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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

イベントが開催されます

つ、ついにルーナちゃんに迫られた?

「え、えっとですね?あの、まだ疲れてて、その、上手くできないっていいますか、その、心の準備があれなんですけど、あの、嬉しいので、や、優しくしてください!!」

上手く言えないけど、なんとか気持ちを伝える。

「ん?なんの話?」

「え?あの、その、あれな話じゃないんですか?」

「あれな話って?」

なんか話が噛み合ってない。てっきりそういうお誘いなのかと思ってたけど、どうやら違うみたいだ。

「あ、いえ、なんでもないです。あの、ルーナちゃんはなんの話をしてたんですか?」

「そうそう、今度闘技場で開かれるイベントが2人1組なの!そ、それでどうかな?って」

なるほど、私の想像してたのと全然違ったけどそれはそれで嬉しい。

「もちろん!いいですよ!」

「やった!えっと、ルールは単純で、2対2で戦うの。それで、片方が降参したら負け。武器とか魔法は自由だけど、もちろんやりすぎちゃダメだからね?」

なるほど

「ちなみに他の皆さんはどんな感じなんですか?」

クロエさんとサーティアさんが組んで、テナちゃんとレーズンが組むのかな?

「えっとね………多分驚くと思うんだけど、サーティアが、皇女様に取られちゃったの」

「え!?」

「つまり、ネフィス様も出るんですか?」

「そうみたい。それで、主催権限で相方はサーティアだって」

やるなぁネフィス様。なるほどなるほど、だから2人1組なのね。

うっ、2人1組で思い出してしまった。
体育の時、あるいは美術、音楽、はては国語や外国語の授業の時、先生から放たれるあの無理難題。
「それじゃあ自由に2人組作っていいよ〜」
自由にっていっちばんやめて欲しい!なぁにが自由だよ!コミュ障ぼっちの私からしたらみんなが遠慮しあって結局あまり者同士で組まされるし、あまり者同士じゃ全然話進まないし!
1番最悪なのは人数的に組めない時だよね。
先生と組めるのはまだマシなんだよね。やりやすいし
最悪なパターンは既に組まれているところに入れてもらうというやつだ。
相手は迷惑そうだし、3人だとやりづらいし、すごくいたたまれない気持ちになる。

「リィア?大丈夫?なんかすごい微妙な顔してるけど」

「え?あ、すみません、ちょっと昔のこと思い出してて」

「昔って、前の世界の話?」

「そう、まぁでもこっちの世界に来てからは楽しいことばっかりだからね」

そうそう、過去のトラウマがなんだって話だよ。こっちはもうそんなことしなくていいもんね。

「えっと、話を戻すんですけど、クロエさんは誰と組むんですか?」

「クロエはテナと組むって、レーズンは戦えないから見守り係」

あ、そうか、そうだよね。レーズンはテナと違って変化の呪いだから戦えない………といっても普通の人間より全然強いけどね!?

まぁ本人が戦いたくないならいっか。

「なるほど、クロエさんとテナちゃんですか」

2人ともドラゴンの血が流れている。それもあるのかもしれないけど、クロエさんとテナちゃんって好みが似てる気がする。

「まずは2人に負けないようにしないとですね」

気合いをいれるけど、今日はさすがにやる気は出ない。

「そうだね。そのために、リィアはゆっくり休んで」

「はい………そういえば、そのイベントはいつから始まるんですか?」

「数日後に開会式があるんだってそれで、トーナメント形式で勝ち上がっていくシステム」

「ネフィス様とサーティアさんも最初から参加するんですか?」

さすがに主催特権でシードとかなのかな?

「そこはわかんない。後でサーティアに聞いてみる?」

「まぁシードだろうがなんだろうが、戦う相手に全部勝てば優勝ですからね。関係ないです」

「心強いね。でも、結構手強い相手がいるかもよ?」

今のところネフィス様サーティアさん、クロエさん、テナちゃん以外に強い人達が思いつかない。
あっ、そういえば帝都に龍斗くん達がいたっけ?
多分あの人たちも強い、よね?
なるほど、あの人たちも参加するなら結構大変そうだ。

「そう、ですね。でも、どんな人が相手でも、ルーナちゃんと一緒なら大丈夫ですよ。出来ればゴブリンはやめて欲しいですけど」

苦手な相手としてはゴブリンが来ることだ。
正直トラウマレベルで苦手だから接近されたら手加減できないだろうし、怖くて足が動かなくなるかもしれない

「リィアって、そんなにゴブリンダメなの?」

「はい、無理です。怖い」

「あんまりそういう風には見えないけどなぁ」

「見た瞬間魔法が出ているので、一瞬で消します」

「恐ろしいね」

オークやオーガは平気なんだけど、ゴブリンを見るとどうにも恐怖心が出てくる。

「あの時、ルーナちゃんが助けてくれなかったら、私はどうなっていたかわかりませんでした」

今でも鮮明に思い出せる。
ビクトレアから少し離れた村を襲ったゴブリンの群れ、それを率いる大きなゴブリン
私は初めて死を覚悟した。

「あ、あたしだってリィアがいなかったらどうなってたかわからなかったし、お互い様でしょ?」

ルーナちゃんもすぐにあの時のことを思い出してくれた。

「そう、ですね」

少し、怖いことを思い出して顔をしかめる。自分で勝手に思い出して勝手に嫌な気分になるのって、なんか理不尽。

「大丈夫だよ。あたしがついてるから。たとえリィアが苦手なものが相手だって、リィアはひとりじゃないでしょ?リィアがダメならあたしが代わりになんとかしてあげる」

「ルーナちゃん………」

「えへへ、慣れないこと言うんじゃなかった。ちょっと、照れる」

あーもー、かわいすぎる。
疲れてなかったら今すぐ力強く抱きしめたいけど、今は思うように体が動かない。

「そうだ!ルーナちゃん」

「どうしたの?」

「明日、一日中イチャイチャしませんか?」

「………え?」

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