コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!
魔物地帯
荒野よりもサバンナに近く、空の上から見てみると大きな木はないけど、緑が広がっているのがわかる。
その中でも魔物が多く、魔物同士で戦っていたりしている。
「本当にこの先に街なんてあるのだ?」
「前に地図見た時は一応この先にあるはずなんだけど」
「向かってる方向は合ってるのかしら?明らかに正規の道じゃないわよね!?」
確かに、こんなに魔物が多いなら普通の旅人はこの道を進まない。
どこかで道を間違えちゃったのかなぁ
「テナ!止まるのだ!」
「ぐぉ〜ん」
クロエさんの言葉でテナちゃんが空中で止まる。
「むやみに進んでもかえって迷うのだ。ここは正確に方角を知った方がいいのだ」
「そうね。それで……どっちかわかるかしら?」
「こういう時は星を見るとわかりますよ」
えーっと、今は……太陽がほぼ真上!?
これじゃあわかんないね。
他には〜、磁石を使うとか、そもそもコンパス持ってなかったけ?
私はバックを漁るけど、コンパスはなかった。
「すみません、もう少し時間が経ってからじゃないとわかんないです」
「最悪の場合リィアの転移魔法があるからそれで知ってるところまでとべばなんとかなるのだ。そう焦る必要はない」
クロエさんの言う通り最悪その方法があるね。
「とりあえず方角が分かるまでは下手に動けないわね」
「テナちゃん、疲れてないですか!?」
「ぐぉーー!」
テナちゃんは少し火を吹いて返事をする。まだまだ平気そうだ。
少し日が傾いて来た頃、やっと大体の方角がわかるようになってきた。
「えーっと、こっちに傾いてるから……こっちの方かな?」
テナちゃんに進む方向を教える。
「ん〜、なんとか日が沈む前には行けるかしら?」
「ここら辺で野営するのは少し危険なのだ」
大量発生って程じゃないけど、このまま野営するにしても休むことができなさそうなほどには魔物がいる。
「みんなあたしに考えがあるんだけど」
「え?みんなの身体をテナにくっつける?」
「今はあたし達が落ちないように速さを調整してるでしょ?全然揺れないし、だからみんなを身体にくっつけちゃえば落ちないしテナも思いっきり飛べると思ったの」
なるほど、それなら速く飛べるようになりそうだね。
「………だからといって自分からあのベトベトにまとわりつかれるのは嫌なのだ………」
「色々と悲惨なことになりそうだわ……テナ、汚しちゃったら謝るわ」
「リィアもいい?」
「あっちょっ……」
「あたしも一緒だから、ね?」
みんなが考えてる間に半ば無理やりみんなテナちゃんの身体に貼り付けられた。
「テナーー!もっと全力で飛んでいいよ!」
「ぐおおおおおん!!」
話は聞こえていたのかルーナちゃんの言葉を理解したようにテナちゃんは加速する。
「きゃあああああ!!」
まるで絶叫マシンに乗ったかのような空気抵抗、さっきまでとは比べ物にならないくらいの揺れ。
喋ることができず、叫ぶのが精一杯だった。
しばらく絶叫が続いて喉がおかしくなってきた頃、テナちゃんが止まった。
「……………うぅ……はきそう」
「耳が痛い………」
「おかげで早く移動できたけど、代償も大きいわね………しばらく何もできないわよ」
「……………」
クロエさんにいたっては気絶している。
ルーナちゃんのおかげでなんとかベトベトから抜け出して回復魔法を使う。
「ヒール!リフレッシュ!」
久しぶりに自分に回復魔法使った気がするよ
「ありがとうリィア、助かったわ」
「クロエは……どうする?」
「とりあえず寝かせてあげた方がいいと思います。回復はさせてあるので多分大丈夫だと思います」
「ぐぉおおおん!」
テナちゃんが私達になにか伝えるように鳴く。
「っと、テナが止まったってことは着いたってことよね?」
まだ日が沈む前に着いてよかった。
そう思って下の方を見ると……
「街?いやあれは……廃墟?」
人が住んでたらしき集落跡を見つけた。
「滅んだのね」
「………」
この世界は魔物が各地で蔓延っている。その分人も魔法などの力を持ってるけど、数が多かったり魔物が強いとどうしようもない。
こうして滅んでしまうこともよくある事なのかな。
そういえばこの世界に来たばっかりの時のゴブリン退治に出かけた時も依頼主の村が滅びかけてたっけ?
「降りるわよ。もう日が沈むし、テナにずっと飛んでもらうわけにもいかないわ。テナ!降りてちょうだい!」
テナちゃんはゆっくり高度を下げて集落の真ん中に降りた。
「クロエはどうする?」
「リィア、お願いだけど、クロエをお願いするわ」
私は気を失ってるクロエさんを背負った。
「んっしょっと。今日はここに泊まるんですか?」
魔物の反応はあるけど、この辺りはまだましなようだ。
「みなさん大丈夫でしたか?ちょっと久しぶりに飛んだのと人を乗せたことがなかったのでよくわからなかったんですけど、、クロエお姉ちゃんは平気ですか?」
人の姿になったテナちゃんがこっちへ来た。
「クロエは平気だよ。ちょっと寝ちゃっただけ。あたし達も平気だったけど、ちょっとびっくりしちゃった」
「やっぱり……ごめんなさい。私気持ちよくなっちゃってつい皆さんが乗ってること忘れちゃったんです」
「まぁそのおかげでこんなに早く着いたんだから。ありがとうテナ。とりあえず今はマシな所を探してそこで野営するわよ」
「「「はーい」」」
廃墟の街を歩く。人の反応とかは全くない。
「ここなんかどう?」
ルーナちゃんが見つけたのは他の建物より少しマシな壊れかけの教会だった。
「そうねここなら隠れられるわ」
「こういう時の魔法ですよね、はい!」
私は魔法で穴の空いてるところを修復する。
一時的なものだから頑丈ではないけどすきま風は防げる。
あとは明かりとテントを用意すれば………
「完成です」
「リィアっているだけで生活の質が上がるわよね」
「……んっうぅここは……」
「クロエお姉ちゃんが起きたみたいですよ」
「あ、クロエさん、おはようございます」
「わぁ!?ここはどこ!?えっと、確かテナの上に乗ってそれで……」
「それは後で話すからとりあえずテントの中で休憩するわよ」
まだ状況が理解出来てないクロエさんに説明する前にみんなでテントの中に入る。
「なるほど、地図で見たのはもう既になかったのか。魔物は……いないことはないのだな」
「まぁ建物の中に加えてその端っこに建てたテントですからね。目立たないですし勘づかれにくいと思います」
叫んだり騒いだりしなきゃ平気だと思う。
「テナ、改めて助かったわ私たちだけだったらきっと苦労してたと思う」
「えへへ、皆さんのお役に立ててよかったです!」
「さすがにあの速さの移動はもうこりごりなのだ」
「ご、ごめんね?あたしが提案したばっかりに」
「まぁまぁいいじゃないですか、結果よければ全てよしですよ!それよりこれからどうするか考えましょう!」
「そうね」
その中でも魔物が多く、魔物同士で戦っていたりしている。
「本当にこの先に街なんてあるのだ?」
「前に地図見た時は一応この先にあるはずなんだけど」
「向かってる方向は合ってるのかしら?明らかに正規の道じゃないわよね!?」
確かに、こんなに魔物が多いなら普通の旅人はこの道を進まない。
どこかで道を間違えちゃったのかなぁ
「テナ!止まるのだ!」
「ぐぉ〜ん」
クロエさんの言葉でテナちゃんが空中で止まる。
「むやみに進んでもかえって迷うのだ。ここは正確に方角を知った方がいいのだ」
「そうね。それで……どっちかわかるかしら?」
「こういう時は星を見るとわかりますよ」
えーっと、今は……太陽がほぼ真上!?
これじゃあわかんないね。
他には〜、磁石を使うとか、そもそもコンパス持ってなかったけ?
私はバックを漁るけど、コンパスはなかった。
「すみません、もう少し時間が経ってからじゃないとわかんないです」
「最悪の場合リィアの転移魔法があるからそれで知ってるところまでとべばなんとかなるのだ。そう焦る必要はない」
クロエさんの言う通り最悪その方法があるね。
「とりあえず方角が分かるまでは下手に動けないわね」
「テナちゃん、疲れてないですか!?」
「ぐぉーー!」
テナちゃんは少し火を吹いて返事をする。まだまだ平気そうだ。
少し日が傾いて来た頃、やっと大体の方角がわかるようになってきた。
「えーっと、こっちに傾いてるから……こっちの方かな?」
テナちゃんに進む方向を教える。
「ん〜、なんとか日が沈む前には行けるかしら?」
「ここら辺で野営するのは少し危険なのだ」
大量発生って程じゃないけど、このまま野営するにしても休むことができなさそうなほどには魔物がいる。
「みんなあたしに考えがあるんだけど」
「え?みんなの身体をテナにくっつける?」
「今はあたし達が落ちないように速さを調整してるでしょ?全然揺れないし、だからみんなを身体にくっつけちゃえば落ちないしテナも思いっきり飛べると思ったの」
なるほど、それなら速く飛べるようになりそうだね。
「………だからといって自分からあのベトベトにまとわりつかれるのは嫌なのだ………」
「色々と悲惨なことになりそうだわ……テナ、汚しちゃったら謝るわ」
「リィアもいい?」
「あっちょっ……」
「あたしも一緒だから、ね?」
みんなが考えてる間に半ば無理やりみんなテナちゃんの身体に貼り付けられた。
「テナーー!もっと全力で飛んでいいよ!」
「ぐおおおおおん!!」
話は聞こえていたのかルーナちゃんの言葉を理解したようにテナちゃんは加速する。
「きゃあああああ!!」
まるで絶叫マシンに乗ったかのような空気抵抗、さっきまでとは比べ物にならないくらいの揺れ。
喋ることができず、叫ぶのが精一杯だった。
しばらく絶叫が続いて喉がおかしくなってきた頃、テナちゃんが止まった。
「……………うぅ……はきそう」
「耳が痛い………」
「おかげで早く移動できたけど、代償も大きいわね………しばらく何もできないわよ」
「……………」
クロエさんにいたっては気絶している。
ルーナちゃんのおかげでなんとかベトベトから抜け出して回復魔法を使う。
「ヒール!リフレッシュ!」
久しぶりに自分に回復魔法使った気がするよ
「ありがとうリィア、助かったわ」
「クロエは……どうする?」
「とりあえず寝かせてあげた方がいいと思います。回復はさせてあるので多分大丈夫だと思います」
「ぐぉおおおん!」
テナちゃんが私達になにか伝えるように鳴く。
「っと、テナが止まったってことは着いたってことよね?」
まだ日が沈む前に着いてよかった。
そう思って下の方を見ると……
「街?いやあれは……廃墟?」
人が住んでたらしき集落跡を見つけた。
「滅んだのね」
「………」
この世界は魔物が各地で蔓延っている。その分人も魔法などの力を持ってるけど、数が多かったり魔物が強いとどうしようもない。
こうして滅んでしまうこともよくある事なのかな。
そういえばこの世界に来たばっかりの時のゴブリン退治に出かけた時も依頼主の村が滅びかけてたっけ?
「降りるわよ。もう日が沈むし、テナにずっと飛んでもらうわけにもいかないわ。テナ!降りてちょうだい!」
テナちゃんはゆっくり高度を下げて集落の真ん中に降りた。
「クロエはどうする?」
「リィア、お願いだけど、クロエをお願いするわ」
私は気を失ってるクロエさんを背負った。
「んっしょっと。今日はここに泊まるんですか?」
魔物の反応はあるけど、この辺りはまだましなようだ。
「みなさん大丈夫でしたか?ちょっと久しぶりに飛んだのと人を乗せたことがなかったのでよくわからなかったんですけど、、クロエお姉ちゃんは平気ですか?」
人の姿になったテナちゃんがこっちへ来た。
「クロエは平気だよ。ちょっと寝ちゃっただけ。あたし達も平気だったけど、ちょっとびっくりしちゃった」
「やっぱり……ごめんなさい。私気持ちよくなっちゃってつい皆さんが乗ってること忘れちゃったんです」
「まぁそのおかげでこんなに早く着いたんだから。ありがとうテナ。とりあえず今はマシな所を探してそこで野営するわよ」
「「「はーい」」」
廃墟の街を歩く。人の反応とかは全くない。
「ここなんかどう?」
ルーナちゃんが見つけたのは他の建物より少しマシな壊れかけの教会だった。
「そうねここなら隠れられるわ」
「こういう時の魔法ですよね、はい!」
私は魔法で穴の空いてるところを修復する。
一時的なものだから頑丈ではないけどすきま風は防げる。
あとは明かりとテントを用意すれば………
「完成です」
「リィアっているだけで生活の質が上がるわよね」
「……んっうぅここは……」
「クロエお姉ちゃんが起きたみたいですよ」
「あ、クロエさん、おはようございます」
「わぁ!?ここはどこ!?えっと、確かテナの上に乗ってそれで……」
「それは後で話すからとりあえずテントの中で休憩するわよ」
まだ状況が理解出来てないクロエさんに説明する前にみんなでテントの中に入る。
「なるほど、地図で見たのはもう既になかったのか。魔物は……いないことはないのだな」
「まぁ建物の中に加えてその端っこに建てたテントですからね。目立たないですし勘づかれにくいと思います」
叫んだり騒いだりしなきゃ平気だと思う。
「テナ、改めて助かったわ私たちだけだったらきっと苦労してたと思う」
「えへへ、皆さんのお役に立ててよかったです!」
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