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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

魔女の密会

ルーナ視点
あたしは珍しくクロエと2人っきりでいる。

「ルーナ、話したいことがあるのだ。だから明日は我と一緒に来て欲しいのだ」

あたしに?リィアやサーティアを抜きで何を話すんだろう。


「今日、あたしクロエと行くところがあるから」

リィアには一応話しておく。
リィアも今日はサーティアと一緒にお城に行くらしい。
ちょっと残念だけど、まぁ今更仲間に嫉妬するようなことはしない。

「準備ができたら行くのだ!」

どこに行くんだろう?
クロエはどこに行くとか言ってなかったんだけど

「ねぇ、どこに行くの?」

「街の外なのだ」

街の外?
どうしてそんなところに?もしかして今日はサーティアがお城に行くって言うからその代わりにあたしを誘ったってこと?

「なにか依頼でも受けるの?」

「それでもよいが、今日は魔法の特訓をしたいのだ。一気に成長してリィアとサーティアを驚かせるのだ」

魔法使いとしての相談もし合えるということであたしだけを呼んだみたい。
リィアも呼べばよかったのに。

「リィアは言ってることがよくわからないことが多いのだ………」

「どうしてあたしの思ってることがわかったの?」

「顔に出てるからわかりやすいぞ」

えっ!?そうなの!?
知らなかった。

ということで、あたし達は街の外に出る。
そして、クロエが周りを壁で覆ってしまった。

「これで誰からも見られなくてすむのだ」

「ねぇクロエ。クロエって闇と地と火の属性が使えるんだよね」

「そうだ。火属性は苦手なのだが、初級程度なら使えるのだ」

「そして、あたしが使えるのは光属性と水属性なにか合わせ技みたいなのできないかな」

一人一人の力も大事だけど、協力した魔法が使えたらもっといいよね!
今度リィアにも相談してみよ〜っと

「ふむ、相性のいい属性があるのだ?」

あたしはリィアが読んでいた魔導書の内容を思い出す。
えっと、確か、火は光と風、水は闇と地、風は光と火、地は水と闇、光は火と風、闇は水と地
それぞれ相性がいいとされている。

「てことはあたしとクロエって相性抜群!?」

「どういうことなのだ!?」

「あたしの得意な水属性魔法とクロエの得意な闇、地属性魔法との相性がいいんだって」

確かに、この前クロエとネフィスさんを止めた時にあたしの魔法で動きを弱めて、リィアの魔法で完全に止まった。

これの裏を返せば強力な防御魔法になるということ。

「ふむ、なら試してみる価値はあるのだ」

「まずは闇と水、どう使うかなのだ」

「聖水の逆なんじゃない?」

「つまりは攻撃魔法ということか?」

「そうそう、やってみない?」

「ふむ、わかったのだ」

上手いこといけばあたしもクロエも戦いやすくなるかもしれない。

「まずはあたしが………生成!」

手始めに水玉を創り出す。

「そして我が………はぁあ!」

クロエの魔法で水がみるみる真っ黒になっていく。

「これって………ただ真っ黒になっただけじゃないよね?」

「いや、一応闇属性の付与をしたのだ」

これがどのくらいの威力なのかはわからない。

「ふむ、試しにこれにぶつけて見るのだ」

クロエが適当に的を作る。

「えい!」

黒い水の玉を的にぶつけると、的が無くなっていた。

「えっ!?」

「溶けたのだ?」

まるであたしのドロドロに溶かす水ようだ。今のはあたしは普通の水を出しただけだからクロエの魔法のおかげってことだ。

「それじゃあこれ、あたしのドロドロの魔法を使えばもっと威力が出るってこと?」

そうだ、普通の水の状態でこの威力ならもっと強くなるってことだ。

「試してみるのだ。今度は周りの壁にやってみるのだ」

「それじゃあせーのって言ったら同時にね?」

「わかったのだ」

あたしは詠唱が終わったところでクロエに視線を向ける。
クロエも準備ができたみたいだ。

「いくよ?せーの!」
「ダークネス」「アシッドスプラッシュ!!」

いつもと違って、真っ黒なドロドロの液体が出てくる。

そして、一瞬にして、クロエの作った壁を溶かしてしまった。
勢い余って周りの岩や植物なども溶かしてしまった。

「すごい威力なのだ」

「これは、危なすぎるね」

対人戦とかでは使えない魔法だ。
だけど、倒したい相手や邪魔な物をどかすのには適してるね。

「次は地属性と水属性の合わせ魔法なのだ」

「こっちの組み合わせはどうすればいいかな」

「ふむ、こっちはルーナと我の魔法を同時に発動すれば格段と威力が増すはずなのだ。ルーナはウォーターバレット、我はそこに砂を混ぜるのだ」

なるほど、水の中に砂を入れて威力を高めるってことだね?
これなら簡単にできそう。

こっちもさっきと同じようにせーので魔法をを撃つ。

「ウォーターバレット!」「生成!」

こっちもいつもよりも威力が出た。ちょっとタイミングが難しいけど、さっきのよりは使い勝手がよさそうだ。

「あとはあたしが水の中に閉じ込めてさらにその外側を埋めちゃうのはどう?」

「なかなか鬼畜なのを思いつくのだな………まぁ討伐依頼とかで役にたちそうなのだ」

クロエに若干引かれた。
え?魔族ならそのくらい普通に思いつくと思ったんだけど。

「リィアとも合わせて痺れて動けない相手に有効だね」

「考えただけでも身の毛がよだつのだ……」

「クロエって魔族なのにすごい優しいし人間らしいよね」

魔族がみんな凶暴だとかえぐいことをするとは思ってないけど、それにしてもクロエは心優しいと思う。
勇者の子供だから?いやでも魔王の子供だしなぁ、う〜ん魔王と言ってもエミリーさんはやさしかったね。
つまり完全にあたしの偏見だ。

「優しくないのだ!我は魔族として厳しくしているのだ」

逆にクロエはあたしの想像してる魔族と変わらないと思ってるみたい。

「なるほど、これがクロエの可愛さなんだね」 

クロエの方が年上だけど、なんかお姉さんの気分になってしまった。

「か、かわいくない!」


それからあたしとクロエで息を合わせる練習をして、ある程度魔法の合わせ技ができるようになった。

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