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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

お城の探索

ネフィス様からお礼をもらってからは、特に依頼をすることも無く、私達はそれぞれ別々に行動していた。
もうしばらく休みの日は続きそうだね。
サーティアさんは新しい装備にうきうきして外に言って魔物を狩りに行っている。
クロエさんはサーティアさんについて行ったり、お城に行って探索したりしている。
ルーナちゃんは帝都で食べ歩きしたり、私と一緒に行動している。
そして、私はというと、ルーナちゃんとデートして、できない時はウィンドショッピングしたり、お城に行っていたりもしていた。

そんなある日、ルーナちゃんがクロエさんと出かけてしまった。
魔法使い同士で、魔法について語るとか言ってたっけ?

とにかく、今日は私とサーティアさんだけになってしまった。

「どうする?リィア。私はこれからお城に行くつもりなんだけど」

「私も一緒に行きます!」

サーティアさんとは冒険者学校時代に同じ部屋だったんだけど、卒業してからはあんまり2人っきりになったことがない。
見張りの時とかはあるけど、見張りの時はあんまり話さないからなぁ。


「そういえばサーティアさん、新しい装備はどうですか?」

見せてもらった時はサーティアさんらしいなぁと思った。
できる限り軽いということに特化して露出が多い。
その分守るべき所はしっかりしていて頑丈らしい。

剣の方も魔力の伝達がよく、頑丈。そして、サーティアさんに合わせて作られているもので、手の形にちゃんと合うみたい。
値段は聞いてないけど、相当な値段だったみたい。
ネフィス様がそれだけサーティアさんのことを気に入ったってことだよね………指輪ももらってたし。

「サーティアさんってどちらかというと女性にモテそうですよね」

「何よ急に、ん〜でも、どうかしら?そもそも最近はリィア達以外と会わないからわからないわ」

見た目はかっこいいはずなんだけど、服がセクシーだからかっこよさよりも女の子らしさを感じる。
つまり両方からモテそうだね。

「いつ見ても大きいですね、お城」

「ガーベラやネフィスがいると話が早いんだけど………」

お城の前まで来て、門番さんに紋章を見せる。
すると、名前を確認されて、しばらく待つことになった。

「今ネフィスかその部下を呼びに行ってるみたいね。よかったわ」

「あ、私のことを気にせず、2人で喋っていていいですからね!私は気になってるところがあったので、そっちを案内してもらうつもりですから」

さすがに仲のいい2人の間にはいられないからね。
ちょうど気になってた書庫みたいなのがあったはず。
私達はお客さん扱いで、付き添いがいればある程度の場所に行くことができる。

さすがに皇帝の部屋とか宝物庫とかそういうところには行けないけどね。

「そう?なんか悪いわね」

せっかく一緒に来たから一応ネフィス様には挨拶しておこう。もしネフィス様が出かけているのならそのままサーティアさんと一緒にいられるからね。


しばらくして、ガーベラさんがやってきた。

「ふわぁ………おはようさん、今日はサーティアちゃんとリィアちゃんが一緒なんやな」

「早くに来て悪かったわね、ネフィスはいるかしら?」

こういう時に携帯電話があればなぁと思う。この世界に来てからは携帯もゲームも持ってなくても困ったことはないんだけど、遠くの誰かと話したいなって思うことはある。
例えばビクトレアにいるみんなとか、アドレントにいるセーハさんとか、帝国に入って別れちゃったアネラさん達とか。

「今日は公務が忙しくてな、朝からおるにはおるんやけど、相手してたら周りから怒られてまうんや。せっかく来てくれたけど悪いな」

「そう、まぁでもいいわ。せっかくだから今日は色々見ていきたくて。誰か案内してくれる人が欲しいのだけど、いいかしら?」

最近コミュ障治ってきたと思ってたけど、こういう時は全部仲間に任せちゃうんだよね。
うん………龍斗くん相手とかなら普通というか全くの素の自分でいけるんだけどなぁ。
多分私ってどうでもいい相手ほど緊張しないのかもしれない。

「それなあたしがやるわ、ネフィス様からも頼まれてるしな。任しとき」

てことは今日は私とサーティアさんとガーベラさんの3人行動になりそうだね。

「両手に花っちゅうのはまさにこのことやな!」

「ガーベラさんは女性が好き、なんですか?」

素朴な疑問が浮かんで、そのまま聞いてしまった!
こういう話はちょっとデリケートだから触れない方がよかったよね………

「ん〜、まぁ好きなんちゃう?特に意識したことはないけどな。あ、言っとくけど急に襲うとか、そういうのは絶対ないから安心してな?」

「それはわかってます。いいと思いますよ」

「私も気持ちはわかるわ。多分この性別だからっていうより、この人だからっていうのが強いんじゃないかしら?」

なるほど、確かに、もしルーナちゃんが男の子だったらって考えたら、それでもルーナちゃんのことは好きになってたと思う。

「ええこと言うなぁ」


私達は、ガーベラさんの案内で、大雑把にお城の中を回る。

「ここが執務室、客室がずらーっとあるとこや、皇族が住んどるのは階層が違うからネフィス様はおらんで」

「ここがこの前決闘してた訓練場。軍人がめっちゃおるやろ?ここはよくネフィス様も混ざって訓練したりするんや」

「そしてここがいっちばん見晴らしのいい場所、帝都が一望できるで」

「んでもってこの先にあるのが皇帝陛下のお部屋や!まぁこっから先は通せへんのやけどな」

一通り見回ったけど、割と道が入り組んでいてガーベラさんがいなかったら迷ってたね。
いつもは大体みんながいたからおしゃべりして終わっちゃうんだけど、たまにはこういうのもいいよね。
観光気分になれる。

「あ、あの、すみません」

「ん、どうした?」

「お、御手洗はどこにあるんですか」

うぅ、急に催してきた。
我慢することを考えたけど、我慢出来なかった時のことを考えて早めに言うことにした。

「あぁ、それならあそこの角をな………」

ガーベラさんの言うことに従い、御手洗まで急いでいく。

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