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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

4人で決闘2

日を改めて今度はクロエさんと私、サーティアさんとルーナちゃんが戦うことになった。

「あんなのずるよ!ずる」

「でも私痛い思いはさせたくなかったんです」

「みんなの前で恥ずかしい思いさせておいて」

結論からいえばサーティアさんにめちゃくちゃ怒られてしまった。

「………ごめんなさい」

「みっともないのだ、サーティア。負けは負け。潔く認めるのだ」

「……………」

そして無言で見つめてくるルーナちゃんが怖い。

「あ、あれはですね、思いつきというかついというかなんというか………衝動が抑えられなくて!」

「衝動ってどんな衝動よ」

「それはやっぱりこんなに綺麗でかわいい女剣士にあんなことやそんなことをしたい衝動ですはい。私悪くありません!サーティアさんがかわいいのが悪いんです!」

「……………」

あぁ、ルーナちゃんの視線がさらに鋭くなってきてる。

「はぁ………呆れて怒る気も失せたわ。リィアってそういう趣味があったのね?」

「心の中にしまっておきたかったのですがつい………」

「ま、結果としては何も変わらないのだサーティアもいつまでもいじけてないのだ。ルーナも仲間なのに嫉妬するのは身が持たなくなるぞ」

「………はぁ。わかったよ。そうだね。確かにサーティアもクロエもかわいいもんね」

クロエさんのおかげで助かったようだ。ありがとうクロエさん!

「あんまり言われ慣れてないから照れるわね」

「か、かわいいって言わないで!」


そして次の日

「最初は我とリィアなのだ」

「わかりました。負けませんからね!」

昨日の反省を活かして、今回はあまり派手にやりすぎないようにしないとね。

クロエさんのことだから魔法を駆使して私をどうにかするか近接戦を仕掛けてくるかだけど………正直私ならどっちにも対応できる。


クロエ視点

我とリィアには圧倒的な差がある。
もちろん冒険者学校の時の決闘でも負けた。

だけど、わたしは成長した。前のように不用意に慢心したりもしない。
リィアは剣も魔法も段違いに強い。だけど欠点もある。
それは強さゆえの油断や甘いところがあること。
特に対人戦になるとその油断は大きくなる。逆に魔物に対しては全くの容赦がないから少し怖いが………

そこでわたしの作戦はリィアの油断を誘って一気に攻めること。
騙すようで少し罪悪感もあるがリィアにとっても学びになると思う。

「ふふふ、リィアよ、我はリィアの力を認めている。だが、勝負となれば話しは別なのだ。ルーナとは引き分けたが今度は勝たせてもらうのだ!!」

「その威勢の良さも今のうちだけですからね」

思った通りリィアは余裕な表情をしている。
ふふふ、その油断が仇となるということを教えてやる。

「2人とも用意はいいかしら?」

わたしは杖を構える。
ルーナと戦った時はすぐにしまって槍を生成したが今回は魔法で様子見しつつ油断したところで一気に接近して終わりにする。

リィアのことだからわたしに気をつかって魔法の威力は低いはず。それにあの剣はいつものと違う上に刃がない。
それでもサーティアは負けたわけだが、あれはサーティアが魔法への耐性が低かったからだ。
だがわたしには効かない。
なにかたくらんでるようだが、わたしには効かない………はず。

「それじゃあ始め!」

わたしはあらかじめ構築していた魔法を放つ。

「シャドウバインド!」

リィアの動きを封じれば簡単に………

「フラッシュ」

なっ!?目くらまし、と同時に自分の影を消して拘束から逃れるなんて!?

そして一瞬の隙を見て近づいてくる。

目がチカチカしてまだよく見えないけど、わたしには探知魔法がある。
リィアの位置を把握して、それに合わせる。

「ストーンバレット!」

剣で弾かれたけど、動きは止まった。

リィアに闇属性はあまり通用しないだろう………だったら地属性で攻めるしかない。

「生成!」

わたしはリィアの動きを封じるために地面を操る。
リィアの動きが俊敏でなかなか捕まえることが出来ない。
徐々に近づかれる。

「くっ………デビルズスピア!」

仕方なく槍を生成し接近戦に応じる。
こうなればわたしが不利だ。
だけど、リーチはわたしの方がある。今のうち時間稼ぎをして強力な魔法の準備…………

「うぐっ」

くそ、油断したら思いっきり剣で殴られた。
なんとか槍で防いだけど衝撃が手に響く。

ここは一旦引くしかない。

「アンリーシュダークネス!!」

わたしは魔力を解放して空へと逃げる。
この状態だと魔力の消費が激しく、魔力吸収が使えないとなるとあまり役には立たない。
でもこうなったら短期決戦するしかない。

「はぁあああ!!!」

上から魔法をうち下ろす。これなら避けられないはず

もう限界だけど、これでさすがにリィアは降参するだろう。当たり所によっては気絶したはず。
探知魔法でも動いてる様子は…………

「パラライズ!」

な!?
完全に油断したところで!
わたしは麻痺して動けなくなり、地面に落ちる。

「アンチマジックサンクチュアリ!!」

さっきからずっと魔法を使っていなかったのはこのためだったの!?
うぬぬ、してやられた

「ねぇ、今どんな気持ちですか?」

そして満面の笑みでリィアが近づいてくる。
それにわたしは恐怖する。
これからわたしは何をされてしまうの?

「い、いや、やめて、来ないで」

「いつもの威勢はどうしたんですか?まぁ弱々しいクロエさんもかわいいですけどね」

痺れて動けず、魔法も封じられたわたしには何もすることが出来ない。

「こ、こうさ……むぐっ」

「ダメですよ、降参しちゃ、これからなんですから」

「むー!」

サーティアとルーナに助けを求めようとしても反応がない。

「無駄ですよ、念入りに防音壁と視覚妨害の魔法も使ったんですから」

リィアの顔が悪魔のように見えた。

「んー!!」

わたしは一体これから何をされるの?

「ほぇ〜、クロエさんの角って小さいけどしっかりしてるんですね。翼の生え際ってこうなってるんですね〜。あ、ちゃんと翼も温かい」

「んっ!ぅぁあっ!」

リィアがわたしの角や翼を触り始めた。
くすぐったい。

「しっぽは………」

「だ、ダメ!しっぽはダメお願い!」

「もしかして敏感なんですか?」

「そうなの、だから………」

「ふーん」

リィアの顔がさらに笑顔になる。

「ひゃあぁあ!?」

「ずっと気になってたんですよね!お風呂で見てずっと触ってみたかったんですよ!硬いかと思ってましたけど、意外とふにふにしてるんですね。そしてうねうねしてる」

「やぁ、やめっお願い、だから」

わたしに為す術なくリィアに蹂躙される。

「…………ふぅ、すっきりしました〜。いやぁ〜、クロエさんの身体って結構不思議ですよね。あ、そういえば………降参してくれますよね?」

わたしには頷くことしか出来なかった。

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