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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

あ、あれは伝説の!!

リィア視点

休憩を終えてしばらくまた歩いて日が傾いた頃野営の準備をする。

「ふふふ、我にかかればこのくらい余裕なのだ」

いつも通りクロエさんが魔法で机と椅子を用意してくれて、テントをはるところも作ってくれる。ほんとにクロエさんの地属性魔法は強力だね。教会でみてもらってよかったよ。最初の頃と比べてもすごい上達してるし。

「ありがとうございます。あとは私に任せてください」

私は火の準備と料理の準備をする。料理に関しては簡単なものだし、ルーナちゃんにも同じ料理を教えて材料を渡してある。なので今日は離れていても同じものを食べることになるのだ!っと口調がクロエさんっぽくなってしまった。

「ほんとに意味わかんないわ。どうしてこんな一瞬でできるのよ」

「魔法の力はすごいのだ!つまり我がすごい!」

「ほんとに便利ね」

「エマ、私も気持ちはわかるわ私はもう見慣れたけど最初は驚いたわ」

「まぁまぁそこは気にせず……ほら!出来ましたよ。一緒に食べましょう」

ルーナちゃんも今頃準備して食べてるのかな?あっ!そういえば火属性使える人って向こうにいたっけ?

「あの、エマさん、アネラさん達3人って火属性魔法は使えますか?」

「ん?使えないわよイーナは風と地、アネラオーロラは生活魔法程度しか使えないわ」

え!?それじゃあ今頃困ってるんじゃ………さすがに火がないと料理が出来ないもんね。

「まぁ今更考えても無駄なのだ、最悪剣と剣でうちあって火花を散らすか原始的に火起こしする方法もあるのだ」

今度火付けの魔道具とか買っておこう。ごめん!ルーナちゃん、みんな。
ルーナちゃん達に心の中で謝る。
クロエさんの言う通り今更どうしようもないよね。

夜ご飯を食べて野営する。

「夜も暖かいと思ってたけど思ったより寒いわね」

「結構な高さまで登ってきましたからね」

火山と言えど周りにマグマとかは流れてないので標高が上がれば普通に気温も下がってくる。

「その代わり夜に活発になる魔物が少なそうなのだ」

一応交代で見張りはするけど、周りに魔物の気配もないので一人ずつ交代にすることにした。


次の日

結局夜に魔物は現れることなく、朝をむかえることができた。

「ここまで来ると魔物もいないわね」

「むぅ、ドラゴンがいると思ったのだが、全然反応がないのだ」

「いても困りますよ!」

「いてもゴーレム程度だし、このままならアネラ達も抜かせそうね!」

あ、エマさんそれフラグ………

そのフラグを回収するようにさっきまでなかった魔物の反応が急に現れる。しかもとても強い反応だ。

「なにか来ます!!めちゃくちゃ速い!」

動きが速すぎて少し反応が遅れたがそれに構わずソレは近づいてきた。

「うわあっ!?」

サーティアさんに襲いかかるがなんとか剣で弾いたようだ。

「なんなのだこれは」

「ちょっ!?これ!メタルスライムじゃないの!!」

メタルスライム???え!?それってあの?あの伝説のメタルスライム?

私達の目の前に現れたのはRPGでおなじみボーナスモンスター、メタルスライムだった。

「よくわからないが倒すのだ!反応からして相当強いはず、はぁぁあ!アンリーシュダークネス!!」

「クロエさんメタルスライムには魔法が………」

これが私の知ってるのと同じなら魔法は効かない、物理攻撃もあのすばやさと高い防御力のせいでほとんど効果がない。でもHPは低いはず。

「な!?」

案の定範囲攻撃で高威力のクロエさんの魔法はメタルスライムには効果がなかった。

「だが我はこれでは終わらん!デビルズランス!」

魔力解放して羽や角、尻尾が伸びいわゆる本気モードになったクロエさんはメタルスライムに攻撃を続ける。

「私も続くわ!」

私もサーティアさんに続いてメタルスライムを追いかける。逃げ足が速いことで有名だがこのメタルスライムはなかなか逃げようとせず、攻撃はかわしてくるがこっちにも攻撃してくる。

「さすがにあれ相手じゃ弓矢は使い物にならないわね………」

エマさんは物理攻撃方法が弓矢しかないみたい。一応手に持って準備はしているが期待はできないだろう。私達に当たっても怖いし。

「くぅっ!全然あたらないのだ!」

「当たっても効いてるのかわからないわね」

「リアルメタルスライムに出会えるのなんて感動です!!」

少し残念なのは、見た目は一緒じゃなくて銀色の液体?個体?とにかくスライ厶という感じだ。そこだけは妙にリアルだね。


スライム系の魔物はいるにはいるけど弱いのと強いのではっきり別れてる。弱いのはとにかく分裂能力にすぐれててすぐに増える。この段階だと吸収能力は低く少ししか吸収できない。強いのは魔法、物理両方に耐性をもち、色んなものを吸収して成長続けるという。そして吸収したものによってその性質も変わってくる。
普通は水分を吸収して水っぽいスライムが多いんだけどマグマや溶けた金属を吸収してメタルスライムやマグマスライムになったりするらしい。
スライム総じての弱点は核だ。核は基本真ん中にあるけど、身体中自由に動き回れる。分裂したら核も分裂する。でも分裂したものが統合しても核は戻らずにどちらかが吸収するまでひとつに戻らない。


しばらく追いかけ回っても埒が明かないので3人で別れて待ち伏せをすることにした。メタルスライムに待ち伏せ作戦が通用するかはわからないけどとにかくやってみるしかない。

「こっちは絶対に通さないのだ」

クロエさんの魔法によって簡単な囲いを作られる。
私も同じようなのを作る。

「私はメタルスライムを追いかけるわね」

サーティアさんはメタルスライムを引き続き追いかけてもらう。

メタルスライムは動きは速いが飛んだり跳ねたりの動きの時は遅くなる。特に攻撃してくる時が一番こっちも攻撃を当てやすい。重さがあるからまともに受けたら痛いのが難点だからカウンター戦法は最終手段だ。

「それで私が1発で仕留めるわ」

追い詰める先にはエマさんがいる。至近距離の弓矢が核に当たれば倒せるはず。多少追い詰めるところがズレても飛び道具だから十分狙えるはずだ。

作戦は順調で、メタルスライムは私達の思惑通りに動いてくれる。

「サイクロンブレード!!」

エマさんの射程圏内に入ったところでサーティアさんがメタルスライムに全力で攻撃する。直で当てることは出来なかったがメタルスライムを浮かせることが出来た。すぐさまサーティアさんはその場から離れる。

そして

…………………………


「しとめた」

エマさんの放った矢ははじかれるこおなくメタルスライムを貫通。そのまま動かなくなった。

そういえばこの世界は魔物を倒してもゲームみたいに目に見えた経験値は手に入らない。実はメタルスライムを倒しても何もないってことだったりするのかな。

「やったわね!!」

「倒したのだー!」

「…………う〜ん」

「何よリィア、どうしたの?」

「そうだぞ。我らは成し遂げたのだ」

「メタルスライムって倒したら何がもらえるんですか?」

「知らないで驚いてたの?これよ」

エマさんは倒したメタルスライムを瓶につめる。

「これはスライムメタル。とっても貴重な素材なのよ。売ったらすごい値段になるのよ。今回は運良く核に当たってくれてよかったわ。アネラ達に自慢できるわね」

そういえば魔物図鑑にも書いてあったような………後で見てみよう。

「このまま順調に進んでいくのだ!」

「そういえばクロエさん服破れてますけど着替えなくて平気ですか?」

メタルスライムに夢中で忘れてたけどクロエさんの服の背中側がすっかり破れてしまっている。

「ひゃあ!?忘れてた!」

「メイド服に着替えますか?」

「もぅ!リィア!からかわないで!」

さすがにメイド服は可哀想なのと単純き動きづらいので予備の服を用意する。

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