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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

ゆったりな馬車

ルーナ視点

リィアと別れて行動することになってしまった。本当はリィアと一緒がよかったけど、ずっとずっとリィアと一緒にいたらあたしのためにならない。それにいつかはお別れが来るかもしれないんだし………

「ルーナちゃん平気?」

「もうそろそろ馬車来るで」

今回はリィアが離れた時の練習。リィアが居ないだけで何もできなくなるのはいや。それに最初はあたしだってリィアがいなくたって平気だったし!
それに今はアネラやイーナ、オーロラもいる。

「うん!平気」

あたし達は乗り合いの馬車に乗ろうと思ったけど、せっかくなので貸切にすることにした。

「お金はあるんやし、こういう時に使っていかんとな!」

馬車は御者さんにお金を渡して貸し切ることもできる。

「よろしくお願いします」

「珍しいねぇ、女の子だけの冒険者さんかいな」

雇った御者さんは女性のようだ。珍しい。

「今は旅の途中なんや!次の街までよろしく頼むで」

「任せんしゃい、もらったお金の分は働かせてもらうよ。ところで護衛は居なくていいのかい?街道と言っても魔物は出るよ」

「そこはあたし達に任せて。これでも強いから」

「それは頼りになるねぇ」


あたしたちは馬車に乗って街を出る。リィア達は先に出て行ったようだ。
途中で会えるかな?

「御者さんが女性だと安心出来ますね」

「でもちゃんと見張りはつけないとね。魔物はいるっていうから」

「ボク達とエマ達どっちの方が早く着くのかな?」

向こうが順調に行けば向こうの方が早く着きそうだけど、クロエがいるし強い魔物と戦いたいとか言って面倒なことになりそうだね。

「さすがにウチらちゃうん?」

「ドラゴンに出くわさなきゃエマさんのところの方が早そうですけど」

え!?今ドラゴンって言った?

「ドラゴンってあの火山ドラゴンが出るの?」

「はい。次の街では有名みたいですよ。レッドドラゴン。まぁあくまで伝説みたいなもので最後に見たのは数十年前とかなんとからしいです」

ちょっとちょっとそんなの聞いてないんだけど!!

「あ!外外!あれエマ達じゃない?」

オーロラが窓を指さして言う。ほんとだ、とぼとぼ歩いてる。なんかかわいいね。

「また後でねーー!!」

「はい!!」

声は聞こえたみたい。また会えることを祈ろう、、いや、祈るまでもなくリィア達は無事に帰ってくるだろう。だってリィアだもん。


馬車で揺られながら平坦な道を進んでいく。この道は通る量が多いのか結構しっかりほそうされている。そのため揺れは少ない。

「はぁ〜、ほんと快適やな。このまま昼寝したい気分やわ」

「そこで寝たら腰痛めちゃいますよ」

アネラはイーナをじっとみつめる。

「膝枕……」

「ダメです」

「ケチぃ」

今度はあたしの方を見てきた。

「あたしもダメ。馬車の中で膝枕なんてしたらおしり痛くなっちゃうでしょ。(それにどうせするならリィアがいいし)」

「ぶー、エマなら渋々してくれるんやけどなぁ」

「アネラは放っておいて、それで、どうする?着くまで暇だからなんかしようよ」

こういう時リィアなら何か思いつくかもしれないけどこの場にはいない。といってもあたしだけじゃ何も思いつかないからなぁ。

「それじゃあルーナさん。私ルーナさんに聞きたいことあったんです」

イーナが話しかけてくる。聞きたいこと?なんだろう。

「何?」

「はい、ダンジョンの時はこんなにゆっくり出来ませんでしたからせっかくなのでお互いのパーティのことについておしゃべりしたいなぁと」

仲間のこととかどんな冒険をしたとか、出会いとか、、うん!それならいっぱい話せそう。

「ルーナ達も学校で知り合ったの?」

「リィアとあたしが元々学校の推薦枠で一緒で、クロエとサーティアはそれぞれの同室だったの。あとは流れで」

「ボク達も似たような感じだよね」

「ちゃうで、ウチがリィアちゃんをスカウトしようとしてたけどもう既にパーティができてて仕方ないから他のかわいい子を集めたんや」

なんかいきなりしょうもない理由になったね。

「え、そうだったの?」

「知らなかったんですけど」

オーロラとイーナも初めて聞いた理由らしい。

「本当はリィアちゃん達もウチのハーレムパーティに入れたかったんやけどなぁ」

「いつからボク達はアネラのことが好きな前提なのさ」

「そうですよ」

「え!?ウチのこと嫌いだったんか………」

「いや、別に嫌いじゃないけど……」

「ならええやん!」

「でもなんか腑に落ちません」

なんだか蝶の舞も仲良しで微笑ましいね。あたし達もはたから見たらこんな感じなのかな?

「ルーナも笑ってないでなんとか言ってよ〜」

「仲良していいじゃん」

「な!ほらルーナちゃんも言ってることやし、大人しく認めた方がいいで」

「はぁ、なんかごめんね?ボク達いつもこんな感じなんだ」

「くだらないことで言い合ったりしちゃうんですよね」

「こっちもそんな変わんないよむしろ安心したよ」


こうして仲間以外とおしゃべりするのは久しぶりで、新鮮だったけど楽しかった。
途中魔物が現れて中断することもあったけど、ずっとおしゃべりしてたらすっかり暗くなっていた。

「ご飯はあたしが用意するね」

アイテム袋に入った食材を取り出して料理を始める。リィアのみたいに新鮮なまま保存出来ないから素材からちゃんと料理しないといけない。

「ウチらも手伝うで!」

そういえばこの中に火属性を使える人は…………いないじゃん!

「火はどうしよう」

イーナは使えるのかな?

「そういえば今日はエマさんがいません」

「ルーナは使えないの?」

「あたしは使えない。クロエとリィアなら使えるんだけど………」

ちょうど火属性を使える人が居ないんだね。

「ん?どうしたんだい?」

どうしようかみんなで悩んでると御者さんが心配そうに聞いてくる。

「火を付けれる人がいなくて」

「火?それなら私に任せて、火種くらいなら出せるわ。戦闘には一切役にたたないけどね」

かまどの用意をして火をつけてもらう。

「ありがとう」

「私の分もあるんだろう?」

「もちろん!あたしの料理も美味しいんだからね!」

いつもはリィアが手伝ってくれるから美味しくできてるけど、あたしだけじゃいつものような美味しさはなかった。美味しかったけど、、リィアほど美味しくできなかった。

「ってあたしまたリィアのこと考えてる……」

リィアもあたしのこと考えてくれてるのかな……

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