コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!
帝都案内(コロシアム編)
おなかがふくれたところで、私達は一際目立つ大きな建物に向かった。
「アドレントのよりは小さいが、十分立派なのだ」
私達が向かっているのは闘技場。アドレントにも同じような建物があったね。
用途も同じなのかな?
「ここは帝国の目玉と言っても過言じゃないんや。式典、イベント、緊急時の時なんかに使うんや。まぁ普段は武闘大会や定期試合で使われるな。今からだとちょうど有名な選手の戦いが始まる頃や」
基本は人と人の戦い、いわゆるプロレスみたいに本気の殺し合いじゃなくて娯楽目的のパフォーマンスの多い試合らしい。
アドレントと違って賭け事はあまりしないで、入場料をとっているみたい。
「これって最初から勝敗は決まってるってこと?」
「まぁ言ってしまえばそうなんやけど、観客はそのことを知らないから結構ワクワクするんや」
「もっと本気なのかと思ったのだが、拍子抜けなのだ」
「もちろん本気のやつもあるで、人生をかけた戦いとか、この前の大きなトーナメントでは大会優勝常連の選手が負けたこともあったんや。いやぁあれは久しぶりに震えたわぁ」
もうちょっと早くに来てたらその試合が見れたのかな。
ちょっと気になるね。
「そういう大会は私達も出れたりするのかしら?」
「エントリーすれば出れるで、今やってるような定期試合に関しては色々面倒な手続きが必要になるんやけど。まぁあれは一種の職業やからな、訓練とかも大変らしいで」
いわゆるプロレスラーみたいな感じ?
って言っても私プロレスのこと全然わかんないんだけど、ニュアンスは同じだよね?
チケットを買って受付を通り、中に入る。
「おぉ、中はしっかりしてるのだ」
「やってるやってる、ちょうどさっき言ってた有名な選手が出るやつやん!」
闘技場中心に人と魔物が対峙しているのが見えた。
「ふははは、お前の大事な人は預かっている、返して欲しくば俺を倒すんだな」
「言われなくても!!お前を倒す!」
あれ?今、喋った?
「魔道具のおかげで闘技場の真ん中にいる2人の声が観客にも聞こえるようになってるんや。今回も迫真やなぁ」
「………いや、どうして魔物も喋るのよ」
「魔物ではあるがただの魔物ではない。あれは魔族の1人だよく見てみると分かるのだ」
見た目は完全に魔物だけどどうやら普通の魔物ではないらしい。
多分だけど、アドレントの魔物の街にいた人達と同じような感じなのだろう。
「そうなんや、最近じゃ魔国との交流もあるんよ、ここ帝都にもアドレントから来た人用の区画があるんやで」
ほぇ〜、この世界って私の思っているより平和なんだね。
よくある話だと帝国とか魔国とかって争いの発端とか中心になるし。
「どっちが勝つんだろう?」
「当然魔族なのだ!状況有利、体格差もある。わざわざ一体一の戦いにしているところもむしろ好感が持てる。正義は必ず勝つのだ」
クロエさんは圧倒的に魔族派みたい。
「卑怯な手を使ってるのは魔族でしょ?人質とって、人間の方が正義の味方だよ」
一方ルーナちゃんは人間派みたいだね。
「サーティアとリィアはどっちを応援するのだ?」
「私はどっちかって言ったら魔族派かしら?人質がいるのにそれを利用しないところが誠実って感じでいいわね」
そ、そういう見方もあるんだね。言われてみればそうかもしれない。
「私は人質の人が心配なので人間派ですね」
とはいえ誰が相手だろうと大切な人を奪うのはとても悪いことだ。
まぁ魔族側の事情、人間側の事情がわからないから本当にどっちが正しいなんか判断できないけどね。
「結構ちゃんと考えながら見るんやな」
そして結果は………
「まさかあんな展開になるとは思わなかったのだ」
なんと、勝ったのは魔族側の方だった、激戦の末に、なんとか人間を戦闘不能にしたのだ。
でも、その時突如として現れた女性にあっさりやられてしまった。
そう、人質にとられているはずの人だったのだ。
「なるほど、人質にはとっくに逃げられていて、ああするしかなかったのね」
「あたしも予想外だったよ」
「あれがかの有名な剣闘士、フェノアや。普段はフルアーマーで素顔が見えないんやけどな。顔知ってるのは一部の人間だけなんやで。そんでもってあのフェノアはここ数年コロシアムの大会でほとんど優勝してるんや。まぁこの前の大会では準優勝やったけどな」
遠くて顔はよく見えないけど、雰囲気でかなりの美少女だということがわかる。
「どうしてそんな強い人が捕まっていたのだ?」
「ま、まぁそれはパフォーマンスの一種だから許してやってや」
コロシアムから出る頃には少し日が傾いていた。
「今日は一日案内ありがとう」
「楽しかったのだ」
「帝都の美味しいもの紹介してくれてありがとう」
「色んなことが知れました」
「いいってことよ、あたしもこんなにかわいい嬢ちゃん達と一緒に遊べて楽しかったわぁ。あ、ネフィス様はまた来るらしいから宿は変えんといてな?」
「わかったわ」
「あと、まだまだ帝都にはええとこがあるから、また機会があったら案内したるわ」
「美味しいお店屋さんがあったら絶対教えてよね!」
「もちろん、約束や!ほいじゃあまたな!」
最後にそう言って案内役のガーベラさんと別れる。
なかなか濃い一日だった。
「さて、そろそろ宿に戻りますか?」
「ふむ、まぁギルドへの報告は明日でもいいだろう。今日はもう疲れたのだ」
「私も賛成、時間はあるんだからゆっくりでもいいと思うわ」
宿で夕飯を食べてみんな部屋に入る。
「ふぅ〜、この格好自体もちょっと疲れたのだ」
「そうね、なんか自然と気がはっちゃってたわ」
うぬぬ、写真とかあればよかったんだけどなぁ。みんな脱いじゃった。
「私は楽しかったですよ。こういうのは一種のコスプレみたいなものですからね」
「こすぷれ?なにそれ」
「要するに普段と違う格好をするってことです」
「………まぁたまにはいいものなのだ」
「ふーん、かわいいって言われて喜んでたんだ、クロエはかわいいわね」
「なっ!?ち、ちがう!わたしはただ悪くないって!」
「あはは、そんなに必死だとはいそうですって言ってるものよ」
「ぐぬぬぬ」
いつものじゃれ合いを見ると落ち着くなぁ。
「そういうサーティアさんはどうでした?」
「そうね、あんまり褒められ慣れてないからやっぱり照れるわね」
ふふふ、クロエさんがわーきゃー言っている時にちょっと顔を赤らめていたのを私は見逃さなかったからね!
とてもとてもかわいかったですはい!
「逆にリィアは褒められなれてそうね」
「私はかわいいって自覚してますからね」
私かわいい私最強私マジ天使!!
いやほんとに天使なのだけれども………
「我だけこんなに苦しんでいるというのに……ずるいのだぁ!」
「アドレントのよりは小さいが、十分立派なのだ」
私達が向かっているのは闘技場。アドレントにも同じような建物があったね。
用途も同じなのかな?
「ここは帝国の目玉と言っても過言じゃないんや。式典、イベント、緊急時の時なんかに使うんや。まぁ普段は武闘大会や定期試合で使われるな。今からだとちょうど有名な選手の戦いが始まる頃や」
基本は人と人の戦い、いわゆるプロレスみたいに本気の殺し合いじゃなくて娯楽目的のパフォーマンスの多い試合らしい。
アドレントと違って賭け事はあまりしないで、入場料をとっているみたい。
「これって最初から勝敗は決まってるってこと?」
「まぁ言ってしまえばそうなんやけど、観客はそのことを知らないから結構ワクワクするんや」
「もっと本気なのかと思ったのだが、拍子抜けなのだ」
「もちろん本気のやつもあるで、人生をかけた戦いとか、この前の大きなトーナメントでは大会優勝常連の選手が負けたこともあったんや。いやぁあれは久しぶりに震えたわぁ」
もうちょっと早くに来てたらその試合が見れたのかな。
ちょっと気になるね。
「そういう大会は私達も出れたりするのかしら?」
「エントリーすれば出れるで、今やってるような定期試合に関しては色々面倒な手続きが必要になるんやけど。まぁあれは一種の職業やからな、訓練とかも大変らしいで」
いわゆるプロレスラーみたいな感じ?
って言っても私プロレスのこと全然わかんないんだけど、ニュアンスは同じだよね?
チケットを買って受付を通り、中に入る。
「おぉ、中はしっかりしてるのだ」
「やってるやってる、ちょうどさっき言ってた有名な選手が出るやつやん!」
闘技場中心に人と魔物が対峙しているのが見えた。
「ふははは、お前の大事な人は預かっている、返して欲しくば俺を倒すんだな」
「言われなくても!!お前を倒す!」
あれ?今、喋った?
「魔道具のおかげで闘技場の真ん中にいる2人の声が観客にも聞こえるようになってるんや。今回も迫真やなぁ」
「………いや、どうして魔物も喋るのよ」
「魔物ではあるがただの魔物ではない。あれは魔族の1人だよく見てみると分かるのだ」
見た目は完全に魔物だけどどうやら普通の魔物ではないらしい。
多分だけど、アドレントの魔物の街にいた人達と同じような感じなのだろう。
「そうなんや、最近じゃ魔国との交流もあるんよ、ここ帝都にもアドレントから来た人用の区画があるんやで」
ほぇ〜、この世界って私の思っているより平和なんだね。
よくある話だと帝国とか魔国とかって争いの発端とか中心になるし。
「どっちが勝つんだろう?」
「当然魔族なのだ!状況有利、体格差もある。わざわざ一体一の戦いにしているところもむしろ好感が持てる。正義は必ず勝つのだ」
クロエさんは圧倒的に魔族派みたい。
「卑怯な手を使ってるのは魔族でしょ?人質とって、人間の方が正義の味方だよ」
一方ルーナちゃんは人間派みたいだね。
「サーティアとリィアはどっちを応援するのだ?」
「私はどっちかって言ったら魔族派かしら?人質がいるのにそれを利用しないところが誠実って感じでいいわね」
そ、そういう見方もあるんだね。言われてみればそうかもしれない。
「私は人質の人が心配なので人間派ですね」
とはいえ誰が相手だろうと大切な人を奪うのはとても悪いことだ。
まぁ魔族側の事情、人間側の事情がわからないから本当にどっちが正しいなんか判断できないけどね。
「結構ちゃんと考えながら見るんやな」
そして結果は………
「まさかあんな展開になるとは思わなかったのだ」
なんと、勝ったのは魔族側の方だった、激戦の末に、なんとか人間を戦闘不能にしたのだ。
でも、その時突如として現れた女性にあっさりやられてしまった。
そう、人質にとられているはずの人だったのだ。
「なるほど、人質にはとっくに逃げられていて、ああするしかなかったのね」
「あたしも予想外だったよ」
「あれがかの有名な剣闘士、フェノアや。普段はフルアーマーで素顔が見えないんやけどな。顔知ってるのは一部の人間だけなんやで。そんでもってあのフェノアはここ数年コロシアムの大会でほとんど優勝してるんや。まぁこの前の大会では準優勝やったけどな」
遠くて顔はよく見えないけど、雰囲気でかなりの美少女だということがわかる。
「どうしてそんな強い人が捕まっていたのだ?」
「ま、まぁそれはパフォーマンスの一種だから許してやってや」
コロシアムから出る頃には少し日が傾いていた。
「今日は一日案内ありがとう」
「楽しかったのだ」
「帝都の美味しいもの紹介してくれてありがとう」
「色んなことが知れました」
「いいってことよ、あたしもこんなにかわいい嬢ちゃん達と一緒に遊べて楽しかったわぁ。あ、ネフィス様はまた来るらしいから宿は変えんといてな?」
「わかったわ」
「あと、まだまだ帝都にはええとこがあるから、また機会があったら案内したるわ」
「美味しいお店屋さんがあったら絶対教えてよね!」
「もちろん、約束や!ほいじゃあまたな!」
最後にそう言って案内役のガーベラさんと別れる。
なかなか濃い一日だった。
「さて、そろそろ宿に戻りますか?」
「ふむ、まぁギルドへの報告は明日でもいいだろう。今日はもう疲れたのだ」
「私も賛成、時間はあるんだからゆっくりでもいいと思うわ」
宿で夕飯を食べてみんな部屋に入る。
「ふぅ〜、この格好自体もちょっと疲れたのだ」
「そうね、なんか自然と気がはっちゃってたわ」
うぬぬ、写真とかあればよかったんだけどなぁ。みんな脱いじゃった。
「私は楽しかったですよ。こういうのは一種のコスプレみたいなものですからね」
「こすぷれ?なにそれ」
「要するに普段と違う格好をするってことです」
「………まぁたまにはいいものなのだ」
「ふーん、かわいいって言われて喜んでたんだ、クロエはかわいいわね」
「なっ!?ち、ちがう!わたしはただ悪くないって!」
「あはは、そんなに必死だとはいそうですって言ってるものよ」
「ぐぬぬぬ」
いつものじゃれ合いを見ると落ち着くなぁ。
「そういうサーティアさんはどうでした?」
「そうね、あんまり褒められ慣れてないからやっぱり照れるわね」
ふふふ、クロエさんがわーきゃー言っている時にちょっと顔を赤らめていたのを私は見逃さなかったからね!
とてもとてもかわいかったですはい!
「逆にリィアは褒められなれてそうね」
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