コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!
目覚める地龍
人間の都合で巣から追い出すことになってしまうのが申し訳なくて、でもこのままじゃ危険なのはわかってて、どうしたらいいか悩んでると、クロエさんがある提案をしてくれた。
(まず第一にこの地龍を大人しくさせる必要があるのだ)
(その前に色々話してください。事情がわかるまで攻撃はしませんよ)
(………まず、我々は冒険者、その立場上は人間の味方なのだ。だから基本はこの地龍に退いてもらうかドワーフ側を襲わないようにするしかないのだ)
それって不条理だよ。だって自分の家を知らない人が通るのを何もしないでって言ってるようなもんだよ?
でも、ドワーフはドワーフで仕事がなくなっちゃうからなぁ………
うーあーーどうしたらいいの!?
(地龍の気持ちがわかれば話は早いのよね)
それもそうだ。私が勝手に地龍が可哀想だと思ってるだけで、別にドラゴンの感覚ならなんのストレスにもならないかもしれない。
とはいえ普通に会話なんてできるのかな?
私達が悩んでいると、不意に地龍の目が覚める。
「リィア!クロエ!」
「わかってるのだ!」
「あぁー、私はどうしたら………」
「私達は近くの街の冒険者、今あなたは危険視されてるの。できれば話合いたいのだけれど」
「…………………」
言葉が通じないのか。それとも考えてるのか。地龍は何も答えない。
「な、なんなのだ!?」
そして、何も答えないままクロエさんに近づいていく。
「待って、ダメ、サーティアさん。まだ待ってください」
サーティアさんが攻撃しようとしたので止める。
私はクロエさんの手を掴んで、いつでも防御できるようにする。
「落ち着いてください。攻撃しようとしたら守るので」
「わ、わかったのだ」
昔にであった地龍やテナちゃんみたいにドラゴン同士は互いにその存在を感じとれるらしい。
「……………」
地龍はしばらくクロエさんを見つめていた。
「わ、我はクロエ。お前はなんというのだ」
「………………」
やはり返事はない。けど、襲ってくる気配もなかった。
「どうしようかしら………」
言葉が通じないならどいて欲しいとか、襲わないで欲しいって言うのも伝えられないからなぁ。
「我がドラゴンの言葉を理解出来ればいいのだが」
「え、なにか喋ってるんですか?」
「さっきっからなにか伝えているようなことはわかるのだが、何を言ってるのかわからないのだ」
クロエさんには地龍がなにか言ってるように聞こえるらしい。
「サーティアさんはわかりますか?」
「私もリィアと同じよ。ねぇ、クロエ、雰囲気的に敵対してはなさそう?」
「わからないが、敵意は感じないのだ」
「ならルーナも連れてきてみんなでどうするか考えるのはどうかしら?」
そういえばルーナちゃんとナヤさんを置いていったままだったね。
「本当に大丈夫なんですよね?急に襲ってきたらどうするんですか」
私位の大きさならパクッとひと飲みにされそうな大きさだから正直ルーナちゃん達を連れてくるのは危ない気がする。
「一旦戻るのはどうなのだ?一応調査依頼なのだからこのまま報告してもいいだろう?」
それだと結局この地龍のことを追い出す羽目になってしまう。
そうだ!こういう時は神の助言を聞こう!せっかくいるんだし!
(ロミス様、あの、相談したいことがあるんですけど)
こういう時神様だったらどういう判断をするんだろう?
解決策じゃなくても単純に気になる。
(ふむふむ、事情はわかったけど私の力は貸せないからね?)
(わかってます。ただ意見が欲しくて。ロミス様ならこういう時どうしますか?)
(私ならドワーフ側が譲るべきだと思うよ。どうしても譲れないならその分新しい寝床を提供するとか、ちゃんとルールを決めるとかだね。まぁ神視点だとどっちもどうでもいいから何もしないかな。リィアちゃんの脅威になるなら別だけど)
確かに、眷属でも信者でもない者はどうでもいいもんね。
(ありがとうございます!とても参考になりました!)
「リィア、リィア?どうしたの?」
「え?いや、えっと、なんでもないです。あ、えと、とりあえずここから出ましょう」
「いいの?」
「はい。あくまで調査依頼なので。討伐しろとも追い出せとも言われてないですからね」
「なにか考えがあるのだ?ここままではこの地龍はいずれそうなってしまうが」
「はい」
私達がやることはひとつ。調査した結果の報告だ。
最後に地龍に向き合って、手で触れる。
「お騒がせしてすみません。あなたのこともちゃんと守ります。もちろん、あなたにドワーフのみなさんを傷つけさせません」
「(ありがとう)」
地龍からそう言われた気がした。
「ルーナちゃん、ナヤさんは無事ですか?」
「リィア!こっちは大丈夫、そっちは?」
「大人しいドラゴンでした」
「我らの出番はなかったようなのだ」
「てことはウチらも平気なん?」
「そうとも限らないわ。あそこはあのドラゴンの住処みたいだし、ドワーフ達はそこを荒らすのよ?許されないかもしれないわ」
「そうやったんや……なら……」
「今からそのことを話に行くんです。どうにか共存できないか、無理ならまた別の案を考えます」
どっちの立場も気持ちはわかる。どっちかが絶対悪なんてことは無い。
だからこそ、一方的な判断はよくない。
「ウチらの話聞いてもらえるんかなぁ」
1冒険者が話したところで聞いてもらえないかもしれない……が相手がドラゴンだから下手なことは出来ないはずだ。
あの地龍が本気で暴れれば街も鉱山も大変なことになる。
「大丈夫よ」
「どうしても困ったら魔王を頼るのだ」
確かに、魔物、魔族に関しては魔王がなんとかしてくれそうだね。
クロエさんのお母さんのエミリーさんなら快く面倒を見てくれそうだ。
「ま、魔王?なんや?怖い話なん?」
あ、そうだよね。魔王って普通は悪いイメージだもんね。
実際は娘思い(思いが重い)のいいお母さんなんだけど。
「大丈夫大丈夫、魔王はあたし達の知り合いのことだから」
「知り合いに魔王がいてたまるか!もしかしてそういうあだ名だったりするのかなぁいや、まぁ今は考えてもしゃあないな」
「それじゃあドラゴンが落ち着いてるうちに行くわよ!」
(まず第一にこの地龍を大人しくさせる必要があるのだ)
(その前に色々話してください。事情がわかるまで攻撃はしませんよ)
(………まず、我々は冒険者、その立場上は人間の味方なのだ。だから基本はこの地龍に退いてもらうかドワーフ側を襲わないようにするしかないのだ)
それって不条理だよ。だって自分の家を知らない人が通るのを何もしないでって言ってるようなもんだよ?
でも、ドワーフはドワーフで仕事がなくなっちゃうからなぁ………
うーあーーどうしたらいいの!?
(地龍の気持ちがわかれば話は早いのよね)
それもそうだ。私が勝手に地龍が可哀想だと思ってるだけで、別にドラゴンの感覚ならなんのストレスにもならないかもしれない。
とはいえ普通に会話なんてできるのかな?
私達が悩んでいると、不意に地龍の目が覚める。
「リィア!クロエ!」
「わかってるのだ!」
「あぁー、私はどうしたら………」
「私達は近くの街の冒険者、今あなたは危険視されてるの。できれば話合いたいのだけれど」
「…………………」
言葉が通じないのか。それとも考えてるのか。地龍は何も答えない。
「な、なんなのだ!?」
そして、何も答えないままクロエさんに近づいていく。
「待って、ダメ、サーティアさん。まだ待ってください」
サーティアさんが攻撃しようとしたので止める。
私はクロエさんの手を掴んで、いつでも防御できるようにする。
「落ち着いてください。攻撃しようとしたら守るので」
「わ、わかったのだ」
昔にであった地龍やテナちゃんみたいにドラゴン同士は互いにその存在を感じとれるらしい。
「……………」
地龍はしばらくクロエさんを見つめていた。
「わ、我はクロエ。お前はなんというのだ」
「………………」
やはり返事はない。けど、襲ってくる気配もなかった。
「どうしようかしら………」
言葉が通じないならどいて欲しいとか、襲わないで欲しいって言うのも伝えられないからなぁ。
「我がドラゴンの言葉を理解出来ればいいのだが」
「え、なにか喋ってるんですか?」
「さっきっからなにか伝えているようなことはわかるのだが、何を言ってるのかわからないのだ」
クロエさんには地龍がなにか言ってるように聞こえるらしい。
「サーティアさんはわかりますか?」
「私もリィアと同じよ。ねぇ、クロエ、雰囲気的に敵対してはなさそう?」
「わからないが、敵意は感じないのだ」
「ならルーナも連れてきてみんなでどうするか考えるのはどうかしら?」
そういえばルーナちゃんとナヤさんを置いていったままだったね。
「本当に大丈夫なんですよね?急に襲ってきたらどうするんですか」
私位の大きさならパクッとひと飲みにされそうな大きさだから正直ルーナちゃん達を連れてくるのは危ない気がする。
「一旦戻るのはどうなのだ?一応調査依頼なのだからこのまま報告してもいいだろう?」
それだと結局この地龍のことを追い出す羽目になってしまう。
そうだ!こういう時は神の助言を聞こう!せっかくいるんだし!
(ロミス様、あの、相談したいことがあるんですけど)
こういう時神様だったらどういう判断をするんだろう?
解決策じゃなくても単純に気になる。
(ふむふむ、事情はわかったけど私の力は貸せないからね?)
(わかってます。ただ意見が欲しくて。ロミス様ならこういう時どうしますか?)
(私ならドワーフ側が譲るべきだと思うよ。どうしても譲れないならその分新しい寝床を提供するとか、ちゃんとルールを決めるとかだね。まぁ神視点だとどっちもどうでもいいから何もしないかな。リィアちゃんの脅威になるなら別だけど)
確かに、眷属でも信者でもない者はどうでもいいもんね。
(ありがとうございます!とても参考になりました!)
「リィア、リィア?どうしたの?」
「え?いや、えっと、なんでもないです。あ、えと、とりあえずここから出ましょう」
「いいの?」
「はい。あくまで調査依頼なので。討伐しろとも追い出せとも言われてないですからね」
「なにか考えがあるのだ?ここままではこの地龍はいずれそうなってしまうが」
「はい」
私達がやることはひとつ。調査した結果の報告だ。
最後に地龍に向き合って、手で触れる。
「お騒がせしてすみません。あなたのこともちゃんと守ります。もちろん、あなたにドワーフのみなさんを傷つけさせません」
「(ありがとう)」
地龍からそう言われた気がした。
「ルーナちゃん、ナヤさんは無事ですか?」
「リィア!こっちは大丈夫、そっちは?」
「大人しいドラゴンでした」
「我らの出番はなかったようなのだ」
「てことはウチらも平気なん?」
「そうとも限らないわ。あそこはあのドラゴンの住処みたいだし、ドワーフ達はそこを荒らすのよ?許されないかもしれないわ」
「そうやったんや……なら……」
「今からそのことを話に行くんです。どうにか共存できないか、無理ならまた別の案を考えます」
どっちの立場も気持ちはわかる。どっちかが絶対悪なんてことは無い。
だからこそ、一方的な判断はよくない。
「ウチらの話聞いてもらえるんかなぁ」
1冒険者が話したところで聞いてもらえないかもしれない……が相手がドラゴンだから下手なことは出来ないはずだ。
あの地龍が本気で暴れれば街も鉱山も大変なことになる。
「大丈夫よ」
「どうしても困ったら魔王を頼るのだ」
確かに、魔物、魔族に関しては魔王がなんとかしてくれそうだね。
クロエさんのお母さんのエミリーさんなら快く面倒を見てくれそうだ。
「ま、魔王?なんや?怖い話なん?」
あ、そうだよね。魔王って普通は悪いイメージだもんね。
実際は娘思い(思いが重い)のいいお母さんなんだけど。
「大丈夫大丈夫、魔王はあたし達の知り合いのことだから」
「知り合いに魔王がいてたまるか!もしかしてそういうあだ名だったりするのかなぁいや、まぁ今は考えてもしゃあないな」
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