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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

観客席では

ハトスケさんたちと別れてから私たちは観客席に向かった。

「ん〜!」

観客席に着くと、レーズンが私の方に飛びついてくる。

「わわっ!?レーズン」

「お?やっと来たのだ」

「どこいってたんですか?もう」

クロエさんとテナちゃんは私達のこと待ってたみたいだね。

「………ちょっとね」

「あはは……と、ところでサーティアさん達は?それと、ルーミーさんはいないんですか?」

さすがに本当のことを言っても色々話がややこしくなりそうだから言わないでおく。ルーナちゃんも私と同じ考えみたいだ。

「サーティアなら次の試合に出るのではないか?さっきの試合のせいで、なかなか始められなさそうになってるのだが、そろそろ片付けも終わりそうなのだ。師匠はなんだかんだで忙しいみたいなのだ。今どこにいるかは知らないのだ」

サーティアさん達に悪いことしちゃったみたいだね……まぁほとんどはハトスケさんの魔法で出てきた石や岩とかの処理なんだけどね。あとルーナちゃんのベトベトしたやつ。

ルーミーさんは、魔族の暴走についてかな?

「リィアさん、ルーナさん、すごい戦いでしたね!まさか味方を閉じ込めてひとりで戦うとは思いませんでしたよ」

「あたしもびっくりしたよ。手加減かと思ったけど、片方がとっても強い場合はあのやり方が1番なんだろうね」

この大会のルール上どちらか片方でも倒されたら負けだからね。ペアで力の差が大きいなら一人を安全圏に置いて戦った方が強い。

「今回もルーナちゃんのおかげでなんとか勝てましたよ」

「何言ってるの?リィアがいなかったら絶対無理だったでしょ?」

「うむ、確かに、途中からリィアの動きが変わったのだ。あれで試合が決まったといっても過言ではないのだ」

「あたしも気になったそれ!」

「なんですかなんですか?まだ強さの秘訣でもあるんですか」

みんなして私に問い詰める。
神器であるこの剣の力を引き出した。って言ってもなぁ……

「あ、愛の力です!」

「そんなので誤魔化されないよ」

ダメだった!!
仕方ない正直に言おう。納得してくれるかどうかわかんないけど

「えっと、実は私の剣にまだ秘めた力があってですね?それを引き出したんですよ」

「「「…………」」」「ん〜?」

「って、リィアだもんね、そりゃあそうか」

なんか諦めたように納得してる!?

「それで?その剣にはどんな秘密があるのだ?」

「えっと、どんなものでも切れるみたいです」

「どんなものって、本当にどんなものでも?」

「試してないのでわかりませんけど、地面には簡単に刺せますし、岩でも硬そうな塊でもスパッといけました」

「リィア、本当に困った時以外は使っちゃダメだからね?」

「さすがに危ないのだ」

「気をつけます。あ、うっかり発動することはないので大丈夫ですよ」

あんな隠しコマンドなんて普通に使ってたら絶対にやらないし、解除方法も簡単だからそこは扱いやすいね。

まったく、チート装備といい魔力の解放といい、ロミス様は私を強くしすぎじゃない?

(リィアちゃんにはこの世界で楽しんで欲しいからね!)

それにしてもやりすぎだとは思う。私が欲深い人間だったり悪い人間だったらどうしてたんだろう?

(信用してるからね何があってもそんなことにはならないって)

さすがは神様……おみとおしってことなんだね。

「そういえばアイリス達とはどうなったのだ?」

「それならもう終わりましたよ。元々契約魔法をしてくれって頼まれてただけなので」

「そうか、って、契約魔法ということはそういうことなのだ?」

「そういうことって?どういうことですか?」

クロエさんは何となく察したようだが、テナちゃんはわかってないみたいだ。

「あやつらは恋仲ということだ。契約魔法をする関係ならもはや婚約といってもいい」

「主従なわけではなく?」

「聖女にドラゴニュート、それに帝国で有名な剣闘士、、どうやっても主従関係にはみえないのだ」

「た、確かに、じゃあアイリスお姉ちゃんは………」

「当然ながら我のお姉ちゃんも………」

そういえばジェシカさんはクロエさんの義姉だったね。
アイリスとテナちゃんは数少ない同種で親近感があるんだろうね。

「ま、まぁあたし達がとやかく言えることじゃないからねちゃんと好き合ってるみたいだし、不幸になることはないんじゃない?」

しっかり3人とイチャイチャしてたもんね。さすがはハーレム主人公だよ。私が男だったら確実に呪ってると思う。

仲のいい人だったり、近しい人が結婚すると少し寂しい気持ちになるんだね。
もしストリーフ王国に戻った時にミルフィさんやミミさんが結婚してたらちょっと複雑かもしれない。
それに、クロエさんやサーティアさんだって普通の人間じゃないとはいえ貴族だからいずれは結婚しちゃうかもしれないし。

おめでたいことなんだけどね?
でもやっぱり寂しい。

なんだかんだいっても、ストリーフ王国を離れてからだいぶ経ってるしなぁ……なんか恋しくなってきた。みんな元気にしてるかなぁ。

「リィア?リィアはあたしがいるでしょ?」

「そう寂しそうな顔をするな。我らがパーティから離れる場面でも想像してたのだろう?いずれはその時がくるかもしれないが、まだまだ旅は長いのだ!」

寂しい気持ちが顔に出てたみたい。

「そうですよね!クロエさんは魔族、サーティアさんもエルフですし、きっと寿命も長いですよね、なら少しくらい遅れても平気ですよね!」

「というか少なくとも我はそういうことは考えてないのだ!」

「クロエさんはかわいいからモテそうなんですけどね」

「かわいいっていうな!」

「私もまだ子供だし、よくわかんない……けど、ずっと一緒にいるなら強いひとがいいなぁ」

テナちゃんより強いって結構限られちゃうね。

「っと、そろそろ始まりそうだよ」

サーティアさんとネフィスさんの準決勝だね。私とルーナちゃんが戦うのはここで勝った方だ。

「対戦相手がアイリスお姉ちゃんですか」

「うむ、相手も強かったのだ……我らの仇をとって欲しいのだ」

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