コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!
群れの正体
村に戻って体制を整えたいところだけど、今はサーティアさんの救出が最優先ということでポーションで回復してから前ルーナちゃんと迷い込んだ魔物の集落に急ぐ。
「こっちです!」
「サーティアの場所が分かるのだ?」
「さっき魔物達の集落みたいなのを見つけたの」
アネラさん達は村の防衛のために残ってもらってる。
他の冒険者達にも任せてもよかったけど、私の予感ではまだ上位種が出てくるかもしれないから避難の意味も込めて村の方に残した。
「それにしても妙なのだ。他種族で一緒に暮らすのは普通ありえないのだ。それこそお母さんが統治してるアドレントを除いて………」
「おそらく圧倒的に強い魔物がいるはずです」
探知魔法ではまだまだ魔物がいるのがわかる。逆にまだ数が多すぎて細かくは探知できなくなっている。
近づいて探知すればまだ分かるかもしれない。
「なるほど、強さで従えてる可能性はあるのだ」
「あとは操ってるとか?」
「魔物を操れる程の力を持ってるやつがこんなところにいないと思うのだが………」
魔物って操れるの?
従魔みたいな感じ?そういえばそういう冒険者もいるんだったっけ?珍しくてあんまり見たことはないけど、ギルドでたまーに見たことある。
「もしかして人がやってるとかはないですよね?従魔にしてるとか」
「それはありえないのだ。従魔の契約は普通こんな量に使えないのだ。可能性としては雑魚は力で従わせて、強いのは催眠とか洗脳とかそういった類の魔法を使ってるかもしれないのだ。いずれにせよ魔物だけじゃない場合は厄介なのだ」
それこそ魔王とか勇者とかそういうレベルの話になってくるという。
まさかエミリーさんが人間を襲ってるというわけがないので、それも違うだろう。
「他の可能性はないの?」
「ひとつはダンジョンなのだ」
「ダンジョン!?」
ここって普通の森だよね?森の外は平原だし、近くにダンジョンがあるとも聞いたことがない。
「師匠から聞いたことあるのだ。ダンジョンの魔物が溢れだして、大量発生することがあるらしいのだ」
「勇者の伝説………始まりは魔物が増えたって言ってたよね?」
ルーナちゃんがつぶやく。
勇者の伝説?
それってクロエさんのお父さんの話だよね。
魔物を理由に元魔王の死を見計らって人間の王が勇者を新しい魔王の元に送って魔族に攻めようとしてたけど、なんだかんだで人間の企みを勇者が防いで、ついでに魔族の国も立て直したっていう。
確か新しい魔王ことクロエさんのお母さんであるエミリーさんが話してたのはこんな感じだったよね。
あ、でも世界滅亡の危機は救ったの?戦争を未然に防いだという意味ではそうかもしれないけど。
勇者は生まれた時に神様から使命を授かるって言ってたよね。
「勇者の伝説には続きがあるのだ。勇者と魔王が仲良くなって国を立て直したあと、ダンジョンから溢れ出た魔物を勇者達が倒しに行っていたのだ」
つまり、今この現象はそれの再来ってこと?
「てことは近くにダンジョンがあるってことですか?」
「その可能性はあるのだ」
ダンジョンの魔物は倒すと死体が消える。
だけど、ここの魔物は死体が残る。
ダンジョンが死体を吸収してるから死体が消えるんだからここは少なくともダンジョンでは無い。
もっと別の場所にあるってことだよね?
「とにかく行ってみれば分かるのだ」
「そうですね」
サーティアさんは無事だといいんだけど。
私達は魔物の集落に着く。さっきよりも魔物が増えている気がする。
上位種はまだ見えないが、次々に襲ってくる。
「クロエさん!ルーナちゃん!一気によろしくお願いします」
「任せるのだ!」
「わかった!」
私は2人を守りながら時間を稼ぐ。
いつもはサーティアさんがいるから楽だけど今日は一人だけだからすごい忙しい。
「アシッドスプラッシュ!!」
「ソウルブレイク!!」
周りに群がっていた魔物を一掃する。
サーティアさんはどこに………?
私達は魔物を蹴散らしつつ集落の中を進むと、穴を見つける。
自然なものじゃない。階段がある。
「外はあくまで見張りだったということか」
「これ、魔法で掘られてない?」
綺麗に作られていて、最近できたような感じがある。
「ここの穴がダンジョンなんですかね?」
「中で魔物を倒せば分かるのだ」
これまでに潜ってきたダンジョンはもっと自然な感じだったからもしかしたら出来たてのダンジョンとか?それとも誰かが掘った穴なのか。
「サーティアさんはどこに…………」
探知魔法を使ってるけど、倒した魔物の魔石も反応しちゃって探知魔法の意味がないんだよね。
「ここ、ダンジョンじゃないみたいだね」
襲ってきた魔物を倒しても、死体が吸収されなかった。
てことは勇者の伝説とはまた別な現象?
「結構深いのだ、それに分かれ道があるのだ」
穴を進んでいくと分かれ道に着く。
「う〜ん、どっちの道にも魔物が沢山ですね」
3人で1人と2人に分かれる訳にもいかないしなぁ。
せめてサーティアさんがいれば………
「右へ進むのだ?」
「クロエ、わかるの?」
「勘なのだ」
優柔不断な私としてはクロエさんの決断力がありがたい。
「右へ行きましょう!」
右の道へ進むと扉を見つける。何部屋かあるようだ。
「何ここ、部屋?」
「誰かいるのでしょうか?」
誰かが住んでる?ゴブリンたち?
知能の高い魔物だったら分かるけど、普通の魔物はこんな立派な扉は使わない。
たまたまみつけた遺跡とか?
昔誰かが使ってた場所なら分かるけど、そんな感じもしない。
「開けるのだ」
「それじゃあいきますよ」
何が入っているかわからないので私が開ける。私なら何がいても大丈夫だからね。
あれ?ちょっとかたい?建付けが悪いのかなかなか開きづらい。
それでも強引に扉を開ける。
「ひっ!?」
扉が物で押さえつけられてたようだ。
中には人が入っていた。
魔物はいないけど、どうしてこんなところに………って!さらわれてきたのか!
「大丈夫?今回復させるから」
「びっくりさせてすみません。助けに来た冒険者です」
「ここの他に捕まっている者はいないのか?」
「わかりません、でも、エルフの冒険者の方にも助けてもらいました」
エルフの冒険者…………もしかしてサーティアさん!?
「その人はどこに行ったの?」
「他にも捕まってる人がいないか探しに行ってしまいました」
サーティアさんは一人で捕まった人達を助けに………
「あなたはなにかされた?平気?」
「だ、大丈夫です」
このまま逃げてもらうのもいいけど、村に一人で戻れるとは思えない。
だったらここで待ってもらってサーティアさんとか他の捕まった人達を助けてからの方がいいよね。
「もう少しの辛抱をして欲しいのだ。必ず戻ってくる」
「ありがとうございます」
魔物が入って来ないよう扉を塞ぐ。
他の部屋も調べて見たけど、同じように捕まってた人がいたり、魔物がいたりした。
「サーティアさんは見つかりませんね」
「もう、どこに行ったんだか………」
そうこうしているうちに行き止まりに着いてしまう。
「外れってことですか」
「戻って行ってない方向に行くしかないのだ」
まぁ捕まってた人を見つけられたからよかったかな?
「こっちです!」
「サーティアの場所が分かるのだ?」
「さっき魔物達の集落みたいなのを見つけたの」
アネラさん達は村の防衛のために残ってもらってる。
他の冒険者達にも任せてもよかったけど、私の予感ではまだ上位種が出てくるかもしれないから避難の意味も込めて村の方に残した。
「それにしても妙なのだ。他種族で一緒に暮らすのは普通ありえないのだ。それこそお母さんが統治してるアドレントを除いて………」
「おそらく圧倒的に強い魔物がいるはずです」
探知魔法ではまだまだ魔物がいるのがわかる。逆にまだ数が多すぎて細かくは探知できなくなっている。
近づいて探知すればまだ分かるかもしれない。
「なるほど、強さで従えてる可能性はあるのだ」
「あとは操ってるとか?」
「魔物を操れる程の力を持ってるやつがこんなところにいないと思うのだが………」
魔物って操れるの?
従魔みたいな感じ?そういえばそういう冒険者もいるんだったっけ?珍しくてあんまり見たことはないけど、ギルドでたまーに見たことある。
「もしかして人がやってるとかはないですよね?従魔にしてるとか」
「それはありえないのだ。従魔の契約は普通こんな量に使えないのだ。可能性としては雑魚は力で従わせて、強いのは催眠とか洗脳とかそういった類の魔法を使ってるかもしれないのだ。いずれにせよ魔物だけじゃない場合は厄介なのだ」
それこそ魔王とか勇者とかそういうレベルの話になってくるという。
まさかエミリーさんが人間を襲ってるというわけがないので、それも違うだろう。
「他の可能性はないの?」
「ひとつはダンジョンなのだ」
「ダンジョン!?」
ここって普通の森だよね?森の外は平原だし、近くにダンジョンがあるとも聞いたことがない。
「師匠から聞いたことあるのだ。ダンジョンの魔物が溢れだして、大量発生することがあるらしいのだ」
「勇者の伝説………始まりは魔物が増えたって言ってたよね?」
ルーナちゃんがつぶやく。
勇者の伝説?
それってクロエさんのお父さんの話だよね。
魔物を理由に元魔王の死を見計らって人間の王が勇者を新しい魔王の元に送って魔族に攻めようとしてたけど、なんだかんだで人間の企みを勇者が防いで、ついでに魔族の国も立て直したっていう。
確か新しい魔王ことクロエさんのお母さんであるエミリーさんが話してたのはこんな感じだったよね。
あ、でも世界滅亡の危機は救ったの?戦争を未然に防いだという意味ではそうかもしれないけど。
勇者は生まれた時に神様から使命を授かるって言ってたよね。
「勇者の伝説には続きがあるのだ。勇者と魔王が仲良くなって国を立て直したあと、ダンジョンから溢れ出た魔物を勇者達が倒しに行っていたのだ」
つまり、今この現象はそれの再来ってこと?
「てことは近くにダンジョンがあるってことですか?」
「その可能性はあるのだ」
ダンジョンの魔物は倒すと死体が消える。
だけど、ここの魔物は死体が残る。
ダンジョンが死体を吸収してるから死体が消えるんだからここは少なくともダンジョンでは無い。
もっと別の場所にあるってことだよね?
「とにかく行ってみれば分かるのだ」
「そうですね」
サーティアさんは無事だといいんだけど。
私達は魔物の集落に着く。さっきよりも魔物が増えている気がする。
上位種はまだ見えないが、次々に襲ってくる。
「クロエさん!ルーナちゃん!一気によろしくお願いします」
「任せるのだ!」
「わかった!」
私は2人を守りながら時間を稼ぐ。
いつもはサーティアさんがいるから楽だけど今日は一人だけだからすごい忙しい。
「アシッドスプラッシュ!!」
「ソウルブレイク!!」
周りに群がっていた魔物を一掃する。
サーティアさんはどこに………?
私達は魔物を蹴散らしつつ集落の中を進むと、穴を見つける。
自然なものじゃない。階段がある。
「外はあくまで見張りだったということか」
「これ、魔法で掘られてない?」
綺麗に作られていて、最近できたような感じがある。
「ここの穴がダンジョンなんですかね?」
「中で魔物を倒せば分かるのだ」
これまでに潜ってきたダンジョンはもっと自然な感じだったからもしかしたら出来たてのダンジョンとか?それとも誰かが掘った穴なのか。
「サーティアさんはどこに…………」
探知魔法を使ってるけど、倒した魔物の魔石も反応しちゃって探知魔法の意味がないんだよね。
「ここ、ダンジョンじゃないみたいだね」
襲ってきた魔物を倒しても、死体が吸収されなかった。
てことは勇者の伝説とはまた別な現象?
「結構深いのだ、それに分かれ道があるのだ」
穴を進んでいくと分かれ道に着く。
「う〜ん、どっちの道にも魔物が沢山ですね」
3人で1人と2人に分かれる訳にもいかないしなぁ。
せめてサーティアさんがいれば………
「右へ進むのだ?」
「クロエ、わかるの?」
「勘なのだ」
優柔不断な私としてはクロエさんの決断力がありがたい。
「右へ行きましょう!」
右の道へ進むと扉を見つける。何部屋かあるようだ。
「何ここ、部屋?」
「誰かいるのでしょうか?」
誰かが住んでる?ゴブリンたち?
知能の高い魔物だったら分かるけど、普通の魔物はこんな立派な扉は使わない。
たまたまみつけた遺跡とか?
昔誰かが使ってた場所なら分かるけど、そんな感じもしない。
「開けるのだ」
「それじゃあいきますよ」
何が入っているかわからないので私が開ける。私なら何がいても大丈夫だからね。
あれ?ちょっとかたい?建付けが悪いのかなかなか開きづらい。
それでも強引に扉を開ける。
「ひっ!?」
扉が物で押さえつけられてたようだ。
中には人が入っていた。
魔物はいないけど、どうしてこんなところに………って!さらわれてきたのか!
「大丈夫?今回復させるから」
「びっくりさせてすみません。助けに来た冒険者です」
「ここの他に捕まっている者はいないのか?」
「わかりません、でも、エルフの冒険者の方にも助けてもらいました」
エルフの冒険者…………もしかしてサーティアさん!?
「その人はどこに行ったの?」
「他にも捕まってる人がいないか探しに行ってしまいました」
サーティアさんは一人で捕まった人達を助けに………
「あなたはなにかされた?平気?」
「だ、大丈夫です」
このまま逃げてもらうのもいいけど、村に一人で戻れるとは思えない。
だったらここで待ってもらってサーティアさんとか他の捕まった人達を助けてからの方がいいよね。
「もう少しの辛抱をして欲しいのだ。必ず戻ってくる」
「ありがとうございます」
魔物が入って来ないよう扉を塞ぐ。
他の部屋も調べて見たけど、同じように捕まってた人がいたり、魔物がいたりした。
「サーティアさんは見つかりませんね」
「もう、どこに行ったんだか………」
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