがクラーケン……って、まだ姿は見えないんですけど」

私の知ってるクラーケンはイカだったりタコだったりする、まぁとにかく触手系の魔物だ。

からめとられて海に引きずり込まれると大変なことになるから気をつけないといけない。
もしそうなっても電撃魔法でなんとかなるとは思うけどね。


そしてついに、反応が目の前にまで迫って来て、海の中に大きな影が浮かび上がってきた。

水しぶきをあげながら勢いよく触手を伸ばし、投げた魔物を絡め取っていった。

とりあえずおびき寄せることには成功した。あとは上手いこと閉じ込めないとなんだけど……まっすぐこっちに来てくれるかな?

そんな心配はしなくてもよかったと言うようにクラーケンは続いて私の方に触手を伸ばしてきた。
いや、私というより舟を狙っているのか、いつの間にか私の真下に影が移動していた。

そして私の周りに触手が伸びてきて…………

「アグレッシブボルト!!」

危険を感じ、魔法で対処する。
効いてるみたいだけど、すぐまた触手を伸ばしてきたのでそこまでの有効打ではないみたい。

「リィアーー!!」

退路を塞ぐ時間を稼げたみたいで、クロエさんが綺麗やってくれた。
そしてルーナちゃんの魔法で水がどんどん姿を変えていく。

私は舟ごとルーナちゃんの魔法によって持ち上げられた。
そして無事に陸へとたどり着く。

「ありがとうございます、よし!これからは攻撃ですよ!タコ殴りです!クラーケンだけに!」

クラーケンの姿はまだ触手しか見えてないけどシルエット的にタコっぽかったんだよね

「何言ってるのだ?ほら、我の魔法も完璧ではない!早く手伝うのだ!」

「あ、はい」

さらにクロエさんと力を合わせて壁を強化させる。

その間にルーナちゃんとテナちゃんで攻撃を与えていた。

特にルーナちゃんは自分から生成する必要がないためそれはもう暴れていた。

「茹で上がってください!はぁあ!!!」

ルーナちゃんが水を使って攻撃し、さらにテナちゃんが炎で攻撃することでどんどん水が減るはずだ。

海からの水は壁を作ったことでこれ以上増えない。

つまりこの水をどうにかすれば簡単に勝てるというわけだ。

だが、クラーケンも一筋縄ではいかない。
ルーナちゃんの操る水を諸共せず太い触手を上手く使って攻撃を防ぐ。

そして、魔法も使ってきた。

クラーケンの魔法は恐らく風と水少し距離のある場所にいるルーナちゃんやテナちゃんに向かって勢いのある水の塊を飛ばしてくる

「クロエさん、私達も応戦しましょう」

「わかってはいるが、思ってたよりも頑丈なのだ。しかも魔法も使ってくるとなると水は減らないのだ」

「どういうことですか?」

「クラーケン自体が水属性魔法を使えるならルーナのように水を生成できるというわけだ。壁を破壊され逃げられることも考えられるし、最悪街ごと沈められるほどの大規模魔法を使ってくるかもしれないのだ」

魔物を投げたら簡単におびき寄せられたから案外苦戦らしい苦戦もしないと思ってたけど、私が思ってたよりもクラーケン自体のステータスが高いのかもしれない。

クラーケンがルーナちゃんとテナちゃんに向いているうちに私とクロエさんも攻撃の準備をする。

「マルチサンダー!!」

私は触手に向かって複数の雷を落とす。

少しは効いてるみたいけど、痺れて動けなくなることもなければやけ焦げることもない。

何より再生能力が高いのだ

テナちゃんの攻撃で焼けたはずの触手はいつの間にか戻ってるし、ルーナちゃんの魔法で傷つけたところも何もなかったみたいに治ってる
回復魔法かもとおもったけど、そういう訳でもない。単純に自己修復能力が高いみたいだ。

高位の魔物は生物として優れているみたいだ。
こういうこともテナちゃんにドラゴンとして聞けばヒントをもらえそうだけど、今は聞けないからなぁ。

そして、今度は私達の方にクラーケンが攻撃をしてきた。

突然の強風と共に大きな水の塊がものすごい速さで飛んでくる。

水とはいえ勢いが強すぎたら脅威となるし、単純に見えづらい。

私はクロエさんを庇うように動こうとしたが風が強すぎて思うように身体が動かない………体重が軽い弊害だ。

「くっ………」

飛んできた水は魔法で防いだが、クロエさんの方は

「うぐ……」

魔法が間に合わず直撃してしまっていた。

さっきまで攻撃魔法の詠唱をしていたことで遅れてしまったようだ。

「クロエさん!」

私は風の抵抗を受けながらもクロエさんに近づく
なんとか近づいてクロエさんのことを守る。
少ししてルーナちゃんとテナさんの攻撃を浴びたようでクラーケンの魔法が止まった。

「今回復しますね」

「すまないのだ」

圧倒的に有利な状況なはずなのにクラーケンの抵抗はとても激しかった。

クロエさんの言う通り、水が減ることななく、ルーナちゃんの操る水も簡単に制御されていた。
テナちゃんの魔法も簡単に相殺され、私やクロエさんの魔法もあまり効いてないようだった。

ちゃんと詠唱して大規模な魔法を使えればいいけど、全然隙を与えてくれない。

何より厄介なのは再生能力だった。
回復魔法より優秀な再生能力は戦闘を長期化させ、私達の方が消耗が激しくなってしまっている。

「このままじゃジリ貧ですね」

一旦引くにしてもこのままにしておくのは危なすぎる。
最悪街に攻撃してくる可能性もあるのでなんとかして決着をつけるか一旦逃がすしかない。

「くっ……どうすればいいのだ」

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