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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

浴衣に着替えます

というわけで今度はパーティごとに別れて部屋に入る。

わぁ!意外と和風。ベットがない………と思ったら仕切りがあって向こう側に広いベット?があった。というかこれ大きな布団が設置されてるみたい。初めて見たけどベットと布団を合わせた感じでいいかも。しかもみんなで一緒に寝れる。

付属の収納の中にはパジャマがない人のためのゆったりした服がある。っていうかこれ浴衣じゃない?
和服はこの世界にきてから見たこと無かったけど、もしかしてここにも転生者とかいるのかな。あ、でも受付の人とか街の人は別に和服じゃなかったしなぁ。う〜ん

「リィア、どうしたの?」

考えてるとルーナちゃんに話しかけられる。

「珍しい服だなぁって思ってたんです。ほら、この服なんですけど」

「確かに、これどうやって着るの?」

「さっき見たけど他のお客さんが着てたわね」

「この宿ではこの服を着るのが習わしなのかもしれないのだ」

浴衣、それはとても着崩れしやすい服である。つまりサーティアさんやルーナちゃんのあんな姿やこんな姿まで…………

「着てみましょうか」

えっと、和服の時は下着は着ないなんてルールはないので普通に下着の上に着ていく。
帯は前の方でリボンのように結んで、、ついでに髪も上の方にお団子でまとめる。
鏡で見ると、完全にコスプレしてるみたいだ。まぁ元は日本人だけど今は異世界人だから仕方ない。でもこれはこれで似合ってるんじゃないかな。

「む、これはなかなか難しいのだ」

他のみんなは着るのに苦戦しているようだ。私も着るのは初めてだけど、元日本人だけあってある程度完成形がわかってるから着れたけど最初に帯と浴衣を渡されただけじゃ着るの難しいだろうね。

「私が着方を教えますよ」

ぐちゃぐちゃになった浴衣を一旦正してクロエさんに着せる。
上手く前で交差させてキツくないか確認してから帯でキュッと結んで完成だ。

「おぉ〜」

「リィア〜あたしもお願い」

ルーナちゃんも最初は一人で頑張ってたのかなかなか際どい感じになってしまってる

「ここをこうして………あれ?」

ある突っかかりのせいでなかなか上手く出来ない。

「んっリィア、ちょっと苦しいかも」

「…………どうして身長のサイズが合ってるはずなのに苦しいんでしょうね」

苦しくないようにすると下の丈が短くなってそれはそれで際どくなってしまうので大人しく少し大きめのサイズを着せる。

「こっちだと少し緩くなっちゃうかも」

「我慢してください。ルーナちゃんのせいなんですから」

「そんなぁ」

それで最後に一番の問題のサーティアさんは

「私は普通のパジャマにするわ…………」

サイズが合わなかったからなのか少し残念そうだ。

「大丈夫ですよ!こうして、こうすれば……………はい!」

多少着崩せばなんとか………よし!これならいけそうだね。

「あ、ありがとう。でも少し苦しいわ」

「崩れないように身長に動いてくださいね。寝てる時は別にいいと思うんですけど、特にお風呂に行く時とか廊下でとかだと恥ずかしい思いをさせてしまうので、、ま、そんなことがあれば私が魔法で隠しますから」

「それ大丈夫じゃないわよね!?まぁいいわ。一人だけ違う服着るのもあれだし」

「リィア〜解けちゃったのだ」

「何やってるんですか」

「クロエがはしゃいで動き回ったから〜」

ルーナちゃんとサーティアさんならわかるけど、クロエさんは相当動き回らないと崩れないはずなんだけどなぁ。

「もぅ、気をつけてくださいね。はい、できましたよ」

「えへへ〜、結構気に入ったから嬉しくて………って!?違うのだ!別にそういう訳では無い!いつ戦闘が起きてもいいように試してただけなのだ!!」

「クロエさん結構似合いますからね。とってもかわいいですよ」

「…………かわいいっていうな」

照れているのか顔が赤い。やっぱりかわいい。メイド服の時もそうだったけど、なんかコスプレっぽい服似合うよね。普段の服もちょっと厨二病っぽいんだけど似合ってるし。

「気を取り直して早速温泉に行くわよ!!」

「「「おー!」」」

隣の部屋からアネラさん達も出てくる。みんな浴衣を着たようだ。

ル「そっちは一人で着れたの?」

ア「ウチが慣れてるから着せてやったんや。むしろなんでリィアちゃん達がちゃんと着れとるんかこっちが聞きたいくらいなんやけど」

リ「アネラさん和服………こういう服のこと知ってるんですか?」

ア「ドワーフんとこじゃ割と有名やからな。まぁそれでもたまーに着るくらいやけどな。ほら、街中にもドワーフがいたやろ?帝国の近くにドワーフの国があるんやけどこっちの方によく観光に来たりするんや」

え!?そうなの?全然知らなかった。エルフは耳が長いからわかりやすいけど、ドワーフっていったら少し小さいおじさんのイメージが強いからわかんなかった。でも街中にそんないかにもな人はいなかったと思うけどなぁ。
アネラさんを見ても全然わかってなかったし、ドワーフはそんなに特徴がないのかもしれない。

リ「そうだったんですね。私も見たことのある服だったので着方くらいはなんとなくわかりました。着たのは………ほんの数回しかないですけどね」

浴衣はないけど、着物なら小さい頃に七五三や夏祭りで着た覚えがある。

ル「リィアの過去って不思議だよね。なんか歳のわりに色んなこと知ってるし、たまに変なこと言うし」

ぎくっまた変に詮索されてしまう。こういう時は必殺話題変更だ。

リ「あー!この宿には普通の温泉だけじゃなくてサウナもあるみたいですよ!それにここでは冷たい果汁を買えるみたいです」

ル「ほんとだー!美味しそう!って簡単に流されないよ!」

ちっ、ダメだったか〜

ク「まぁまぁ、話したくないことなら別に話さなくてもよいではないか」

サ「それに、リィアの過去がなんだって、リィアがリィアであることに変わりはないわ。気になる気持ちもわかるけどね」

ル「む〜、わかってるけど、少しさみしいじゃん」

ルーナちゃんは少し拗ねてしまう。

リ「…………ごめんなさい、でもいつか話せる時が来たら話そうと思います」

オ「リィア、関係が近すぎて話せないってこともあるだろうからボク達を頼ってもいいんだからね」

ア「せやせや!ウチらとリィアちゃん達はもう親友やからな!」

イ「少し頼りないかもですけどね」

エ「あなた達のためならなんでもするわ」

リ「うぅ〜、ありがとうございますみなさん」

みんなからのあたたかい言葉で涙が溢れてくる。

ク「こんなところで話してないでさっさと行くのだ」

クロエさんは浴衣が崩れないよう小刻みにちょこちょこと歩いていく。
クロエさんのかわいい姿を見たらなんだから笑いが込み上げてくる

リ「やっぱりクロエさんかわいいです」

ク「き、急になんてこと、うわっ!?」

びっくりしてそのままつまずいてしまう。

サ「何やってるのよもう」

サーティアさんがクロエさんを支えてくれたようだ。

ク「た、助かったのだ」

一悶着あったもののやっと温泉があるところに入る。ここは洗い場もあるけどほとんどの人は浄化魔法で済ませて早く温泉に入るため、数はない。

私は背中の洗いっこでもいいけどみんなは早く入りたいみたいだから順番に浄化を済まして温泉に入る。

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