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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

火龍再来

テナちゃんが勝負をしかけてきた!

「今、ここでですか?」

「あ、それでもいいんですけど、どっちかっていうとみんなともう一度、もしくは話に出てきたドラゴンと………だ、ダメならいいんです」

う〜ん、さすがに今ここでテナちゃんと戦うとなると休む時間も考えて数日遅れる。
みんなと戦うなら場所が………

かといってあの地龍が戦うとは思えないしさすがに可哀想だ。
他になにか……あっ!そうじゃん!思いっきり戦える場所がある!

「テナちゃん、とっておきの戦う場があるんですけど」

「そんなところがあるんですか?」

「はい!これから連れていくドワーフの国の隣、セパレティア帝国の帝都に闘技場っていう施設があるんですけど、そこで、今度大会が開かれるんですよ。テナちゃんも出てみませんか?」

「でる!」

「まぁ多分ドラゴンの姿じゃダメなんですけど、それでもいいですか?」

「ふふふ、最近はこの姿でも戦えるようになったんですよ!」

身体は小さいけど力はドラゴンの時とそこまで変わらないらしい。
意味がわからないけど魔法的ななにかがあるのだろう。

「っと、長話しちゃったね。今から街に戻って早速ドルケストに行こうか」

「私の背中に乗っていくんですか?」

そういえばテナちゃんは転移魔法のこと知らなかったね。

「転移魔法を使うの」

「てんいまほう?」

「そう!遠くに一瞬で行ける魔法なんです」


私達は街に戻ってくる。先にギルドマスターに挨拶していこうか。

「しばらくここから離れるのでギルドマスターに挨拶しましょうね」

「おじいちゃん、許してくれるといいんですけど」

「あ、それならもう許可はもらってるよ。私達なら平気だって、絶対的信頼があるみたい………」

「本来なら私みなさんの誰かとつがいになるはずでしたからね。残念ながらみんなが女の子だったのでできませんが」

そういえばそんなこと言ってたね。

「別に、女の子同士でもいいと思いますよ。それこそ子供は出来ませんが、愛し合うことはできますから」

私はルーナちゃんを思い浮かべる。別に子孫繁栄だけが愛の証ではないと思う。

「それは、そうかも?ですね」

テナちゃんにはまだよくわからないみたい。

ギルドマスターに話すと少し寂しそうな顔をしたけど快く送り出してくれた。


「儂のことは気にせず楽しんでくるといい」

「うん!行ってくるね!おじいちゃん」

「テナちゃんは任せてください」

「うむ!たまには顔を見せてくれ」

「はい!」

もしかして私達がずっとテナちゃんを連れていくって勘違いしてる?


「それじゃあ行こっか」

「はい!」

私は街の外れにある転移魔法陣のもとへ向かう。

自分自身以外を転移させるのは初めてだから緊張する。

(ろ、ロミス様……)

(大丈夫、リィアちゃんなら平気だよ)

どうにかロミス様の力を借りようとしたけど、背中を押されてしまった。

うぅ、こうなったら一人で頑張るしかないか。

私はマナポーションを飲む。

「テナちゃんはそこの魔法陣の上に乗ってください」

「はい。これでいいですか?」

「うん!」

(複数人でも全員が魔法陣に乗ってれば大丈夫なんですよね?)

(それで平気だよ)

準備ができて、私も魔法陣の上にのる。

「それじゃあいきますよ。繋がりの契約、我らをかのもとへ連れて行け!転移テレポート!」

3回目ともなると慣れたものだ。
景色が一転して、どっと魔力が無くなる感覚がおそってくる。

「リィア!それと、テナも!」

転移が成功すると、ルーナちゃんが迎えてくれた。

「うぅ………きもちわるい、つかれた」

明らかに一人で転移する時よりも魔力がもってかれた。
一気に魔力が枯渇したせいか視界もぐわんぐわんする。

「だ、大丈夫!?」

「大丈夫ですか?」

ルーナちゃんとテナちゃんが心配してくれる。

「………だ、だいじょうぶ、です……ちょっと、やすめば……」

そこで私の意識がなくなる。


テナ視点

私を打ち負かした冒険者パーティの人達が街を出ていってからしばらくして、私は少しずつ力を取り戻した。
魔法使いで同族?のクロエさんの魔法で危ういところまで弱らせられたけど、毎日ご飯を食べて沢山寝ていたら無事に回復した。

人の姿になることがほとんどなかったけど、おじいちゃんのいる街にいる時はこの姿じゃないといけない。
最初はなれなかったけど、最近は慣れてきた。

そんなある日、リィアさんが私のもとに訪ねてきた。
久しぶりに帰ってきてくれた!と思ったからどうやら私の力を貸してほしいとのこと。
私はリィアさん達のおかげでおじいちゃんに会えたし、街の人達にも受け入れられて貰えたから感謝してる。
本当はあのまま私も一緒に旅したかったけど、あの時は力もないただの人間の女の子だったから諦めていた。

ということで私は快くリィアさんのお願いを聞くことにした。

行く場所は、、まさかのドワーフの国らしい。
ここからだと私でもちょっとかかるのに、どうやって来たんだろう?
リィアさん達ならこれくらいは余裕でできるのかな?
帰りはせめて私が飛んで連れていこうと思ったら

リィアさんは一瞬で遠くに行ける魔法を使えるみたい。

どういうことかよくわかんなかったけど、とにかくすごいということはわかる。

そして、リィアさんの言う通り魔法陣の上に乗って待っていると、リィアさんの呪文で、魔法陣が光る。

そして、一瞬にして景色が変わって、ルーナさんが目の前に現れる。

その後すぐに、リィアさんは倒れてしまった。
さっきの魔法はとてつもなく力を使うみたい。
私がいるところは本当にドワーフの国だった。
周りにはドワーフがいて、周りに火山は見えない。

「リィアが起きるまで待ってよっか」

「はい!あの、私」

「リィアから話は聞いてる?」

「あ、はい。何となく」

リィアさん達が泊まっている宿の部屋に連れてこられると、改めて事情を話してくれる。

「おぉ、テナ!久しぶりなのだ!」

「クロエさん!お久しぶりです」

「元気そうでなによりだわ」

「サーティアさんもお久しぶりです」

「もう力は戻ったのだ?」

「はい!いつでもドラゴンになれますよ」

今ここで姿を変えたら大変なことになってしまうので、見せるのはまた今度にしよう。

「リィアは………力尽きちゃったのね」

「転移魔法は聞くだけでも疲れそうな魔法をしているのだ。使えるだけでもすごいのだ」

「あ、あの。私、リィアさんからは話を聞いてるんですけど、実際なにしたらいいんですか?」

「ここの近くにドラゴンがいることはわかるのかしら?」

ドラゴン同士はお互いにその存在を感知しやすい。
確かに、転移魔法でこっちに連れてこられてからクロエさん以外にも、同族の気配を感じている。

「わかります」

「そのドラゴンとドワーフの間で問題が起きているのだ。ドワーフの言葉は分かるのだが、ドラゴンの言葉がわからないのだ」

「そこで私に通訳して欲しいってわけですね」

「そうなのだ。まぁ今はリィアが寝てるからまだうごけないのだが」

私、責任重大だね。

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