話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

準決勝 決着

ということでロミス様からの教えにしたがって隠しコマンドを使おうと思う。

「ルーナちゃん」

「なっ!にっ」

次々に来る攻撃であまり余裕はないみたい、だけど!

「少しだけ時間を稼いで貰えませんか?」

「え!?わかったよ。なにかあるんだよね」

「はい!それじゃあ私がしかけるので、ルーナちゃんは一瞬目をつぶってください」

私は最後に向こうに対して閃光弾を放つ。
今のとルーナちゃんの時間稼ぎの間に隠しコマンドをする。

えっと、剣を上上右右下左下左に振ってからくるっと回転斬り、そして最後に地面を刺す。

これでいいのかな?
よくわかんないけど、時間がない!

「きゃ!?」

「ルーナちゃん!」

ちょうどルーナちゃんが危ない時には間に合った。
咄嗟に剣で弾いたけど、何も衝撃がなく勝手にどこかへ飛んでいってしまった。

……成功した?

試しに飛んで来る武器や岩みたいなのを切ってみる。
それが全部豆腐のようにスパスパと切れる。

わぁ………これは危ないね。

恐らく地面に突き刺してもなんの抵抗を感じなくすっぽりと刺さるだろうね。

ロミス様の言ってたことは本当だったみたい。

「ルーナちゃんはすごい魔法を用意してください、私が気を引きます」

「う、うん!」

切れ味がものすごくなった。じゃあ魔法を絡めた斬撃はどうなるのだろうか?

止まらなくなったら怖いから一応上から飛んできたものに向かって放つ。

………こ、粉々になった。これは気をつけて使わないとうっかり大惨事になっちゃうかもしれない。
しばらくは制御が難しいから斬撃はどうしてもな時以外はやめておこう。

私は強化魔法をかけ、全力で相手へと走り出す。

目の前に壁が現れても、なにかが飛んできても全てを切ったり跳ね返したりする。

「な!?どうなってやがる!」

相手はルーナちゃんよりも私に注目している。とりあえず作戦成功だね。

 私はそのまま急接近する。

「……残念だったな。俺に武器は効かない。なぜならその武器を簡単にこわせるんだからなっ!」

……………しかし何も起こらなかった。

「……降参しますか?」

「なんでだ!?どうして俺の魔法が効かない!一体何者だ!?」

「私は普通のかわいい女の子ですよ」

「そんなわけあるかよ!ちっ、こうなったら」

そこで男は私の後ろにいるルーナちゃんを見た。

「そんなことしてる余裕あるんですか?」

私はすぐさま男に切りかかる。当然防ごうとして出てきた物体は切られる。

「うぐっ………それなら!」

男がなにかしようとした時、突然水の塊が降ってきた。

普通の水、ではなく水飴のようにベトベトして、身動きが取れなくなる。
もちろん私も巻き添えで何もできなくなってしまった。

「んー!」

私はルーナちゃんのおかげですぐに助けてもらえたけど、相手は全身埋もれている。

私はその間にもう1人の女の子がいるところへと行って、切り開ける。

「あなたのご主人様は何もできなくなりました。降参しますか?」

「ひっ!?しますします!!降参しますから!ご主人様を助けてください!!」

完全に怯えられてしまった。

「ルーナちゃん!」

「はーい」

ルーナちゃんの魔法で解放されるとそのまま気絶してしまった。
一応一通りの回復魔法をかけておく。

「この大会で私、ルーナちゃんに助けてもらってばかりですね」

「そんなことないよ。リィアがいなきゃ絶対勝てなかったもん」

「あ、あの、ご主人様は平気なのでしょうか?」

「大丈夫ですよ。あなたもどこか怪我とかないですか?」

「い、いえ、私は平気です」

「奴隷なのにその態度って、余程よく扱われてるんだね」

「はい。ご主人様に買われてからというもの、生活が一気に変わりました。ご主人様は命の恩人です」

いわゆる異世界転生してチート能力や前世の知識を使って奴隷と一緒にスローライフをおくる系のやつだろうね。

………なるほど、私にもそういう未来もあったかもしれないね。
実際最初から沢山お金はあったし、一人は寂しいけど人と上手く喋れない、なら気兼ねなく相手をできる奴隷を買えばいいみたいな思考になれば………う〜んあの頃の私ならそもそも買うところがまず無理だったな。
だって前世の倫理観で育って奴隷を買うなんてこと思いつかないでしょ?

「それにしても、ご主人様よりも強いって、、世界にはとんでもない人達がいるんですね」

正直にいえばこんなにすんなり勝てたのはロミス様の助言のおかげなんだよね。
あれがなかったら勝ててなかったかもしれない。

本気の本気の勝負だったらもちろん結果は変わらなかったと思うけど、ルーナちゃんをいかに安全にするかを考えなくちゃいけなかったからあのままじゃなかなか攻めきれなかったと思う。

「まぁあたし達も普通とは違うからね」

「……きっとご主人様はあなた方と話したがると思うので、よければお話してくれませんか?もちろんお礼はすると思います」

「どうする?リィア」

きっと転生者、もしくは転移者だよね?話は聞いてみたいかもしれない。なんの神様によってきたのか、いつの時代から来たのかとか。
セーハさんは明らかに昔の人だったもんね。
多分私が産まれるより前の時代の人だ。

「私も聞きたいことがあるのでいいですよ」

「あの、お名前をお聞きしても?」

「あたしはルーナ」

「私はリィアっていいます」

「私はスーティアです」

なんかエルフでサーティアさんと似てる名前、もしかしてサーティアさんの親戚……とか?いや、まさかね?

「もしかしてサーティアと関係がある?」

「サーティア?ですか?いえ、私はしりませんけど」

それじゃあ別にサーティアさんとは関係ないのかな?

一応後でサーティアさんに聞いてみよう。

「コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く