コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!
第四回戦(黒炎の龍)
ジェシカさん、フェノアさんと別れて観客席に着いた。
「ん!」
レーズンが私を見つけた途端に駆け寄ってくる。
「わわっ!?どうしたの?」
「単純に嬉しいだけじゃないの?あたし達勝ったんだし。喜んでるんだよ」
「ありがとうレーズン。さて、次はクロエさんとテナちゃんの番ですね!」
「あ、ちょうど始まるみたいだよ!」
よかった、なんとか間に合ったみたい。
「クロエさんとテナちゃんの対戦相手は…………あっ」
クロエ視点
次はいよいよ準々決勝。これに勝てば恐らくリィア達と当たることになるのだ。
「テナ、次も油断せずに行くのだ!」
「はい!」
リィア達は恐らく勝っているはずなのだ。
まさか相手がお姉ちゃんとフェノアだとは思ってもみなかったが、さすがなのだ。
「対戦相手は………!?」
対戦相手は見た事のある相手だった。
あれはジェシカお姉ちゃんと一緒にいた奴らだ。
確かリィアと知り合いだったか?
「テナ、あやつはリィアぐらい強いかもしれないのだ。気をつけるのだ!」
「はい!あと、もう1人の女の子、私と同じ気配を感じます」
同じ気配といっているのは確か?アイリスのことだろう。
ドラゴンか、もしくはその血を引く者なのか……
いずれにせよ強いことに変わりはない。
「まさかこんなところで会うとは思ってなかったのだ」
「えっと………誰だったっけ?」
「あの女と一緒にいた人。確かジェシカの妹」
「えっ!?そうだったの?全然雰囲気が……あいや、言われてみればちょっと似てるかも。もしかしてもう一人の子も会ってたりする?」
「そっちは知らない」
「はじめまして!テナと言います!多分、あなたと同じ種族のドラゴンです!」
「!?どうしてわかるの?」
「ドラゴン同士は分かるのではないか?」
「アイリスからそんな話聞いたことないけど」
わたしと同じく人間のところで育ったのか?
「ん〜、そうですか」
「あれ?テナちゃんとアイリス、色は違うけど、似てない?」
「言われてみれば確かに」
アイリスは全体的に真っ白、テナは赤色だが、顔のパーツや雰囲気は似ている。
「生き別れの姉妹?ってやつかもしれませんね」
「私には家族なんていない。いるのはリュートだけ」
「あ、あはは……」
「そういえばあの女……リィアに用があるんだけど」
「ふむ、我ではなくリィアに、か。それは我らに勝てたら聞いてやらんでもないのだ」
まったく、これから戦うというのに我らに見向きもしないなんて、舐められたものなのだ!
「それでいい」
「随分と余裕そうだな。我らをみくびったら痛い目見るのだ」
「お手柔らかにお願いするよ」
「お願いします!」
男とテナが礼儀正しく挨拶する。
見たところ男の方は魔法使いではなさそうだが、リィアみたいなことがあるから何も言えないな。
とりあえず魔法で牽制しつつ様子見することにしよう。
そして、合図とともに試合が始まった。
同時にテナとアイリスがぶつかり合う。
お互い最初から本気のようだ。
「同族なら遠慮なんていらないですよね!」
「…………」
問題はわたしとあの男か。
手始めに撃った魔法は簡単に弾かれた。
「本音を言うならゆっくりアイリさんのことを聞きたいところだけど、勝たないとアイリさんに会えないから勝たせてもらうね」
「会いたいなら普通に会いにくればいいのだ」
何を言ってるのだ?この男は?
「それに、目の前の敵を見なかったらすぐに足元をすくわれるのだ!ソウルブレイク!!」
効いてないわけではなさそうだが……あまり効果はないみたいだ。
魔法の耐性が強いのか?それとも膨大な魔力があるのか、いずれにせよ実力差はあるみたいだ。
それはつまり、本気を出しても構わないということだ。
詠唱を省略して数々の魔法を発動する。
もちろん手加減することはなくどれも殺傷能力のある魔法。
テナとアイリスの戦いはどちらかが圧倒してるわけではないが、どちらかといえばアイリスが優勢のように見える。
時間をかければその分負ける。わたしと男も実力差があるから長引けば長引くほどわたしが不利になる。
ならば短期決戦をするしかない。
「ちょっ!?そんなに!?」
「リュート!!」
「よそ見しちゃダメですよっ!」
「きゃあっ」
一瞬の隙をついて、テナがアイリスの体勢を崩す。
わたしも少し安心してしまった瞬間に男の姿が消えた。
いや、実際は目が追いつかない速さで移動していた。
わたしの魔法を諸共せずアイリスとテナの間に入り込んでアイリスを庇った。
急いで照準を2人に合わせる。
「テナ!!」
テナに当たらないよう合図して、一旦離れてもらう。
「デーモンクリムゾン!!」
そして私の魔法に合わせてテナも魔法を撃つ。
「はぁあ!!」
並大抵の魔物相手なら蒸発するくらいの攻撃。
少しやりすぎた?
と思ったが、それは杞憂に終わる。
「どういうことなのだ!?」
さすがに無傷では済まなかったみたいだけど、それにしても予想以上にダメージがなかった。
「くっ………」
「リュート!!平気?」
「ちょっとやけどしたくらいだよ。それよりアイリスは?」
「私は平気………絶対許さない」
こっちを見る目が怖い。
「テナ!」
「は、はい!」
テナもまさかあの一撃で決まらなかったとは思ってなかったみたいだ。
「困ったら上に逃げるのだ」
実はわたしとテナで空を飛ぶ練習をした。
テナは人の状態で飛んだことがなかったらしく、最初は苦戦していたが、段々慣れていってある程度飛べるようになった。
私も一時的とはいえ逃げるくらいならできる。
正直今の魔力量でできるかは怪しい、短期決戦を目指してたせいで魔力を使いすぎた。
お互い、少しの間をとる。隙を見せれば一瞬で倒されるだろう。
だが、時間をくれるのはありがたい。今のうちに集中して、魔力の解放をすることが出来る。
そして、最初に動いたのは向こうだった。
アイリスがすごい殺気を飛ばしながらわたしの方に向かって走ってくる。
こ、怖かったけど、その前にテナが間に入ってくれた。
「あなたの相手は私、ですよ!」
「邪魔しないで!リュートに怪我させるなんて許せない」
「それが勝負というものですよ」
さっきよりも荒々しく2人の攻防が始まった。
こっちはこっちで決着をつけなくちゃいけない。
「さっきのはほんとに危なかったよ」
「降参するなら今のうちなのだ」
「僕達は優勝しないといけないから勝たせてもらうよ」
相手が動く前になんとか魔力解放が間に合った。
「アンリーシュダークネス!」
そしてすぐさま魔力吸収の魔法を使う。
「ぐっ、力が………」
同時並行で次々に魔法を展開する。強力なのは時間がかかるから威力は低めだが、相手の動きが鈍くなればそれでいい。
そして、本命は………
「テナ!飛ぶのだ!!」
私とテナは同時に空に飛ぶ。
そして
「イグニッション!!」
わたしの魔法、ストーンバレットや、他地属性魔法によってあたりに粉末が漂っていた。
意図的に粉をばらまいたりもして、フィールド全体が覆われたところで火の魔法で着火する。
この方法はリィアから学んだ。
リィアはわたしと同じく地属性、火属性に長けている。
色々な方法をまねしたりもした。
そして範囲外にテナとわたしが出たところで爆発を起こす。
「これなら………どうだ?」
「だ、大丈夫でしょうか?」
爆発が収まると、中央にアイリスを抱きとめた男がいた。
相当なダメージを負っているはずだ
「テナ、とどめなのだ!」
「はい!」
そして最後にテナが近づいたところで審判による止めがあり試合が終わった。
「ん!」
レーズンが私を見つけた途端に駆け寄ってくる。
「わわっ!?どうしたの?」
「単純に嬉しいだけじゃないの?あたし達勝ったんだし。喜んでるんだよ」
「ありがとうレーズン。さて、次はクロエさんとテナちゃんの番ですね!」
「あ、ちょうど始まるみたいだよ!」
よかった、なんとか間に合ったみたい。
「クロエさんとテナちゃんの対戦相手は…………あっ」
クロエ視点
次はいよいよ準々決勝。これに勝てば恐らくリィア達と当たることになるのだ。
「テナ、次も油断せずに行くのだ!」
「はい!」
リィア達は恐らく勝っているはずなのだ。
まさか相手がお姉ちゃんとフェノアだとは思ってもみなかったが、さすがなのだ。
「対戦相手は………!?」
対戦相手は見た事のある相手だった。
あれはジェシカお姉ちゃんと一緒にいた奴らだ。
確かリィアと知り合いだったか?
「テナ、あやつはリィアぐらい強いかもしれないのだ。気をつけるのだ!」
「はい!あと、もう1人の女の子、私と同じ気配を感じます」
同じ気配といっているのは確か?アイリスのことだろう。
ドラゴンか、もしくはその血を引く者なのか……
いずれにせよ強いことに変わりはない。
「まさかこんなところで会うとは思ってなかったのだ」
「えっと………誰だったっけ?」
「あの女と一緒にいた人。確かジェシカの妹」
「えっ!?そうだったの?全然雰囲気が……あいや、言われてみればちょっと似てるかも。もしかしてもう一人の子も会ってたりする?」
「そっちは知らない」
「はじめまして!テナと言います!多分、あなたと同じ種族のドラゴンです!」
「!?どうしてわかるの?」
「ドラゴン同士は分かるのではないか?」
「アイリスからそんな話聞いたことないけど」
わたしと同じく人間のところで育ったのか?
「ん〜、そうですか」
「あれ?テナちゃんとアイリス、色は違うけど、似てない?」
「言われてみれば確かに」
アイリスは全体的に真っ白、テナは赤色だが、顔のパーツや雰囲気は似ている。
「生き別れの姉妹?ってやつかもしれませんね」
「私には家族なんていない。いるのはリュートだけ」
「あ、あはは……」
「そういえばあの女……リィアに用があるんだけど」
「ふむ、我ではなくリィアに、か。それは我らに勝てたら聞いてやらんでもないのだ」
まったく、これから戦うというのに我らに見向きもしないなんて、舐められたものなのだ!
「それでいい」
「随分と余裕そうだな。我らをみくびったら痛い目見るのだ」
「お手柔らかにお願いするよ」
「お願いします!」
男とテナが礼儀正しく挨拶する。
見たところ男の方は魔法使いではなさそうだが、リィアみたいなことがあるから何も言えないな。
とりあえず魔法で牽制しつつ様子見することにしよう。
そして、合図とともに試合が始まった。
同時にテナとアイリスがぶつかり合う。
お互い最初から本気のようだ。
「同族なら遠慮なんていらないですよね!」
「…………」
問題はわたしとあの男か。
手始めに撃った魔法は簡単に弾かれた。
「本音を言うならゆっくりアイリさんのことを聞きたいところだけど、勝たないとアイリさんに会えないから勝たせてもらうね」
「会いたいなら普通に会いにくればいいのだ」
何を言ってるのだ?この男は?
「それに、目の前の敵を見なかったらすぐに足元をすくわれるのだ!ソウルブレイク!!」
効いてないわけではなさそうだが……あまり効果はないみたいだ。
魔法の耐性が強いのか?それとも膨大な魔力があるのか、いずれにせよ実力差はあるみたいだ。
それはつまり、本気を出しても構わないということだ。
詠唱を省略して数々の魔法を発動する。
もちろん手加減することはなくどれも殺傷能力のある魔法。
テナとアイリスの戦いはどちらかが圧倒してるわけではないが、どちらかといえばアイリスが優勢のように見える。
時間をかければその分負ける。わたしと男も実力差があるから長引けば長引くほどわたしが不利になる。
ならば短期決戦をするしかない。
「ちょっ!?そんなに!?」
「リュート!!」
「よそ見しちゃダメですよっ!」
「きゃあっ」
一瞬の隙をついて、テナがアイリスの体勢を崩す。
わたしも少し安心してしまった瞬間に男の姿が消えた。
いや、実際は目が追いつかない速さで移動していた。
わたしの魔法を諸共せずアイリスとテナの間に入り込んでアイリスを庇った。
急いで照準を2人に合わせる。
「テナ!!」
テナに当たらないよう合図して、一旦離れてもらう。
「デーモンクリムゾン!!」
そして私の魔法に合わせてテナも魔法を撃つ。
「はぁあ!!」
並大抵の魔物相手なら蒸発するくらいの攻撃。
少しやりすぎた?
と思ったが、それは杞憂に終わる。
「どういうことなのだ!?」
さすがに無傷では済まなかったみたいだけど、それにしても予想以上にダメージがなかった。
「くっ………」
「リュート!!平気?」
「ちょっとやけどしたくらいだよ。それよりアイリスは?」
「私は平気………絶対許さない」
こっちを見る目が怖い。
「テナ!」
「は、はい!」
テナもまさかあの一撃で決まらなかったとは思ってなかったみたいだ。
「困ったら上に逃げるのだ」
実はわたしとテナで空を飛ぶ練習をした。
テナは人の状態で飛んだことがなかったらしく、最初は苦戦していたが、段々慣れていってある程度飛べるようになった。
私も一時的とはいえ逃げるくらいならできる。
正直今の魔力量でできるかは怪しい、短期決戦を目指してたせいで魔力を使いすぎた。
お互い、少しの間をとる。隙を見せれば一瞬で倒されるだろう。
だが、時間をくれるのはありがたい。今のうちに集中して、魔力の解放をすることが出来る。
そして、最初に動いたのは向こうだった。
アイリスがすごい殺気を飛ばしながらわたしの方に向かって走ってくる。
こ、怖かったけど、その前にテナが間に入ってくれた。
「あなたの相手は私、ですよ!」
「邪魔しないで!リュートに怪我させるなんて許せない」
「それが勝負というものですよ」
さっきよりも荒々しく2人の攻防が始まった。
こっちはこっちで決着をつけなくちゃいけない。
「さっきのはほんとに危なかったよ」
「降参するなら今のうちなのだ」
「僕達は優勝しないといけないから勝たせてもらうよ」
相手が動く前になんとか魔力解放が間に合った。
「アンリーシュダークネス!」
そしてすぐさま魔力吸収の魔法を使う。
「ぐっ、力が………」
同時並行で次々に魔法を展開する。強力なのは時間がかかるから威力は低めだが、相手の動きが鈍くなればそれでいい。
そして、本命は………
「テナ!飛ぶのだ!!」
私とテナは同時に空に飛ぶ。
そして
「イグニッション!!」
わたしの魔法、ストーンバレットや、他地属性魔法によってあたりに粉末が漂っていた。
意図的に粉をばらまいたりもして、フィールド全体が覆われたところで火の魔法で着火する。
この方法はリィアから学んだ。
リィアはわたしと同じく地属性、火属性に長けている。
色々な方法をまねしたりもした。
そして範囲外にテナとわたしが出たところで爆発を起こす。
「これなら………どうだ?」
「だ、大丈夫でしょうか?」
爆発が収まると、中央にアイリスを抱きとめた男がいた。
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