コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!
険しい山道
リィア視点
街を出て歩いているとしばらくしてルーナちゃん達が乗っているであろう馬車に追い抜かれる。
あ、窓から手を振ってきた。
「また後でねー!!」
「はい!!」
「今は先をこされたが奴らは相当回り道を通るはずなのだ。焦ることはない」
「別に競走してないけどね」
「それにしても大きな山ね。木々はないから火山みたいね」
エマさんが山を見上げる。確かにおっきい。今回は通りすぎるからてっぺんまで行かないけど、どのくらい高いのかな?
「そういえばクロエは飛べるんじゃなかったかしら?」
「本気を出せば飛べるが、あれ以来飛んでないから練習してないと危ないのだ。それに、我だけ飛べても意味がないのだ」
「それもそうね」
「え!?なになに!?クロエって飛べるの?」
クロエさんは小さい翼を広げる。
「一応この翼は飾りじゃないのだ」
「ちっちゃくてかわいいですよねぇよくパタパタしてるんですよ」
「そ、そういうことを言わないで欲しいのだ………」
恥ずかしいのか、せわしなく翼がパタパタ動く。
「確かにかわいい」
「エマもやめるのだ!!」
クロエさんをからかうのは楽しいけど、程々にしないとほんとに嫌われちゃうからこのへんでやめておく。
特に魔物に遭遇することなく山道の入り口に着く。
「ルーナちゃん達はこっちの道を進んだんですかね」
「我らは進んで修羅の道を行くのだ!」
クロエさんがやる気を出す。
「これぞ冒険者ね!燃えてきたわ!」
クロエさんに続いてサーティアさんも気合を入れる。
「よーし!アネラ達を追い抜かしちゃうんだからね!」
気合十分、私達は勢いよく山道を進んでいく。
一応道はわかるけど、なかなか険しいね。重い荷物とかもってたらもっと大変そう。
「みんな身軽でいいわね」
身軽?それはサーティアさんも同じじゃ……あ!
「なんなのだ?嫌味なのか?喧嘩売ってるのだ?」
「私がそれをもいであげようか?」
「わかります、大きいと階段とかきついですよね姿勢悪くなるし、何も持ってないのに重いし」
私は成長してからはそんなに外に出てなかったからその辛さを味わうことは少なかったけど、冒険者とかだとむしろ邪魔になりそうだよね。
「どうしてリィアはサーティアの味方なのだ!?しかも知ってるふうに」
「リィア、現実を見たほうがいいよ………私達はアレの前には無力だから」
「ち、違うから!そういう意味じゃなくて!剣とか装備が私が一番重いでしょ?」
「リィアだって武器を持っているのだ」
「リィアはあんな細い腕なのにブンブン振り回せるし、魔法があるから重さなんて感じてないでしょう?」
魔法使ってなくてもロミス様からもらった剣は重さを感じないのにすごい威力が出るというわけのわからない性能してる。ぶっちゃけずるをしているうなものだね。
「わかりましたよ、ヒール!これで疲れもとれましたね?文句を言ってもしかたないですよ」
「それもそうね。ありがとうリィア、みんなもごめんなさい」
「気にすることはないのだ」
「ここで言い合ってもしょうがないからね」
少し空気が悪くなったけど、なんとかなったね。
「あ!魔物です」
山でも普通に魔物は出現する。この辺りだとゴーレムや炎系統の魔物が多いみたいだ。
「ストーンバレット!」
「エレクトロショック!」
「ウォーターカッター!」
弱い魔物は魔法だけで処理する。近づいてきた魔物はサーティアさんが剣で倒す。
「エマさんって水属性も使えるんですね」
「火属性と水属性が得意なの、勝利の星達のみんなには劣るかもしれないけど中級魔法くらいは使えるのよ」
「そろそろ休憩にしない?」
ちょうど休めそうな広場があったので、休憩する。火山だからなのか、気温が高く暑い。
「ルーナちゃんからもうちょっと水をもらっておけばよかったです」
「クロエ、魔法で氷とか出せないの?」
「氷は出せないのだ。氷属性は地属性と水属性の複合。無理なのだ」
魔法には複合属性限定の属性も存在する。私の雷魔法みたいなのとかはそうだね。組み合わせによってさらに強力な魔法が使えるけど制御が難しいらしい。私はそうは思わないけど、イメージがはっきりしてるからなのかな?
「ごめん、水で我慢して」
「いや、そこまで気にしなくていいわよ。エマがいて助かったわ」
「噂で聞いた話だと火山には火龍が住んでることがあるらしいのだ」
火龍って聞くと森で出会った地龍のことを思い出すね。あれは恐竜みたいだったけど、今度はキャリーさんみたいにちゃんとドラゴンっぽいのかな?
「ここの火山は近くに人もいるしドラゴンはいないでしょ。いたら近くに街なんて出来ないわ」
「ドラゴンといっても理性的なやつもいるのだ。キャリーや我のお母さんだってドラゴンなのだ」
「え!?クロエってドラゴンだったの!?いや、どう見ても人型だけど、変化の魔法とか使ってるの?」
「そういえばエマには言ってなかったわね」
「聞いて驚くがいい!我は実は魔王と勇者の娘だったのだ!!」
「えぇーー!!!??」
いつも物静かなエマさんがこんなに驚くなんて………
「どうだ?」
「どうだも何も、そんなこと信じられないって。だって勇者と魔王は宿敵同士よ?それに種族違いで子供は出来ないはずよ」
うんうん、分かる。私も最初おかしいなって思ったもん。
「エルフならエマも知ってるでしょ?救世主様の力を」
今度は思い出したかのようにはっとするエマさんって意外と感情豊かなんだね。かわいい。
ちなみにエルフの救世主というのはセーハさんのことだね。
「確かに、救世主様なら………」
「そういうことだ。つまりドラゴンといってもすぐに襲ってくるとは限らないのだ」
そもそもいるかどうかもわからないけど、出会ったら話し合いから始めるのもいいかもしれない。
「それじゃあそろそろまた進むわよ!」
「「「おぉー!」」」
街を出て歩いているとしばらくしてルーナちゃん達が乗っているであろう馬車に追い抜かれる。
あ、窓から手を振ってきた。
「また後でねー!!」
「はい!!」
「今は先をこされたが奴らは相当回り道を通るはずなのだ。焦ることはない」
「別に競走してないけどね」
「それにしても大きな山ね。木々はないから火山みたいね」
エマさんが山を見上げる。確かにおっきい。今回は通りすぎるからてっぺんまで行かないけど、どのくらい高いのかな?
「そういえばクロエは飛べるんじゃなかったかしら?」
「本気を出せば飛べるが、あれ以来飛んでないから練習してないと危ないのだ。それに、我だけ飛べても意味がないのだ」
「それもそうね」
「え!?なになに!?クロエって飛べるの?」
クロエさんは小さい翼を広げる。
「一応この翼は飾りじゃないのだ」
「ちっちゃくてかわいいですよねぇよくパタパタしてるんですよ」
「そ、そういうことを言わないで欲しいのだ………」
恥ずかしいのか、せわしなく翼がパタパタ動く。
「確かにかわいい」
「エマもやめるのだ!!」
クロエさんをからかうのは楽しいけど、程々にしないとほんとに嫌われちゃうからこのへんでやめておく。
特に魔物に遭遇することなく山道の入り口に着く。
「ルーナちゃん達はこっちの道を進んだんですかね」
「我らは進んで修羅の道を行くのだ!」
クロエさんがやる気を出す。
「これぞ冒険者ね!燃えてきたわ!」
クロエさんに続いてサーティアさんも気合を入れる。
「よーし!アネラ達を追い抜かしちゃうんだからね!」
気合十分、私達は勢いよく山道を進んでいく。
一応道はわかるけど、なかなか険しいね。重い荷物とかもってたらもっと大変そう。
「みんな身軽でいいわね」
身軽?それはサーティアさんも同じじゃ……あ!
「なんなのだ?嫌味なのか?喧嘩売ってるのだ?」
「私がそれをもいであげようか?」
「わかります、大きいと階段とかきついですよね姿勢悪くなるし、何も持ってないのに重いし」
私は成長してからはそんなに外に出てなかったからその辛さを味わうことは少なかったけど、冒険者とかだとむしろ邪魔になりそうだよね。
「どうしてリィアはサーティアの味方なのだ!?しかも知ってるふうに」
「リィア、現実を見たほうがいいよ………私達はアレの前には無力だから」
「ち、違うから!そういう意味じゃなくて!剣とか装備が私が一番重いでしょ?」
「リィアだって武器を持っているのだ」
「リィアはあんな細い腕なのにブンブン振り回せるし、魔法があるから重さなんて感じてないでしょう?」
魔法使ってなくてもロミス様からもらった剣は重さを感じないのにすごい威力が出るというわけのわからない性能してる。ぶっちゃけずるをしているうなものだね。
「わかりましたよ、ヒール!これで疲れもとれましたね?文句を言ってもしかたないですよ」
「それもそうね。ありがとうリィア、みんなもごめんなさい」
「気にすることはないのだ」
「ここで言い合ってもしょうがないからね」
少し空気が悪くなったけど、なんとかなったね。
「あ!魔物です」
山でも普通に魔物は出現する。この辺りだとゴーレムや炎系統の魔物が多いみたいだ。
「ストーンバレット!」
「エレクトロショック!」
「ウォーターカッター!」
弱い魔物は魔法だけで処理する。近づいてきた魔物はサーティアさんが剣で倒す。
「エマさんって水属性も使えるんですね」
「火属性と水属性が得意なの、勝利の星達のみんなには劣るかもしれないけど中級魔法くらいは使えるのよ」
「そろそろ休憩にしない?」
ちょうど休めそうな広場があったので、休憩する。火山だからなのか、気温が高く暑い。
「ルーナちゃんからもうちょっと水をもらっておけばよかったです」
「クロエ、魔法で氷とか出せないの?」
「氷は出せないのだ。氷属性は地属性と水属性の複合。無理なのだ」
魔法には複合属性限定の属性も存在する。私の雷魔法みたいなのとかはそうだね。組み合わせによってさらに強力な魔法が使えるけど制御が難しいらしい。私はそうは思わないけど、イメージがはっきりしてるからなのかな?
「ごめん、水で我慢して」
「いや、そこまで気にしなくていいわよ。エマがいて助かったわ」
「噂で聞いた話だと火山には火龍が住んでることがあるらしいのだ」
火龍って聞くと森で出会った地龍のことを思い出すね。あれは恐竜みたいだったけど、今度はキャリーさんみたいにちゃんとドラゴンっぽいのかな?
「ここの火山は近くに人もいるしドラゴンはいないでしょ。いたら近くに街なんて出来ないわ」
「ドラゴンといっても理性的なやつもいるのだ。キャリーや我のお母さんだってドラゴンなのだ」
「え!?クロエってドラゴンだったの!?いや、どう見ても人型だけど、変化の魔法とか使ってるの?」
「そういえばエマには言ってなかったわね」
「聞いて驚くがいい!我は実は魔王と勇者の娘だったのだ!!」
「えぇーー!!!??」
いつも物静かなエマさんがこんなに驚くなんて………
「どうだ?」
「どうだも何も、そんなこと信じられないって。だって勇者と魔王は宿敵同士よ?それに種族違いで子供は出来ないはずよ」
うんうん、分かる。私も最初おかしいなって思ったもん。
「エルフならエマも知ってるでしょ?救世主様の力を」
今度は思い出したかのようにはっとするエマさんって意外と感情豊かなんだね。かわいい。
ちなみにエルフの救世主というのはセーハさんのことだね。
「確かに、救世主様なら………」
「そういうことだ。つまりドラゴンといってもすぐに襲ってくるとは限らないのだ」
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