コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!
地龍と火龍
次の日、私達はテナちゃんを連れて、再び坑道へと向かった。
「今回もお願いします」
「おうよ!ウチに任しとき!……そっちの女の子はどしたん?」
そりゃあいきなりテナちゃんが増えたら驚くよね。
「あ、初めまして!テナです」
「むっちゃかわええなぁ」
「今回の助っ人よ」
「どういうことや?」
ナヤさんはむやみに言いふらしたりしないと信じて、テナちゃんのことを話しかけてこないと話す。
「実はテナちゃんはドラゴンと人間のハーフなんですよ。それで、地龍の話を聞いてもらおうかと思いまして」
「え、ええええ!?!?こ、こんなちっこいのがドラゴン!?まじなん?」
ナヤさんはさっきより驚いてテナちゃんに確認する。
「はい!」
「まじかぁ」
「安心して?テナは大人しいから」
「にわかには信じれへんけど、あんたらが言うならほんまなんやろうな」
信じられない、といいつつナヤさんはテナちゃんをまじまじと見る。
見た目でいったらテナちゃんとナヤさんって同じくらいだからちょっと微笑ましくなってしまう。
そして、今回も特に魔物と遭遇することなく地龍の元へたどり着くことが出来た。
「多分テナの存在に気づいて起きているはずなのだ」
「近くに感じます」
一応危険はあるのでナヤさんとルーナちゃんに少し離れてもらう。
「気をつけてね」
「頼むで!」
ドラゴンであるテナちゃんが近づいていきなり攻撃してくるかもしれないので一応警戒しておく。
今のところ逃げる様子もないから大丈夫だと思いたい。
「はい、あなたの気持ちを聞かせてください」
テナちゃんが地龍の目の前に立って話しかける。
大丈夫……そう?
「なんて言っているのだ?」
「みんなに感謝しているそうです。あと、怖いって」
言葉というより感情を見ているようにテナちゃんが答える。
とりあえず私達のことは信用してくれてるみたい。
怖いってのは巣に坑道が繋がってしまったことだろう。
「テナちゃん地龍にこう伝えてください」
私はテナちゃんにドワーフと話し合ったことを伝えてもらう。
「わかりました」
どうやって伝えているのかちょっと気になる。ほんとに伝わってるのかな?
しばらくして答えがかえってくる。
「理解した。けど、逃げることができない。荒らされたくもない」
「逃げることが出来ない?逃げたくないということとは違うのだ?」
どうなんだろう?できないってことは物理的に無理なのかそういう気分になれない精神的に無理なのか………物理的に無理なら手伝えるからそこをもっと深く聞いてみよう。
「外が怖いって言ってます」
引きこもりか!
ってそうだよね、本当に産まれてから外に出たことないっぽいし。
「気持ちはわかるわ。でもそうね、ちょうど対立しちゃったわね」
「ん〜、ドワーフに諦めてもらうかこの地龍に諦めてもらうしかないのだ」
「テナちゃんはどうしたらいいと思いますか?」
私もわからないので、一番ドラゴンの気持ちがわかるテナちゃんに聞いてみる。
「そうですね………いっその事襲っちゃうとかですか?」
「お、襲うって何するのだ!?街を襲うなら我らが許さないのだ」
「あ、違います。私が街を襲おうとして地龍がいることによって追い払うことができたってことになればドワーフ達にこの子の必要性を感じさせられるんじゃないかって思ったんです」
つまりはマッチポンプ作戦らしい。
「地龍はそれで納得するのだ?」
「あはは、ついでに外への恐怖をどうにか出来ればなぁと思ったんです」
問題点はこの地龍が外へ出てくれること。
今のところ家が何よりも大事というより他のことを知らなすぎてるからってのがありそうだね。
あとはドワーフがこの場所を諦めて避けるということ。
これに関してはまだ了承を得てないから、今日ダメそうならまたドワーフ側に相談しようか。
テナちゃんの提案は悪くはないと思うけど少々、いや、だいぶ強引だ。
「時間はあるので、ゆっくりいきましょうか。まずはこの子の外への恐怖をなくすことをしてみましょう?」
「そうね。いきなりやりすぎて取り返しのつかないことになったらまずいものね」
「テナ。やはり欲求に訴えかけるのがいいのだ。つまり、外には強いやつが沢山いるということを教えれば………」
「この子はクロエさん達と違って戦闘は好まなそうですけど、最初出会った時だって戦いませんでしたし」
「この子は女の子かしら?それとも男の子?」
「あ、女の子みたいですよ。私よりも小さいです」
ドラゴンの姿じゃ年齢性別がわかんなかったけど、テナちゃんがいうならこの子はどうやら幼女だったらしい。
そう思ったらちょっとかわいく見えてきた。
「ふむふむ、こんな暗くて狭い場所でずっと過ごしていたひとりぼっちな幼女………そりゃあ外も怖くなりますよ!あ、テナちゃん、この子の名前ってわかりますか」
「名前はないみたいです。産まれた時からひとりだったって言ってます」
名前が無い………名無しちゃんナナちゃんなんてどうだろうか、と思ったけどさすがに勝手に名ずけをするのはよくないよね。
「話がそれたのだ。この地龍にどうやって外へ出てもらうかの話に戻るのだ」
そうだった!
「無難に食べ物で釣るというのはどうでしょうか?」
「そんな単純にいくかしら?」
「試してみましょう?」
「はぁ、一応成功するかもしれないからルーナ達を呼んでくるわね」
「私はこの子に教えてあげますね」
「それじゃあクロエさんは手伝ってください」
「わかったのだ」
作戦としてはまず、この子が喜びそうな料理を作る。興味をそそられたところであげる。そしてこういうのだ。
(外に出たらもっともっとすごいのをあげるよ)と、露骨だが幼女に対しては一番効果的だろう。
これぞ、「いいものあげるからお姉さんについてこない?」作戦だ。
「今回もお願いします」
「おうよ!ウチに任しとき!……そっちの女の子はどしたん?」
そりゃあいきなりテナちゃんが増えたら驚くよね。
「あ、初めまして!テナです」
「むっちゃかわええなぁ」
「今回の助っ人よ」
「どういうことや?」
ナヤさんはむやみに言いふらしたりしないと信じて、テナちゃんのことを話しかけてこないと話す。
「実はテナちゃんはドラゴンと人間のハーフなんですよ。それで、地龍の話を聞いてもらおうかと思いまして」
「え、ええええ!?!?こ、こんなちっこいのがドラゴン!?まじなん?」
ナヤさんはさっきより驚いてテナちゃんに確認する。
「はい!」
「まじかぁ」
「安心して?テナは大人しいから」
「にわかには信じれへんけど、あんたらが言うならほんまなんやろうな」
信じられない、といいつつナヤさんはテナちゃんをまじまじと見る。
見た目でいったらテナちゃんとナヤさんって同じくらいだからちょっと微笑ましくなってしまう。
そして、今回も特に魔物と遭遇することなく地龍の元へたどり着くことが出来た。
「多分テナの存在に気づいて起きているはずなのだ」
「近くに感じます」
一応危険はあるのでナヤさんとルーナちゃんに少し離れてもらう。
「気をつけてね」
「頼むで!」
ドラゴンであるテナちゃんが近づいていきなり攻撃してくるかもしれないので一応警戒しておく。
今のところ逃げる様子もないから大丈夫だと思いたい。
「はい、あなたの気持ちを聞かせてください」
テナちゃんが地龍の目の前に立って話しかける。
大丈夫……そう?
「なんて言っているのだ?」
「みんなに感謝しているそうです。あと、怖いって」
言葉というより感情を見ているようにテナちゃんが答える。
とりあえず私達のことは信用してくれてるみたい。
怖いってのは巣に坑道が繋がってしまったことだろう。
「テナちゃん地龍にこう伝えてください」
私はテナちゃんにドワーフと話し合ったことを伝えてもらう。
「わかりました」
どうやって伝えているのかちょっと気になる。ほんとに伝わってるのかな?
しばらくして答えがかえってくる。
「理解した。けど、逃げることができない。荒らされたくもない」
「逃げることが出来ない?逃げたくないということとは違うのだ?」
どうなんだろう?できないってことは物理的に無理なのかそういう気分になれない精神的に無理なのか………物理的に無理なら手伝えるからそこをもっと深く聞いてみよう。
「外が怖いって言ってます」
引きこもりか!
ってそうだよね、本当に産まれてから外に出たことないっぽいし。
「気持ちはわかるわ。でもそうね、ちょうど対立しちゃったわね」
「ん〜、ドワーフに諦めてもらうかこの地龍に諦めてもらうしかないのだ」
「テナちゃんはどうしたらいいと思いますか?」
私もわからないので、一番ドラゴンの気持ちがわかるテナちゃんに聞いてみる。
「そうですね………いっその事襲っちゃうとかですか?」
「お、襲うって何するのだ!?街を襲うなら我らが許さないのだ」
「あ、違います。私が街を襲おうとして地龍がいることによって追い払うことができたってことになればドワーフ達にこの子の必要性を感じさせられるんじゃないかって思ったんです」
つまりはマッチポンプ作戦らしい。
「地龍はそれで納得するのだ?」
「あはは、ついでに外への恐怖をどうにか出来ればなぁと思ったんです」
問題点はこの地龍が外へ出てくれること。
今のところ家が何よりも大事というより他のことを知らなすぎてるからってのがありそうだね。
あとはドワーフがこの場所を諦めて避けるということ。
これに関してはまだ了承を得てないから、今日ダメそうならまたドワーフ側に相談しようか。
テナちゃんの提案は悪くはないと思うけど少々、いや、だいぶ強引だ。
「時間はあるので、ゆっくりいきましょうか。まずはこの子の外への恐怖をなくすことをしてみましょう?」
「そうね。いきなりやりすぎて取り返しのつかないことになったらまずいものね」
「テナ。やはり欲求に訴えかけるのがいいのだ。つまり、外には強いやつが沢山いるということを教えれば………」
「この子はクロエさん達と違って戦闘は好まなそうですけど、最初出会った時だって戦いませんでしたし」
「この子は女の子かしら?それとも男の子?」
「あ、女の子みたいですよ。私よりも小さいです」
ドラゴンの姿じゃ年齢性別がわかんなかったけど、テナちゃんがいうならこの子はどうやら幼女だったらしい。
そう思ったらちょっとかわいく見えてきた。
「ふむふむ、こんな暗くて狭い場所でずっと過ごしていたひとりぼっちな幼女………そりゃあ外も怖くなりますよ!あ、テナちゃん、この子の名前ってわかりますか」
「名前はないみたいです。産まれた時からひとりだったって言ってます」
名前が無い………名無しちゃんナナちゃんなんてどうだろうか、と思ったけどさすがに勝手に名ずけをするのはよくないよね。
「話がそれたのだ。この地龍にどうやって外へ出てもらうかの話に戻るのだ」
そうだった!
「無難に食べ物で釣るというのはどうでしょうか?」
「そんな単純にいくかしら?」
「試してみましょう?」
「はぁ、一応成功するかもしれないからルーナ達を呼んでくるわね」
「私はこの子に教えてあげますね」
「それじゃあクロエさんは手伝ってください」
「わかったのだ」
作戦としてはまず、この子が喜びそうな料理を作る。興味をそそられたところであげる。そしてこういうのだ。
(外に出たらもっともっとすごいのをあげるよ)と、露骨だが幼女に対しては一番効果的だろう。
これぞ、「いいものあげるからお姉さんについてこない?」作戦だ。
「コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!」を読んでいる人はこの作品も読んでいます
-
-
404
-
2,140
-
-
2.1万
-
7万
-
-
6,573
-
2.9万
-
-
35
-
30
-
-
165
-
59
-
-
61
-
22
-
-
94
-
356
-
-
1.2万
-
4.7万
-
-
5,074
-
2.5万
-
-
5,013
-
1万
-
-
9,627
-
1.6万
-
-
8,094
-
5.5万
-
-
2,414
-
6,662
-
-
3,135
-
3,383
-
-
1.3万
-
2.2万
-
-
3,521
-
5,226
-
-
9,295
-
2.3万
-
-
6,119
-
2.6万
-
-
1,285
-
1,419
-
-
2,845
-
4,948
-
-
6,617
-
6,954
-
-
3万
-
4.9万
-
-
6,028
-
2.9万
-
-
317
-
800
-
-
6,161
-
3.1万
-
-
65
-
152
-
-
1,857
-
1,560
-
-
3,630
-
9,417
-
-
11
-
4
-
-
208
-
515
-
-
105
-
364
-
-
45
-
163
-
-
168
-
148
-
-
60
-
278
-
-
13
-
1
-
-
2,605
-
7,282
-
-
2,931
-
4,405
-
-
32
-
11
-
-
9,139
-
2.3万
-
-
139
-
227
-
-
31
-
83
-
-
600
-
220
-
-
2,787
-
1万
-
-
4,871
-
1.7万
-
-
74
-
147
-
-
2,388
-
9,359
-
-
562
-
1,070
-
-
1,259
-
8,383
-
-
7,414
-
1.5万
-
-
387
-
438
-
-
3,136
-
1.5万
「ファンタジー」の人気作品
-
-
3万
-
4.9万
-
-
2.1万
-
7万
-
-
1.3万
-
2.2万
-
-
1.2万
-
4.7万
-
-
1万
-
2.3万
-
-
9,627
-
1.6万
-
-
9,533
-
1.1万
-
-
9,295
-
2.3万
-
-
9,139
-
2.3万
コメント