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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

帝都案内(装備編)

続いて、私達は装備屋さんに向かった。

ドワーフと深く関わってるだけあるからすごそうだよね。
お店は今までの街とかと比べ物にならないくらい大きくて、人も賑わっていた。

「す、すごいわね!」

お店の中はいくつかに分かれていて、武器、防具、防御服、そして、特注の注文ができるところもあった。

「なるほど、ここで自分だけのそう装備を作って貰えるのだな」

「う〜ん、あたしはあんまりよくわからないからリィアについて行くね?」

私としても神様からもらったチート装備があるからどんなのがあるか見るだけでいいや。

そんなことを考えていたらサーティアさんが先に行ってしまった。

「あたしはエルフの嬢ちゃんのところ行って解説してくるわ。小さい嬢ちゃん達もついて行く?」

「あ、いえ、私達はゆっくり見てます」

「………我もリィア、ルーナと一緒にいるのだ。明らかに視線が痛いのだ」

周りのお客さんはみんな冒険者みたいな格好だもんね。この服装は逆に目立ってしまう。
それに何よりみんなかわいいからね〜。

「クロエは見に行かなくていいの?」

「ローブと杖が気になるくらいなのだ。我の場合は魔法でどうとでもなるからそこまで重要視はしていないのだ」

この世界というか、魔法は別に杖がなくてもそこまで関係はない。
ただ、杖から魔法を撃つというイメージがしやすいのと、咄嗟に身を守る時に剣より軽いから振り回しやすいってだけなんだよね。
もちろん魔法を補助する杖もあるけど、劇的に変わる程じゃない。

「あ〜確かに、特にクロエは杖がなくても槍とか取り出せるし」

「そういうことだ」

「それじゃあ私達はゆっくり気になったものを見ていきましょうか」

ガーベラさんはサーティアさんの方に行ってしまったので、私達3人で回ることにした。

まずは武器のところ。

「武器って剣じゃなくても色々あるんだね」

「同じ剣でも大きさや形が様々なのだ」

剣、槍、鎌、ダガー、ハンマー、弓矢、他にも私の知らないような武器もあった。

「見てくださいこれ」

私は1本の剣を指さす。

「うわ、これもしかしてオリハルコン!?」

「初めて見たのだ」

伝説の金属のオリハルコンでできた剣だった。
わぁすごい!お目にかかれるとは!

そっと値段の方を見ると、さっきの魔道具屋で見たシェルターの1番大きいのくらいの値段だった。

ケースに厳重に保管されてるし、これは本物なんだろうなぁ。

オリハルコンは魔法との相性がよく、とても頑丈で、武器にも防具にも適している。
温度変化にも強く、硬いものを叩いたとしても刃が欠けることも無い。

その代わり加工するのがものすごく難しく、一部の人にしかオリハルコン装備を作ることが出来ないらしい。

いわゆる最高位の錬金術師アルケミストでないといけないという。

「加工できるのはすごいアルケミストってことだから………地属性魔法の使い手なんでしょ?クロエやリィアでもできるんじゃない?」

「やってみないとわからないですね〜。かと言ってオリハルコンを買うのはちょっと高すぎますけど」

「試してみたい気持ちはあるがもったいないのだ」

機会があれば試してみよう。


「あそこに杖があるよ」

今度は魔法使い用の杖をみてみる。

魔石が埋め込まれていたり、軽さを追求したのもあり、無駄に豪勢な杖もある。

「う〜ん、どれがいいのかわかんない」

「こういうのは見た目が大事なのだ。これなんかどうなのだ?」

クロエさんは豪勢な杖を手に取る。

「うっ、重た!こんなの持ち歩いてたらすぐ疲れちゃうよ」

重たいなら………こっちの軽い素材でできてるのならいいんじゃないかな?

「こっちはどうですか?」

「うわっ、軽い!でもこれ付いてる魔石小さくない?」

う〜ん、軽さに追求しすぎて性能が疎かになっていたようだ。

「杖選びも難しいですね」

「まぁ、今のままで大丈夫だよ。結構愛着もあるし」
 

「次は………防具のところに行こう!」

防具はサイズが別れてて、同じでも大きさが違ったものが置かれていた。

魔物の素材から作られているもの、金属から作られているものがあり、素材によって重さや硬さが違う。

「あ、これなんかサーティアさんが着そうですね」

私は面積が小さく軽い装備を見つける。

「確かに……サーティアが選びそうな装備なのだ。全く、よくこんな恥ずかしい装備を着れるのだ」

エルフの羞恥心は少し私達とはズレてるみたいでサーティアさんだけじゃなくて、他のエルフもこんな格好でも特に恥ずかしくはないみたい。

それでもエマさんみたいに普通な人もいるから全員って訳でもないけど。

「こっちはクロエが喜びそうな装備だね」

今度はルーナちゃんが見つける。

「おお!これは、かっこいいのだ!!」

黒と赤を基調としたかっこいいデザインの装備だ。
私も思わず目をキラキラさせるところだったけど、私が着てるところを想像したら似合ってなかったので、少しガックリした。

「クロエさんにとても似合ってそうですね」

「だが、これは魔族に対しては向いていないのだ。尻尾と翼を出すところがないのだ」

そこはあまり気にしなくてもいいんじゃないかなって思うけど、クロエさんの「魔族」の部分は小さいから

「出会った頃は隠してたのに、今はむしろ見せつけたいの?」

「魔力解放した時に服が破れるのはもう嫌なのだ!!」

どうやら服が破けてしまうことが相当なトラウマになってるみたい。
あの時はメイド服着せたんだっけ?

「そういえばドラゴンって裸でも特に恥ずかしがらないじゃないですか、クロエさんはどう………」

「普通に恥ずかしいのだ!」

クロエさんは食い気味に答える

「あ〜、そういえばキャリーさんもテナちゃんも特に恥ずかしがってなかったね」

普段からドラゴンの姿でいるからなのかな?
アドレントで魔物の街に行った時もちゃんとした服を着ていない人が多かったし、魔物と人間でそういう価値観が違うのかもしれない。

「勘違いしないで欲しいのだ。我は魔族だが、人間の国で育っているのだ。文化や性質は基本的にみんなと同じなのだ」

「すみません、つい興味がとめられなくて」


その後はぶらぶらとお店の中を回る。変なやつに絡まれることもなかった。
多分場違いすぎて逆に引かれていたんだろう。

「あれ、サーティアさん?」

特注の注文できる受付のところでサーティアさんとガーベラさんを見つけた。

「みんな、そんなとこにいたのね」

「もしかして作ってもらうの?」

「だ、ダメ?」

サーティアさんはねだるような目をする。
え、かわいい

「え〜どうしましょう。特注となると高いですよね?お金はどうするんですか?」

「もちろん私のお小遣いから………」

「なぁ〜んて、冗談ですよ。パーティのお金で買いましょう」

「全く、そんなことをいちいち口出ししないのだ。それに、我らならその程度のお金すぐ稼げるだろう?」

「サーティアが強くなるなら心強いからね!」

「みんな………ありがとう!!」

サーティアさんは子供のようにはしゃぎながら喜ぶ。

「決まりやな、次はいよいよ帝国が誇る美味い料理や!」

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