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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

約束は約束ですけど、まぁ考えてあげなくもないです

なんとか、ジェシカさんとフェノアさん達に勝つことができた。

ルーナちゃんの魔法であちこちベタベタになったのを綺麗にしてから観客席に行くことにした。

「対戦ありがとうございました。私は今本当に感動してますよ!こんなにワクワクしたのはリュウトさんと戦った時以来です!」

フェノアさんは興奮気味に私達に話しかけてきた。

「ほんとに強かったわ〜、まさかフェノアがあれだけ抑えられるとは思わなかったし、魔法だってルーナに防がれるし………」

「あたしも回復魔法の方が得意なんだけど、みんな強いから全然怪我なんかないから攻撃魔法も得意になったんだよね」

「え!?ルーナは回復役だったの!?」

「そうだよ?どっちかっていうとクロエの方が攻撃役かな?」

「いいパーティですね〜、ん〜、そうなるとクロエさんやサーティアさんと戦って見たかったですが………まぁそれは今度にしましょうか」

「フェノアは相変わらず戦闘狂ね。どんな育ち方をしたらこんな見た目でこんな性格になるのよ」

フェノアさんは一見おしとやかで、喋り口調も丁寧だけど、戦闘狂。
ジェシカさんは正真正銘の聖女だけど、宗教を布教するかんじもなければ、神秘的な感じはあんまりない。

「普通にお父様、お母様の教育ですよ。まぁ2人とも自由な方達ですし、国際結婚ですから、私が独り立ちしてからはバラバラになっちゃいましたけどね」

思ったより複雑な家庭だった。

「ところでリィアさん、あの剣術はどこで?見るからに私と渡り合えるような年齢ではないと思うんですけど。誰かいい師匠がいるのですか?」

強いて言うならゲームや他のプレイヤー、私のゲームセンスなんだけど、そんなこと言っても通じないよね。

「師匠とかはいないですよ」

「…………ちなみにおいくつなんですか?」

「16………か17だったと思います」

ここに来た当初は15だったんだけどあれから結構経ったもんね。カレンダーとかがないからあんまり日付感覚がわからない。
日本と違ってはっきり季節もわからないし、冒険者学校を卒業してから世界を旅してるからそういうの気にしたことなかった。

「リィアってもうそんな歳だったっけ?」

「ルーナちゃんは覚えてるんですか?」

「………言われてみれば、ビクトレアにいた時は孤児院で祝ってくれたから覚えてたんだけど」

「わかるわ〜、旅してると時間感覚わからなくなるわよね〜まぁ年齢なんてどうでもいいでしょ?負けは負け、勝ちは勝ちなんだから。でしょ?フェノア」

「ですね。それでも本当にすごいです!あれなら私1人でも負けていたでしょうね。さすがはリュウトさんがずっと探していたアイリさん、ですね」

わざわざそっちの名前で呼んでくる。

「結局決着をつけたのはルーナちゃんですけどね」

「そうよ、私の魔法全部効かなかったし、最後なんてみんな動けなくなっちゃったんだから」

「えへへ、あたしだってリィアの足でまといじゃないんだからね」

正直回復魔法で全回復された時はどうしようかと思ったよ。
ルーナちゃんの魔法が決め手になってほんとによかった。

「あ、あの、それで、、やっぱ契約魔法については……ダメ、かしら?まぁダメよね?約束は約束だし」

あ〜、そういえばそんな話してたね。

「別に絶対嫌というわけじゃないですよ。タダではしないってだけです」

「それじゃあそれなりのお金は払いますよ!」

「冒険の途中に稼いだのもあるから余裕はあるけど金額にもよるわね」

「別にお金が欲しいってわけじゃないですよ」

ん〜、どんな条件をつけようかなぁ。
でも、とりあえずはいって言うより龍斗くんやアイリスにも話を聞いた方がいいよね。

「じゃあどんな条件?私達にできることならなんでもするわよ」

「はい!私は帝国でも名が知れてるのでここならある程度のことなら融通がききます」

「条件、というかちゃんと龍斗くんの話を聞いてからでもいいですか?私としては勝手にハーレム作って結婚するとかしてもどうでもいいことなんだけど、私に契約魔法を頼むってどうかしてると思うんですよね」

「あ〜、それは私達が悪いのよ」

「どういうことですか?」

「リィア、つまりはジェシカとフェノア、アイリス側がそのリュウトって人を好きなんじゃないの?」

もしかして契約魔法を使って無理やりって……それは契約魔法の性質上無理か。

「事の発端はアイリスちゃんなんですよ………」

ジェシカさんとフェノアさんが事情を説明してくれた。

なるほどアイリスがプロポーズして、それに続いてジェシカさんとフェノアさんも、ね〜。
はぁ〜、もげてしまえと思うのは私だけではないはず。
まぁでもあの人もあの人なりに私のことを諦めて、彼女達にちゃんと向き合ってるのかもしれない。契約上とはいえ友達がせっかく踏み出そうとしてるところを手伝ってあげるのはやぶさかでは無い。

「アイリスはともかく、2人もあの男の人が好きなんだね。ちょっと意外かも」

それは私も思った。いくら顔がよくて性格もある程度はいいとは言ってもね〜。

「私は私より強いってことに惹かれました。あの力強さには敵いませんよ〜。もしリィアさんが男性だったら求婚していたかもしれません」

理由がなんか原始的だね………それほどまで龍斗くんは強いってことなのかな?

フェノアさんが理由を喋ったあと、自然とジェシカさんの方に視線が集まる。

「わ、私!?私は、その〜もうどうでもいいでしょ?」

「薄々ジェシカさんがリュウトさんのことが好きだとはわかってましたけど、きっかけとか理由までは知りませんでしたね」

「それは私も単純に気になりますね」

「り、リィアまで………まぁそうよね。気になるわよね。別に特別なことなんてないわ普通に一緒に旅していくうちに、その、す、好きになったのよ」

「ほんとにそれだけですか?」

「あーもーわかったわよ!ちゃんと言うわ!彼は私の命の恩人なのよ。魔物から私を助けてくれたの!」

「それはそれはロマンチックですね〜」

乙女だなぁ〜。私がいじめられてた時も颯爽と助けてくれればよかったのに……と思ったけど、いじめは龍斗くんのいないところでやられてたから助けようがなかったか。

「なるほど〜」

「に、ニヤニヤするんじゃないわよ!」

「理由はわかりました。後で龍斗くんとアイリス友達話してから決めることにします」

「ありがとう、リィア」

「ありがとうございます。リィアさん」


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