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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

馬車と山道

ダンジョンの成果を分けたり、色々おしゃべりしたりして一日過ごし、そろそろ次の街に向かうことにした。

ル「帝国までどのくらいかかるの?」

イ「帝国まではまだかかりますね。途中馬車を使えば多少は早く着くと思いますけど」

サ「馬車はあんまり好きじゃないのよね〜でも歩きだとさすがに時間がかかりすぎちゃうわよね」

ア「ウチはゆっくりでも馬車でもどっちでもいいで」

う〜ん、どうせ街と街の間には何も無いからなぁ。

リ「次の街はどんなところなんですか?」

イ「次は温泉が有名な街なんですよ。ほら、あっちの方に山が見えますよね。あそこの麓なんです」

リ「あの山を超えていくんですか??」

エ「山を突っ切るルートもあるけど、迂回するルートもちゃんとあるみたいね。迂回する方なら馬車が通ってるわ」

エマさんが看板を見ながら言う。なるほど、突っ切ったら距離は短いけど山を登らないといけない。迂回したら遠いけど馬車に乗れる。

サ「私は山登りがいいわ!」

ク「我は強い魔物がいる方がいいのだ」

冒険者ギルドで依頼を見た感じだと迂回ルート、つまり下を通った方が弱い魔物が多いみたいだったけど。
あと、今回は依頼を受けないことにした。ダンジョンで疲れたのもあるし、いい感じの依頼が見つからなかったからだ。


オ「ボクは楽な方がいいなぁ」

ア「そんじゃあとりあえず多数決とろうや!馬車がいいひとー!」

アネラさん、オーロラさん、イーナさんが手を挙げる。

ア「山道がいいひとー!」

サーティアさん、クロエさん、エマさん釜手を挙げる。

ク「リィアとルーナはどっちなのだ?」

ル「だってリィアと同じがよかったから………」

リ「私はどっちでもいい派です」

ついついどっちつかずな判断をしてしまうのは悪いところだ………だってだって元コミュ障ぼっちの私に積極性なんてないし!常に長い物には巻かれてたからこういう時どうしたらいいかわかんないんだもん!
でも実際どっちでもいいからなぁ。

サ「決めてくれないとこっちが困るわ」

ア「せやせや!」

ル「それじゃあお互いどうしてその判断にしたか教えてよ。そしたらあたし達も考えやすいから」

ク「ふふふ、山道の方にすれば強い魔物と戦えるかもしれないのだ!」

それは果たしてメリットなのかな?

エ「クロエ、それをいいと感じるのはあなただけよ。私が思うのは山道だとしても荷物はそこまで多くない私達にとってデメリットがない、つまり早く次の街に行けるわ」

なるほど

サ「それに、乗り合い馬車だとお金もかかるし、他の人も乗るかもしれないから色々出来ないことが増えるわ」

確かに、人前だとあんまり規格外なことは出来ないからね。

ア「次はウチらの番や!馬車だと何より楽!歩かなくていいし馬車の中でおしゃべりしながらでもいいし、この前みたいにゲームして遊ぶのもええしな」

うぅ、おしゃべりやゲーム、確かに魅力的だね。

イ「それに、なんといっても安全です!強い魔物もいなければ山道みたいに険しい道を進まないので」

なるほどなるほど。安全なことはいいことだね。

オ「ええと、ええと、アネラとイーナが全部言っちゃった………」

う〜ん、悩む。冒険者としてはクロエさんの意見に賛成したいところだけど、蝶の舞のみんなもいると考えるとあまり危険なところに行きたくない。

ル「いっそのこと別れて行動する?馬車チームと山チームで、それで次の街で落ち合えばいいじゃん」

ク「どういうふうに分けるのだ?」

今のところクロエさん、サーティアさん、エマさんが山道、アネラさん、イーナさん、オーロラさんが馬車で別れてる。人数的にはルーナちゃんと私を分ければいいんだけど………

リ「手っ取り早いのは私とルーナちゃんが別れることですけど………大丈夫ですか?」

ルーナちゃんは私と離れたくないみたいだから、えへへ。

ル「何気持ち悪い顔してるの?別にいいよ?別れても」

リ「え!?いいんですか?」

ル「あたしだっていつまでも子供じゃないからね。リィアがいなくたって平気だよ。ニフィの時はちょっと嫉妬しちゃったけど、、リィアはあたしをないがしろにしないでしょ?」

ルーナちゃんは成長しようとしてるのかもしれない。でもせっかくの機会だからいいかもしれないね。
私はなんともないふうになってるけど私の方がさみしくなりそう。

リ「わかりました。それじゃあルーナちゃんはどっちの方に行きますか?」

出来れば危険な山道は私が行った方がいいと思うんだけど………

ル「あたしは馬車の方にするよ。危険な山道はリィアが行った方がいいでしょ?」

さすがルーナちゃん、私の考えがわかってる!

(ごめんねリィアちゃん、私がルーナをリィアちゃんから離れないようにしてたから………調整ミスって催眠状態にさせちゃったみたいだし)

(あれってロミス様のせいだったんですか?)

(催眠状態は強い思いに魔力が反応して起こることなんだけど、私がルーナを少しいじったせいでリィアちゃん関連で催眠状態になりやすいの)

あの現象は他にも宗教的な思考や、自己暗示、憎しみ、恋みたいな強い思いであれば起こりやすいとの事。お酒で酔ってることとそんなに変わりないから気づかれないことも多いらしい。


ということで結果的に勝利の星達と蝶の舞でルーナちゃんとエマさんを交換した形になった。

サ「よろしくね、エマ」

エ「あなた達についていけるかちょっと不安だけど頑張るわ」

ク「大丈夫なのだ。ダンジョンの時についていけてたのだ」

リ「それじゃあ山道グループは行きましょー!アネラさん、イーナさん、オーロラさん、ルーナちゃんをよろしくお願いしますね」

ア「任しとき!」

エ「ルーナ、うちの3人をよろしくね」

ル「うん!まぁでもこっちはそこまで危険はないだろうから。そっちも気をつけてね」

予想到着時間は馬車も山道も変わらないらしいから何事もなければ同じくらいに着きそうだね。
早速、ルーナちゃん達は馬車の方へ、私達は先に街に出て山を目指す。

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