話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

新しい仲間ってなんかワクワクしませんか?

帝都を出発してしばらく経った。
途中村や町に泊まったりもしたけど、やっぱり距離があいてる時もあるから野営しなきゃいけない時もある。

「久しぶりの野営ですね〜」

「もうずっとお城の豪華なベッドで寝てたから心配だよ」

「我も不安になってきたのだ」

「ほら、ささっと、準備するわよ!」

「お〜!自分たちで寝床を作るんですね!なんかワクワクしてきました!」

そっか、テナちゃんは野営が初めてなのか。
ドラゴンの姿の時はそのまま野宿しても何の心配もなかったのかな?

「そういえばテナちゃんがいれば魔物はよってこないんじゃないんですか?」

「ん〜、どうなんでしょう?この状態でもわかるものはいるんですけど、多分わかんない魔物とかも出てくると思います。あ、ドラゴンになれば全く寄ってきませんよ?」

「魔よけになるが、それだとあまりにも目立つのだ」

「そうね。せっかくだから冒険者らしく普通に野営をするわよ」

せっかくいい案だと思ったけど、多分近くにドラゴンがいたら落ち着かないかもしれない。
あんなに大人しかったレーズンですら元の姿は結構いかつい感じだったし。


久しぶりだったけど、設営は魔法を使ってパパっと終わらせることができた。

「え!?こんな小さなテントにみんな入るんですか?」

魔法のテントを取り出すと、テナちゃんに驚かれた。

「ふふふ、このテントは魔法のテントなのだ。ほら中を見てみるのだ」

何故か自慢げにクロエさんが紹介する。

「わぁ!広い!え?これどうなってるんですか?」

「それは我にもわからないのだ」

「魔法の袋みたいなものよ。リィアが持ってるものだからね。多分それだけでも売ったらものすごい値段になるわよ」

え??そんなすごいものだった?
まぁ確かに、場所いらずなのに中は広いって便利だし、旅人なら誰しもが欲しいかもしれない。

「そういえばサーティアさんは優勝賞品と賞金はどうしました?」

私は賞品の指輪はルーナちゃんと話し合ってとりあえず保管しておいて、賞金は教会に寄付しようと思ってる。
欲しいものがあったら買っちゃうけど、それでもお金には困ってないからね!

「たしか準優勝は魔法の袋だったね」

「これよ!こんなに小さいのに沢山入るの!すごいわよね〜」

気になってたことを聞いたら、サーティアさんは見せびらかすように袋を取り出した。

「へぇ〜、便利そうですね」

「これがあれば小腹がすいてもリィアに頼まなくて済むし、リィアとはぐれちゃった時でも平気だわ。そのために色々買ってきたのよ?」

「我も欲しいのだ………」

「クロエお姉ちゃんの持ってるのは違うんですか?」

「少しポーションとかが入ってる程度なのだ」

パーティとして稼いでることもあり、私のバッグになんでもかんでもいれることはしないで、それぞれ少しの道具とかをもってもらってる。

「今度テナちゃんの分も買わないとですね」

「いいんですか!?」

「せっかく仲間になったんですから!これからは遠慮しちゃダメですよ?」

「ありがとうございます!」


1人増えるだけでもすごく賑やかに感じる。
そんなこんなで、野営の準備ができた。

「かまどにテント、イス、つくえ………お水まで………こ、こんなにととのうんですか!」

「うちのパーティは割と特別よ。これもリィアとクロエ、それにルーナの魔法のおかげね」

「火の扱いはテナの方が優れてるから助かったのだ」

テナちゃんが加わったことで火の加減も調節しやすくなった。
これで料理もやりやすくなるね。

「さて、夜ご飯を作るよー」

「わぁ〜!楽しみです!」

料理をするのも久しぶりだね。
帝国にいた時は全部用意してもらっちゃってたし。

久しぶりでも、みんなの手際がよくてあっという間に出来上がる。材料は沢山買ってあるからまだまだ余裕だけど、テナちゃんは沢山食べると考えると少し心配だ。

「おぉー!」

「帝都のお城にいた時と比べるとちょっと見劣りしちゃうけど、こっちはこっちで美味しいんだからね!」

「クロエお姉ちゃんとサーティアさんも料理手伝ってるのはちょっと意外でしたね」

「我も料理くらいするのだ」

「クロエはともかく、私もなのね失礼しちゃうわ」

「なに!?それはこっちのセリフなのだ!」

「あはは、ごめんなさい」

テナちゃんはみんなと馴染んでるし、やっぱり仲間に引き入れて正解だったかもね!

そんなこんなでご飯も食べて、見張りの話になった。

「今日はどうする?1人づつなら結構寝れるわね」

「え〜?それだと暇じゃないですか?」

「でも、二人づつだと1人余っちゃうよ?」

「まったく、リィアはわがままなのだ」

えー!?だって一人で見張るって結構大変だよ?

「仕方ないなぁ、それじゃあリィアが見張りする時はあたしも一緒にやってあげる」

「ルーナちゃん………ありがとうございます!大好きです!」

「ちょっ、リィア」

「あ、私は1人でも大丈夫ですよ」

「テナの方が大人なのだ」

「まぁいいわ。それじゃあリィアとルーナ以外は1人づつ見張りをお願いね。その代わりリィアとルーナは2人分の時間やってもらうわよ?」

「「はーい」」

「ほんとにリィアさんとルーナさんって仲良いですよね」

「まぁあの二人は仕方ないのだ」

「そうね………」

「何その諦めたような顔は……もしかして呆れられてる?あ、あたしは仕方なくなんだからね!」

急なツンデレじゃん。

「テナ、ちょっと鬱陶しいかもしれないけど、あの二人はできてるから生暖かい目で見守ってあげて」

「あ〜、はい」

テナちゃんにまでなんか微妙な表情になってしまった。

「コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く