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コミュ障だけど転生したし、なんだかいけそうな気がします!!

soltier

迷子だけどそうじゃないんです!

中ボス部屋で一夜を過ごして、また進み始める。

「1回倒したら終わりなのでしょうか?」

「前人未踏ならそうかもしれないけど……過去に勇者が攻略してるらしいしそれはないんじゃない」

「一度部屋を出たらまた現れるんじゃないんですか?確認するのは怖いのでいやですけど」

イーナさんの言う通りかもしれない。ここの部屋は他の魔物は来ないし、人も来ない。ボスを倒してしまえば安全地帯になるのかもしれない。

「今はそんなこと確認してる暇はないからね、アネラ達がボク達を待ってるかもしれないんだし」

気になるけど、仕方ない。ダンジョンはまだまだ謎だらけだね。

 
部屋を出るとまた変わらない風景でダンジョンが続いていた。

「またあてもなくさまようしかないんだね」

「ルーナちゃん、ダンジョン攻略とは普通そういうものですよ!地道にマッピングしてしつこくエンカウントしてくる魔物で疲労しながらも頑張って進んでいくものなのです」

ゲームをしてた頃を思い出しながら言う。ゲームは自動マッピング機能があったし地形も把握しやすいから苦労したと言ってもリアルの方がめちゃくちゃ大変だ。

「なんか話が妙に現実味があるね」

「そ、そういう物語を読んだことがあったんですよ」

「わかります!冒険譚ぼうけんたんとか面白いですよね!私もよく読むんですよ」

「ふえ?あ、はい!そうですよね!あははは………」

ま、まぁ前世で冒険物とかの小説読んでたし嘘ではない………はず。
イーナさんが思ったより反応してきてびっくりした。本読むの好きなのかな?


この階層は思ったよりも早く上への階段を見つけることができた。

「ラッキーですね」

「この早さでも途中何度も魔物と出会ったんだけど……」

「ま、まぁ誰も怪我してないしいいじゃん!」

「とにかく先に進みましょう?」

そうだよルーナちゃん、魔物とのエンカウントなんて不幸のうちにはいらないよ。ほんとに最悪なのは正解の道を進まないと到達出来ない無限回廊とか、一気に数多くの魔物が押し寄せてくる部屋とかだからね。

「ねぇリィア」

ルーナさんが私の近くに寄ってきて小声で聞いてくる。

「どうしたんですか?」

「リィアはあの2人のことどう思ってる?」

「イーナさんとオーロラさんのことですか?」

こくりとルーナちゃんがうなずく。う〜ん、正直初めて会った時と比べるとすごい成長したと思う。連携もできてるし、個々の力も学校にいた時より強くなってる。

「すごいと思います。最初会った時は魔物に襲われてたのに、今じゃ私たちの方が助けられましたからね。特にこの前のミノタウロスとの戦いとかすごかったですし」

私の答えを聞くと安心したようにまたうなずいた。

「うん!あたしもそう思う」

私にはこの質問の意味がよくわからなかった。まぁ満足してくれたみたいだしいっか。

「リィアちゃんとルーナちゃんって仲良いよね喧嘩とかしたことないの?」

喧嘩………確かに喧嘩らしい喧嘩はしたことないかもしれない。嫉妬されたことはあるけど

「喧嘩らしい喧嘩はしたことないですね。あっでも出会ってすぐのルーナちゃんはツンツンしててとってもかわいかったんですよ。今は照れながらデレてくれるのでさらにかわいいんですけどね!」

「ちょっ!リィア!何言ってるの」

「な、なんかこっちまで恥ずかしくなってきますね」

「これはほんとの仲良しだね」

「い、イーナとオーロラだって仲良いじゃん。あたし達だけ特別って訳でもないでしょ?普通だよ、普通」

「え、でもルーナちゃんニフィちゃんといた時むぐっ………」

ルーナちゃんに口を塞がれてしまった。

そうしておしゃべりしながら進んでると探知魔法で魔物以外の反応を探知する。

「他の冒険者がいるかもしれません」

「ほんと!?」

「もしかしてアネラちゃん達ですか?」

「サーティア達ではないみたいだね」

強い反応だけどサーティアさん達ではないみたい。高ランク冒険者なのかな?

反応する方へ行ってみると冒険者が休憩をしていた。
警戒してるのか、武器を構えている。

「わ、私達怪しいものじゃないんです」

4人とも両手を上げて敵意がないことを示す。

「どうしてこんなところに子供が?」

「もしかして迷子?」

「迷子と言えば迷子なんだけど、その、仲間とはぐれちゃって」

ルーナちゃんがことの経緯を話す。

「そう、そんなトラップが……よくここまで生きてこられましたね。もう安心してください。私達が一緒に探しますから」

そう言ってくれる優しい冒険者のみなさんはこの街に住んでる有名なBランクパーティだという。

「私はシェイル。よろしくね」

シェイルさんは魔法使いで歳はどのくらいかわからないけど綺麗な人だ。

「俺はウィド。嬢ちゃん達よく生きてたなぁ」

最初に私達を心配してくれた剣士の人。

「私はノーラといいます」

ノーラさんはシスター服を着ていて、とても優しいことを提案してくれた人だ。

「………ダール」

無口で、最初に武器を構えていた人だ。警戒心が強いのかな?
私と同じ人コミュ障なのかもしれない。


「わ、私はリィアっていいます」

相変わらず自己紹介は苦手だ。

「あたしはルーナ」

「ボクはオーロラ」

「私はイーナです」

シ「リィア、ルーナ、オーロラ、イーナね!覚えたわ」

ノ「怪我とかはないですか?」

ウ「腹へってねぇか?」

私達のことを気にして至れり尽くせりだね。

ル「大丈夫、これでもあたし達CランクとBランクだから」

シ「そんな見栄はらなくてもいいんだよ?わかってるから」

シェイルさんは生あたたかい目でみてくる。絶対わかってない!


イ「あの!ここって何階層なんですか?」

イーナさんいいこと聞いた!ここが何階なのかわかれば地図も使えるかもしれない。

ウ「ここは14階層だ。俺らより下に行ったやつはいねぇと思ってたんだがトラップなら仕方ねぇな」

14ってことは私たち15階層まで落ちたってこと?通りで長い間滑り落ちた訳だよ。

ノ「あなたがたの仲間は今どこにいるのですか?」

オ「ボク達を探して下の階層に進んでるか、先に出口に向かってると思う」

置き手紙はしたけどクロエさんのことだからきっと私たちを探してるはずだ。

シ「私達もそろそろ戻る頃だったから一緒に出口に行こう。みんなもいいよね」

ウ「将来有望な新人冒険者を死なせちゃ俺たちの名が廃る!もちろんだ!絶対生きてかえしてやる」

すごい頼もしい。
と、いうことで、私達は通りすがりの冒険者パーティと同行することになった。


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