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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

サーティアをかけた決闘

ネフィス様とクロエさんがサーティアさんをめぐって決闘することになった。
いや、どういう状況?
ちなみにガーベラさんは2人を止めることなく傍観していて、ルーナちゃんは気にせずにお菓子を食べていた。

気になってたのは私だけみたいだ。

「あれ、3人ともどっか行っちゃうの?」

ルーナちゃんはそもそも何が起きたのか理解してないみたい。
私は事情を説明してあげる。

「なるほどね。でも実際はサーティアは女の子なんだから色々おかしいと思うんだよね」

確かに、あ、でも異世界だし性別を変える薬とかありそう………エルフの森に住んでる魔女とかセーハさんあたりが詳しそうだね。
………もしあったら龍斗くんに飲ませるのがいいのかもしれない。そしたら間違いなんて起きるわけないんだし。
それはそれでアイリスに怒られちゃいそうか。

そんなどうでもいいことを考えているといつの間にか3人ともいなくなってしまった。

「ガーベラさん、いいんですか?」

「まぁ大丈夫やろ?2人はどうする?ここに残ってお菓子食べててもいいんやで。それとも見に行くか?」

正直気になるけど、ルーナちゃんはどうしたいのかな?いかにもどうでもいいっていう態度だけど
さすがに1人にするのは悪いしここに残るのも別にいいかな。

「ルーナちゃんはどうしますか?」

「う〜ん、どうしよ。正直気になるけど、ここにあるお菓子全種類食べてみたいなぁ………」

なるほどなるほど、なら

「あの、ガーベラさん、ここのお菓子持って帰ってもいいですか?」

「ええけど保存はできひんで?」

「あ、そのへんは大丈夫です」

「なら別に好きにしてええで、ここにある分は嬢ちゃん達のために用意したんやからな」

「ということで、お菓子は後でも食べれるので見に行きましょう!」

「ありがと、リィア」

「案内は任しとき!」

ガーベラさんの案内でサーティアさん達が決闘してるところに向かう。

「多分兵士の訓練場にいるんやと思う、あ、おったおった」

学校のグラウンドみたいな場所の中心にクロエさんとネフィス様が対峙していて、その間にサーティアさんがいた。

おぉ〜、これはまさしく修羅場だ。
何を話してるのかは聞こえないけど、言い合っている。

サーティアさんが困り顔になっていて、2人になにか言うけど、全くおさまらない。

これは、いわゆる「私のために争わないで!」というやつなのだろうか?

「うわぁ、ああはなりたくないね」

人間関係ほど難しいものはない。それこそ相手の本当の気持ちなんてわからないし、対立したらどちらかが引くしかなくなるもんね。
お互いに相手依存な上に答えがわからない状態で自分から行動しなければならないこともある。

だからこそぼっちは楽なんだけど、成功すればこうして楽しい時間を誰かと過ごせるようになる。

「こういう時は全員が素直になればいいんですけどね」

とはいえそう上手くいかないんだよね。

「色々こじれてそうだね」


クロエ視点

全く、帝国の皇女は何を考えてるのだ!
サーティアと仲がいいのは別に構わないが結婚したいだと!?
もしもの話だとしてもそれはなんか嫌なのだ!
ん〜、モヤモヤする。

「サーティアもなに満更でもなさそうな顔をしているのだ、サーティアは我らの仲間だろう?」

「それでも、貴族ならいずれは別れることになるんだ。それに、私はサーティアに問いかけてるだけでお前には全く関係ない」

「ちょ、ちょっと、どうしてこんなことになってるのよ」

「ふん、わからずやめ、まぁいい。互いに対立したのなら」

「やることは一つだな」

我は魔法で槍を創り出す。
ネフィスも立派な剣を構えてくる。

「ちょっと!やめなさいってば!」

「サーティアはどいているのだ!」

「1度白黒はっきりさせとかなきゃいけない」

「ふん、我らに助けられておいてその態度をとれるなんて、余程の自信があるのだろうな。もしくは無謀だとわかっているのだ?」

ネフィスの実力は全くわからない。見る限りでは剣が得意のようだが、リィアみたいに魔法にもたけている可能性もある。

ここは魔法で攻めるべきか?
だが、避けられたらこちらの隙も大きい。
かといって情報がない相手にむやみに近づくのも危ないか。

「我は魔法使いだ。だから魔法を使わせてもらうのだ!ダークアロー!」

様子見を兼ねた攻撃。反撃されないよう魔法を放ったあとは次の魔法の構築よりも先に、探知魔法を展開しながら槍を構えて警戒する。

だが、ネフィスはギリギリで避けたり剣で受けるだけで精一杯のようで、特に反撃もなかった。

正直拍子抜けだ。サーティアならあれくらいは避けて一気に距離を詰めてくるというのに。

「はぁあ!!」

そう思って少し油断した。
ネフィスはあの大剣を振って斬撃を飛ばしてきた。
あれはリィアやサーティアもやる魔法の一種だ。
剣を媒介にして魔法を放つ。持ち主の技量も必要だが、その威力などは剣自体の強さにもよる。
皇族だけあっていい武器を使っているのだ

我はすぐさま目の前に岩を出現させた。
だが、それを真っ二つにしてそのまま我に襲いかかる。
咄嗟に槍で防いだが、頑丈にできた槍でもボロボロになってしまった。

斬撃だけであの威力はおかしいのだ!!
なるほど、サーティアと比べてすばやさは劣るが力の強さはネフィスの方が強いのだな。

だったら攻撃する隙を与えなきゃいいのだ。

「ストーンバレット!」

「ダークアロー!」

あまり詠唱のいらない初級魔法を使って動きを止める。
が、相手への決定打にはならない。
防御力も高いようだ。

ぐぬぬ、こんなに強いなんて聞いてないのだ。
これではこっちがジリ貧、距離をとって上級魔法を撃つのも考えたが、あの斬撃が厄介すぎる。
詠唱中にまともにくらってしまえば我の身体は真っ二つになってしまうのだ。

リィアのように先に相手の動きを止めてから大技を使うのが勝ち筋………
幸い動きは遅いので魔法は当てやすい。

我はネフィスに近づいて動きを封じる魔法を放つ。

「深い眠りへと誘え!ディープスリープ!」

射程距離は短いが威力と範囲は優秀な魔法だ。
これが決まれば無力化できる。

「小賢しい魔法などきかない!」

ネフィスは剣を一振りして魔法をかき消した。

なっ!?あの剣、魔法を打ち消すのか!
だからあれだけ魔法を撃ち込んでも全くひるまなかったのか。

「はぁああ!」

ネフィスはそのまま我に斬りかかってくる。近づいたのが裏目に出た。

だが、我もこのままじゃ終わらない。

「ダークミスト!」

煙幕をたいてその場から引く。

「アンリーシュダークネス!!」

そして、魔力を解放し、体勢を整える。

「おのれ、魔族め」

煙幕は剣の力によりすぐに晴れる。

「ネフィスは武器頼りなのではないのか?」

「この!」

ネフィスは斬撃を飛ばしてくるが、我は手をかざし、その斬撃を吸収する。

「な!?」

魔力吸収が使えるのはネフィスだけではいのだ!
最初の時はとっさに使えなかったが、来るとわかっていれば容易い。

「これで終わりにするのだ」

今の状態なら魔法の威力や速さ、力もさっきと比べて段違いなのだ。

「デビルズランス!」

我はいくつもの槍を生成し、ネフィスへと飛ばす。
そして、自分でも手に槍を持ってネフィスへと飛んでいく。

「私を、なめるな!!」

すると、ネフィスは身体を回転させて、多方向から降り注ぐ槍を弾く

「バーストストーム!」

そして、自身の後ろから強烈な風を出現させて我にまっすぐ飛んでくる。

「「はぁああ!!」」

「やめなさい!!!」

サーティアが止める声も届かず、我とネフィスはぶつかり合う。


………ことはなく、我とネフィスの間に出現した水玉に飛び込んで柔らかいものにぶつかった。

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