話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

第一回戦

今日は第一回戦を行う。
一回戦目は32回の対戦があるから、2日に分けて行われる。
1日目は私たちのところで、2日目はクロエさんとサーティアさんのところがある。

ちなみにトーナメント表的に、クロエさんやサーティアさんのところとは離れているので当たるとするなら結構上の方になる。

「まずは一勝しましょう!」

「頑張ろうね!」

「リィア、ルーナ頑張るのよ。2人が勝ってくれないと私達もやる気出ないわ」

「そうなのだ!まずは余裕で勝つのだ」

「頑張ってください!」

「ん!」

今日は対戦しないみんなが応援にきてくれた。

「当然!あたし達が目指してるのは優勝だからね」

「そうです!私達は上しか見てませんから」

「うむ!是非とも頑張ってくれ」

気づいたらネフィス様も来ていた。

「ね、ネフィス、あなたここに来てていいの?」

「大丈夫だ。みんなを皇族の閲覧席へ案内しようとしに来たのだから」

「あら、いいの?」

「当然だ。もちろんクロエ達も来てもらって構わないからな」

「我らもいいのだな」

「それじゃあ行ってきますね」

「まぁ一瞬で終わっちゃうと思うけどね」

みんなと別れて選手控えの部屋へと行く。
迷うかと思ったけど、ちゃんと運営の人が案内してくれた。
こういうイベント事専用の人がいるから特に混乱にならないでできるんだろうなぁ。力の入れ具合がすごい。

「慣れてるね」

「ですね〜、出る側としても観客としても楽しめやすいですよね」

「帝国は争いごとにはとことん力を入れてきたからね。今の時代じゃ戦争なんかできないからこういうのを盛り上げるしかないんだろうね」

元々好戦的で今のセパレティアも元々他国だった地域を吸収して今の国土を持っている。
昔魔族と争っていた時もこの国が中心になってたって聞いたし、隙あらば隣にあるの諸国連合を狙ってるっていうし。

「今は魔族がその辺をきっちり防いでるんですよね?」

魔王の影響で魔族は一丸となり、長年悩まされていた内乱や人口減少も改善したことにより魔族との戦争は無理になり周りの国もそれに乗じて条約や同盟を結んで、帝国の好戦的なところを抑えている。

その代わりに貿易が盛んになり、帝国が悩まされている食料問題が解決し、余計な争いもなくなってどんどん技術進歩してきている。
周りの国も帝国の技術を取り入れたり、豊富な資源を手に入れたりと、win-winな関係になっている。

「そうそう、そんな感じ、サーティアとかクロエの方が詳しいからあたしあんまり関心ないんだよね」

今思えばルーナちゃんも私も学力というものがない。私も小学生までの知識がほとんどだし、ゲーム内で覚えたことの方が身についてる。
物覚えはいいから吸収は早いと思うんだけどね。


そんなこんなで、次々と試合が進んでいき、私達の出番になった。

「頑張りましょうね!ルーナちゃん」

「頑張ろうね!リィア」

息を合わせて闘技場のフィールドへと出ていく。

周りの観客席からは見に来た人達の声で賑わっていた。
実際立ってみると、中は意外と広く、大きな公園くらいある。
これなら多少荒業を使っても観客まで届くことはなさそう。

と思ってたらこの中でも戦う場所というのが限られてるみたいだった。

魔法?で作られてる土台みたいなところで戦うらしい。

「えー、勝利の星達の2人で間違いないですね?」

「はい!」

「あ、えと、は、はい」

いきなり話しかけられてびっくりしたぁ。

「もう一度ルールを確認致します。どちらかが降参、禁止事項を行う、場外へ出てしまうと負けとなります。また審判の制止があった場合その場で立ち止まって指示に従ってください」

「はい」

最後にルール確認はありがたい。
なるほど、場外へ行っちゃうのもダメなんだね。

いよいよ始まるという時に、ちょっと身体が震えてきた。
もちろん武者震いなんかではなく緊張だ。

「る、ルーナちゃん……きんちょうしますよ……ど、どうしましょう」

だって、こんな沢山の人に見られてるんだよ!?
緊張するって!

「えぇ!?まぁ気持ちは分かるけど、あたしがいるんだから、平気でしょ?」

そう言って手を握ってくれる。

「………ふぅ、ちょっと安心しました。ありがとうございます」

相変わらずルーナちゃんの手は柔らかい。もちろんそれ以外も柔らかいんだけど!

いつの間にか緊張が無くなってた。

「いくよ、リィア」

「はい!」

気合いを入れてから対戦相手を見据える。

相手は………いかにもなならず者みたいな見た目をした男2人だった。

「ガインツさん、相手はひねれば折れそうなガキ2人ですぜ!」

「おうおう!運が悪かったなぁ一回戦から俺様に当たっちまうとはなぁ!」

うーん、どっかで見たことがあるようなないような。
いかにもな見た目すぎて錯覚してるのかな?

「無駄に図体だけは大きい相手みたいだね」

「おい!!聞こえんぞ!舐めた口ききやがって!」

弱いナンタラほどよく吠えるとは言ったものだ。

「では作戦通りに……」

私は剣を抜く。
相手も武器を持って準備万端のようだ。

程なくして開始の合図があった。

「ウォーターバレット!!」

同時にルーナちゃんの先制攻撃が放たれる。

「ガインツさん!!」

「ふん!これしき」

ごつい方の持つ武器は無駄にごつい剣を持っていてそれを横に構えて魔法を防いでいた。

ルーナちゃんまで近づかれたら厄介だから私の方で抑えておかないと!

「ライトニング、ソード!!」

と思ったけど、別に倒してもいいか

私は一気に近づいて切りかかる。

「ふ、、ん!!」

触れたら感電もするはずだけど、、どうやら剣で防がれると電気は体に通らないみたいだ。

「ガインツさん、こんなちっちゃい子相手にどうしたんすか!?」

「強化魔法だ、てめえは早く向こうのガキをなんとかしろ!」

「は、はいぃ!!」

ルーナちゃんを狙われるのはまずい。
私は急いでもう1人の方に行こうとする。

「おぉっと、俺様を無視とはいい度胸だなぁ」

ちっ、無駄に図体がでかいから邪魔になる。

「おぉうりゃあああ!」

強引にごつい剣を振り回す。
リーチは長いが動きが遅いから容易に避けられる。
が、近づこうとしても次の攻撃がきてしまうので、なかなか攻めあぐねる。
めんどくさい……なぁ

「はぁああ!!」

がぃいん!!

剣同士がぶつかる。

「ちっ、どっからそんな力出やがるんだよ」

そうこうしているうちに……

「へへへ、こっちのガキは魔法しか使えないみたいだなぁ」

「気持ち悪、近寄らないで」

「今にその減らず口たたけなくしてやる」

「今すぐその耳障りな口を塞いであげる」

もうひとりがルーナちゃんへ切りかかる。

「スティキーリクイド!」

「な!?もごご」

多方面から出現した魔法陣からいくつものネバネバの塊が襲いかかる。

咄嗟に武器で防いだが、それごと身体を包み込んで身動きが取れなくなる。

「むー!んー!」

「どうする?降参するなら息させてあげるけど」

「んーっ!」

もぞもぞと動くが何もできない。

「んーっ!んーっ!ぷはぁ」

「どうする?もう一回塞いであげようか?それとも、降参する?」

「………こ、こ、」

「スティッキー………」

「降参!!!」

ゴツイやつと戦っていたらいつの間にか終わっていた。どうやらもう一人が降参したようだ。

「ちっ……てめぇ、、」

ゴツイのが私になんか言おうとしてたけどそんなことどうでもいいのでルーナちゃんの元へ駆け寄る。

「ルーナちゃん!勝ったんですね!」

「ふふん!どんなもんよ!本当はもっと苦しめてやってあげたかったけどまぁ勝ったしいいか。リィアもお疲れ様」

「な、な、な、お、、思い出した……」

もう一人の方が私達を見て驚く。

「が、ががが、ガインツさん!奴ですよ、昔ガインツさんがボコボコにされた」

「な!?」

「なに?なにか文句でもあるの?」

「行くぞ!」

「え?あ!ちょっとガインツさん!」

なにかを驚いてそそくさとどっかへ行ってしまった。

なんだったんだろう?

「まぁいいや……やりましたね!ルーナちゃん!まずは一回戦勝利です!」

「やったね!」

「コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く